237 / 343
第8章 ヴァロン王国遠征
第236話 今日の晩御飯
しおりを挟む
何故か若干落ち込んでしまったプリシラが自分の馬に戻り、一方で嬉しそうなドロシーが俺の馬に戻ってきた。
「師匠! 早く胸を触って欲しいッス!」
「ドロシーさん。ボクは事情を知っているけど、今の発言は変態みたいだよ?」
「う……ち、違うッス! 自分は師匠に特訓して欲しいだけであって、変態じゃないッス!」
「分かってるけど、街や村の中では気を付けてね。……まぁボクなんて、騎士団の訓練場でその手の特訓をしてたんだけどね」
「え……あの、男性騎士が沢山居る訓練場ッスか!? 流石にそれは恥ずかしいというか、そういう意味では、この人の居ない街道での特訓は大正解な気がしてきたッス」
ニーナにおっぱいを触る特訓? そんなの……あ、うん。したね。
実践訓練だって言いながら、模擬剣での試合中に隙を見つける度に、おっぱい触ったわ。
今度、ドロシーにもやってみよう。
そんな事を考えていると、
「ヘンリー隊長。ここがヴァロン王国の国境に一番近い街なのです。この先は国境まで街や村が無く、最後の補給となりますので、必要と思われる物を補充するのです」
落ち込みながらも仕事はきっちり行うプリシラから声が掛かった。
昼過ぎという中途半端な時刻であり、まだまだ進めるので、ここで宿を取るのは時間的に勿体無い。
今夜はこの旅で初の野営となるので、夕食を買っておこうか。
「ユーリヤ。晩御飯は何が食べたい?」
「んー、にーにとおんなじのー!」
「お、おぅ。そうだな。じゃあ、クレアは?」
クレアに聞いてみると、
「私はヘンリー様が望む物なら、何でもご用意いたしますが」
ちょっと期待していたのとは違う答えが返ってきてしまった。
「……じゃあ、ニーナは?」
「ボク? んー、パスタかなー」
「よし。じゃあ、今晩はパスタパーティにしよう」
早速、露店でパスタを探そうとして、
「ちょ、ちょっと待つのです! ヘンリー隊長! どうして食料の補充が、家で作る夕食のノリなのです? 火は起こせるとしても、調理器具などが何も無いのです」
すぐさまプリシラに止められてしまった。
あー、空間収納の話をしてないもんなー。
やっぱり話しておこうか。
ドロシーは、そもそも魔法を使わないし、プリシラは神聖魔法の使い手だから、時空魔法を教えろなんて話にはならない……と思いたい。
「あのな、プリシラ。今まで黙っていたけど、実は俺……空間収納魔法っていうのが使えるんだ。だから、今ここでアツアツのパスタを買ってしまっておけば、夕食にそのまま食べられるんだ」
「ヘンリー隊長。何を仰っているのです? 空間収納魔法――時空魔法というのは、神話の中に出てくる話であって、魔王を倒した勇者様のお仲間、賢者様のみが使えるという伝説級の魔法なのです。いくらヘンリー隊長が魔族を倒せる程強いと言っても、剣士であられますし、そもそもオークキングとの戦いで土の精霊魔法を使っていたのです。魔法剣士というクラスがレアとは言えども……」
「ディメンション・ポケット」
プリシラが色々言っているので、やってみせた方が早いと思い、目の前の空間に現れた亀裂に手を伸ばす。
そして、手に触れた適当な物を掴み、プリシラに見せてみる。
「ほら。これが空間収納魔法だ」
「え……えぇぇっ!? ヘ、ヘンリー隊長っ!? あ……ま、またまたー、何かのトリックなのです。こんな小さな布切れですし、こっそり隠し持っていたのです……って、あら? これは……」
「ちょ、ちょっと待ってー! そ、それはボクの下着だよっ!」
あー、出発前にノーマから預かった皆の着替えの中に手を突っ込んでしまったのかな?
しかし青と白の縞々パンツとは、ニーナもなかなかやるじゃないか。
是非、これを履いている所を見せて欲しい。
だが、電光石火の如く、ニーナがパンツを回収すると、
「あはは、パンツ、パンツー!」
何故かユーリヤがツボにハマったらしく、ずっと笑っている。
……楽しそうだから、まぁ良いか。
「プリシラ。最初に会った時、俺たちの荷物が少なすぎるって言っていただろ? これが、その答えだ」
「ほ、本当なのです? で、でも、実際に昨日は土の精霊魔法を使っていたのです。剣が主体の戦闘系クラスのヘンリー隊長に、異なる種類の魔法が複数使えるとは思えないのです」
「まぁ剣が主体なのは認めるけど、そもそも俺は魔法系クラスだからな? ついでに言っておくと、俺のクラスは召喚士だ」
俺のクラスを告げると、少しの沈黙があり、
『えぇぇぇーっ!?』
プリシラとドロシーが大声を上げる。
「しょ、召喚士って、あの召喚士なのです!?」
「おそらく、その召喚士だ。というか、魔法大会の時も、召喚士だって紹介されていたんだが」
まぁあの時は、魔族が出て来てバタバタしていたし、覚えてないか。
「ちょ、ちょっと待って欲しいッス。師匠は魔法系クラスなのに、剣だけでオークキングを倒したッスか!?」
「あぁ。というか、アレは本当に大した事がないモンスターだぞ?」
「そ、そうッスか。何だか師匠と話をしていると、自分も盾以外の武器が使えそうな気がしてくるッス」
「そういえばドロシーは盾以外の物を持っている所を見た事が無いんだが、武器は何を使っているんだ?」
「え? 自分は武器も盾ッス。盾で全てを吹き飛ばすッス」
「そ、そうか。一通りの武器は使えるから、何か興味のある武器があったら相談に乗るぞ? とはいえ、先に気配を読む訓練を終わらせるのが先だが」
「そうッスね……って、し、師匠っ! 街中で触るのは……ぁぅ」
ドロシーが油断しまくっていたので胸を触ったら、またもやプリシラからジト目を向けられてしまった。
「師匠! 早く胸を触って欲しいッス!」
「ドロシーさん。ボクは事情を知っているけど、今の発言は変態みたいだよ?」
「う……ち、違うッス! 自分は師匠に特訓して欲しいだけであって、変態じゃないッス!」
「分かってるけど、街や村の中では気を付けてね。……まぁボクなんて、騎士団の訓練場でその手の特訓をしてたんだけどね」
「え……あの、男性騎士が沢山居る訓練場ッスか!? 流石にそれは恥ずかしいというか、そういう意味では、この人の居ない街道での特訓は大正解な気がしてきたッス」
ニーナにおっぱいを触る特訓? そんなの……あ、うん。したね。
実践訓練だって言いながら、模擬剣での試合中に隙を見つける度に、おっぱい触ったわ。
今度、ドロシーにもやってみよう。
そんな事を考えていると、
「ヘンリー隊長。ここがヴァロン王国の国境に一番近い街なのです。この先は国境まで街や村が無く、最後の補給となりますので、必要と思われる物を補充するのです」
落ち込みながらも仕事はきっちり行うプリシラから声が掛かった。
昼過ぎという中途半端な時刻であり、まだまだ進めるので、ここで宿を取るのは時間的に勿体無い。
今夜はこの旅で初の野営となるので、夕食を買っておこうか。
「ユーリヤ。晩御飯は何が食べたい?」
「んー、にーにとおんなじのー!」
「お、おぅ。そうだな。じゃあ、クレアは?」
クレアに聞いてみると、
「私はヘンリー様が望む物なら、何でもご用意いたしますが」
ちょっと期待していたのとは違う答えが返ってきてしまった。
「……じゃあ、ニーナは?」
「ボク? んー、パスタかなー」
「よし。じゃあ、今晩はパスタパーティにしよう」
早速、露店でパスタを探そうとして、
「ちょ、ちょっと待つのです! ヘンリー隊長! どうして食料の補充が、家で作る夕食のノリなのです? 火は起こせるとしても、調理器具などが何も無いのです」
すぐさまプリシラに止められてしまった。
あー、空間収納の話をしてないもんなー。
やっぱり話しておこうか。
ドロシーは、そもそも魔法を使わないし、プリシラは神聖魔法の使い手だから、時空魔法を教えろなんて話にはならない……と思いたい。
「あのな、プリシラ。今まで黙っていたけど、実は俺……空間収納魔法っていうのが使えるんだ。だから、今ここでアツアツのパスタを買ってしまっておけば、夕食にそのまま食べられるんだ」
「ヘンリー隊長。何を仰っているのです? 空間収納魔法――時空魔法というのは、神話の中に出てくる話であって、魔王を倒した勇者様のお仲間、賢者様のみが使えるという伝説級の魔法なのです。いくらヘンリー隊長が魔族を倒せる程強いと言っても、剣士であられますし、そもそもオークキングとの戦いで土の精霊魔法を使っていたのです。魔法剣士というクラスがレアとは言えども……」
「ディメンション・ポケット」
プリシラが色々言っているので、やってみせた方が早いと思い、目の前の空間に現れた亀裂に手を伸ばす。
そして、手に触れた適当な物を掴み、プリシラに見せてみる。
「ほら。これが空間収納魔法だ」
「え……えぇぇっ!? ヘ、ヘンリー隊長っ!? あ……ま、またまたー、何かのトリックなのです。こんな小さな布切れですし、こっそり隠し持っていたのです……って、あら? これは……」
「ちょ、ちょっと待ってー! そ、それはボクの下着だよっ!」
あー、出発前にノーマから預かった皆の着替えの中に手を突っ込んでしまったのかな?
しかし青と白の縞々パンツとは、ニーナもなかなかやるじゃないか。
是非、これを履いている所を見せて欲しい。
だが、電光石火の如く、ニーナがパンツを回収すると、
「あはは、パンツ、パンツー!」
何故かユーリヤがツボにハマったらしく、ずっと笑っている。
……楽しそうだから、まぁ良いか。
「プリシラ。最初に会った時、俺たちの荷物が少なすぎるって言っていただろ? これが、その答えだ」
「ほ、本当なのです? で、でも、実際に昨日は土の精霊魔法を使っていたのです。剣が主体の戦闘系クラスのヘンリー隊長に、異なる種類の魔法が複数使えるとは思えないのです」
「まぁ剣が主体なのは認めるけど、そもそも俺は魔法系クラスだからな? ついでに言っておくと、俺のクラスは召喚士だ」
俺のクラスを告げると、少しの沈黙があり、
『えぇぇぇーっ!?』
プリシラとドロシーが大声を上げる。
「しょ、召喚士って、あの召喚士なのです!?」
「おそらく、その召喚士だ。というか、魔法大会の時も、召喚士だって紹介されていたんだが」
まぁあの時は、魔族が出て来てバタバタしていたし、覚えてないか。
「ちょ、ちょっと待って欲しいッス。師匠は魔法系クラスなのに、剣だけでオークキングを倒したッスか!?」
「あぁ。というか、アレは本当に大した事がないモンスターだぞ?」
「そ、そうッスか。何だか師匠と話をしていると、自分も盾以外の武器が使えそうな気がしてくるッス」
「そういえばドロシーは盾以外の物を持っている所を見た事が無いんだが、武器は何を使っているんだ?」
「え? 自分は武器も盾ッス。盾で全てを吹き飛ばすッス」
「そ、そうか。一通りの武器は使えるから、何か興味のある武器があったら相談に乗るぞ? とはいえ、先に気配を読む訓練を終わらせるのが先だが」
「そうッスね……って、し、師匠っ! 街中で触るのは……ぁぅ」
ドロシーが油断しまくっていたので胸を触ったら、またもやプリシラからジト目を向けられてしまった。
1
あなたにおすすめの小説
さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました
御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。
でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ!
これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
スキルハンター~ぼっち&ひきこもり生活を配信し続けたら、【開眼】してスキルの覚え方を習得しちゃった件~
名無し
ファンタジー
主人公の時田カケルは、いつも同じダンジョンに一人でこもっていたため、《ひきこうもりハンター》と呼ばれていた。そんなカケルが動画の配信をしても当たり前のように登録者はほとんど集まらなかったが、彼は現状が楽だからと引きこもり続けていた。そんなある日、唯一見に来てくれていた視聴者がいなくなり、とうとう無の境地に達したカケル。そこで【開眼】という、スキルの覚え方がわかるというスキルを習得し、人生を大きく変えていくことになるのだった……。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる