スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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5話・食用

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「あぁ、それは大丈夫だよ。スライム消化液はそこまで強くないから、一瞬だけならそこまで気にしなくても大丈夫だと思うぞ」

 大丈夫である事を伝えた。

「そうなんですか?」

「あぁ。ただ、吐き出された消化液の場合は、体内で濃縮してから吐き出しているのか、その場合の消化液は強くなっているから、それはちゃんと避けないと駄目だぞ」

「そうなんですね。分かりました、気を付けます」

 消化液の事で気を付ける点を教える。

「あ、でも、殴って倒すとなると、もしかしたらスライムの体が飛び散って、素材の回収が面倒になるかもしれないから、短剣で直接核を狙う方がいいかもしれないな」

「え!! 飛び散ってしまうって事は、スライムの体も素材になるんですか?」

「あぁ、なるみたいだな」

「そうなんですね。でもいったい、何に使われるんですか?」

「えっと、主な使い道は、確か練金用の素材だな。あ、後食用とかだな」

「え、あれって食べるんですか?」

「あぁ、食べれるよ」

「でも、消化液とかは大丈夫なんですか?」

「それが倒した時点で、何故か消化液が消えて、食べれる部分だけが残るみたいだな」

「そうなんですね。セウンさんは、食べた事あるんですか?」

「あぁ、あるよ。味は以外にも、ラムネ風味で、結構美味しかったよ」

「ラムネですか。そう聞くと、何だか美味しそうですね。早速、短剣を使って倒してみようと思います!!」

 やっぱり美味しいものは、人をやる気にさせるのか、ラスもやる気を漲らせる。

「あぁ、その方がいいな。でも、ラスって短剣使えたっけ?」

 サブウェポンとしてフィア婆様から貰いはしたが、俺たちとの特訓では、扱っていなかった筈だから、使えるのかどうか気になって聞いてみると、

「大丈夫です!!」

 ラスは、自信ありげにそう答える。

「やっていたりしたのか?」

「えっと、やっていたという訳じゃないんですが、フィアンマさんに基本的な動作だけ教えて貰って、寝る前に、こっそり練習してました!!」

 自信ありげだった、理由を教えてくれる。

「なるほどな…」

 それなら、あまり使った事のない俺がとやかくいうより、ラス自信に、思うようにやって貰った方がいいかと思い、

「それじゃあ、ラスの練習成果を見せて貰おうかな」

 早速ラスに実戦して貰おうと、そう声をかける。

「はい、任せて下さい!!」

 腰に差してある短剣を引き抜き、そう答える。
 それを聞き、再度スライムの注意点を確認してから、

「よし、じゃあ行ってこい」

「はい!!」

 ラスを送り出し、俺は俺で、辺りを警戒しながら、ラスの戦闘を見ておく。
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