スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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閑話・ラスの過去 6

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 突然背中に、何か重いものを乗せられたかのように、息が出来なくなる。

「ガルル…」

 すぐ近くで、ウルフの唸り声がする。

「ゴホッゴホッ…」

 重さが消えたと同時に咳き込むが、すぐにまた重さが襲う。それを数回繰り返した後、今度は、横から強い衝撃を受け、地面を転がる。

「うぅ… いだい…」

 視界がだんだん、滲んでくる。
 それでも、逃げないとと痛む身体に力をいれようとするが、すぐ目の前にいた大きなウルフが足を振り下ろす。

「がぁ!!」

 大きなウルフの足の下敷きになる。
 しかも、大きなウルフの足の爪が首や腕に食い込んでくる。

「あ… が…」

 ウルフの足に抵抗する力もどんどん抜けて来て、次第に意識も薄れていく…





「ねぇあなた、ラスが何処にいるか知らない?」

 そろそろ狩りをしに行こうとした所で、嫁のララから声をかけられる。

「いや、見てないが部屋にいるんじゃないのか?」

「それが、いないのよね…」

「そうか… 家の近くは?」

「近くもみてみたけど、そこにも、いないのよね… それに、他の子供たちの姿も見えないのよね」

「それは、本当か?」

「はい」

「分かった。私も探してみるよ」

「えぇ、お願い」

 私もララと手分けして探してみると、村の外にむかって続く数人の子供たちの足跡を見つけた。
 私はすぐに、人を集め村の外の探索を始めるが、少ししてある違和感を覚える。

「おかしい…」

「ん、どうしたんだ?」

 私と一緒に行動していた、ドルフが聞いてくる。

「いつもに比べて、全然ウルフと会わないと思わないか?」

「言われてみれば、そうだな…」

「もう少し、範囲を広げてみるか」

「あぁ、分かった」

 探索範囲を広げていくと、

「いたぞ!!」

 少し先に、ウルフたちに襲われる数人の子供たちを見つける。
 すぐに駆け寄り、ウルフを倒す。子供たちは、所々から血を流していたが、大きな怪我はない。だけど、子供たちの中に、ラスの姿がない。
 だから、話を聞く前に、

「お前たち、ラスを知らないか?」

 そう聞いてみる。だけど、子供たちから、ちゃんとした返答はなく、後ろばかり気にしている。
 嫌な予感がした私は、

「おい、ドルフ子供たちを任せた。俺は奥を確認してくる」

「分かった。子供たちは、任せろ」

 子供たちを任せ奥へとむかうと、ビックウルフの足の下敷きになっているラスを見つける。

「ラス!!」

 私は、すぐにビックウルフにむかっていき土手っ腹を力一杯蹴り飛ばす。ビックウルフは、近くにいたウルフを巻き込み何処かへ飛んでいく。
 私はすぐに、ラスを確認すると、息はしているが、首や腕から出血していた。
 怒りに身体を震わせながら、流れの商人から買っておいた回復ポーションを傷口にかけ、残りを飲ませる。
 腕の傷は浅かったようで治ったが、首の傷は傷痕が残ってしまっていた。
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