14 / 91
14. 首輪
しおりを挟む
「目を閉じて」
沙耶が囁いた声は、少しだけ震えていた。
けれど蓮は言われるままにそっと目を閉じる。
静かな気配の中、何か冷たいものが首に触れた。
カチャリ――金属の小さな音が響き、喉元にぴたりと硬質な感触が収まる。
「……開けていいわ」
瞼を開けると、沙耶が少し不安そうに、でもどこか誇らしげに微笑んでいた。
「それ……今日あなたに贈る新しい首輪よ」
そっと触れると、細い黒革の首輪だった。
中央には小さな銀のプレートが嵌め込まれていて、そこには小さく 「Saya’s」 と刻まれている。
「結婚指輪なんて、普通すぎて私たちらしくないでしょう? だから……」
沙耶は照れ隠しのように唇を噛んだ。
「これを……結婚指輪の代わりにするの」
胸が熱くなった。
涙が滲んで視界がぼやける。
「沙耶さん……ありがとうございます……っ……」
「いいのよ。だって――あなたは一生、私の犬だから」
言葉はいつもの女王様のものだったのに、声が震えていた。
蓮は首輪をそっと撫で、それから沙耶を強く抱きしめた。
「沙耶さん……俺、幸せです……。こんなに、沙耶さんのものになれて……」
沙耶はしばらく黙っていたが、やがて小さく笑い、蓮の髪にそっと口づけた。
「じゃあ……今日は婚約初夜ね」
そう囁くと、沙耶は蓮をそっとベッドに押し倒した。
⸻
冷たい金具がカチャリと鳴り、蓮の手首がベッドのヘッドボードに繋がれた。
見上げれば、沙耶が艶やかな瞳で蓮を見下ろしている。
「大事な夜よ。しっかり覚え込ませてあげる」
そう言って、沙耶は自らの下着を外し、蓮の腰にまたがった。
熱を帯びた柔らかさが蓮を覆い、奥へとゆっくり沈み込んでいく。
「っ……あ……沙耶さん……っ……」
「感じなさい。私の中だけで、生きるのよ」
沙耶は腰を動かしながら、蓮の首輪をくいっと引いた。
首が締まり、軽く息が詰まる。
でもそれが逆に、沙耶に全てを委ねている幸福に変わる。
「沙耶さん……俺……一生、沙耶さんのものです……っ……!」
「そうよ……私以外に絶対に飼わせない。絶対に誰にも触らせない……」
腰を強く押しつけられ、奥まで貫かれるたび、快楽が脳を焼く。
「んっ……っあ……ああっ……!」
「可愛い……もっと鳴きなさい。私の犬らしく……婚約の夜に、ちゃんと躾け直してあげる……」
沙耶は汗ばんだ額を寄せ、何度も蓮に口づけた。
口の中を貪るように舌で絡め、息を奪い、再び蓮の声がくぐもった嬌声になる。
「は……っ……沙耶……さん……愛してます……っ……!」
「私もよ……蓮……世界で一番愛してる……」
奥で締めつけられ、沙耶の中で何度も絶頂を繰り返す。
沙耶はその度に嬉しそうに笑い、蓮の耳元でずっと愛を囁き続けた。
⸻
長い夜が終わるころ。
沙耶は汗と涙に濡れた蓮をそっと抱き寄せ、新しい首輪に口づけた。
「これから先もずっと、毎日こうやって私に証明しなさい。……ずっと、私の犬でいて」
「……はい……沙耶さん……俺は一生……沙耶さんの犬で、沙耶さんの旦那です……」
沙耶は微笑み、その目尻に一筋の涙を光らせた。
「……蓮……ありがとう。私を愛してくれて」
そしてもう一度深くキスをした。
歪んで、狂って、それでも誰より純粋な愛が、二人をどこまでも強く繋いでいた。
沙耶が囁いた声は、少しだけ震えていた。
けれど蓮は言われるままにそっと目を閉じる。
静かな気配の中、何か冷たいものが首に触れた。
カチャリ――金属の小さな音が響き、喉元にぴたりと硬質な感触が収まる。
「……開けていいわ」
瞼を開けると、沙耶が少し不安そうに、でもどこか誇らしげに微笑んでいた。
「それ……今日あなたに贈る新しい首輪よ」
そっと触れると、細い黒革の首輪だった。
中央には小さな銀のプレートが嵌め込まれていて、そこには小さく 「Saya’s」 と刻まれている。
「結婚指輪なんて、普通すぎて私たちらしくないでしょう? だから……」
沙耶は照れ隠しのように唇を噛んだ。
「これを……結婚指輪の代わりにするの」
胸が熱くなった。
涙が滲んで視界がぼやける。
「沙耶さん……ありがとうございます……っ……」
「いいのよ。だって――あなたは一生、私の犬だから」
言葉はいつもの女王様のものだったのに、声が震えていた。
蓮は首輪をそっと撫で、それから沙耶を強く抱きしめた。
「沙耶さん……俺、幸せです……。こんなに、沙耶さんのものになれて……」
沙耶はしばらく黙っていたが、やがて小さく笑い、蓮の髪にそっと口づけた。
「じゃあ……今日は婚約初夜ね」
そう囁くと、沙耶は蓮をそっとベッドに押し倒した。
⸻
冷たい金具がカチャリと鳴り、蓮の手首がベッドのヘッドボードに繋がれた。
見上げれば、沙耶が艶やかな瞳で蓮を見下ろしている。
「大事な夜よ。しっかり覚え込ませてあげる」
そう言って、沙耶は自らの下着を外し、蓮の腰にまたがった。
熱を帯びた柔らかさが蓮を覆い、奥へとゆっくり沈み込んでいく。
「っ……あ……沙耶さん……っ……」
「感じなさい。私の中だけで、生きるのよ」
沙耶は腰を動かしながら、蓮の首輪をくいっと引いた。
首が締まり、軽く息が詰まる。
でもそれが逆に、沙耶に全てを委ねている幸福に変わる。
「沙耶さん……俺……一生、沙耶さんのものです……っ……!」
「そうよ……私以外に絶対に飼わせない。絶対に誰にも触らせない……」
腰を強く押しつけられ、奥まで貫かれるたび、快楽が脳を焼く。
「んっ……っあ……ああっ……!」
「可愛い……もっと鳴きなさい。私の犬らしく……婚約の夜に、ちゃんと躾け直してあげる……」
沙耶は汗ばんだ額を寄せ、何度も蓮に口づけた。
口の中を貪るように舌で絡め、息を奪い、再び蓮の声がくぐもった嬌声になる。
「は……っ……沙耶……さん……愛してます……っ……!」
「私もよ……蓮……世界で一番愛してる……」
奥で締めつけられ、沙耶の中で何度も絶頂を繰り返す。
沙耶はその度に嬉しそうに笑い、蓮の耳元でずっと愛を囁き続けた。
⸻
長い夜が終わるころ。
沙耶は汗と涙に濡れた蓮をそっと抱き寄せ、新しい首輪に口づけた。
「これから先もずっと、毎日こうやって私に証明しなさい。……ずっと、私の犬でいて」
「……はい……沙耶さん……俺は一生……沙耶さんの犬で、沙耶さんの旦那です……」
沙耶は微笑み、その目尻に一筋の涙を光らせた。
「……蓮……ありがとう。私を愛してくれて」
そしてもう一度深くキスをした。
歪んで、狂って、それでも誰より純粋な愛が、二人をどこまでも強く繋いでいた。
0
あなたにおすすめの小説
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる