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第793話 疲れた……
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トラブルが解決してから、1週間……解決したのに、未だにこの国に残っている。大きな理由としては、この国の上層部が予想以上に屑だったせいだ。
この国から出るためには、3つの街から外につながる街道を通るか、魔物が生息する山を越えていかないといけない。そしてその山を越えるためには、ロッククライマー顔負けの技術が必要な所も存在する。
そういう人間が少ない中で、道具の発展は皆無と言っていいだろう。素人にはどうあがいても通れないコースか、危険なコースしか存在していないそうだ。
そう言った事情もあり、独裁的な政治をしている面が多くあったそうだ。国民は、死なない程度に搾り取ればいいと、考えている腐った奴らが多かったらしい。
それでも人がそれなりに集まっているのは、自分の国の商人たちにキャラバンを組ませて、行った先で不満を持つものを国に連れてきて、外に出さないようにしていたため、そこそこの人口になっていたらしい、ゲスイな。
自分のいう事を聞かない商人は、国の外に追い出すか適当な理由をつけて犯罪者に仕立て上げ、奴隷にするのがこの国のやり方だったらしい。富裕層か貧困の両極端の二極化が起きていた。
なので、富裕層や貴族は基本的に使い物にならないゲス野郎だと判断して、端から奴隷にしていたら国を運営する人員が足りなくなってしまい、変わりが来るまで俺たちが穴埋めしている感じだ。
まぁあまり頼りたくなかったが、皇帝に連絡をとって奴隷を斡旋してもらっている。犯罪奴隷ではなく、有能だけど他の貴族の策略で没落してしまい奴隷になってしまった者や、レイリーみたいな冤罪で奴隷になった者などを買い集め、ガリアが直々に教育している。
もともと有能なだけあって、もう2~3日もすれば現場に出せれるレベルにはなるとの事だ。
そもそも、俺が仕事をこなせている事からわかるように、この国の仕事の内容はそこまで難しい物ではない。この世界の国の運営に関していえば、日本の中学生レベルの知識があれば問題なかった。
それにこの国の王族や貴族は、自分たちがいい思いをできればそれでいい、と考えていたため、そっちの面に関してずる賢くなっていったようだ。
この国の上層部は、一掃されたため俺たちが忙しく働いているのだ。一番の問題なのは、他の国に比べて教育の水準がかなり低かった。それに、他の国の状況を知る事ができない状況で、何代もこの生活を続けていれば、これが当たり前だと思ってしまい、明らかにおかしい事でも受け入れてしまっていたのだ。
何でも受け入れてくれる事に関しては、かなり助かっている。特に衛生管理の面で、トイレの普及を最優先にしたのだが、他の街ではなかなか受け入れてもらえなかったトイレも、上からの命令ならと受け入れてくれた事は本当に助かっている。
受け入れる事が当たり前になって、自分で考える事が上手くできなくなっていることが、反対に困っている内容でもある。勉強をして覚えても、自ら何かを考えるという事が上手くできないので、発展が著しく遅れてしまう。
そう考えると、教育の水準が周りの国より低いのに、生活水準がそこまで劣っていなかったのは、実質国を動かしていた貴族が、それなりに学んで国民を上手く動かしていたようだ。
この国の人間からすれば、どっちがいいんだろうな? とはいえ、俺が支配する国にはふさわしくないと、グリエル・ガリア・ゼニスが上層部と悪徳商人を排除したので、ゆっくりとだがこの国の状態を変えていく事になるのは決定事項だ。
俺も奴隷がほしいわけじゃないからな。この国の住人には、時間がかかっても自分の足で歩いてもらいたいと思っている。
俺がこんな事をしている間に、土木組は、王都と3つの街に地下下水を作り、道中は移動しやすいように道路を整備しながら進んでいく予定だ。後1週間もあれば全部の街と主要道路の整備が終わるとの事だ。ちなみに王都に関しては、俺たちも手伝って一気に行っている。
水に関していうと、王都は近くに湖があり、他の町や村は、まわりが高い山に囲まれているため、湧き水が多い。予想以上にいい立地条件の国だった。
もしまともな人が支配している国だったら、もっと人口も増え国力の高い国になっていただろう。おそらく、人口が3~4倍になっても問題はないだろう。それに、高い山にはそれなりの鉄を産出する鉱山もあったのだ。
「あ~疲れた」
「ご主人様、お疲れでしたら隣で休まれてはいかがですか?」
「休みたい気持ちはあるけど、みんなが頑張ってるのに俺だけ休むのはな……それに、後2~3日でガリアが交代を出してくれるんだろ?」
「そうですけど……さっきから、疲れた疲れた、と聞いているこっちの身にもなってください」
「みんな、ごめん。とりあえず、今請け負ってる作業が終わったら少し休むよ」
みんなから「そうしてください」と声をそろえて言われてしまった。そんなに疲れたって言ってたのだろうか?
申し訳ない気持ちになりながら、財務関係の資料に目を通してディストピアにいるガリアとその部下たちが考えてくれた、この国の運営に関しての資料と照らし合わせて予算を組んでいく。足りなかったら、俺のお金をって考えていたが、この国に関しては自己完結させるのが望ましいと言われてしまった。
まぁ財務関係の資料を見て、貯め込んでいた資産がかなりあったので、特に問題なく予算を組む事が出来た。
「誰か、これのチェックお願い。慎重に作ったつもりだけど、間違いやおかしい点がないか確認してくれ。その間俺は、隣でちょっと横になってるから、終わったら起こして」
俺は隣の部屋に向かった。中に入ると、軽食が用意されていてそれを食べて少しお腹が膨れると、急に眠気が襲ってきた。ここ1週間、睡眠時間がかなり短かったのですぐに眠りについてしまった。
これだと俺が怠け者のように見えるが、妻たちが寝た後もこの国のために色々用意してたのだ。怠け者ではないんだよ、眠い……寝よう。
どれくらい寝たか分からないが、カエデに起こされて目を覚ました。
この国から出るためには、3つの街から外につながる街道を通るか、魔物が生息する山を越えていかないといけない。そしてその山を越えるためには、ロッククライマー顔負けの技術が必要な所も存在する。
そういう人間が少ない中で、道具の発展は皆無と言っていいだろう。素人にはどうあがいても通れないコースか、危険なコースしか存在していないそうだ。
そう言った事情もあり、独裁的な政治をしている面が多くあったそうだ。国民は、死なない程度に搾り取ればいいと、考えている腐った奴らが多かったらしい。
それでも人がそれなりに集まっているのは、自分の国の商人たちにキャラバンを組ませて、行った先で不満を持つものを国に連れてきて、外に出さないようにしていたため、そこそこの人口になっていたらしい、ゲスイな。
自分のいう事を聞かない商人は、国の外に追い出すか適当な理由をつけて犯罪者に仕立て上げ、奴隷にするのがこの国のやり方だったらしい。富裕層か貧困の両極端の二極化が起きていた。
なので、富裕層や貴族は基本的に使い物にならないゲス野郎だと判断して、端から奴隷にしていたら国を運営する人員が足りなくなってしまい、変わりが来るまで俺たちが穴埋めしている感じだ。
まぁあまり頼りたくなかったが、皇帝に連絡をとって奴隷を斡旋してもらっている。犯罪奴隷ではなく、有能だけど他の貴族の策略で没落してしまい奴隷になってしまった者や、レイリーみたいな冤罪で奴隷になった者などを買い集め、ガリアが直々に教育している。
もともと有能なだけあって、もう2~3日もすれば現場に出せれるレベルにはなるとの事だ。
そもそも、俺が仕事をこなせている事からわかるように、この国の仕事の内容はそこまで難しい物ではない。この世界の国の運営に関していえば、日本の中学生レベルの知識があれば問題なかった。
それにこの国の王族や貴族は、自分たちがいい思いをできればそれでいい、と考えていたため、そっちの面に関してずる賢くなっていったようだ。
この国の上層部は、一掃されたため俺たちが忙しく働いているのだ。一番の問題なのは、他の国に比べて教育の水準がかなり低かった。それに、他の国の状況を知る事ができない状況で、何代もこの生活を続けていれば、これが当たり前だと思ってしまい、明らかにおかしい事でも受け入れてしまっていたのだ。
何でも受け入れてくれる事に関しては、かなり助かっている。特に衛生管理の面で、トイレの普及を最優先にしたのだが、他の街ではなかなか受け入れてもらえなかったトイレも、上からの命令ならと受け入れてくれた事は本当に助かっている。
受け入れる事が当たり前になって、自分で考える事が上手くできなくなっていることが、反対に困っている内容でもある。勉強をして覚えても、自ら何かを考えるという事が上手くできないので、発展が著しく遅れてしまう。
そう考えると、教育の水準が周りの国より低いのに、生活水準がそこまで劣っていなかったのは、実質国を動かしていた貴族が、それなりに学んで国民を上手く動かしていたようだ。
この国の人間からすれば、どっちがいいんだろうな? とはいえ、俺が支配する国にはふさわしくないと、グリエル・ガリア・ゼニスが上層部と悪徳商人を排除したので、ゆっくりとだがこの国の状態を変えていく事になるのは決定事項だ。
俺も奴隷がほしいわけじゃないからな。この国の住人には、時間がかかっても自分の足で歩いてもらいたいと思っている。
俺がこんな事をしている間に、土木組は、王都と3つの街に地下下水を作り、道中は移動しやすいように道路を整備しながら進んでいく予定だ。後1週間もあれば全部の街と主要道路の整備が終わるとの事だ。ちなみに王都に関しては、俺たちも手伝って一気に行っている。
水に関していうと、王都は近くに湖があり、他の町や村は、まわりが高い山に囲まれているため、湧き水が多い。予想以上にいい立地条件の国だった。
もしまともな人が支配している国だったら、もっと人口も増え国力の高い国になっていただろう。おそらく、人口が3~4倍になっても問題はないだろう。それに、高い山にはそれなりの鉄を産出する鉱山もあったのだ。
「あ~疲れた」
「ご主人様、お疲れでしたら隣で休まれてはいかがですか?」
「休みたい気持ちはあるけど、みんなが頑張ってるのに俺だけ休むのはな……それに、後2~3日でガリアが交代を出してくれるんだろ?」
「そうですけど……さっきから、疲れた疲れた、と聞いているこっちの身にもなってください」
「みんな、ごめん。とりあえず、今請け負ってる作業が終わったら少し休むよ」
みんなから「そうしてください」と声をそろえて言われてしまった。そんなに疲れたって言ってたのだろうか?
申し訳ない気持ちになりながら、財務関係の資料に目を通してディストピアにいるガリアとその部下たちが考えてくれた、この国の運営に関しての資料と照らし合わせて予算を組んでいく。足りなかったら、俺のお金をって考えていたが、この国に関しては自己完結させるのが望ましいと言われてしまった。
まぁ財務関係の資料を見て、貯め込んでいた資産がかなりあったので、特に問題なく予算を組む事が出来た。
「誰か、これのチェックお願い。慎重に作ったつもりだけど、間違いやおかしい点がないか確認してくれ。その間俺は、隣でちょっと横になってるから、終わったら起こして」
俺は隣の部屋に向かった。中に入ると、軽食が用意されていてそれを食べて少しお腹が膨れると、急に眠気が襲ってきた。ここ1週間、睡眠時間がかなり短かったのですぐに眠りについてしまった。
これだと俺が怠け者のように見えるが、妻たちが寝た後もこの国のために色々用意してたのだ。怠け者ではないんだよ、眠い……寝よう。
どれくらい寝たか分からないが、カエデに起こされて目を覚ました。
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