スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ～今度から新たに出来た仲間と頑張ります～

閑話・あいつの末路

　俺は、餓鬼の頃の行いのせいで、そろそろ村を追放される。
　村を出ること事態は、別にいいのだが、あんな鬼人族の持つ頑丈さを持たない出来損ないの奴のせいで、追放されるという事が気に入らなかった。
　そんな気持ちのまま、村を出た後に、他の村に行くか、それとも森を出てから人族のいる街とやらに行くか迷っていたが、結局俺は森を出る事にした。事前に、父親から近くにある人族の村の場所を聞いていたので、追放された後、そのまま森を出た。
　森を出て３年、村では体験できないような様々な事があった。その中で一番気に入ったのは、お酒という物だ。
　今では、人族が街と呼ぶ所で、冒険者なる者になって、生活していた。
　今日も、一仕事終わらせてから、馴染みになりつつある酒場で、お酒を楽しんでいた。
　すると、誰かが隣に座ってきた。

「おい、誰の許可を得て、隣に座ってんだ」

「いえ、鬼人の方は、珍しいと思いましてね。話を聞きたくて、座ってしまいました」

「話す事なんてねぇよ。早く、どっか行きやがれ」

「まぁ、そう言わずに。マスター、こちらの鬼人の方に、一番上等のお酒をお願いします」

「へぇ…　分かってんじゃないか」

　目の前に置かれた酒を一気に飲み干し、少し話をしてやる事にした。


◆


「話は聞けたので、後は任せたよ」

「分かりました」

　私は、酔って寝てしまった鬼人の男を面白そうだとついてきたカローに任せてから、酒場を後にし、聞いた場所へとむかった。


◆


「さて、私は、研究室は戻りましょうかね」

　鬼人を連れて、研究室に戻る。
　研究室に戻ると、頼まれている鬼人の角を取り除き、残りの部分は、私の好きにさせて貰った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー作者より(捕捉)

　特に書く予定はなかったのですが、書いた方が分かりやすいかなと思い書きました。

　鬼人の村について
　基本鬼人族は、生まれた森の村で暮らしますが、追放や自ら村を出るなどを理由に、人族のいる街などで暮らしている鬼人も存在します。
　また、村の代表が稀に森を出て、人族の暮らす村や街に行って、倒したモンスターの素材を売り、村にない物を買ったりします。
　因みに、カイマスが持っていたポーションは、森の外に出た時に、近くの村にいた流れの商人から購入した物です。