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第5章 新たな試練
第137話 獣人族の村の入口
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木々の葉の隙間から月明かりだけが薄らと注ぐ、樹の上の村が目の前にある。
俺がソフィアたちと居る時に、樹の上に具現化魔法で足場を作った物とは全く違う、生きた樹を上手く使った村だ。
だが時間が時間なので、視界に人の姿は無く、ここが本当に獣人族の村かどうかは判断出来ないが。
『人間。ここが獣人族の村だ。と言っても、我も実際に来るのは初めてだが』
(分かった。では、一旦猫の集会場へ戻って、報酬を渡すよ。ここは、もう瞬間移動で来る事が出来るし)
『……獣人族の村かどうか確認を取らなくて良いのか?』
(三日かけて調べてくれたんだろ? アンタを信じるよ)
ボス猫へ伝えた通りワープ・ドアを出し、猫の集会場がある公園へと戻る。
約束の品である魚の残りを出すと、名残惜しそうなジェーンを連れて寮の部屋へ。
幸いユーリヤも起きておらず、暗闇の中で着替えを済ませると、何事も無かったかのように就寝した。
その翌日、授業が終わるとすぐさまシャロンの元へ行く。
「え? 私を獣人族の村へ連れて行ってくれるんですか!?」
「あぁ。この数日間でシャロンの胸を堪能……じゃなくて、腕も成長したからね」
「そ、そうでしょうか? あまり実感はありませんが」
「大丈夫だよ。自分では気付いていないだけで、ちゃんと成長しているよ。それに剣の修行は元々護身が目的だからね」
納得がいかないのか、シャロンが不思議そうに首をかしげているが、まぁそれも仕方がないだろう。
先ず俺はシャロンには準備運動レベルの基礎体力を上げる訓練をメインにしていたのだが、ジェーンやニーナについても同じレベルではないだろうか。
剣の持ち方と扱い方くらいは教えたが、これを剣術と呼べるかというと、そうではない。
正直なところ、ただの時間稼ぎだったからね。
だが、その時間稼ぎはもう必要ない。
「じゃあ、今から獣人族の村へ行くけど、準備は良い?」
「ま、待ってください。まだ休暇申請とか、食料の確保など、遠出をする準備が何も出来ていません」
「あ……言ってなかったっけ? 俺、瞬間移動の魔法が使えるから、そんな準備をしなくても一瞬で行けるよ?」
「あの、それならどうして護身の為に剣術の修行をする必要があったのでしょうか?」
「そ、それは……あの、あれだよ。獣人族たちは警戒心が強くて、突然襲ってきたりするからさ。その為さ」
「え……突然襲うような悪い人は居ないと思うんですが……」
「さぁ行こう! 獣人の村がシャロンを待って居る!」
勢いでワープ・ドアを出し、シャロンの肩を抱き寄せると強引に扉の中へと連れて行く。
もちろん、いつも通りユーリヤも居る。
今日はおんぶで、俺の背中だが。
やや薄暗い資料庫から、生い茂った葉から陽が射しこむ獣人族の村の前――高い樹の上へ移動し、眩しさに一瞬目がくらむ。
「ここが、ヘンリーさんが知っているという獣人族の村ですか?」
「あぁ、そうだよ」
「へぇー。私が思っていたのとは随分と……きゃあぁぁぁっ!」
目の前にある木の家に向かってシャロンが歩きだし、何も無い場所へ足を踏み出した。
寸での所で、シャロンの身体を抱きしめ、その身体を枝の上へと戻す。
……抱きしめた腕に、大きなおっぱいが乗っていたのだが、この身体の軽さに対して、この重圧は……もしかしたら、シャロンの体重の半分程度をこの胸が占めているのではないだろうか。
「ごめん。言い忘れていたけど、ここは樹の上なんだ」
「そ、そういう事は先に言ってくださいよっ! び、びっくりして、その……何でもありませんっ!」
ビックリして何が起こったのだろう。
シャロンが下腹部を気にしているようにも思えるけど、目が合ったら泣きそうな表情を浮かべられてしまったので、触れない事にする。
樹の上にあり、木々の太い枝が道変わりらしい村へと繋がる、一本の枝を慎重に渡って行くと、
「おい! お前たちは何者だっ! どうしてこの場所へ来る事が出来たんだっ!」
小柄な身体に大きな耳と大きな尻尾が生えた、いかにも獣人族ですという女性が枝の先に立ち塞がる。
どうせなら、そっち側の複数の枝で安定感が増した場所で話させてもらえないだろうか。
俺は平均台のような樹の枝の上で、ユーリヤをおんぶしつつ、シャロンの手を引いて居るという、非常に不安定な状態なんだよ。
「と、とりあえず立ち話もなんですから、そっちで話そうか」
「ダメだ! ここは我らの村。無関係の者を入れる訳にはいかん!」
「無関係ではないんだ。だから、とりあえず少しだけでいいから、入れさせてくれ」
「ダメだ! 少しだけでも入れさせる訳にはいかない!」
「いや、ほんの少しだけ。ちょっとだけで良いからさ」
高い場所が苦手なのか、シャロンは完全に目を瞑っていて、完全に俺頼みになっているし、ユーリヤは言わずもがな。
俺が落ちたら三人揃って死んでしまうから、多少強引にでも女性の方へ行こうとすると、
「ちょっとでもダメだ! ……って、おい! ダメだぞ! それ以上こっちへ来たら、非常な手段を取るぞ?」
「非常な手段?」
「あぁ。その枝を揺らす」
「やめろーっ!」
獣人族の女性が枝に足を乗せたので、シャロンを引き寄せ、獣人族の村へとダイブする。
着地先は幾つもの枝が組み合わされ、安定しているがゴツゴツしている場所だと思ったのに、意外と柔らかい。
不思議な樹の枝で出来ているのかと思っていると、
「ちょ、おい! 早く私の上から降りろっ! あと、どさくさにまぎれて胸をまさぐるなっ!」
無意識の内に、女性の胸を触っていたようだ。
俺がソフィアたちと居る時に、樹の上に具現化魔法で足場を作った物とは全く違う、生きた樹を上手く使った村だ。
だが時間が時間なので、視界に人の姿は無く、ここが本当に獣人族の村かどうかは判断出来ないが。
『人間。ここが獣人族の村だ。と言っても、我も実際に来るのは初めてだが』
(分かった。では、一旦猫の集会場へ戻って、報酬を渡すよ。ここは、もう瞬間移動で来る事が出来るし)
『……獣人族の村かどうか確認を取らなくて良いのか?』
(三日かけて調べてくれたんだろ? アンタを信じるよ)
ボス猫へ伝えた通りワープ・ドアを出し、猫の集会場がある公園へと戻る。
約束の品である魚の残りを出すと、名残惜しそうなジェーンを連れて寮の部屋へ。
幸いユーリヤも起きておらず、暗闇の中で着替えを済ませると、何事も無かったかのように就寝した。
その翌日、授業が終わるとすぐさまシャロンの元へ行く。
「え? 私を獣人族の村へ連れて行ってくれるんですか!?」
「あぁ。この数日間でシャロンの胸を堪能……じゃなくて、腕も成長したからね」
「そ、そうでしょうか? あまり実感はありませんが」
「大丈夫だよ。自分では気付いていないだけで、ちゃんと成長しているよ。それに剣の修行は元々護身が目的だからね」
納得がいかないのか、シャロンが不思議そうに首をかしげているが、まぁそれも仕方がないだろう。
先ず俺はシャロンには準備運動レベルの基礎体力を上げる訓練をメインにしていたのだが、ジェーンやニーナについても同じレベルではないだろうか。
剣の持ち方と扱い方くらいは教えたが、これを剣術と呼べるかというと、そうではない。
正直なところ、ただの時間稼ぎだったからね。
だが、その時間稼ぎはもう必要ない。
「じゃあ、今から獣人族の村へ行くけど、準備は良い?」
「ま、待ってください。まだ休暇申請とか、食料の確保など、遠出をする準備が何も出来ていません」
「あ……言ってなかったっけ? 俺、瞬間移動の魔法が使えるから、そんな準備をしなくても一瞬で行けるよ?」
「あの、それならどうして護身の為に剣術の修行をする必要があったのでしょうか?」
「そ、それは……あの、あれだよ。獣人族たちは警戒心が強くて、突然襲ってきたりするからさ。その為さ」
「え……突然襲うような悪い人は居ないと思うんですが……」
「さぁ行こう! 獣人の村がシャロンを待って居る!」
勢いでワープ・ドアを出し、シャロンの肩を抱き寄せると強引に扉の中へと連れて行く。
もちろん、いつも通りユーリヤも居る。
今日はおんぶで、俺の背中だが。
やや薄暗い資料庫から、生い茂った葉から陽が射しこむ獣人族の村の前――高い樹の上へ移動し、眩しさに一瞬目がくらむ。
「ここが、ヘンリーさんが知っているという獣人族の村ですか?」
「あぁ、そうだよ」
「へぇー。私が思っていたのとは随分と……きゃあぁぁぁっ!」
目の前にある木の家に向かってシャロンが歩きだし、何も無い場所へ足を踏み出した。
寸での所で、シャロンの身体を抱きしめ、その身体を枝の上へと戻す。
……抱きしめた腕に、大きなおっぱいが乗っていたのだが、この身体の軽さに対して、この重圧は……もしかしたら、シャロンの体重の半分程度をこの胸が占めているのではないだろうか。
「ごめん。言い忘れていたけど、ここは樹の上なんだ」
「そ、そういう事は先に言ってくださいよっ! び、びっくりして、その……何でもありませんっ!」
ビックリして何が起こったのだろう。
シャロンが下腹部を気にしているようにも思えるけど、目が合ったら泣きそうな表情を浮かべられてしまったので、触れない事にする。
樹の上にあり、木々の太い枝が道変わりらしい村へと繋がる、一本の枝を慎重に渡って行くと、
「おい! お前たちは何者だっ! どうしてこの場所へ来る事が出来たんだっ!」
小柄な身体に大きな耳と大きな尻尾が生えた、いかにも獣人族ですという女性が枝の先に立ち塞がる。
どうせなら、そっち側の複数の枝で安定感が増した場所で話させてもらえないだろうか。
俺は平均台のような樹の枝の上で、ユーリヤをおんぶしつつ、シャロンの手を引いて居るという、非常に不安定な状態なんだよ。
「と、とりあえず立ち話もなんですから、そっちで話そうか」
「ダメだ! ここは我らの村。無関係の者を入れる訳にはいかん!」
「無関係ではないんだ。だから、とりあえず少しだけでいいから、入れさせてくれ」
「ダメだ! 少しだけでも入れさせる訳にはいかない!」
「いや、ほんの少しだけ。ちょっとだけで良いからさ」
高い場所が苦手なのか、シャロンは完全に目を瞑っていて、完全に俺頼みになっているし、ユーリヤは言わずもがな。
俺が落ちたら三人揃って死んでしまうから、多少強引にでも女性の方へ行こうとすると、
「ちょっとでもダメだ! ……って、おい! ダメだぞ! それ以上こっちへ来たら、非常な手段を取るぞ?」
「非常な手段?」
「あぁ。その枝を揺らす」
「やめろーっ!」
獣人族の女性が枝に足を乗せたので、シャロンを引き寄せ、獣人族の村へとダイブする。
着地先は幾つもの枝が組み合わされ、安定しているがゴツゴツしている場所だと思ったのに、意外と柔らかい。
不思議な樹の枝で出来ているのかと思っていると、
「ちょ、おい! 早く私の上から降りろっ! あと、どさくさにまぎれて胸をまさぐるなっ!」
無意識の内に、女性の胸を触っていたようだ。
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