スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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118話・完全鬼化

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 ディメンジョンスラッシュは、鬼人の男の胸を切り裂き血が飛び散る。
 だけど、まだ使いなれていない魔法であり、鬼人の男の強度も強かった事からそこまで深くは斬り裂けていなかった。

「だが、まだ俺を殺るには威力が甘ぇぞ!!」

 鬼人の男が筋肉を膨張させると先程斬り裂いた筈の傷が塞がってしまう。
 そして、力を込め拘束から抜け出そうにしている。

「マオさん、もう拘束が破られそうです!!」

「マオ。私たちの方もそろそろ限界よ」

「もう少し持ちこたえてくれ。シエル!!」

「準備出来たわ!! いくわ、シャイニングサウザントソード!!」

 シエルの創り出した無数の光の剣が上空を覆う。

「これでもくらいなさい!!」

 光の剣が鬼人の男目掛けて発射される。

 ドドドドドドドドドドドドッ

 全ての光の剣が鬼人の男に発射され、土煙が辺りを漂う。

「ハァハァ… どんなもんよ」

「シエル。まだ、倒したかどうか分からないから油断するでないぞ」

「ハァハァ… 分かってるわ」

 少しすると土煙が晴れてくる。
 晴れた先には、無数の光の剣が突き刺さった状態の鬼人の男が立っていた。

「ねぇ、何かあの鬼人先程と少し違わない?」

「ウーちゃんの言う通り、あいつなんか少しでかくなってるし、頭の角も伸びてない?」

 ウンディーネとシルフが言うように、儂からみても先程までと少し様子が変わっているように見える。

「フンッ!!」

 鬼人が力を込めると突き刺さっていた光の剣が粉々に砕ける。
 光の剣が砕けた事で、刺さっていた箇所からは血が流れ出すが、再び鬼人が力を込めると先程と同様に傷が塞がってしまう。

「がっはははは。やっぱ最高だよお前ら。流石の俺も今の攻撃はかなり危なかったぜ。咄嗟に鬼化しなかったらもしかしたら殺られてたかもしれないな」

「鬼化じゃと?」

 咄嗟に出た疑問の言葉に

「あぁ鬼化だ。正確には完全鬼化って言ってな、俺の力、防御、敏捷が上がるスキルだ。そして、その上がった力に耐えれるように俺の体もこうして大きくなったって訳だ」

 何故か鬼人がわざわざ自分のスキルについて説明してくれる。

「…どうして儂らにスキルの詳細を説明するのじゃ?」

 理解の及ばない行動の説明を求める。

「スキルの内容が気になり、本来の実力が発揮できませんでしたなんて事になって、闘いがつまらなくなるのを防ぐためだ。それに…」

 ドンッ

「ぐぅ」

「な!?」

 目の前から消えた鬼人が一瞬で隣に移動し、横にいたシエルを殴り飛ばしていた。

「スキルの事をお前らに話しても、俺にとっては痛くも痒くもないからな」

 笑みを溢しながら鬼人が答える。
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