【R18】SM学園

ましゅまろ

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奉仕のはじまり

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 「今日はお前に“奉仕”の仕方を教える。」

 聖弥さんのその言葉を聞いた瞬間、僕の背中はぞくっと冷たくなった。

 (奉仕……って……)

 薄々わかっていた。学園に来てから何度も見聞きしてきたから。奴隷として生きるなら、避けては通れないこと。

 でもいざ自分がそうするとなると、怖くて膝が震えた。

 「……僕が……、できますか……?」

 思わず弱々しく尋ねると、聖弥さんはふっと口元を歪めて笑った。

 「できるさ。お前は従順だ。素直で、感じやすくて、相手の欲を満たすためにどう動けばいいか本能で学べる身体をしている。」

 そう言って顎を掴まれ、上を向かされた。
 目が合った瞬間、胸が苦しくなる。冷たい灰色の瞳は僕の奥底を覗き込むみたいで、何も隠せなかった。

    ◇ ◇ ◇

 「床に膝をつけ。」

 「……はい……」

 硬い床に膝をつくと、冷たさがじわっと肌に染みた。裸の膝をぎゅっと合わせ、恥ずかしくて自然に肩がすくむ。

 「もう少し脚を開け。そう、腰を落として尻を突き出す形だ。」

 「……こう、ですか……?」

 自分で分かるほど情けない声が出た。言われるままに腰を低く落とし、少し後ろに突き出すと、羞恥で頭が真っ白になる。

 「いい子だ。その姿勢を覚えろ。」

 聖弥さんは座っている椅子から身を起こし、僕の後ろへ回った。背中に視線を感じて、ぞくぞくと悪寒とも違う痺れが走る。

 「お前は、奴隷としてまず奉仕を学ばなければならない。これは恥ではない。むしろここでそれを極めることが、お前の価値を何倍にも高めるんだ。」

 (……僕の……価値……)

 その言葉を必死に飲み込みながら、僕は震える膝を押さえた。

    ◇ ◇ ◇

 「ほら、顔をこっちに向けろ。」

 背後からそう命じられ、僕はおずおずと顔を後ろへ振り向けた。
 するとすぐに頬を掴まれて正面を向かされる。目の前には聖弥さんが立っていて、もう逃げ場なんてなかった。

 「舌を出せ。」

 「……っ……」

 言葉の意味を考えるより先に、顔が一気に熱くなる。

 「……な、舐めるんですか……?」

 恐る恐る聞くと、聖弥さんは冷たく笑った。

 「当たり前だ。お前は奴隷だ。ご主人様のモノを綺麗にするのは当然の仕事だろう?」

 「……はい……」

 声が震えてしまう。それでも逆らう気持ちは全く湧かなかった。
 僕はただ褒められたい。認められたい。それだけだった。

    ◇ ◇ ◇

 「いいから、舌を出せ。綺麗に舐めろ。」

 聖弥さんがベルトを外す音がして、僕の目の前にそれが突き出される。

 (……大きい……)

 恐怖に喉がうなる。けれど逃げるなんてできない。僕はおずおずと舌を出し、その先端をそっと触れさせた。

 「……ん……」

 初めての感触。熱くて固くて、微かに塩辛い。
 ぞわぞわと背中が粟立つ。

 「もっとだ。遠慮するな。」

 頭を押さえられ、舌をねっとり這わせるように命じられる。
 「……んっ……は……ぅ……」
 口の中に入れると、唾液と一緒に息が詰まりそうになった。

 「そうだ……上手いじゃないか。玲、お前はやはり素質があるな。」

 その言葉に胸がぎゅっと締め付けられた。気持ち悪いのに、泣きたいのに、それでも「上手い」と言われて少し嬉しくなる自分が怖かった。

    ◇ ◇ ◇

 「手も使え。根元を優しく包んでゆっくり上下させろ。」

 「……こ、こうですか……?」

 細い指で慎重に包む。滑りをよくするために唾液を垂らし、そっと上下に動かした。
 「ん……っ……ぅ……」
 息を詰めて口を動かすと、頭を軽く撫でられる。

 「いい子だ。そうやって必死に奉仕する姿が何より価値がある。」

 「……っ……ありがとうございます……」

 また泣きそうになる。
 もっと褒めてほしくて、僕は一層必死に舌を動かした。

    ◇ ◇ ◇

 やがて聖弥さんの呼吸が荒くなり、頭を掴まれて動きを制される。

 「もう少しだ……玲、そのまま……」

 「……んっ……ん……!」

 喉の奥に苦いものが広がって、涙がぶわっと溢れた。
 でも頭を押さえられて逃げられない。必死に飲み込み、むせないように喉を動かした。

 (やだ……でも……これが僕の役割……)

 頭を撫でられたとき、胸の奥がじゅんと熱くなる。

 「よくやった、玲。お前は本当に良い子だ。」

 その一言だけで、もう他の何もいらなかった。
 涙と唾液でぐしゃぐしゃになりながら、僕は必死に頷いた。

 「……ありがとうございます……僕、もっと上手になります……」

    ◇ ◇ ◇

 奉仕が終わったあと、聖弥さんは僕をそっと抱き寄せた。
 冷たく見える人なのに、その腕は思ったより優しくて、思わずしがみついてしまう。

 「もっと色々教えてやる。お前はそれを全部覚えろ。俺だけに仕えるためにな。」

 「……はい……」

 囁かれた声がくすぐったくて、でも愛おしくて、胸が痛くなるほどだった。

 (僕……完全にこの人に……)

 逃げられないのは分かってた。けれどそれ以上に、もう逃げたいとも思わなかった。
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