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36話・フード
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カリーナさんに、報告を終えた俺は、再びあの場所へ戻った。
戻ると、そこにはシェーンしかいなかった。いや正確には、シェーンの横には俺が眠らせた2人もいたので、3人しかいなかった。
「あれセウンさん、もう帰って来たんですか?」
「あぁ、それで子供たちは?」
「子供たちは、ご飯を食べた後、眠そうにしてたので、馬車の方で、ベレッタさんたちと休んでます」
ベレッタさん? あぁ、助けた女性たちの誰かの名前か。
俺は、馬車内を見てみる。シェーンの言う通り、馬車内で、子供たちと女性たちが寝ていた。俺は、アイテムボックスから少し分厚いタオルケットのような物を取り出しから、子供たちに掛けてやってから、馬車を出る。
「あの… セウンさん…」
馬車を出ると、シェーンが話しかけてくる。
「どうした?」
「その… 2人は、いつ起きるのでしょうか?」
あぁ、あの2人か…
「悪いな、シェーン。正確に起きる時間は、俺にも分からないな…」
「そうなんですね…」
シェーンは、寝ている2人に、顔をむけた。
俺も、つられて2人を見てみると、
「ん~、ここは…」
タイミングよく、水色髪の少女が体を起こした。
水色髪の少女は、辺りを見渡した後、俺で視線が止まりすぐ、俺の近くにいたシェーンに視線を移す。
「お前シェーンから、離れろ!!」
水色髪の少女は、近くに置いていた細剣を手に取り、それを、抜きながら俺にむかってくる。
「眠れ やばっ!!」
つい反射的に使ってしまった。
水色髪の少女は、またしても眠ったまま俺に突っ込んできたので、受け止める。
そっとシェーンを見てみると、額に手をあてていた。
「悪いな、シェーン…」
「…いえ、今のも完全に、シエルが悪いですから」
俺は、水色髪の少女をフードの横に寝かせる。
すると、今度は、
「こ… ここはどこじゃ…」
フードも、目を覚ました。
丁度、水色髪の少女を寝かせた所なので、起きたフードと目が合う。
「あれ… お主は… !!」
「マオさん!!」
水色髪の少女の件もあったからか、シェーンが声をかけてくれる。
「シェーン?」
その後、シェーンがフードに今までの事を説明してくれる。説明を終えたのか、フードはフードをおろしてからシェーンと共に、こちらにやってくる。フードは、肩くらいまでの白に近い銀髪をしており、髪の間から出ていた耳は尖っていた… エルフか?
フードは、俺の前まで来ると、
「妾の名前は、マオ・クローロンじゃ。シェーンから話は聞いたのじゃ… その… 手違いで魔法を使ってしまってすまなかったのじゃ!!」
マオは、頭を下げてくる。
「俺の名前は、セウンだ。その事は、気にしてないから頭を上げてくれ。それで、マオはエルフなのか?」
俺は、気になった事を聞いてみる。
マオは、頭を上げてから答えてくれる。
「儂は、エルフはエルフでも、ハイエルフなのじゃ!!」
「へぇ… ハイエルフ」
って事は、俺よりも完全に歳上って事か?
シェーンは、今の俺と同じ歳で、口調もこのままでいいと言われたから敬語は使ってないが、マオが歳上なら敬語を使った方がいいか… とりあえず、本人に聞いてみるか…
「なぁ、敬語を使った方がいいか?」
「…何故じゃ?」
「俺より、歳上だと思うから?」
正直に、そう告げる。
「な!!」
マオさんは、突然固まってしまう。すると、シェーンが、
「マオさんは、永遠の15歳だそうです…」
少し、可哀想な子を見るような目でマオさんを見ながら、そう教えてくれる。
「そっか…」
「そうなのじゃ!! 儂は、永遠の15歳なんじゃ!! だ… だから、砕けた口調で大丈夫なのじゃ!!」
俺は、暖かい目でマオを見ながら、
「そうか… なら、そうさせて貰うよ、マオ」
そう言って、親戚の子を撫でるかのように、マオの頭を撫でた。
戻ると、そこにはシェーンしかいなかった。いや正確には、シェーンの横には俺が眠らせた2人もいたので、3人しかいなかった。
「あれセウンさん、もう帰って来たんですか?」
「あぁ、それで子供たちは?」
「子供たちは、ご飯を食べた後、眠そうにしてたので、馬車の方で、ベレッタさんたちと休んでます」
ベレッタさん? あぁ、助けた女性たちの誰かの名前か。
俺は、馬車内を見てみる。シェーンの言う通り、馬車内で、子供たちと女性たちが寝ていた。俺は、アイテムボックスから少し分厚いタオルケットのような物を取り出しから、子供たちに掛けてやってから、馬車を出る。
「あの… セウンさん…」
馬車を出ると、シェーンが話しかけてくる。
「どうした?」
「その… 2人は、いつ起きるのでしょうか?」
あぁ、あの2人か…
「悪いな、シェーン。正確に起きる時間は、俺にも分からないな…」
「そうなんですね…」
シェーンは、寝ている2人に、顔をむけた。
俺も、つられて2人を見てみると、
「ん~、ここは…」
タイミングよく、水色髪の少女が体を起こした。
水色髪の少女は、辺りを見渡した後、俺で視線が止まりすぐ、俺の近くにいたシェーンに視線を移す。
「お前シェーンから、離れろ!!」
水色髪の少女は、近くに置いていた細剣を手に取り、それを、抜きながら俺にむかってくる。
「眠れ やばっ!!」
つい反射的に使ってしまった。
水色髪の少女は、またしても眠ったまま俺に突っ込んできたので、受け止める。
そっとシェーンを見てみると、額に手をあてていた。
「悪いな、シェーン…」
「…いえ、今のも完全に、シエルが悪いですから」
俺は、水色髪の少女をフードの横に寝かせる。
すると、今度は、
「こ… ここはどこじゃ…」
フードも、目を覚ました。
丁度、水色髪の少女を寝かせた所なので、起きたフードと目が合う。
「あれ… お主は… !!」
「マオさん!!」
水色髪の少女の件もあったからか、シェーンが声をかけてくれる。
「シェーン?」
その後、シェーンがフードに今までの事を説明してくれる。説明を終えたのか、フードはフードをおろしてからシェーンと共に、こちらにやってくる。フードは、肩くらいまでの白に近い銀髪をしており、髪の間から出ていた耳は尖っていた… エルフか?
フードは、俺の前まで来ると、
「妾の名前は、マオ・クローロンじゃ。シェーンから話は聞いたのじゃ… その… 手違いで魔法を使ってしまってすまなかったのじゃ!!」
マオは、頭を下げてくる。
「俺の名前は、セウンだ。その事は、気にしてないから頭を上げてくれ。それで、マオはエルフなのか?」
俺は、気になった事を聞いてみる。
マオは、頭を上げてから答えてくれる。
「儂は、エルフはエルフでも、ハイエルフなのじゃ!!」
「へぇ… ハイエルフ」
って事は、俺よりも完全に歳上って事か?
シェーンは、今の俺と同じ歳で、口調もこのままでいいと言われたから敬語は使ってないが、マオが歳上なら敬語を使った方がいいか… とりあえず、本人に聞いてみるか…
「なぁ、敬語を使った方がいいか?」
「…何故じゃ?」
「俺より、歳上だと思うから?」
正直に、そう告げる。
「な!!」
マオさんは、突然固まってしまう。すると、シェーンが、
「マオさんは、永遠の15歳だそうです…」
少し、可哀想な子を見るような目でマオさんを見ながら、そう教えてくれる。
「そっか…」
「そうなのじゃ!! 儂は、永遠の15歳なんじゃ!! だ… だから、砕けた口調で大丈夫なのじゃ!!」
俺は、暖かい目でマオを見ながら、
「そうか… なら、そうさせて貰うよ、マオ」
そう言って、親戚の子を撫でるかのように、マオの頭を撫でた。
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