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第6章 太陽の聖女と星の聖女
第270話 困った時の神水
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サラちゃんと手を繋ぎ、子供にしてはかなりの距離を歩いて、半壊している家の前へ。
「おねーちゃん。ここがサラのおうちなのー!」
「案内してくれて、ありがとう。じゃあ、お母さんを診させてもらうわね」
「うんっ! おねがいします!」
今にも崩れ落ちそうな建物へ入ると、慌てたイナリの念話が聞こえてくる。
『まったく。そのように危険な場所で寝泊まりしているのはどうかと思ったが、躊躇なく入って行くとは。アニエスよ。我はこの家を補強しておく。よって、我の事は気にせぬように』
そう言って、イナリが家の裏側へと向かって行った。
おそらく、具現化魔法で家が崩れない様にしてくれるのだろう。
決して、サラちゃんに強く抱きしめられるのがイヤだから……ではないはずだ。
「失礼します」
「ママーっ! おくすりのおねーちゃんに、きてもらったのーっ!」
サラちゃんと共に奥の部屋へ行くと、あからさまに顔色の悪い女性が横になっていた。
女性が何とか顔を動かして私に目を向けるけど、小さく口が動くだけで、何を言っているか聞き取れない。
ハッキリ言って、サラちゃんのお母さんがどういう症状なのか聞くことが出来ないと、診断の出来ない私には何の薬を出せば良いのか分からない。
なので、早速神水を出し、ぐったりしているお母さんに飲ませてみる。
「このポーションを飲んでください」
「……」
ちょっと無理矢理飲ませたからか、少し恨めしそうな目を向けられてしまったけれど、効果が現れ、態度が大きく変わる。
「こっ……これは!?」
「ママっ! ママーっ!」
「サラ……あの、薬師さん。ありがとうございます。その、お代は……」
お母さんが元気になり、自ら身体を起こして喋り始めたからか、サラちゃんが飛び込んでいった。
うん。元気になって、本当に良かった。
「お代なら、サラちゃんから貰っていますから、お気になさらず」
「え? サラ、なにもしてないよー?」
「イナ……あの子狐さんに、水色のリボンを付けてくれたでしょ? あのリボンとお薬を交換ね」
本当はお代なんて要らないんだけど、それだとサラちゃんのお母さんが困惑しそうだしね。
「あの……本当にありがとうございます」
「いえいえ。それでは私は戻りますので、サラちゃんと遊んであげてください」
「そうだ! あのねあのね! くすりのおねーちゃんのトコに、しろくてかぁいいキツネさんがいたんだよー!」
サラちゃんが聞いて聞いてと、お母さんにイナリの事を話そうとしていたので、出て行こうとしたら……
「白い狐!? もしかして、貴女様は神様の遣いなのですか!?」
何やら気になる事を言われてしまい、足を止める事に。
「あの、白い狐が神の遣いというのは?」
「あぁ、すみません。私の祖母が東方に縁のある者で、白い狐の事を神の遣いと呼んでいたので」
「なるほど。どうしてそう呼ばれるのかは……」
「すみません。聞いた事があるのかもしれませんが、覚えていなくて……けど、もしも何かお調べになられたいのであれば、南西にあるポートガへ行かれると良いかもしれません」
「ポートガ……」
「はい。船の国と呼ばれており、東方とも取引があるので、書物や特殊な品物もあるそうです」
東方では白い狐が神の遣い……未だにイナリの事は知らない事だらけだけど、ポートガに行けば何かわかるのだろうか。
……別に詮索する訳ではないけど。
そんな事を思いながら、サラちゃんの家を後にし、家を崩れないようにしてくれたイナリと合流した。
「おねーちゃん。ここがサラのおうちなのー!」
「案内してくれて、ありがとう。じゃあ、お母さんを診させてもらうわね」
「うんっ! おねがいします!」
今にも崩れ落ちそうな建物へ入ると、慌てたイナリの念話が聞こえてくる。
『まったく。そのように危険な場所で寝泊まりしているのはどうかと思ったが、躊躇なく入って行くとは。アニエスよ。我はこの家を補強しておく。よって、我の事は気にせぬように』
そう言って、イナリが家の裏側へと向かって行った。
おそらく、具現化魔法で家が崩れない様にしてくれるのだろう。
決して、サラちゃんに強く抱きしめられるのがイヤだから……ではないはずだ。
「失礼します」
「ママーっ! おくすりのおねーちゃんに、きてもらったのーっ!」
サラちゃんと共に奥の部屋へ行くと、あからさまに顔色の悪い女性が横になっていた。
女性が何とか顔を動かして私に目を向けるけど、小さく口が動くだけで、何を言っているか聞き取れない。
ハッキリ言って、サラちゃんのお母さんがどういう症状なのか聞くことが出来ないと、診断の出来ない私には何の薬を出せば良いのか分からない。
なので、早速神水を出し、ぐったりしているお母さんに飲ませてみる。
「このポーションを飲んでください」
「……」
ちょっと無理矢理飲ませたからか、少し恨めしそうな目を向けられてしまったけれど、効果が現れ、態度が大きく変わる。
「こっ……これは!?」
「ママっ! ママーっ!」
「サラ……あの、薬師さん。ありがとうございます。その、お代は……」
お母さんが元気になり、自ら身体を起こして喋り始めたからか、サラちゃんが飛び込んでいった。
うん。元気になって、本当に良かった。
「お代なら、サラちゃんから貰っていますから、お気になさらず」
「え? サラ、なにもしてないよー?」
「イナ……あの子狐さんに、水色のリボンを付けてくれたでしょ? あのリボンとお薬を交換ね」
本当はお代なんて要らないんだけど、それだとサラちゃんのお母さんが困惑しそうだしね。
「あの……本当にありがとうございます」
「いえいえ。それでは私は戻りますので、サラちゃんと遊んであげてください」
「そうだ! あのねあのね! くすりのおねーちゃんのトコに、しろくてかぁいいキツネさんがいたんだよー!」
サラちゃんが聞いて聞いてと、お母さんにイナリの事を話そうとしていたので、出て行こうとしたら……
「白い狐!? もしかして、貴女様は神様の遣いなのですか!?」
何やら気になる事を言われてしまい、足を止める事に。
「あの、白い狐が神の遣いというのは?」
「あぁ、すみません。私の祖母が東方に縁のある者で、白い狐の事を神の遣いと呼んでいたので」
「なるほど。どうしてそう呼ばれるのかは……」
「すみません。聞いた事があるのかもしれませんが、覚えていなくて……けど、もしも何かお調べになられたいのであれば、南西にあるポートガへ行かれると良いかもしれません」
「ポートガ……」
「はい。船の国と呼ばれており、東方とも取引があるので、書物や特殊な品物もあるそうです」
東方では白い狐が神の遣い……未だにイナリの事は知らない事だらけだけど、ポートガに行けば何かわかるのだろうか。
……別に詮索する訳ではないけど。
そんな事を思いながら、サラちゃんの家を後にし、家を崩れないようにしてくれたイナリと合流した。
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