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ゲーム内ではフィリップに相手にされないミランダ嬢。
何故なら祝勝会イベントで、フィリップに近づく令嬢はなにもミランダ嬢だけではなかったからだ。
銀髪の髪から覗かせる青い瞳は無表情な性格にベリーマッチ!
鍛え上げられた男らしい体と溢れ出す王者感。
無自覚に令嬢達を虜にするフェロモンでも放出しているのか、挨拶にやってくる貴族を除いても取り入ろうとする令嬢が多すぎた。
「ミランダ様、さきほどは失礼しました」
「いえ、お気になさらず。こちらこそお見苦しい姿をお見せしてしまって」
人気のない通りで二人、サザンカは話を切り出す。
ミランダ様はエマよりも少し濃い、藍色に近い髪の毛をした美貌の持ち主だった。クルクルとした巻き髪と長いまつ毛の似合う美人系で、しっかり者のお姉さんって感じ。
「それで私に何のご用でしょうか?」
「あ、そうそう!実は…」
え、待って、これどっから説明しよう、、、
ここはゲームの世界。
貴方はフィリップルートに登場するキャラクターなんですよ~なんて話をする訳にもいかないし。
なんなら頭がおかしい奴だと思われる。
(ただでさえ、サザンカのゲーム内での設定はお馬鹿でワガママなのに!!)
これ以上、自分が変な奴だと思われたら、、、
あたし暫く立ち直れない!!!!!!
「サザンカ様?」
「あ、ごめん!それで…あのさ、もしかして、、、ミランダ様ってエマの結婚を止めようとしてる?」
「!!!なぜ、それを!」
「やっぱり!そうだったのですね!!いや~だと思いましたよ~ミランダ様の顔見てたら、もしかしてそうなんじゃないかな~なんて思いまして」
「…エマは私の妹なんですの。ですが我がシモンズ家の事業拡大を理由に、父はエマをある男に嫁がせようとしてまして…」
「それがさっきまで話していたオッサンですか?」
「ええ、あの方は最近になってウチと交流のある方ですの。名前はファット伯爵。鉱山会社の地主として働くお方ですわ」
シモンズ家は元々は平民出身であったそう。
父親の鉱山事業が成功したことをきっかけに成りあがった成金一家。
ミランダ達は貴族として社交界入りしたばかりのため、貴族との親交を深めるために祝勝会に参加しているらしい。
「父はお金に執着する気質で。昔からギャンブルも女遊びも散々で母はよく手を焼いておりましわ。今回の件も、事業拡大と称して裏で伯爵家から多額の資金を頂くためのきっかけにすぎませんの」
「ひどい話ですね。そんなことの為にエマを売り飛ばそうとしてるんですか⁈」
「私もビックリしてるんです。最初に異変に気付いたのは数日前、父がやたらと機嫌のイイ日が続いていたんです」
普段は亭主関白で暴言暴力な父親。
それが最近になってやたら猫撫で声で接してくる機会が増えたのだ。
ミランダが観察していれば、それは自分を含めたエマのみであることが分かった。
だが今になって思えば、あの時から二人のウチのどちらを伯爵の元に嫁がせようか、父親は品ざめしていたということ。
「私は兄弟達の中で一番勉強ができましたから。それが分かってからというもの、父に自分を売り込みました。使える者は男女関係なく使い、ダメなら切り捨てる家です。なんとか父の目をエマから背けるために」
なるほど~聞けば聞くほど奥が深い。
ミランダ様は父親と伯爵の決めた政略結婚からエマを守るため、ずっと前から一人、頑張っていたわけか。
「ん?でもなんでお兄様なんですか?お兄様は今回の件に無関係ではありませんか」
「それは…」
ミランダ様は口ごもってしまう。
不思議に思ってミランダ様を見れば、なぜか顔が少し赤かった。
「………初めてだったんです」
「え?」
「ある時、仕事に失敗して父親からこっぴどく怒られた日がありましたの。父の前で泣くことはあってはならない。だから一人で外で泣いてたんです。そこを偶然フィリップ様が通りかかりまして」
お兄様は仕事がら、よく国の視察や警備で外出する機会が多い。
「何も言わずにハンカチを差し出してきて。それだけなのですが。でもその目はとても優しかったのを覚えています。その後、彼が国の守護神と呼ばれるエヴァーソン家の人間であることを知りました。上手く利用すればエマを守れると思いまして」
「だから今回もエヴァーソン家に⁉」
「…妹に嫉妬する姉。嫌がらせ行為も。大衆の面前で公になれば、嫌でも憐みの目は妹に向きますでしょ?妹は優しい子です。一演技ついでにエヴァーソン家がエマに興味を持てば、上手くあの家から助け出せると思いまして」
それだけの力がエヴァーソン家にはある。
国の三大公爵家なのだ。
お兄様とのこともあって、ミランダ様は賭けに出たらしい。
「だいぶ思い切った行動に出ましたね…でもそれで失敗したら⁈どうするおつもりだったのです?」
「その時は私は失態により伯爵の元に嫁がされたでしょうね。でも代わりに妹は自由になれた筈です。あの子には幸せになってもらいたいんですの」
「な、な、なんという姉妹愛!!!」
なんという決断力!!
なんという演技力!!
ミランダ・ベイリーン・シモンズ。
命をかけて最愛の妹を守る、カッコイイ姉御キャラすぎて思わず拍手だった。
自分にはこんな真似できない。
「ミランダ様、ホントに素晴らしい覚悟です!勉強になります!!」
「ふふ、長女たるもの。そのぐらいの覚悟なくては妹を守れませんわ」
「だとしたらミランダ様、問題は一つ解決ですね!!私はエヴァーソン家の人間ですから。理由を知った以上、手を貸さない訳には参りません!!」
大切な友のため。
やれることは最大限やらせていただこうではないか!!
「共にエマを救いましょう!そしてシモンズ家も、あのデ…ファット伯爵もやっつけるのです!」
「サザンカ様…ええ、やってやりますわ!」
「ではさっそく作戦会議といきましょうか!!」
何故なら祝勝会イベントで、フィリップに近づく令嬢はなにもミランダ嬢だけではなかったからだ。
銀髪の髪から覗かせる青い瞳は無表情な性格にベリーマッチ!
鍛え上げられた男らしい体と溢れ出す王者感。
無自覚に令嬢達を虜にするフェロモンでも放出しているのか、挨拶にやってくる貴族を除いても取り入ろうとする令嬢が多すぎた。
「ミランダ様、さきほどは失礼しました」
「いえ、お気になさらず。こちらこそお見苦しい姿をお見せしてしまって」
人気のない通りで二人、サザンカは話を切り出す。
ミランダ様はエマよりも少し濃い、藍色に近い髪の毛をした美貌の持ち主だった。クルクルとした巻き髪と長いまつ毛の似合う美人系で、しっかり者のお姉さんって感じ。
「それで私に何のご用でしょうか?」
「あ、そうそう!実は…」
え、待って、これどっから説明しよう、、、
ここはゲームの世界。
貴方はフィリップルートに登場するキャラクターなんですよ~なんて話をする訳にもいかないし。
なんなら頭がおかしい奴だと思われる。
(ただでさえ、サザンカのゲーム内での設定はお馬鹿でワガママなのに!!)
これ以上、自分が変な奴だと思われたら、、、
あたし暫く立ち直れない!!!!!!
「サザンカ様?」
「あ、ごめん!それで…あのさ、もしかして、、、ミランダ様ってエマの結婚を止めようとしてる?」
「!!!なぜ、それを!」
「やっぱり!そうだったのですね!!いや~だと思いましたよ~ミランダ様の顔見てたら、もしかしてそうなんじゃないかな~なんて思いまして」
「…エマは私の妹なんですの。ですが我がシモンズ家の事業拡大を理由に、父はエマをある男に嫁がせようとしてまして…」
「それがさっきまで話していたオッサンですか?」
「ええ、あの方は最近になってウチと交流のある方ですの。名前はファット伯爵。鉱山会社の地主として働くお方ですわ」
シモンズ家は元々は平民出身であったそう。
父親の鉱山事業が成功したことをきっかけに成りあがった成金一家。
ミランダ達は貴族として社交界入りしたばかりのため、貴族との親交を深めるために祝勝会に参加しているらしい。
「父はお金に執着する気質で。昔からギャンブルも女遊びも散々で母はよく手を焼いておりましわ。今回の件も、事業拡大と称して裏で伯爵家から多額の資金を頂くためのきっかけにすぎませんの」
「ひどい話ですね。そんなことの為にエマを売り飛ばそうとしてるんですか⁈」
「私もビックリしてるんです。最初に異変に気付いたのは数日前、父がやたらと機嫌のイイ日が続いていたんです」
普段は亭主関白で暴言暴力な父親。
それが最近になってやたら猫撫で声で接してくる機会が増えたのだ。
ミランダが観察していれば、それは自分を含めたエマのみであることが分かった。
だが今になって思えば、あの時から二人のウチのどちらを伯爵の元に嫁がせようか、父親は品ざめしていたということ。
「私は兄弟達の中で一番勉強ができましたから。それが分かってからというもの、父に自分を売り込みました。使える者は男女関係なく使い、ダメなら切り捨てる家です。なんとか父の目をエマから背けるために」
なるほど~聞けば聞くほど奥が深い。
ミランダ様は父親と伯爵の決めた政略結婚からエマを守るため、ずっと前から一人、頑張っていたわけか。
「ん?でもなんでお兄様なんですか?お兄様は今回の件に無関係ではありませんか」
「それは…」
ミランダ様は口ごもってしまう。
不思議に思ってミランダ様を見れば、なぜか顔が少し赤かった。
「………初めてだったんです」
「え?」
「ある時、仕事に失敗して父親からこっぴどく怒られた日がありましたの。父の前で泣くことはあってはならない。だから一人で外で泣いてたんです。そこを偶然フィリップ様が通りかかりまして」
お兄様は仕事がら、よく国の視察や警備で外出する機会が多い。
「何も言わずにハンカチを差し出してきて。それだけなのですが。でもその目はとても優しかったのを覚えています。その後、彼が国の守護神と呼ばれるエヴァーソン家の人間であることを知りました。上手く利用すればエマを守れると思いまして」
「だから今回もエヴァーソン家に⁉」
「…妹に嫉妬する姉。嫌がらせ行為も。大衆の面前で公になれば、嫌でも憐みの目は妹に向きますでしょ?妹は優しい子です。一演技ついでにエヴァーソン家がエマに興味を持てば、上手くあの家から助け出せると思いまして」
それだけの力がエヴァーソン家にはある。
国の三大公爵家なのだ。
お兄様とのこともあって、ミランダ様は賭けに出たらしい。
「だいぶ思い切った行動に出ましたね…でもそれで失敗したら⁈どうするおつもりだったのです?」
「その時は私は失態により伯爵の元に嫁がされたでしょうね。でも代わりに妹は自由になれた筈です。あの子には幸せになってもらいたいんですの」
「な、な、なんという姉妹愛!!!」
なんという決断力!!
なんという演技力!!
ミランダ・ベイリーン・シモンズ。
命をかけて最愛の妹を守る、カッコイイ姉御キャラすぎて思わず拍手だった。
自分にはこんな真似できない。
「ミランダ様、ホントに素晴らしい覚悟です!勉強になります!!」
「ふふ、長女たるもの。そのぐらいの覚悟なくては妹を守れませんわ」
「だとしたらミランダ様、問題は一つ解決ですね!!私はエヴァーソン家の人間ですから。理由を知った以上、手を貸さない訳には参りません!!」
大切な友のため。
やれることは最大限やらせていただこうではないか!!
「共にエマを救いましょう!そしてシモンズ家も、あのデ…ファット伯爵もやっつけるのです!」
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