英霊召喚 ~ハズレと呼ばれた召喚魔法で、過去の大賢者を召喚して史上最強~

向原 行人

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第3章 第三王女直属特別隊

第46話 一時の休息?

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「で、マーガレットが知っている聖剣の情報を教えてくれ」
「え? 何も知らないけど?」
「うぉい。さっき知っているって言ったじゃないかっ!」
「あはは、冗談だってば。ちゃんと教えるって」

 ジェーンを前に、一度は生前の聖女らしい言動に戻そうとしたマーガレットだが、早々に諦めたらしい。
 というのも、生前は慎み深く、慈愛に満ちた聖女として振る舞っていたものの、それがかなりのストレスだったのだとか。
 とりあえず俺からすれば既に素のマーガレットでイメージが固まっているので、こうなった。こうなった……のだが、これでは俺の方がストレスが溜まりそうだ。
 しかも、今はどうあれ生前信仰していた方だからと、ジェーンが自分の着ていた上着をマーガレットに差し出し、早くもその裸体が見えなくなっていた。
 今回の召喚、やはり失敗だったか!?

「けど、聖剣そのものの事は知らないからね? さっきも言ったけど、聖剣を作るための材料の事だからー」
「分かった。とりあえず、その材料っていうのは何なんだ?」
「聖銀だよー。で、正確な場所は私も知らないけどー、エルフの隠れ里の近くに聖なる光の力を含む、聖銀が採れる洞窟があるんだって」
「エルフの隠れ里?」
「うん。何か知らないけど、魔王の監視をしているらしいから、魔王城の近くにあるんじゃないの?」

(魔王の監視をしているエルフの隠れ里。それって、もしかして……)
『えぇ。十中八九、先程まで居たエルフの村の事でしょうね』
(魔法で移動出来るのはありがたいけど、正直あのロリっ子エルフが面倒臭いんだよな)
『あれ? そうなんですか? 確か、ヘンリーさんはあのロリっ子エルフとお近づきになりたいって言ってませんでした?』
(それは、あのエルフが凄い魔法が使えると思っていたからだよ。実際は、そうでもなかっただろ?)
『いえ、それは私と比べてしまうからですよ。彼女は彼女で、それなりに優秀だと思いますよ? ……まぁ私には劣りますが』

 ぶっちゃけると、あのロリっ子エルフを相手にするとアオイのキャラが崩壊するのも少し面倒なんだよな。
 まぁアオイの発言は俺にしか聞こえないから、これは俺だけにしか影響しないから別に良いのだが。
 とはいえ、魔族の動向調査に失敗した以上、せめて魔族に対抗する手段の情報くらいは持ち帰りたい所だ。

「分かった。今から洞窟を探しても、見つける前に日が落ちてしまうだろう。今日は街で一泊して、明日はマーガレットの言う洞窟を探し、そしてフローレンス様に報告しよう」
「はーい。じゃあ、今日はエリーの家にお泊まりって事で良いよね?」
「いや、今までジェーンがお世話になっていた上に、アタランテとマーガレットも居る。流石に人数が多過ぎるから、今日は俺の部屋で一泊するよ」
「えぇー! やだーっ! ここ数日ハー君に会えなかったんだよ!? 今日は一緒にお泊まりするのー! 絶対にするったら、するのー」

 エリーが泣き出しそうな勢いで抱きついてくる。
 これは説得が難しそうだ。しかも、エリーの家に行った後、すぐさまテレポートで逃げ帰るという手は一度使ってしまっている。相手がエリーとはいえ、流石に同じ手は使えないだろう……たぶん。
 しかしそうは言っても、いくら三体のホムンクルスが全てエリーが生み出したと言っても、人数が多過ぎる。
 俺の寮へ行くか? いや、エリーが外泊となるし、流石にエリーを含めた五人が泊まるには狭い。
 だったら、第三王女直属特別隊として与えられた支度金で宿を取るか?
 だが、エリーの外泊問題が解決しない事は変わらないし、無駄にお金を使うのも気が引ける。

「そうだ、エリー。エリーのお母さんも錬金術士だったよな?」
「そうだよー。それがどうかしたの?」
「いや、一先ずエリーの家に泊めてもらう事にしようと思うんだが、対価をちゃんと払おうと思ってさ」
「それってお金って事? いいよ、そんなのー」
「まぁ確かにお金だと受け取り辛いだろうから、別の形でな。それに食料だって無料じゃないし、これまでジェーンがお世話になったしな」

 そう言うと、ジェーンが改まってエリーにお礼を告げる。

「え、えっと……つまり、どういう事なのー?」
「いぇーす! 分かったー! つまり、私の出番という事ね! 察するに、この娘に妊娠の加護を……」
「結論を言うとだな! 沢山魔物を倒してきたから、まだまだ錬金魔法に使える素材がいっぱいあるから、それをお礼として渡そうと思うんだ」

 マーガレットがとんでも無い事を言いかけたので慌てて結論を話すと、一先ずエリーも納得したようだ。
 その直後、アタランテがマーガレットに耳打ちしているので、きっと注意を……って、どうしてマーガレットがニヤニヤしながら俺とアタランテを交互に見ているのだろうか。
 注意されたんだよね? そうだよね?
 一先ず、ジェーンを泊めて貰っていた事のお礼を言うためにもと、ワープ・ドアの魔法でエリーの家に再び戻る。
 エリーのお母さんに事情とお礼を伝え、どんな素材が必要か聞いてみると、

「ちょ、ちょっと待って。それなら、正式に錬金ギルドとして買い取らせてもらうわ。ヘンリー君が精製してくれた純度の高い素材なんでしょう? 一つの素材だけでも、食事と料理の提供くらいでは釣り合わない程の価値になるもの」

 と、当初の予定から話がずれる。
 だが、エリーのお母さんも譲る気が無いらしいので、仕方なしに今まで倒した魔物と、今持っている材料や素材について話すと、

「えぇっ!? あの、ビッグホーンを倒したの!? あ、あの角は騎士団が倒しても市場にほぼ回らない……えぇっ!? ジャイアント・ボアまで!? け、毛皮があったりするのかしら!?」

 第三王女直属特別隊として与えられた支度金を遥かに超える買い取り額になってしまった。
 だが、錬金ギルドで一番困っているのが材料の確保らしく、これだけあればギルド全体が成長すると喜んでいるので、まぁ良かったのだろう。
 一先ず、材料とお金の交換は明日の朝一でギルドにて行う事となり、今晩は料理と寝床を提供して貰い、一時の休息となった。
 ……なったはずなのだが、俺が一人で風呂に入っていると、

「ハー君。久しぶりに会ったし、一緒に入ろー!」
「主様。お身体を洗いに参りました」
「貴方。今日も一緒に入るよね?」
「やぁ。面白そうだから、遊びに来たよー」

 四人の黄色い声が浴室に響く。

『ヘンリーさん。頑張ってくださいね』
(た、助けて……)

 アタランテと二人でお風呂へ入る時とは異なり、女の子を四人も同時に相手出来ないと、気遅れしてしまった。
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