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24話・しぶしぶ
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ラスから預かった腕輪をそのままラスに渡す。
だけど、手渡されたラスは、状況を理解していないのか、コテンと首をかしげる。
だから俺は、ラスに手渡した理由を話す。
「え、でも…」
「でもじゃないぞ、ラス。それに、さっき俺の判断に従うって了承しただろ?」
なおを遠慮するラスに、先程とった言質を使う。
「あ!!」
どうやら、自分が言った事を思い出したみたいだ。
「あれって、そういう意味だったんですね…」
俺の企みにも気づいたみたいだな。
「まぁな」
「はぁ… 分かりました。でも、必要になった時は、すぐ返しますから、いつでも言って下さいね」
「了解。でも、もうそれはラスの物なんだから、その時は、返して貰うんじゃなくて、貸して貰うよ」
少しばかりの訂正を加え、ラスに返答する。
「うっ… そうでしたね…」
今の反応で、たぶんわざとあぁ言ってきたなと気づくが、そこには触れず、
「あぁ、そうだぞ。それよりも、その腕輪を装備してみたらどうだ?」
腕輪を身に付けるよう勧める。
「そうですね… 分かりました」
しぶしぶといった感じで、ラスは腕輪を身に付けてくれる。
「お、やっぱり似合ってるよ、ラス」
素直な感想を言うと、
「そ… そうですか。ありがとうございます…」
褒められたラスは、嬉しげに頬を染める。
本心からの感想だったが、やっぱり褒めて正解だったな。
「よし。じゃあ、帰ろうか」
回収する物も回収したし、帰るよう伝える。
「はい。あ、でもどうやって帰るんですか?」
「あぁ、それなら大丈夫だよ。ほら」
俺は、ある箇所を指差す。
「え… あ!! 開いたんですね!!」
「あぁ、そうだよ」
スライムを回収している際、気づけば開いていた。
最初の時みたいに、音をたてて開けよとも思ったが、ラスも休んでいる事だし、静かな方がいいかと思い返し、スライムの回収を続けた。
「だから、もう帰れると思うから、行こうか」
「はい!!」
2人で開いた出口に向かって歩き出す。
一応警戒を怠らずに進むが、何事もなく部屋から出る事が出来た。
「あ、ラス、帰りはどうする?」
部屋から出た事で、少し警戒を緩めた俺は、そう尋ねる。
「何がですか?」
「あぁ、悪い悪い。言葉が足らなかったな。疲れが残ってるなら、帰りのモンスターを俺が相手するがどうする?」
今度は分かりやすく尋ねる。
「あぁ、そう言う事ですか。休ませて貰ったんで、大丈夫です。だから、モンスターは任せて下さい」
「そうか、分かった。なら、任せるよ。ただ、俺もいるんだから、無理だけはするなよ」
やる気があるようなので、任せる事にした。
だけど、手渡されたラスは、状況を理解していないのか、コテンと首をかしげる。
だから俺は、ラスに手渡した理由を話す。
「え、でも…」
「でもじゃないぞ、ラス。それに、さっき俺の判断に従うって了承しただろ?」
なおを遠慮するラスに、先程とった言質を使う。
「あ!!」
どうやら、自分が言った事を思い出したみたいだ。
「あれって、そういう意味だったんですね…」
俺の企みにも気づいたみたいだな。
「まぁな」
「はぁ… 分かりました。でも、必要になった時は、すぐ返しますから、いつでも言って下さいね」
「了解。でも、もうそれはラスの物なんだから、その時は、返して貰うんじゃなくて、貸して貰うよ」
少しばかりの訂正を加え、ラスに返答する。
「うっ… そうでしたね…」
今の反応で、たぶんわざとあぁ言ってきたなと気づくが、そこには触れず、
「あぁ、そうだぞ。それよりも、その腕輪を装備してみたらどうだ?」
腕輪を身に付けるよう勧める。
「そうですね… 分かりました」
しぶしぶといった感じで、ラスは腕輪を身に付けてくれる。
「お、やっぱり似合ってるよ、ラス」
素直な感想を言うと、
「そ… そうですか。ありがとうございます…」
褒められたラスは、嬉しげに頬を染める。
本心からの感想だったが、やっぱり褒めて正解だったな。
「よし。じゃあ、帰ろうか」
回収する物も回収したし、帰るよう伝える。
「はい。あ、でもどうやって帰るんですか?」
「あぁ、それなら大丈夫だよ。ほら」
俺は、ある箇所を指差す。
「え… あ!! 開いたんですね!!」
「あぁ、そうだよ」
スライムを回収している際、気づけば開いていた。
最初の時みたいに、音をたてて開けよとも思ったが、ラスも休んでいる事だし、静かな方がいいかと思い返し、スライムの回収を続けた。
「だから、もう帰れると思うから、行こうか」
「はい!!」
2人で開いた出口に向かって歩き出す。
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「あ、ラス、帰りはどうする?」
部屋から出た事で、少し警戒を緩めた俺は、そう尋ねる。
「何がですか?」
「あぁ、悪い悪い。言葉が足らなかったな。疲れが残ってるなら、帰りのモンスターを俺が相手するがどうする?」
今度は分かりやすく尋ねる。
「あぁ、そう言う事ですか。休ませて貰ったんで、大丈夫です。だから、モンスターは任せて下さい」
「そうか、分かった。なら、任せるよ。ただ、俺もいるんだから、無理だけはするなよ」
やる気があるようなので、任せる事にした。
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