スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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61話・お茶会?

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 シェーンの勝利宣言で食後の運動が終了した。

「いやぁ、久しぶりに、良い運動になったよ。ありがとう、セウン」

 フィア婆様は、手を差し出してきたので、

「それは、良かったです」

 そう言いながら、手を握り返した。

「お疲れ様です、セウンさん。フィアンマ様」

 手を離した所で、シェーンが近づいてきて、俺たちに、タオルを渡してくれる。

「ありがとう、シェーン」

「悪いね、シェーン」

 お礼を言いながら、タオルを受けとり、3人で孤児院へと戻った。





 子供たちは、まだ寝ていたので、フィア婆様の案で、お茶会をする事になった。シビルさんも誘おうかと思ったが、子供たちと一緒に寝ていたので、3人でする事になった。
 お茶会のお茶などは、フィア婆様が準備してくれる。
 俺のお茶会のイメージは、おほほ言っているお嬢様たちが、紅茶飲んで菓子を食べながら、お喋りしている感じだ。でも、フィア婆様が準備してくれた物は、紅茶などではなく、

「緑茶と煎餅ですか…」

 前世で、見慣れた物だった。
 しかも、何気に急須や湯呑みまであるよ。

「驚かせようと思ったのに、セウンは知ってるのかい。博識なんだねぇ」

「た… たまたま、見た事があっただけですよ」

「そうなのかい? ここらでも、珍しい物だと思うんだけどねぇ… シェーンは、どうだい?」

「リョクチャやセンベーですか? すみません。私は、どちらとも聞いた事がないですね… フィアンマ様。それは、どういった物なんですか?」

 フィア婆様は、よくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに、説明を始める。
 フィア婆様の説明をまとめると、緑茶や煎餅は、ここから東にあるとある国の特産品だそうだ。その国に、フィア婆様が立ち寄った際、それらを飲み食いして、気に入ったみたいで、知り合いの商人から仕入れてもらっているそうだ。

「さて、説明はこんな所だね。それじゃあ、2人とも、飲んでみて」

 フィア婆様は、そう言って急須から湯呑みに緑茶を注ぎ、煎餅と一緒に差し出してくる。
 俺は、躊躇いなく湯呑みに手を伸ばし、緑茶を飲む。
 久々に、飲んだけど美味しい。まぁ、久々って言っても前世では、ペットボトルに入っていた物くらいしか飲んでないいんだけどね。煎餅にも手を伸ばし、食べる。

「どうだい?」

 フィア婆様が、感想を聞いてきたので、

「美味しいですね」

 正直に答える。

「そりゃあ、良かったよ。ほら、シェーンも遠慮しなくてもいいよ」

「はい。頂きます」

 シェーンは、どうやら猫舌なのか、何度か息を吹きかけてから、緑茶を飲み出した。
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