41 / 79
第2章 精霊と学校へ通う元聖女
第32話 普通の学校生活?
しおりを挟む
騎士さんたち向けのアクセサリーを完成させ、シャルロットちゃんたちとの会議に呼ばれた翌日。
途中で会議から外されてしまったので、最終的にどうなったのかは分からないけれど、一先ず普通に学校へ通い、一女子生徒として過ごして欲しいと、クロードさんから言われていた。
なので、いつも通り授業を受けているんだけど、
「リディアさん。算術で教えて欲しい所があるんですの」
「はぁ……あ、これなら、正弦定理を使えば簡単に……」
「くっ……また意味不明な式を持ち出してきて……こ、答えが合ってる!? 高等学院の入試問題なのに……こ、こほん。なるほど、ありがとうですの」
アーシェっていう女の子が、学校の授業で扱う問題よりかは、難しい問題を持ってきて教えて欲しいと言ってくる。
算術と魔導学しか教える事は出来ないと断っているからか、それとも普段の私の授業中の回答で知っているからか、他の教科は聞いて来ないけれど、おそらく上位の学校へ進学を希望している生徒なのだと思う。
なので、微力ながらも、お手伝いが出来るのであれば、協力してあげようと思っていた。
そして、魔導学の授業の後、
「リディアさんは、魔導学にもお詳しいわよね? とあるツテで手に入れた物なのだけど、ちょっと見て下さらない?」
アーシェが小さな筒を持ってきた。
上部に小さな穴が空いていて、万華鏡みたいに思える。
一先ず、何かな? と思いながら、覗こうとして、
『リディア、ストップ! それ、覗き穴の近くに毒が仕込まれてるよ』
(えぇっ!? 何それっ!?)
『毒液か毒針かは分からないけど、覗くとそれが飛び出すんじゃないかな? 効果までは分からないけど、おそらく失明……最悪、命を落とすかも』
(ど、どうして、そんな物が?)
『そこまではウチにも分からないけど、この女の子がリディアを狙ったのか、それともこの女の子も知らずに渡したのか……聞いてみるしかないね』
エミリーに止められ、慌てて顔から離す。
「あら? リディアさん。見てくださらないの?」
「……あの、この魔導具? って、どうやって入手したんですか?」
「それは、私の家のツテとしか言えないわね。それがどうかしたの?」
「じゃあ、アーシェさんは、この魔導具を私にどうして欲しいんですか?」
「言葉の通り、見て欲しいのよ。高価な魔導具だけど、壊れてしまっているので、魔導学に詳しいリディアさんに見てもらおうって思いましたの」
うーん。特段、おかしな所は無いのかな?
『そうかな? というか、もっとストレートに聞いちゃえば? もしくは、自分で見てもらうとか』
(それは、この子が何も知らなかった場合に、取り返しのつかない事になっちゃうよ)
『あー、失明なら何とかするけど、確かに命を落とす程の効果だと、ウチでも助けられないか』
一先ず、エミリーから教えてもらった、この魔導具の効果と共に、ストレートに聞いてみる事にする。
「アーシェさん。この魔導具は壊れてなんていません。遠く離れた場所を、近くに居るみたいに大きく見えるようにする効果がありますね」
「え? 壊れてないんですの? だったら、確認を……」
「ですが、使う事は出来ません。率直に言うと、この魔導具には毒が仕込まれています。良くて失明、最悪死んじゃいますが、一体これは、どうやって手に入れたんですか?」
「ど、毒っ!? そ、そんなハズはありませんの! 何かの間違いです!」
「いえ、本当ですってば」
「そんなに言うなら、私が使って確かめますの! これは私への……いえ、ガルシア家に対する侮辱ですのっ!」
そう言って、アーシェさんが私から魔導具を奪おうとして、私が防ぐ。
そんなやり取りを繰り返し……埒が明かないので、
(エミリー。お願い)
『はいはい。シェイドー』
闇の精霊イドちゃんの力で、少し眠ってもらう事にした。
途中で会議から外されてしまったので、最終的にどうなったのかは分からないけれど、一先ず普通に学校へ通い、一女子生徒として過ごして欲しいと、クロードさんから言われていた。
なので、いつも通り授業を受けているんだけど、
「リディアさん。算術で教えて欲しい所があるんですの」
「はぁ……あ、これなら、正弦定理を使えば簡単に……」
「くっ……また意味不明な式を持ち出してきて……こ、答えが合ってる!? 高等学院の入試問題なのに……こ、こほん。なるほど、ありがとうですの」
アーシェっていう女の子が、学校の授業で扱う問題よりかは、難しい問題を持ってきて教えて欲しいと言ってくる。
算術と魔導学しか教える事は出来ないと断っているからか、それとも普段の私の授業中の回答で知っているからか、他の教科は聞いて来ないけれど、おそらく上位の学校へ進学を希望している生徒なのだと思う。
なので、微力ながらも、お手伝いが出来るのであれば、協力してあげようと思っていた。
そして、魔導学の授業の後、
「リディアさんは、魔導学にもお詳しいわよね? とあるツテで手に入れた物なのだけど、ちょっと見て下さらない?」
アーシェが小さな筒を持ってきた。
上部に小さな穴が空いていて、万華鏡みたいに思える。
一先ず、何かな? と思いながら、覗こうとして、
『リディア、ストップ! それ、覗き穴の近くに毒が仕込まれてるよ』
(えぇっ!? 何それっ!?)
『毒液か毒針かは分からないけど、覗くとそれが飛び出すんじゃないかな? 効果までは分からないけど、おそらく失明……最悪、命を落とすかも』
(ど、どうして、そんな物が?)
『そこまではウチにも分からないけど、この女の子がリディアを狙ったのか、それともこの女の子も知らずに渡したのか……聞いてみるしかないね』
エミリーに止められ、慌てて顔から離す。
「あら? リディアさん。見てくださらないの?」
「……あの、この魔導具? って、どうやって入手したんですか?」
「それは、私の家のツテとしか言えないわね。それがどうかしたの?」
「じゃあ、アーシェさんは、この魔導具を私にどうして欲しいんですか?」
「言葉の通り、見て欲しいのよ。高価な魔導具だけど、壊れてしまっているので、魔導学に詳しいリディアさんに見てもらおうって思いましたの」
うーん。特段、おかしな所は無いのかな?
『そうかな? というか、もっとストレートに聞いちゃえば? もしくは、自分で見てもらうとか』
(それは、この子が何も知らなかった場合に、取り返しのつかない事になっちゃうよ)
『あー、失明なら何とかするけど、確かに命を落とす程の効果だと、ウチでも助けられないか』
一先ず、エミリーから教えてもらった、この魔導具の効果と共に、ストレートに聞いてみる事にする。
「アーシェさん。この魔導具は壊れてなんていません。遠く離れた場所を、近くに居るみたいに大きく見えるようにする効果がありますね」
「え? 壊れてないんですの? だったら、確認を……」
「ですが、使う事は出来ません。率直に言うと、この魔導具には毒が仕込まれています。良くて失明、最悪死んじゃいますが、一体これは、どうやって手に入れたんですか?」
「ど、毒っ!? そ、そんなハズはありませんの! 何かの間違いです!」
「いえ、本当ですってば」
「そんなに言うなら、私が使って確かめますの! これは私への……いえ、ガルシア家に対する侮辱ですのっ!」
そう言って、アーシェさんが私から魔導具を奪おうとして、私が防ぐ。
そんなやり取りを繰り返し……埒が明かないので、
(エミリー。お願い)
『はいはい。シェイドー』
闇の精霊イドちゃんの力で、少し眠ってもらう事にした。
83
あなたにおすすめの小説
役立たずと追放された令嬢ですが、極寒の森で【伝説の聖獣】になつかれました〜モフモフの獣人姿になった聖獣に、毎日甘く愛されています〜
腐ったバナナ
恋愛
「魔力なしの役立たず」と家族と婚約者に見捨てられ、極寒の魔獣の森に追放された公爵令嬢アリア。
絶望の淵で彼女が出会ったのは、致命傷を負った伝説の聖獣だった。アリアは、微弱な生命力操作の能力と薬学知識で彼を救い、その巨大な銀色のモフモフに癒やしを見いだす。
しかし、銀狼は夜になると冷酷無比な辺境領主シルヴァンへと変身!
「俺の命を救ったのだから、君は俺の永遠の所有物だ」
シルヴァンとの契約結婚を受け入れたアリアは、彼の強大な力を後ろ盾に、冷徹な知性で王都の裏切り者たちを周到に追い詰めていく。
地味令嬢は結婚を諦め、薬師として生きることにしました。口の悪い女性陣のお世話をしていたら、イケメン婚約者ができたのですがどういうことですか?
石河 翠
恋愛
美形家族の中で唯一、地味顔で存在感のないアイリーン。婚約者を探そうとしても、失敗ばかり。お見合いをしたところで、しょせん相手の狙いはイケメンで有名な兄弟を紹介してもらうことだと思い知った彼女は、結婚を諦め薬師として生きることを決める。
働き始めた彼女は、職場の同僚からアプローチを受けていた。イケメンのお世辞を本気にしてはいけないと思いつつ、彼に惹かれていく。しかし彼がとある貴族令嬢に想いを寄せ、あまつさえ求婚していたことを知り……。
初恋から逃げ出そうとする自信のないヒロインと、大好きな彼女の側にいるためなら王子の地位など喜んで捨ててしまう一途なヒーローの恋物語。ハッピーエンドです。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
扉絵はあっきコタロウさまに描いていただきました。
【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?
はくら(仮名)
恋愛
ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。
※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
ボロボロになるまで働いたのに見た目が不快だと追放された聖女は隣国の皇子に溺愛される。……ちょっと待って、皇子が三つ子だなんて聞いてません!
沙寺絃
恋愛
ルイン王国の神殿で働く聖女アリーシャは、早朝から深夜まで一人で激務をこなしていた。
それなのに聖女の力を理解しない王太子コリンから理不尽に追放を言い渡されてしまう。
失意のアリーシャを迎えに来たのは、隣国アストラ帝国からの使者だった。
アリーシャはポーション作りの才能を買われ、アストラ帝国に招かれて病に臥せった皇帝を助ける。
帝国の皇子は感謝して、アリーシャに深い愛情と敬意を示すようになる。
そして帝国の皇子は十年前にアリーシャと出会った事のある初恋の男の子だった。
再会に胸を弾ませるアリーシャ。しかし、衝撃の事実が発覚する。
なんと、皇子は三つ子だった!
アリーシャの幼馴染の男の子も、三人の皇子が入れ替わって接していたと判明。
しかも病から復活した皇帝は、アリーシャを皇子の妃に迎えると言い出す。アリーシャと結婚した皇子に、次の皇帝の座を譲ると宣言した。
アリーシャは個性的な三つ子の皇子に愛されながら、誰と結婚するか決める事になってしまう。
一方、アリーシャを追放したルイン王国では暗雲が立ち込め始めていた……。
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
報われなくても平気ですので、私のことは秘密にしていただけますか?
小桜
恋愛
レフィナード城の片隅で治癒師として働く男爵令嬢のペルラ・アマーブレは、騎士隊長のルイス・クラベルへ密かに思いを寄せていた。
しかし、ルイスは命の恩人である美しい女性に心惹かれ、恋人同士となってしまう。
突然の失恋に、落ち込むペルラ。
そんなある日、謎の騎士アルビレオ・ロメロがペルラの前に現れた。
「俺は、放っておけないから来たのです」
初対面であるはずのアルビレオだが、なぜか彼はペルラこそがルイスの恩人だと確信していて――
ペルラには報われてほしいと願う一途なアルビレオと、絶対に真実は隠し通したいペルラの物語です。
【完結】フェリシアの誤算
伽羅
恋愛
前世の記憶を持つフェリシアはルームメイトのジェシカと細々と暮らしていた。流行り病でジェシカを亡くしたフェリシアは、彼女を探しに来た人物に彼女と間違えられたのをいい事にジェシカになりすましてついて行くが、なんと彼女は公爵家の孫だった。
正体を明かして迷惑料としてお金をせびろうと考えていたフェリシアだったが、それを言い出す事も出来ないままズルズルと公爵家で暮らしていく事になり…。
【完結】虐げられていた侯爵令嬢が幸せになるお話
彩伊
恋愛
歴史ある侯爵家のアルラーナ家、生まれてくる子供は皆決まって金髪碧眼。
しかし彼女は燃えるような紅眼の持ち主だったために、アルラーナ家の人間とは認められず、疎まれた。
彼女は敷地内の端にある寂れた塔に幽閉され、意地悪な義母そして義妹が幸せに暮らしているのをみているだけ。
............そんな彼女の生活を一変させたのは、王家からの”あるパーティー”への招待状。
招待状の主は義妹が恋い焦がれているこの国の”第3皇子”だった。
送り先を間違えたのだと、彼女はその招待状を義妹に渡してしまうが、実際に第3皇子が彼女を迎えにきて.........。
そして、このパーティーで彼女の紅眼には大きな秘密があることが明らかにされる。
『これは虐げられていた侯爵令嬢が”愛”を知り、幸せになるまでのお話。』
一日一話
14話完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる