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第一部 青蝶編
10 対団長班のメンバー
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空き教室に残ったのは、偏差値の高い9人。
それと団長、副長、そしてなぜか俺。というわけで全部で12人だ。
あっ、12人ってアレじゃん、円卓の騎士じゃん。ゲームとかによく出てくる、なんか強そうな12人ぐらいのキャラのやつじゃん。
俺たちは部屋の中央に集まり、お互いの顔をまじまじと観察しあった。
ぱっと見は派手なのに、どこか暗い。影があるというか。白月の円卓の騎士、喧嘩はあんまり強くないかもしれない。あと属性は闇だな。カラーは白なのにな。全体的に陰気な雰囲気が漂っていた。確実に悩みを抱えている。繁華街を歩いたら秒で補導されるし、児相の人に見つかったら根掘り葉掘り聞かれること間違いなし、そういう空気だ。きっと俺もそういう風に人からは見られてるんだろうな。
そんな中で団長だけが浮いているというか、ひとりだけ補導されなさそうな感じだった。副長は……ホストと間違われそうではある。
「これから具体的に何をするか説明する」
団長は、A4ぐらいの紙を机の上に広げた。
「俺らは、この紙に全教師の署名をもらうんだ」
署名? 何のだ?
紙に書かれた文を読んでみた。
「体育祭のチーム分けについて、今のやり方を廃止する。また、今後も、特定の生徒を誹謗中傷の的にするようなチーム分けをせず、公平なチーム分けを行うことを約束する」と書いてあった。
これに署名してもらうのか。
俺は首をひねる。
こんなの無理じゃねえかな。身も蓋もないけどさ。
生徒から頼まれたからって素直に署名するぐらいなら、学校はそもそもこんなチーム分けはしていないだろう。というか、職員室から「こんなやり方はやめよう」という声が上がらない時点で、全教職員から署名をもらうのは限りなく不可能に近いのでは。少なくとも正攻法では。
「先生たちにどうやって署名してもらうんですか?」
思わず疑問が口から出てしまった。
「そりゃ、あの手この手、表から裏から、いろいろやるんだぜぇ」
副長が何か含みのある顔で言った。
「心配するな」
団長が自分自身の胸元を軽くたたいた。内ポケットのあるあたりを。
「俺らには先輩方から受け継いだ秘伝書がある」
秘伝書!? なんだそれ、忍者の忍術帳か何かか!? ……って、まあ、普通に考えたら、教師の個人情報を集めた手帳か何かがあるんだろうな。もしかして教師の弱みでも握って、無理矢理署名させるということなのだろうか。怖えよ、白月。何をやる気なんだよ。
でも正直なところ、ちょっとだけ、わくわくする気持ちになってきていた。
「これは危険を伴う交渉となるだろう。だから、教師相手の交渉は2年と3年がやることにする」
危険を伴う交渉……気になるけど、怖いから詳しい内容は聞かないでおこう。しかし、やるのは2、3年だけなのか。
「じゃあ~、1年は何をするんだ? って思っただろぉ、ゼクウ」
「はい! 思いました!」
これに答えたのは団長だった。
「1年は、各チームの団長に署名をもらいにいってもらう」
「え、団長って、つまり生徒ってことですね。生徒の署名も必要なんですか?」
「署名は教師の分だけでいいんじゃなかったのかよぉって思っただろぉ? ゼクウ」
「はい! 思いました!」
今度も団長が答えてくれた。
「過去20年以上にわたる先輩方の交渉により、全教職員とカラーチームの団長の署名をもらえれば、今のチーム分けを廃止できるという約束になっている」
カラーチームの団長、つまり生徒が、俺たちのために署名なんてしてくれるのだろうか。署名したところで何のメリットもなさそうなのに。かなり厳しい条件じゃないか? センパイ方ったら、実現不可能な約束でお茶を濁されているのではないだろうか。いや、でも、ここで諦めたらおしまいだ。
「必ず俺らの代で廃止に追い込むぞ!」
「おー!」
俺は拳を突き上げた。
というわけで、白月チームの12人は、二つのグループに分けられた。
一つ目のグループが、どんな手を使ってでも教職員にサインさせる「対教師班」だ。これは2年と3年と団長、合わせて7人だ。
二つ目のグループが、各チームの団長たちにサインさせる「対団長班」だ。こちらは1年と副長、そして俺である。5人のグループだ。
そこから班に分かれて、別行動することとなった。
俺がなぜかメンバー入りしている対団長班は、サイエンス棟を出ると渡り廊下へ移動し、ヤンキー座りで円陣を組んだ。
清々しい風が吹いてきて、俺の白いハチマキを揺らした。あたりは静かだ。ほかの生徒の姿もない。
渡り廊下からは藤棚広場がよく見えた。立派なアーチに絡みついた藤は、既に花を散らして、小さな実を揺らしていた。
風に目を細めながら、副長が、
「まず自己紹介だなぁ」
と言った。
「俺は山田だぜぇ。おともはゼクウだぜえ。おまえらも名乗れよぉ」
1年同士で顔を見合わせて、誰から行くかを視線で確認している。まじめそうな男子が軽く手を挙げ、先陣を切った。中肉中背の黒髪で、オーソドックスな眼鏡をかけている。色白なせいか、黒髪がより一層深い黒色に見えた。
「僕は、山田寛文って言います」
「おまえも山田かぁ。俺も山田だぁ。お揃いだなぁ。紛らわしいから、委員長って呼ぶぜぇ。雰囲気が学級委員長っぽいもんなぁ」
そいつは、きゅっと音が出そうなぐらい眉間にしわを寄せた。
「別に構いませんけど」
構わないんかい。すごく嫌そうな顔をしている気がするのにな。嫌なのか、嫌じゃないのか、どっちだよ。まあ、本人が良いって言うならいいのか?
「委員長はなんで白月入りしたんだぁ? まじめな委員長キャラに見えるぜぇ?」
「……クラスに馴染めなくて。孤立しているんです」
「いじめられてるんだったら、俺がそいつらを殴ってやってもいいぜぇ」
「いえ、いじめとかではなく……クラスメートと合わないっていうか」
「俺も! 俺もそうなんだよ。それで不登校でさ」
俺は「仲間がいた!」と嬉しくなって、つい口を挟んでしまったが、
「いえ、僕は不登校じゃありません。出席はちゃんとしてますから」と冷たく言われてしまった。
「ア、スミマセンデシタ……」
「どんなにつらくても、ちゃんと学校は通うべきだって思います。逃げるのは良くないですから」
「ハイ、ソウデスネ……」
くう、説教されている気持ちになってきた……。委員長、自分にも他人にも厳しい性格なのだろうか。
「じゃあ、次の人。どうぞぉ」
次にアッシュ系の髪色の男子が軽く手を挙げた。黄緑色のフレームの眼鏡をかけている。なかなかクセの強そうだ。学校で使う眼鏡に黄緑を選ぶ男、危険なニオイがするぜ。
「俺は藤島拓也っていいます。俺が白月入りしたのは、補導歴があるせいだと思います」
「おお……。ヤンチャなタイプかぁ?」
「いや、そういうんじゃなくて、ちょっとメイド喫茶に通いつめてて」
この年齢でお姉さんのいるお店通いか。噂ではまあまあ聞く話だが、それで補導されるとは間抜けなやつめ。
「おっけぇ、おまえのことはイドって呼ぶわ」
「メイド喫茶からですか。メを省くの斬新」
確かにメイド関係であだ名をつけるなら、メイとかメイドとかになりそうだよな。イドと来るとは予想外だ。
「んで、最後の人~」
みんながその生徒へ視線を送る。すると、その男子は、緊張したように顔を強張らせた。
「……ボ、ボクは、倉持蒼太っていいます……」
小動物みたいな雰囲気で、気弱そうな顔立ちをした男子は、それきり俯いてしまった。長めの前髪で目元がすっかり隠れてしまい、表情が見えない。
こいつは多分だけど……いじめ被害者だな。副長もすぐに気づいたようだ。
「いじめか。誰にやられてるんだ?」
倉持は何も言わない。かといっていじめを否定もしなかった。
「クラスメート?」
俺が聞くと、かすかに頷いた。
副長はネクタイを緩めながら、「それじゃあ、まずは親睦を深めにいくぜぇ」と言った。
それと団長、副長、そしてなぜか俺。というわけで全部で12人だ。
あっ、12人ってアレじゃん、円卓の騎士じゃん。ゲームとかによく出てくる、なんか強そうな12人ぐらいのキャラのやつじゃん。
俺たちは部屋の中央に集まり、お互いの顔をまじまじと観察しあった。
ぱっと見は派手なのに、どこか暗い。影があるというか。白月の円卓の騎士、喧嘩はあんまり強くないかもしれない。あと属性は闇だな。カラーは白なのにな。全体的に陰気な雰囲気が漂っていた。確実に悩みを抱えている。繁華街を歩いたら秒で補導されるし、児相の人に見つかったら根掘り葉掘り聞かれること間違いなし、そういう空気だ。きっと俺もそういう風に人からは見られてるんだろうな。
そんな中で団長だけが浮いているというか、ひとりだけ補導されなさそうな感じだった。副長は……ホストと間違われそうではある。
「これから具体的に何をするか説明する」
団長は、A4ぐらいの紙を机の上に広げた。
「俺らは、この紙に全教師の署名をもらうんだ」
署名? 何のだ?
紙に書かれた文を読んでみた。
「体育祭のチーム分けについて、今のやり方を廃止する。また、今後も、特定の生徒を誹謗中傷の的にするようなチーム分けをせず、公平なチーム分けを行うことを約束する」と書いてあった。
これに署名してもらうのか。
俺は首をひねる。
こんなの無理じゃねえかな。身も蓋もないけどさ。
生徒から頼まれたからって素直に署名するぐらいなら、学校はそもそもこんなチーム分けはしていないだろう。というか、職員室から「こんなやり方はやめよう」という声が上がらない時点で、全教職員から署名をもらうのは限りなく不可能に近いのでは。少なくとも正攻法では。
「先生たちにどうやって署名してもらうんですか?」
思わず疑問が口から出てしまった。
「そりゃ、あの手この手、表から裏から、いろいろやるんだぜぇ」
副長が何か含みのある顔で言った。
「心配するな」
団長が自分自身の胸元を軽くたたいた。内ポケットのあるあたりを。
「俺らには先輩方から受け継いだ秘伝書がある」
秘伝書!? なんだそれ、忍者の忍術帳か何かか!? ……って、まあ、普通に考えたら、教師の個人情報を集めた手帳か何かがあるんだろうな。もしかして教師の弱みでも握って、無理矢理署名させるということなのだろうか。怖えよ、白月。何をやる気なんだよ。
でも正直なところ、ちょっとだけ、わくわくする気持ちになってきていた。
「これは危険を伴う交渉となるだろう。だから、教師相手の交渉は2年と3年がやることにする」
危険を伴う交渉……気になるけど、怖いから詳しい内容は聞かないでおこう。しかし、やるのは2、3年だけなのか。
「じゃあ~、1年は何をするんだ? って思っただろぉ、ゼクウ」
「はい! 思いました!」
これに答えたのは団長だった。
「1年は、各チームの団長に署名をもらいにいってもらう」
「え、団長って、つまり生徒ってことですね。生徒の署名も必要なんですか?」
「署名は教師の分だけでいいんじゃなかったのかよぉって思っただろぉ? ゼクウ」
「はい! 思いました!」
今度も団長が答えてくれた。
「過去20年以上にわたる先輩方の交渉により、全教職員とカラーチームの団長の署名をもらえれば、今のチーム分けを廃止できるという約束になっている」
カラーチームの団長、つまり生徒が、俺たちのために署名なんてしてくれるのだろうか。署名したところで何のメリットもなさそうなのに。かなり厳しい条件じゃないか? センパイ方ったら、実現不可能な約束でお茶を濁されているのではないだろうか。いや、でも、ここで諦めたらおしまいだ。
「必ず俺らの代で廃止に追い込むぞ!」
「おー!」
俺は拳を突き上げた。
というわけで、白月チームの12人は、二つのグループに分けられた。
一つ目のグループが、どんな手を使ってでも教職員にサインさせる「対教師班」だ。これは2年と3年と団長、合わせて7人だ。
二つ目のグループが、各チームの団長たちにサインさせる「対団長班」だ。こちらは1年と副長、そして俺である。5人のグループだ。
そこから班に分かれて、別行動することとなった。
俺がなぜかメンバー入りしている対団長班は、サイエンス棟を出ると渡り廊下へ移動し、ヤンキー座りで円陣を組んだ。
清々しい風が吹いてきて、俺の白いハチマキを揺らした。あたりは静かだ。ほかの生徒の姿もない。
渡り廊下からは藤棚広場がよく見えた。立派なアーチに絡みついた藤は、既に花を散らして、小さな実を揺らしていた。
風に目を細めながら、副長が、
「まず自己紹介だなぁ」
と言った。
「俺は山田だぜぇ。おともはゼクウだぜえ。おまえらも名乗れよぉ」
1年同士で顔を見合わせて、誰から行くかを視線で確認している。まじめそうな男子が軽く手を挙げ、先陣を切った。中肉中背の黒髪で、オーソドックスな眼鏡をかけている。色白なせいか、黒髪がより一層深い黒色に見えた。
「僕は、山田寛文って言います」
「おまえも山田かぁ。俺も山田だぁ。お揃いだなぁ。紛らわしいから、委員長って呼ぶぜぇ。雰囲気が学級委員長っぽいもんなぁ」
そいつは、きゅっと音が出そうなぐらい眉間にしわを寄せた。
「別に構いませんけど」
構わないんかい。すごく嫌そうな顔をしている気がするのにな。嫌なのか、嫌じゃないのか、どっちだよ。まあ、本人が良いって言うならいいのか?
「委員長はなんで白月入りしたんだぁ? まじめな委員長キャラに見えるぜぇ?」
「……クラスに馴染めなくて。孤立しているんです」
「いじめられてるんだったら、俺がそいつらを殴ってやってもいいぜぇ」
「いえ、いじめとかではなく……クラスメートと合わないっていうか」
「俺も! 俺もそうなんだよ。それで不登校でさ」
俺は「仲間がいた!」と嬉しくなって、つい口を挟んでしまったが、
「いえ、僕は不登校じゃありません。出席はちゃんとしてますから」と冷たく言われてしまった。
「ア、スミマセンデシタ……」
「どんなにつらくても、ちゃんと学校は通うべきだって思います。逃げるのは良くないですから」
「ハイ、ソウデスネ……」
くう、説教されている気持ちになってきた……。委員長、自分にも他人にも厳しい性格なのだろうか。
「じゃあ、次の人。どうぞぉ」
次にアッシュ系の髪色の男子が軽く手を挙げた。黄緑色のフレームの眼鏡をかけている。なかなかクセの強そうだ。学校で使う眼鏡に黄緑を選ぶ男、危険なニオイがするぜ。
「俺は藤島拓也っていいます。俺が白月入りしたのは、補導歴があるせいだと思います」
「おお……。ヤンチャなタイプかぁ?」
「いや、そういうんじゃなくて、ちょっとメイド喫茶に通いつめてて」
この年齢でお姉さんのいるお店通いか。噂ではまあまあ聞く話だが、それで補導されるとは間抜けなやつめ。
「おっけぇ、おまえのことはイドって呼ぶわ」
「メイド喫茶からですか。メを省くの斬新」
確かにメイド関係であだ名をつけるなら、メイとかメイドとかになりそうだよな。イドと来るとは予想外だ。
「んで、最後の人~」
みんながその生徒へ視線を送る。すると、その男子は、緊張したように顔を強張らせた。
「……ボ、ボクは、倉持蒼太っていいます……」
小動物みたいな雰囲気で、気弱そうな顔立ちをした男子は、それきり俯いてしまった。長めの前髪で目元がすっかり隠れてしまい、表情が見えない。
こいつは多分だけど……いじめ被害者だな。副長もすぐに気づいたようだ。
「いじめか。誰にやられてるんだ?」
倉持は何も言わない。かといっていじめを否定もしなかった。
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