悪役令嬢はポジティブすぎて死亡フラグもクソもない！！

２

「ん～ここはどこだろうか～」

目が覚めたら知らない部屋だった。
てか、通学路じゃない？？
あはは～今日も楽しいな～なんて。
つい浮かれてスキップなんかしながら登校していた。
赤信号に気がつかなかったのだ。
スキップの速度を毎朝ごとに上げていき、マッハいくつまで足が覚醒できるか、もはやクソだるい朝の登校時間からそれを行うというクソキショ企画を発明して試していた。

やっぱ朝ってだるいし？
モチベーションは上げた方がいいじゃ～ん？？（友達はこれ聞いて引いてた）
因みに今日の朝はレベル85だった。
目の前の赤信号に忠実に止まることを知らず、レベル85の速さで横断歩道に突っ込んだ。そしたら通勤途中の車に吹っ飛ばされた。そこで意識は終わり、次に目を覚めたらここにいた。

「おはようございます、サザンカ様」

なんか高級なベットから出て外を眺めてたら誰かきた。振り返ればめっちゃイケメンの人がなんか待機していた。その人は黒い髪に赤い瞳をした執事の格好をしていた。

てかサザンカって誰？？

「サザンカ様って？」
「何を言ってるんですか。サザンカ様は貴方のことです。もしや昨日の件でまだ体調が優れないのでは、、」


（え、え、え、マジで言ってんの！！）

だが不意に目に入った目の前の鏡。
そこに移るのは長いウェーブがかった赤髪の金色の瞳が素敵な美少女だった。

（これ……私？？え、めっちゃ美人やん！！）

尚、明日輝にとって驚いたのはそこだった。
容姿に対してのコンプレックスは、例えあったとしてもポジティブに受け流すぐらいだったから今まで何も思うことはなかったが。なんならお母さん産んでくれてありがと～で～す♪ぐらいの気持ち。
だが鏡に映る美人はもう文句のつけようがない。
もうバッチリ百点満点の顔してる。
多分ミスコン優勝。
マドンナ万歳！！

「すっげぇ…これが、、ん？私？？」
「サザンカ様？？」


男性が不思議そうに見つめてくる。
私はというと何がどうなっているのか分からない。


「あ…ごめん。あの、さ、なんか記憶が曖昧で。私ってサザンカ？で合ってるんだよね？」
「はい。サザンカ・ロベリー・エヴァーソン。エヴァーソン公爵令嬢でございます」

は？サザンカ・ロベリー・エヴァーソンだって⁈

もう一度、鏡を確認する。
少しきつい目付き。
スタイルは抜群で出るとこも出てる。
前世の私じゃこうはいかなかったな、、、

てか、サザンカ・ロベリー・エヴァーソンって、、、

思いっきり乙女ゲームに出てくる悪役令嬢の名前じゃん！！！！！！