紙威奇譚

くらっしゃー原

文字の大きさ
29 / 42
桃太郎 ─episode.0─

第7話 〜お供の幽霊〜

しおりを挟む
桃太郎一行は、マーツタウンへ着いて、町を散策していました。

「いやー、真っ暗だなー。」
「マーツ暗!…なんちゃって」

「…フレーバー。」
「ぐぁ」

がじがじがじ…
「痛い痛い!破れる!やめて!」
「参ったか」

「…ふぅー、シャチの顎力舐めてたわ。」
「…って、あれ?」

「お、ココどこだ?」

しょーもない会話をしているうちに、町の外れの方に来てしまいました。

「え、ココ墓地じゃん。気味悪~。」

「オバケなんてなーいさ!オバケなんてウーソさ!」
「うっせー!右目と左目を入れ替えるぞ!」
「やめろ!」

「…うっせーな!」

「…ん?キール、今喋った?」
「そっちこそ喋ったろ?」
「………」
「…よし、今夜はシャチ鍋だー!」
「わーい」

「がぐ!ぎぎゃ‼」
「…なになに、俺は喋ってない、ってさ。」
「なんで分かるの、ねぇ。」

「…喋ったのは俺だが。」

「ん?」

桃太郎達の目の前に、青白く微かな光を灯したモノが浮いていた。

「…ゆーれーだーっ!」
「殺れ、キール!」
「おう!」

びゅごぉぉぉぉ…
ずごごごごごご…!!!

…すかっ…

「え?」
「実体が無いと殴れないよな、そりゃ。」
幽霊が当然のように言った。

「クソ、ここまでか……。」
「いやいやいや!何なんすか、アンタたち!」
「いやー、常識的に殺そうとしちゃって…」
「何だよ、常識的って!全然常識じゃねーし!あとアレやめろ! お前喋った?っての!」
「ゆーれーお前、何なの?」
「知らん」
「何で知らねーんだよ!」
「こっちが聞きてーわ!」

まぁ、いろいろあって、
亡霊が仲間に加わりましたとさ。

めでたしめでたし。
「終わらせんな!!」
「このギャグ好きだな、作者。」

幽霊含む桃太郎一行は、マーツタウンを散策していた。

「………てな訳で旅してんだ」
「へー。」
「…お前、なんて呼べばいーの?」
「幽霊って呼べばいいか?」
「うーん、俺に名前無いからなー。」
「よし!じゃあ、オレが付けてやる!」
と桃太郎がほざく。

「おー、頼んだ」
「…お前の名前は……
………ブルボンちえあきだ!」
「なんじゃそりゃ」
「いんすぴれーしょんってヤツだ」

「…さぁ、ちえあき!なりきれ!ブルボンちえあきに!」
「何を言っているんだ」

「そーいや、ちえあきは、何故さっき話しかけてきたの?」
「あー、あれかー。…いや、右目と左目を入れ替えるとか何とか言ってたじゃん?」
「うん」
「フツーの人ならそんな会話しねーじゃん。」
「え?しねーの?」
「しねーの!しねーんだっつってんの!」
「うっせーな…」
「…ちょっと気になったから。暇から、暇潰しに話しかけてみただけだ。」
「へー」

「…そーいや今何時だ?」
「えーっと、もう夜の8時ぐらいだな。」
「ホント何時か分かんねーな。」

…どっかぁーん!
「?!」
『ぎゃーっ、魔物だぁーッ‼』
「おー、また攻めて来たか」
「ちえあき、『また』って、最近よくあんの?」
「あぁ。…まぁ、とは言っても俺は何もできないけどな。」
「まぁ暇だし行ってみっか」

たったったったっ…

「…うわぁー、すげー」
「おー、火ぃつけやがったな」

マーツタウンには、炎が立ち昇り、空まで赤く染まっていた。

「どーするよ、これ」
「そーだ、桃太郎殿、体使わせてくれ」
「はぁ?」
「憑依するんだ。そしたらでっかい魔法が使える。そしたら魔法で火が消せるかも」
「分かった、
よく分かんねーけどやってみて」
「どっちだよ」
「…いくぞ、…憑依!」

すっ……

ちえあきが桃太郎の中に入った。

「…よし、成功だ」
「うわ、何か気持ち悪い」

「魔法ってどーやるんだ?」
「え?お前、魔法出せねーの?」
「…なんか、体の奥から魔力を手の方に押し出す感じで…」

「ぐ……」

ぽわんっ…

「今だ、出せ!」
「ほっ!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

処理中です...