瓦解する甘い盾

流音あい

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七度目の接触、遊戯(※先輩視点)

24、暴走

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 彼がいつものごとく自ら避妊具を付けると、彼女はベッドに横になった。
「脱がせて」
 彼女の脚から下着を引き抜く。完全に裸になった二人は、先ほどと逆の位置にいる。彼の手は、いつのまにか彼女のふくらはぎを撫でていた。
「何してるの」
「ん? ああ、ごめん、つい」

 すべすべの手触りが気持ち良くて手が離せない。彼女は黙って見つめてくる。彼はゆっくりと、彼女に覆い被さった。

「何してるの、先輩」
「いや……」

 もう一度彼女に問われる。けれどまともに答えることなどできやしない。気付けば彼女のひざ裏に手を入れて、脚を開かせようとしていた。

「先輩の負けってことでいいですか?」
「う、いや、待って、まだでしょほら、手伝ってるだけじゃん?」

 まだ交渉の余地はあるらしい。彼女は静かに見つめてくる。さて、どうしよう。
 目の前には抵抗せずにいる裸の彼女。以前我慢できたのは、じっと大人しくはしておらず、途中途中で彼女に悪戯したからだ。

 彼女の両脚を押し上げる。中心を見ると、直接触れていないのに蜜が溢れていた。彼女のそこは、確実に雄の侵入を待っている。目の前のとろとろの泉が、早く触って欲しいと誘惑する。

「先輩、これはもうアウトですよ」

 顔を近づけると、吐息を受けたそこがひくひくと蠢いた。もう待ちきれないとばかりに、男の愛撫を待ち受けている。

「そうだね……」
 そこから目が離せない。彼は舌を出し、引き寄せられるように顔を寄せた。
「せんぱ……ひぁっ!」

 彼女の声と反応が、欲望を抑えていた理性を遠くへ追いやった。一度舌を触れさせると、もう止めることは出来なかった。

 彼女の身体が熱い喘ぎと共に右に左にくねり出す。我慢していたせいか、優しく愛撫しようと思っていたのに上手く制御が出来ない。がっちりと太ももを抱え込み、舌と唇で激しく彼女のそこを責め立てる。

「はっ、はぁ……せん、ぱ……ぁあっ!」

 彼女の嬌声が、もっともっとと欲望を煽ってくる。腰を掴んで己を突っ込みたいと思っていたはずなのに、気付けば夢中で秘所を貪っている。いつもより余裕がない獰猛な愛撫に、呼応するように、彼女も激しく悶えている。

「ぁんっ、はっ……だめ、イっちゃ……ぁっ……っ!」

 仰け反る彼女が、強く髪を掴んでくる。押しのけようとしているのが分かるが、止められない。
 彼女のそこが収縮し、痙攣する。ひくひくと震える振動を感じていると、胸に満足感が拡がった。
 可愛らしくぷるぷる震えるそこを、優しくひと舐めしてちゅううっ、と吸うと、彼女の身体は再び強張って腰が浮き、脱力した。
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