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サプライズはもう勘弁な!
しおりを挟む「なあ、ちょっと話があるんだけど…。」
2人で歩いていた足がとまる。
「最近さ…なんであいつと一緒にいるの?」
「えっ!」
彼女が動揺している。
「昨日も楽しそうに歩いてたろ?もしかして…浮気?」
「ちがう!そんなことあるわけないじゃない…。」
といいつつ彼女の目は泳いでいる。
彼女は明らかに動揺している。
「じゃあなんで?」
彼女は黙ったままうつむいている。
「黙ってたらわかんねえだろ!やっぱり浮気してんだろ!あいつと!」
彼女は少しため息をつき、観念したように話始める。
「実はね…。」
「ちゃんとほんとのこと話せよ。俺、嘘は嫌いだから…。」
「わかったわよ…。実は、彼とはね…買い物に一緒にいってもらったの…。」
と彼女は言った。
「えっ、買い物?あいつと一緒に?なんであいつなの…買い物なら俺に言えばいつだってついてってやるのに…。
「それじゃあ、だめなの!あんたのだから!」
「俺の?なんで?」
「あんたもうすぐ誕生日でしょ!」
誕生日?
たしかにそうだ…忘れてたが。
「でもわかんねぇな…それならなおさら俺といけばいい話だろ!なんであいつがでてくんの?」
「だからぁ!それじゃ意味がないの!サプライズだから!」
彼女が強い口調で言ってくる。
彼女は大きくため息をはいて肩の力が抜けたようだった。
「サプライズって?俺の?」
「そう!ジャケットをね…」
「ジャケット…?」
ジャケットって…
まさか、あの時なにげに眺めてたやつ?
俺、欲しいとかそんなこと言っちゃってた?
まぁ、欲しいっちゃほしいけど、高いし…今は無理…ってあきらめてたやつだっけか…。
「お前そんな前のこと覚えてたの?」
彼女がうなずく。
そして少し困ったようにいった…。
「ただサイズがわからなくて…どうしても失敗したくなかったから…。」
「ああ…あのタイプは着ないとわかんねぇもんな…。あっ!だから俺と体型が似てるあいつに試着を頼んだってわけか…。」
彼女がまたゆっくりうなずく。
「そうだったのか…。」
あんななにげない言葉にさえ、お前は気にしてくれてたんだな…。
「疑って…ごめんな…。」
彼女はほっぺをふくらまし怒った顔をする。
「なんだよ!そんなにふくれて…。」
「もうちょっとでサプライズ完璧だったのにー!」
「まぁ…そんな怒んなって…。」
彼女は怒ったままプイッと後ろを向いてしまう。
「なんでそっちむくんだよ!ちゃんと俺の顔みて…なぁ…謝ってんだろ!」
彼女の肩に触れながらちょっと強めの口調で
「なぁ…ちょっとこっちむけって!」
それでも彼女は頑なに後ろを向いたまま…。
でも両肩が小刻みに震えている。
「お、おい…泣くなよ…まいったな…。」
俺は彼女にゆっくり近づき後ろからふゎっと抱きしめた。
「きゃ!」
「そんな驚くな!こうやって後ろから抱きしめるのもたまにはいいもんだな…。」
「もう…勝手なんだから…。」
といいながらも顔をほんのり赤らめている…
「あの…さ、照れくさいからこのまま聞いて…。」
俺は後ろ向きの彼女を優しく抱きしめながら耳もとでささやくように言った…
「ごめんな…でもちょっと安心した…お前とあいつになんもなくて…。お前が離れていったらどうしよう…ってまじで心配した…。
お前はサプライズ失敗って思ってるかもしんねぇけど…俺…もうもらったから!」
彼女はこっちに振り向こうとするが俺はほほを両手で添えてそれを阻止した。
「まだ前向いてろ!」
俺は照れながらさらに言う。
「俺のどんな小さなことも見てくれてるその想いが俺にとってのサプライズなんだよ!」
彼女の耳と頬が真っ赤になるのがわかった…
「ほんと…ありがとな!」
彼女は照れながらゆっくりうなずく…。
「でも…これからはこんなサプライズはもう勘弁な!」
俺は彼女のほほに優しくキスをした…
彼女の耳と頬がさらに真っ赤になっていくのがわかった…
さっ!
気持ちきりかえて帰りますか!
明日はあいつも誘って食事でもおごってやるかな!
俺たちの愛がどんなに深くなったか見せつけてやろうぜ!
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