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第343話 ゴーストタウン攻防戦3ラウンド
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「よし、みんな分断に成功したよ。これでゾンビレギオンだけになった。本体を倒すまではまわりからゾンビ系が沸いてくるから油断しないようにね。
ミリーとカエデの話だと近付くにつれてランクの高い奴が、生み出される割合が上がるみたいだから、レギオン本体の相手は基本シュリを中心として、他の前衛は邪魔が入らないように対応してね。
後衛はまわりの雑魚を減らしながら、シュリの手伝いをしてくれ。俺は自由に動かせてもらうよ」
俺の指示に従ってみんなが連携をとって本体を切り崩していく。
レギオン本体に生み出される敵の数は、本体の強さに比例すると言われている。今回は約五〇〇匹ほどではないかと。マップ先生に表示されている数がそのくらいなのだ。だけどそこが上限と思ってはいけないとの事だった。過去には一〇〇〇体以上を召喚する個体もいたそうだ。
レギオン本体が一体になったので、生み出されるスピードが半分になっている。俺たちの殲滅速度が圧倒的に早くなっている。
本体との距離が五十メートルを切ったところで、生み出されてくる敵が強くなってきていた。ノーマルのソルジャーやナイト、アーチャーといった強化種から、もう一段階強いゾンビジェネラルに、その強化種が混ざり始めていた。
「シュウ君、高いランクのゾンビが出始めたよ、ゾンビ系の上位種になってきてるよ。以前話したように毒攻撃とかも仕掛けてくるから、ヒーラーのメンバーと私は毒に注意を払うよ。シュウ君は万能薬を一応用意しておいてください」
ミリーから指示が飛び、陣形が若干変わっていく。タンク役を中心として、前衛と後衛がフォローに入りヒーラーはそこからさらに一歩後ろ側だ。
俺はみんなから離れてスライムたちと狐のコウとソウ、カエデ、ミリー、リンドを連れて他のメンバーとは違う方向から攻め始める。
うちの前衛は、万能スライムのニコとその仲間たちだ。このメンバーを前に出しているのは単純に強いだけではなく、スライムという特性上毒などの状態異常に完全耐性を持っているからだ。
縦横無尽に飛び回るスライムズを見て、この状況を見て最弱の魔物とか言える人間はいないな。ランクにしてB相当あるジェネラルの強化種を三匹を一匹で相手取っても余裕で殲滅していくのだ。
それらが連携をとって攻めるのだ。敵から見れば悪夢に近いだろう。こんなにかわいいのに強いスライムたちだ。
そして意外な事に、スライムと狐たちの連携が上手いのだ。狐が放った魔法がまるでスライムを避けているかの如く、敵だけに当たっていくのだから、狐たちの技量も高くなっているようだ。
シュリとゾンビレギオン本体との距離が十メートルを切ると、ジェネラル系しかわかなくなっていた。シュリはかまわず、ゾンビレギオンとの距離を詰めていく。その光景に驚いたのか本体が後ずさりしている。だけど入口は閉めてあるため、どうがんばっても壁際までしか逃げられない。
そういえばレギオンがゾンビ等を生み出せる距離はおよそ五〇〇メートル程だと思われる。直径一キロメートルあるこの大部屋の壁際にいて、一番遠くに沸いているのが中心位の場所なのでそう結論付けている。
沸く場所に関しては、ランダムに生まれていると思っていいだろう。本体が焦っているのに、明後日の方向で沸いているやつもいるから、そういう条件で生み出していると考えられる。
シュリとゾンビレギオンが相対する。まわりのゾンビとは違って結構質のいい装備をつけており、動きもゾンビとは思えないほど、チャキチャキと動いていた。
装備から察するに、シュリと同系統のタンクと思っていいだろう。自分は守りを固めて召喚した奴らで、倒していくスタイルなのだろう。
レギオン系の魔物を退治に行く時の定石は、レイドと呼ばれる複数のパーティーが協力し合って倒すのだ。
本体を倒すシングル冒険者のパーティーを中心に、露払いをするAからBランク冒険者の複数のパーティーが、サポートして討伐するのだ。ちょうど今の俺たちみたいに倒しているという事だろう。
シュリとゾンビレギオンとの勝負が始まった。シュリは英雄症候群であるため、同レベルの人間としては別次元なのだが、さすがSランクの魔物と呼ぶべきだろうか、本体のLvが六〇〇を超えており、シュリと以上のステータスをもっている。それを従えてるノーライフキングってどんだけ強いんだ?
シュリと切り合っているのに、シュリの後方から飛んでくる矢や魔法を剣や盾を使って弾いているのだ。援護があるとはいえ、本体と互角に切り合っているシュリはすげえな、近くに沸いたジェネラルの強化種も倒しているんだからな。
さて、こんなにノンビリしているわけにはいかないか。俺もシュリの援護に向かおうか。
「シュリ! 援護に入るよ、他の妻たちは今の立ち位置を維持して、俺のパーティーは遊撃に回わってくれ」
フェンリルと同じSランクでも体のサイズが違うので、全員で周りを囲んでボコるとかはできないので、タンクと後衛、このパーティーの中で一番火力が高いのが俺なので、このメンバーで削り切る!
「まずは火付与でいってみようか! タイミングを合わせるよ」
俺が全身に火付与を行い力を増幅していく。武器にもゾンビの苦手な炎をまとわせて待機する。シュリが【シールドバッシュ】で本体をはじいて距離をとったのに合わせて俺が突っ込む。右上段からの切り落とし、狙いは盾を持っている左腕だ。
ゾンビレギオンも俺の動きに気付いていたので、避けようと俺の前から逃げようとするが、後衛からの移動阻害系魔法の各種バインドが飛んできていたため、その場に縫い付けられていた。
焦った様子で盾を構え、俺の大薙刀をブロックする。俺は万全の状態で、本体は焦っていたのにも関わらず、きっちりと受け止められてしまった。だけど武器に付与された火属性の攻撃までは防げずに、ダメージを負っていた。
万全の態勢で撃った攻撃を止められてしまい、硬直してしまった俺は本体を前に隙をさらしている。それを見逃す程ゾンビレギオンは甘くはなかったが、シュリが【シールドチャージ】をしながら、体ごと突っ込んできてくれたので助かった。
バインドの効果がまだ発揮しており、ゾンビレギオンが体勢を立て直そうとしている時に、後方から狙いを澄ませたかのように聖銀で作られた矢が胸に吸い込まれて、動きが止まった。
「まだドロップを落としてないから死んでないぞ! シュリ叩き込め!」
いつの間にか凶悪な鈍器、ソードメイスに持ち替えていたシュリが叩き潰す勢いで本体に止めをさした。
ミリーとカエデの話だと近付くにつれてランクの高い奴が、生み出される割合が上がるみたいだから、レギオン本体の相手は基本シュリを中心として、他の前衛は邪魔が入らないように対応してね。
後衛はまわりの雑魚を減らしながら、シュリの手伝いをしてくれ。俺は自由に動かせてもらうよ」
俺の指示に従ってみんなが連携をとって本体を切り崩していく。
レギオン本体に生み出される敵の数は、本体の強さに比例すると言われている。今回は約五〇〇匹ほどではないかと。マップ先生に表示されている数がそのくらいなのだ。だけどそこが上限と思ってはいけないとの事だった。過去には一〇〇〇体以上を召喚する個体もいたそうだ。
レギオン本体が一体になったので、生み出されるスピードが半分になっている。俺たちの殲滅速度が圧倒的に早くなっている。
本体との距離が五十メートルを切ったところで、生み出されてくる敵が強くなってきていた。ノーマルのソルジャーやナイト、アーチャーといった強化種から、もう一段階強いゾンビジェネラルに、その強化種が混ざり始めていた。
「シュウ君、高いランクのゾンビが出始めたよ、ゾンビ系の上位種になってきてるよ。以前話したように毒攻撃とかも仕掛けてくるから、ヒーラーのメンバーと私は毒に注意を払うよ。シュウ君は万能薬を一応用意しておいてください」
ミリーから指示が飛び、陣形が若干変わっていく。タンク役を中心として、前衛と後衛がフォローに入りヒーラーはそこからさらに一歩後ろ側だ。
俺はみんなから離れてスライムたちと狐のコウとソウ、カエデ、ミリー、リンドを連れて他のメンバーとは違う方向から攻め始める。
うちの前衛は、万能スライムのニコとその仲間たちだ。このメンバーを前に出しているのは単純に強いだけではなく、スライムという特性上毒などの状態異常に完全耐性を持っているからだ。
縦横無尽に飛び回るスライムズを見て、この状況を見て最弱の魔物とか言える人間はいないな。ランクにしてB相当あるジェネラルの強化種を三匹を一匹で相手取っても余裕で殲滅していくのだ。
それらが連携をとって攻めるのだ。敵から見れば悪夢に近いだろう。こんなにかわいいのに強いスライムたちだ。
そして意外な事に、スライムと狐たちの連携が上手いのだ。狐が放った魔法がまるでスライムを避けているかの如く、敵だけに当たっていくのだから、狐たちの技量も高くなっているようだ。
シュリとゾンビレギオン本体との距離が十メートルを切ると、ジェネラル系しかわかなくなっていた。シュリはかまわず、ゾンビレギオンとの距離を詰めていく。その光景に驚いたのか本体が後ずさりしている。だけど入口は閉めてあるため、どうがんばっても壁際までしか逃げられない。
そういえばレギオンがゾンビ等を生み出せる距離はおよそ五〇〇メートル程だと思われる。直径一キロメートルあるこの大部屋の壁際にいて、一番遠くに沸いているのが中心位の場所なのでそう結論付けている。
沸く場所に関しては、ランダムに生まれていると思っていいだろう。本体が焦っているのに、明後日の方向で沸いているやつもいるから、そういう条件で生み出していると考えられる。
シュリとゾンビレギオンが相対する。まわりのゾンビとは違って結構質のいい装備をつけており、動きもゾンビとは思えないほど、チャキチャキと動いていた。
装備から察するに、シュリと同系統のタンクと思っていいだろう。自分は守りを固めて召喚した奴らで、倒していくスタイルなのだろう。
レギオン系の魔物を退治に行く時の定石は、レイドと呼ばれる複数のパーティーが協力し合って倒すのだ。
本体を倒すシングル冒険者のパーティーを中心に、露払いをするAからBランク冒険者の複数のパーティーが、サポートして討伐するのだ。ちょうど今の俺たちみたいに倒しているという事だろう。
シュリとゾンビレギオンとの勝負が始まった。シュリは英雄症候群であるため、同レベルの人間としては別次元なのだが、さすがSランクの魔物と呼ぶべきだろうか、本体のLvが六〇〇を超えており、シュリと以上のステータスをもっている。それを従えてるノーライフキングってどんだけ強いんだ?
シュリと切り合っているのに、シュリの後方から飛んでくる矢や魔法を剣や盾を使って弾いているのだ。援護があるとはいえ、本体と互角に切り合っているシュリはすげえな、近くに沸いたジェネラルの強化種も倒しているんだからな。
さて、こんなにノンビリしているわけにはいかないか。俺もシュリの援護に向かおうか。
「シュリ! 援護に入るよ、他の妻たちは今の立ち位置を維持して、俺のパーティーは遊撃に回わってくれ」
フェンリルと同じSランクでも体のサイズが違うので、全員で周りを囲んでボコるとかはできないので、タンクと後衛、このパーティーの中で一番火力が高いのが俺なので、このメンバーで削り切る!
「まずは火付与でいってみようか! タイミングを合わせるよ」
俺が全身に火付与を行い力を増幅していく。武器にもゾンビの苦手な炎をまとわせて待機する。シュリが【シールドバッシュ】で本体をはじいて距離をとったのに合わせて俺が突っ込む。右上段からの切り落とし、狙いは盾を持っている左腕だ。
ゾンビレギオンも俺の動きに気付いていたので、避けようと俺の前から逃げようとするが、後衛からの移動阻害系魔法の各種バインドが飛んできていたため、その場に縫い付けられていた。
焦った様子で盾を構え、俺の大薙刀をブロックする。俺は万全の状態で、本体は焦っていたのにも関わらず、きっちりと受け止められてしまった。だけど武器に付与された火属性の攻撃までは防げずに、ダメージを負っていた。
万全の態勢で撃った攻撃を止められてしまい、硬直してしまった俺は本体を前に隙をさらしている。それを見逃す程ゾンビレギオンは甘くはなかったが、シュリが【シールドチャージ】をしながら、体ごと突っ込んできてくれたので助かった。
バインドの効果がまだ発揮しており、ゾンビレギオンが体勢を立て直そうとしている時に、後方から狙いを澄ませたかのように聖銀で作られた矢が胸に吸い込まれて、動きが止まった。
「まだドロップを落としてないから死んでないぞ! シュリ叩き込め!」
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