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幕間
Non-Identical Triplet 1 ー重大な任務ー
しおりを挟むヴァンパイア世界のとある屋敷内にて、三つの足音が廊下を歩きある場所へと向かっていた。
そして一つの部屋の前に着くと三つの足音がピタリと止まり、そのうちの一人がドアの前まで行き、ノックを鳴らした。
「入りなさい」
「…失礼します。」
ガチャリとドアを開けて、一礼してから部屋に足を運ぶ。彼女を入った後に二人も一礼してから部屋に足を運んで、主人の前に並ぶ。
「主人(あるじ)様のお呼びと言うことでしたので、急いで参りました。」
彼女はそう述べで、主人の前に手をお腹に添えて頭を下げる。それを合図のように彼女の後ろにいる二人も頭を下げる。
「セレスよ、そんなに堅くなる必要はない。二人も同じくだ。」
主人は三人に頭を上げよと言って、三人は頭を上げて主人を見る。
「主人様、質問して良いでしょうか?」
彼女…セレスの右後ろに立っているオレンジ髪をする180㎝越えの男が主人に尋ねる。
「………ほう、ルウトからこの私に質問とは、珍しい」
「主人様、このオレ……じゃなくて、ワタシにも質問はします。」
主人は珍しそうに微笑みながら男…ルウトに目を細める。ルウトは一人称を変えて、少し呆れ顔で主人様を見つめ返した。
「ルウトが質問するなんて……なんか、悪い事が……起きそう……」
「……おい、このオレに喧嘩売ってんのかオラ!?」
ルウトの隣に立つ、ジメジメとした雰囲気を醸し出し水色の髪をする少年にキッと睨み付け、けんか腰で声を荒げる。
「おやめなさいルウト、主人様の前でみっともないわよ。」
「セレス……」
セレスは宥めるようにルウトに言うと、ルウトはバツが悪そうな顔つきでグッと口を噤む。
「…………それとカルマ、貴方もルウトに突っかかるような言い方おやめなさいな。」
セレスはルウトから少年…カルマに視線を移して呆れた顔つきで言い放つ。
「申し訳ございません、主人様。弟達がお騒がせをしてしまったようで…」
セレスは顔を前に向いて申し訳ない顔つきで主人に謝罪の言葉を述べる。すると主人はハハハと高笑いで部屋中に響く。
「…構わんよ。私にとっては懐かしい光景だったからね。」
そう言って主人は、穏やかな声で三人に威厳に満ちた顔立ちに微笑ましく見つめる。
「ところでルウト、主人様に質問があるんじゃなくて?」
「そうだった。…………危うく忘れるところだったぜ」
セレスは視線で促すように言えばルウトはガシガシと頭を掻いて、改まって主人に真剣な顔つきで問いかける。
「主人様、今回はセレスだけでなくオレ………ワタシ達にもお呼びにかかったということは……重大な任務、ですか?」
「ルウト、喋り方が……ぎごちない…………」
「……うっせーな、仕方ねぇだろう。こういうの苦手なんだからよ。」
ルウトは丁重な言葉遣いに慣れてないのか喋り方がぎごちなく、それを聞いたカルマは横目でボソリと指摘。するとルウトは苛立ちながらもカルマに横目で睨み返した。
「ハァー…………」
セレスはそんな弟達をチラッと見て、重いため息を吐く。
「君も相当、手こずってるようだね。」
「……主人様、笑い事ではございませんわ。ワタクシにも手に負えない事態だってあるのですから。」
主人はセレスに向けてフフッと少し悪戯っぽい笑みを溢すとセレスは、呆れ顔で声に少々疲れ気味が含む。
「……ルウトの言う通り、今回はお前達三つ子にとても重大な任務だ。」
そして主人が真剣な表情をするとセレスは顔を強張り、睨み合っていた二人も主人の真剣なオーラに触れたのか、こちらに目を向けて次の言葉を待っていた。
「この任務は君達以外ではとてもじゃないが、成せぬのだよ。」
「………どういうことでしょうか?」
セレスは真剣な顔つきで主人に問いかけた。すると主人は顎に手を置いて何かを考え始める。そして暫くして口を開く。
「………スノーセイレーンを知っているかね、セレス?」
「っ!?え、ええ………」
主人からある名前を出されたセレスは、驚きと戸惑いの表情を見せながらも答える。すると気になっていたカルマはそんな表情をするセレスに向けてこう投げかけた。
「セレス………スノーセイレーンって何?」
「おまっ!?ンなことも知らねぇのかよ……!?」
「だってボク…………そういうのはあんまり興味ないから」
カルマの何気ない問いかけにルウトは目を見開き、唖然としてカルマをマジマジと見つめる。
「スノーセイレーン……それはね、あるヴァンパイアハンターの異名なのよ。氷の瞳を持ち、一切武器を使わずに己の力で手にしたヴァンパイアハンターの能力のみで、紐のようにヴァンパイアの首元を絞め殺す。」
セレスは真剣な表情で淡々と喋り始める。
「一部からは、彼女をスノーローレライって呼ばれているみたいね。それから…………」
「ちょっと待って、セレス…………」
セレスが喋ってる途中にカルマがある言葉を聞いて疑問を抱いていた。
「…………なんで"彼女"だって思うの?……ヴァンパイアハンターって、……男しかいないんでしょ?」
「それは……」
「……私が、スノーセイレーンの姿を見ているからだ」
カルマは首を傾げてセレスを見つめる。するとセレスが答えようとしたら三つ子の会話を聞いていた主人がかわりに口を開いた。
「……スノーセイレーンは、れっきとした女性だよ。」
「そ、それは……本当ですか?」
ルウトは主人の予想外な言葉に驚愕を見せて、顔面蒼白する。
「驚くのも無理はないだろう。ヴァンパイアハンターは男しかいないし、女のヴァンパイアハンターは極めて珍しい。それに彼女の姿を見た者は私以外誰もいない。……何故なら私以外のヴァンパイア達は皆、スノーセイレーンの手によって殺害されているのだから」
主人の声は重々しく尚且つ愉しみも含まれていて、セレスは改めて主人に顔を向けた。
「それで主人様、ワタクシ達の任務はもしかして……スノーセイレーンと関係しているのでしょうか?」
「その通りだよセレス。というよりもね………」
主人は三つ子に向けて衝撃的な言葉を言い放った。
「スノーセイレーンを、今住んでる君達の屋敷で一時的に保護して欲しいのだ。」
「………っ!?」
セレスは主人の爆弾発言にぎょっとした顔になって、開いた口が塞がらない。後ろにいた二人も面喰らっていた。
「な…………」
暫くしてセレスはやっと言葉を発した。そして…………
「なんですってーーーーーー!!!!!?」
セレスの驚愕の声は屋敷内だけでなく、屋敷の外にも彼女の声が響き渡っていた。
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