スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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90話・試す 2

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 駆け巡った情報通りに、神足通じんそくつうの移動をしてみると、ちゃんと思い浮かべた場所へと移動していた。
 だけど移動してすぐに、体が少し重くなるような感覚がし、軽い乗り物酔いにあった時みたいに、少し気持ち悪くなってきた。
 そう言えば、シュテンさんもそんな事を言っていたなと思いつつ、少し遠くを眺めながら、その場で数回深呼吸すると改善してきた。

「ふぅ… シュテンさんは、慣れだって言ってたけど、本当にこれ慣れるんだろうか… いやでもシュテンさんが嘘つく意味もないし…」

 まぁ、やってみればいいかと、(酔ってしまう)覚悟を決めてから振り返り、もといた場所へと移動するイメージを持ち、神足通を使う。

「う…」

 またしても、先程の感覚が襲ってきた。
 だけど、来ると覚悟を決めていたお陰か、それとも2回目なのに少し慣れたのか、先程よりも酔いが軽かった。

「どんな感じだ、ラス?」

 戻って数回深呼吸した所で、セウンさんが聞いてきたので、今の状態や使えば慣れる事を説明する。

「軽い乗り物酔いか… それで、使っていけば慣れるんだっけ?」

「そう聞いたんで、そうだと思います」

「? そうなんだな。でも、鬼神化しないと使えないなら、少し練習しずらいな」

「あ…」

 言われればそうだった。

「まぁでも、鬼神化じたい使っても、特にどうもないんだよな?」

「え… あ、はい」

 1度自分の体を確かめてからそう答える。

「なら別に、そうでもないのか? まぁ、無理しない程度に、慣らしていくのがいいと思うぞ」

「そうですね。を付けながら、やっていきます」

「じゃあ、次はどうする? もう少し移動を試すか? それとも、他の神足通をやるか?」

「一応移動は試せたので、今度は飛行をやろうと思います」

「了解。一応何かあった時の為に受け止めれるようにしておくけど、気を付けてな」

「はい、分かりました」

 そう言ってから、次試す神足通・飛行についての情報を思い返す。
 やり方は、移動した時とほぼ同じだ。
 私は、一度目を閉じてから、自分が飛ぶイメージを思い浮かべる。イメージは、完全に、某龍の玉アニメに出てくる舞空術だ。
 イメージを明確に浮かんだので、

「いきます!!」

 そう言って目を見開き、神足通・飛行を試す。

「「「「おぉ…」」」」

 セウンさんたちは、驚いてくれる。
 驚いてくれるのだが、今の私は、飛行していると言うより、ただ浮かんでいるだけだった。
 私がイメージしたのは、初めての飛行関連で、舞空術を覚えた時の孫○天なのだが、実際は、ギリギリ浮いているビー○ルさん状態だった。
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