【R18】支配と快楽の檻で

ましゅまろ

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14. 首輪

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 「目を閉じて」

 沙耶が囁いた声は、少しだけ震えていた。
 けれど蓮は言われるままにそっと目を閉じる。

 静かな気配の中、何か冷たいものが首に触れた。
 カチャリ――金属の小さな音が響き、喉元にぴたりと硬質な感触が収まる。

 「……開けていいわ」

 瞼を開けると、沙耶が少し不安そうに、でもどこか誇らしげに微笑んでいた。

 「それ……今日あなたに贈る新しい首輪よ」

 そっと触れると、細い黒革の首輪だった。
 中央には小さな銀のプレートが嵌め込まれていて、そこには小さく 「Saya’s」 と刻まれている。

 「結婚指輪なんて、普通すぎて私たちらしくないでしょう? だから……」

 沙耶は照れ隠しのように唇を噛んだ。

 「これを……結婚指輪の代わりにするの」

 胸が熱くなった。
 涙が滲んで視界がぼやける。

 「沙耶さん……ありがとうございます……っ……」

 「いいのよ。だって――あなたは一生、私の犬だから」

 言葉はいつもの女王様のものだったのに、声が震えていた。

 蓮は首輪をそっと撫で、それから沙耶を強く抱きしめた。

 「沙耶さん……俺、幸せです……。こんなに、沙耶さんのものになれて……」

 沙耶はしばらく黙っていたが、やがて小さく笑い、蓮の髪にそっと口づけた。

 「じゃあ……今日は婚約初夜ね」

 そう囁くと、沙耶は蓮をそっとベッドに押し倒した。



 冷たい金具がカチャリと鳴り、蓮の手首がベッドのヘッドボードに繋がれた。
 見上げれば、沙耶が艶やかな瞳で蓮を見下ろしている。

 「大事な夜よ。しっかり覚え込ませてあげる」

 そう言って、沙耶は自らの下着を外し、蓮の腰にまたがった。
 熱を帯びた柔らかさが蓮を覆い、奥へとゆっくり沈み込んでいく。

 「っ……あ……沙耶さん……っ……」

 「感じなさい。私の中だけで、生きるのよ」

 沙耶は腰を動かしながら、蓮の首輪をくいっと引いた。
 首が締まり、軽く息が詰まる。
 でもそれが逆に、沙耶に全てを委ねている幸福に変わる。

 「沙耶さん……俺……一生、沙耶さんのものです……っ……!」

 「そうよ……私以外に絶対に飼わせない。絶対に誰にも触らせない……」

 腰を強く押しつけられ、奥まで貫かれるたび、快楽が脳を焼く。

 「んっ……っあ……ああっ……!」

 「可愛い……もっと鳴きなさい。私の犬らしく……婚約の夜に、ちゃんと躾け直してあげる……」

 沙耶は汗ばんだ額を寄せ、何度も蓮に口づけた。
 口の中を貪るように舌で絡め、息を奪い、再び蓮の声がくぐもった嬌声になる。

 「は……っ……沙耶……さん……愛してます……っ……!」

 「私もよ……蓮……世界で一番愛してる……」

 奥で締めつけられ、沙耶の中で何度も絶頂を繰り返す。
 沙耶はその度に嬉しそうに笑い、蓮の耳元でずっと愛を囁き続けた。



 長い夜が終わるころ。
 沙耶は汗と涙に濡れた蓮をそっと抱き寄せ、新しい首輪に口づけた。

 「これから先もずっと、毎日こうやって私に証明しなさい。……ずっと、私の犬でいて」

 「……はい……沙耶さん……俺は一生……沙耶さんの犬で、沙耶さんの旦那です……」

 沙耶は微笑み、その目尻に一筋の涙を光らせた。

 「……蓮……ありがとう。私を愛してくれて」

 そしてもう一度深くキスをした。
 歪んで、狂って、それでも誰より純粋な愛が、二人をどこまでも強く繋いでいた。
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