スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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122話・LV差

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 シュテンさんに頭を叩かれた茨さんは、頭を抑えたまま、元いた位置に座り直した。

「さて、話が少しそれましたが、先程茨が言った通り、加護の効果で、今後戦闘を続けていけば、肉体の強度が上がりますから、スキルを使用しても、痛みが襲って来る事はないと思います」

「はい!! シュテンさん。改めて、私に加護をくれて、ありがとうございます」

「いえいえ、気にしないで下さい」

 シュテンさんに改めてお礼を伝えると、その横にいる茨さんが何も言わずに、ジーと見てくる為、

「い… 茨さんも、改めて、ありがとうございます。茨さんのお陰で使えるようになったユニークスキルも、使いこなせるかまでは分かりませんが、頑張って練習しますね」

「うん、頑張って、ラス!! 私も、何かあったらすぐ力を貸すからね!!」

「はい、ありがとうございます、茨さん。その時は、お願いします」

「うん、任せてよ!!」

 そのやり取りを、笑顔で見ていたシュテンさんから、

「ラス君。スキルの練習にしても、肉体強度をあげる為の戦闘やその訓練にしても、頑張るのもいいですが、あまり無理をし過ぎるのも逆効果ですから、程々にしておくんですよ」

 そう注意を受ける。

「う… そうですよね。分かりました、気を付けます…」

「はい。気をつけて下さいね。それで、他に聞きたい事などはありますか?」

「他に聞きたい事ですか? えっと…」

 今日呼んで貰った理由は、体の痛みについてだけだったので、そう聞かれ、何かないか考え、他に聞きたかった事を思い出す。

「そう言えば、私の使った神通力の効果が思ったよりも、あれだったので、何かコツのような物があったら教えてくれませんか?」

「コツですか。確か、ラス君が使える神通力じんつうりきの種類は、4種類でしたね?」

「はい。神足通じんそくつう天耳通てんにつう他心通たしんつう宿命通しゅくみょうつうの4種類です」

「分かりました。では、簡単にですが、その4種類のコツと鍛練の仕方を教えますよ」

「はい、お願いします!!」

 私は、その4種類の神通力について教えて貰う。
 そして、その際、シュテンさんから、この前説明しそびれた事があると言われ、

「神通力を使用した際、その効果がない場合もあるので気をつけて下さい」

 と教えてくれた。

「それは、どのような場合なんですか?」

 ない場合があるとだけでは、具体的にどのような場合なのか分からなかったので、そう聞き返す。

「簡単な所で言えば、相手とのLVの差ですね」

 とシュテンさんは答えた。
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