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友達
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2人が目を向けた先には広大な自然が広がっていた。
「わ......」
「なんか、凄いね」
奏汰がそう言い終わるとるなちゃんは奏汰の車椅子を押し、広大な庭園を見渡しながら花のトンネルへと進む。
「こっち行くの?」
「う...ん......わた...し......に...任......せて...」
「分かった」
るなちゃん車椅子前へ動かすの上手くなってる...
「ここ......前...から......行っ...て...みた......かった」
「花のトンネル?」
「...うん」
るなちゃんはそう言って2人で花のトンネルへと入っていく。知ってる
「うわ......きれい...」
「本当に綺麗...」
2人は上や左右にあるピンク色や黄色、白色やツツジ色などの綺麗な花を見ながら歩いていく。
「あの花......」
「ん、どうしたの?」
「家......に...あっ...た」
「観葉植物とかじゃなくてお花があるの珍しいね」
「なん...で......あった...か...分か...ん...ない...」
「なんであったんだろ。でもるなちゃん普段あんまり自分の事は話さないからちょっと嬉しいよ」
「...え......なん...で...?」
「えだって友達の事は色々知りたいじゃん」
友達......
「あれ、るなちゃん?」
「......ありがとね」
微風が流れるとともに、いつもより小さいるなちゃんの声はかき消された。
「何か言った?」
「ううん......何にも」
声は弾み、笑みはこぼれ、それを当人には見せない。...まだ少し恥ずかしいから。
...後ろでよかった。
この顔は...誰にも見せたくないな......
「あ、トンネル終わっちゃうね」
「う...ん......多...分......この...先...に......」
花のトンネルを抜けるとそこには──
「広っ!」
「庭...園の......中...心......」
広く綺麗な芝生が広がっていた。
「ここも......来て......み...たかった」
「なんか、寝っ転がれそうだね」
「横...に...なっ......て...みる?」
「僕は車椅子だから無理かな」
「あっ......そっ......だよね」
2人は芝生の中心まだ来ていた。
「......るなちゃんは横にならないの?」
「奏汰...が......横に...ならない......なら...ならな...い」
「そっかー、じゃあ横になるから手伝ってくれない?」
「そん......な...わた...し...のため...に......無理...しなく......ても...」
申し訳なさそうにるなちゃんは言う。
「るなちゃんのためじゃないって言ったら嘘になるけど、僕が横になってみたいからさ、一緒に横になろうよ」
「まあ......それ......なら...」
そう言ったるなちゃんは奏汰の手を取り、立ち上がるサポートをしてあげる。
「大......丈夫...?」
「うん、大丈夫。じゃあ次しゃがみたいから背中支えてくれる?」
「分かっ......た...」
るなちゃんは奏汰の後ろに回って脇腹を持とうとすると──
「いっ!」
「ごめ......ん!!」
「大丈夫大丈夫、出来れば背中を押す感じでお願い」
「分かっ...た!」
るなちゃんは言われた通り背中を押し、奏汰はそれに合わせてるなちゃんに上半身を預けた。
「い...ける......?」
「多分これで座れる...! おいしょ!」
「痛く......ない?」
「うん、大丈夫だよ。じゃあ一緒に横になろっか」
そう奏汰が言ったらるなちゃんが隣に来て座ってくれた。
「じゃ...あ......」
「せーの!」
奏汰の合図で2人はバサッと芝生に仰向けになって寝っ転がった。
ちょうどよくサーっと風が吹き、芝生が揺れる。
「ねえ......」
「何?」
「私...達............友達......だよ...ね......?」
「もちろんだよ!」
「......そ...だよね...!」
るなちゃんは安堵したように小さく息を吐き、目を瞑った。
「一緒に本を読んだり感想を言い合ったり、一緒にいる時間が多くなっていってるんだから立派な友達だよ」
「......うん...」
2人の会話は静かに終わった。
ん......誰だ、誰かが呼んでる。
「あのー、大丈夫?」
「......あっ...はい、大丈夫です」
気持ちよくて寝ちゃってたのか。
あ、るなちゃんは......寝てるのか。
「すみません、今って何時ぐらいか分かりますか?」
「今実技試験が終わったとこだから12時過ぎってとこかな?」
「12時過ぎですか」
とりあえず部屋に戻った方いいかも、静華さん達が部屋にも休憩室にもいないって心配してるかもしれないし。
「ん......」
「あ、起きた?」
「うん......」
目を擦りながらるなちゃんは応じる。
「大丈夫そう? 車椅子だけど...」
「すいません、立ち上がれないかもしれないです」
「じゃあ手を前に出してくれる?」
「こう...ですか」
多分央光大学の生徒さんのお姉さんに手伝ってもらい無事立ち上がる事が出来、奏汰は車椅子に座ることが出来た。
「む......」
「どうしたの?」
「なん......も...ない...!」
「そう? じゃあとりあえず帰ろっか」
「...うん」
2人が帰ろうとするとお姉さんが話しかけてきた。
「あのー大丈夫? 車椅子押していこうか?」
「大丈夫......です...!」
食い気味にるなちゃんが言う。
「そう? じゃあ心配だからついて行ってもいいい?」
「僕はありがたいですけど...るなちゃんは?」
「...それ......ぐら......い......なら...」
「すみません、よろしくお願いします」
「はーい!」
るなちゃんは様子が変だったけど、前とはちょっと違う? 怯えてるんじゃなくて......対抗?
なんでだろ?
こうして名を知らないお姉さんと3人で館内へ戻ることになった。
「わ......」
「なんか、凄いね」
奏汰がそう言い終わるとるなちゃんは奏汰の車椅子を押し、広大な庭園を見渡しながら花のトンネルへと進む。
「こっち行くの?」
「う...ん......わた...し......に...任......せて...」
「分かった」
るなちゃん車椅子前へ動かすの上手くなってる...
「ここ......前...から......行っ...て...みた......かった」
「花のトンネル?」
「...うん」
るなちゃんはそう言って2人で花のトンネルへと入っていく。知ってる
「うわ......きれい...」
「本当に綺麗...」
2人は上や左右にあるピンク色や黄色、白色やツツジ色などの綺麗な花を見ながら歩いていく。
「あの花......」
「ん、どうしたの?」
「家......に...あっ...た」
「観葉植物とかじゃなくてお花があるの珍しいね」
「なん...で......あった...か...分か...ん...ない...」
「なんであったんだろ。でもるなちゃん普段あんまり自分の事は話さないからちょっと嬉しいよ」
「...え......なん...で...?」
「えだって友達の事は色々知りたいじゃん」
友達......
「あれ、るなちゃん?」
「......ありがとね」
微風が流れるとともに、いつもより小さいるなちゃんの声はかき消された。
「何か言った?」
「ううん......何にも」
声は弾み、笑みはこぼれ、それを当人には見せない。...まだ少し恥ずかしいから。
...後ろでよかった。
この顔は...誰にも見せたくないな......
「あ、トンネル終わっちゃうね」
「う...ん......多...分......この...先...に......」
花のトンネルを抜けるとそこには──
「広っ!」
「庭...園の......中...心......」
広く綺麗な芝生が広がっていた。
「ここも......来て......み...たかった」
「なんか、寝っ転がれそうだね」
「横...に...なっ......て...みる?」
「僕は車椅子だから無理かな」
「あっ......そっ......だよね」
2人は芝生の中心まだ来ていた。
「......るなちゃんは横にならないの?」
「奏汰...が......横に...ならない......なら...ならな...い」
「そっかー、じゃあ横になるから手伝ってくれない?」
「そん......な...わた...し...のため...に......無理...しなく......ても...」
申し訳なさそうにるなちゃんは言う。
「るなちゃんのためじゃないって言ったら嘘になるけど、僕が横になってみたいからさ、一緒に横になろうよ」
「まあ......それ......なら...」
そう言ったるなちゃんは奏汰の手を取り、立ち上がるサポートをしてあげる。
「大......丈夫...?」
「うん、大丈夫。じゃあ次しゃがみたいから背中支えてくれる?」
「分かっ......た...」
るなちゃんは奏汰の後ろに回って脇腹を持とうとすると──
「いっ!」
「ごめ......ん!!」
「大丈夫大丈夫、出来れば背中を押す感じでお願い」
「分かっ...た!」
るなちゃんは言われた通り背中を押し、奏汰はそれに合わせてるなちゃんに上半身を預けた。
「い...ける......?」
「多分これで座れる...! おいしょ!」
「痛く......ない?」
「うん、大丈夫だよ。じゃあ一緒に横になろっか」
そう奏汰が言ったらるなちゃんが隣に来て座ってくれた。
「じゃ...あ......」
「せーの!」
奏汰の合図で2人はバサッと芝生に仰向けになって寝っ転がった。
ちょうどよくサーっと風が吹き、芝生が揺れる。
「ねえ......」
「何?」
「私...達............友達......だよ...ね......?」
「もちろんだよ!」
「......そ...だよね...!」
るなちゃんは安堵したように小さく息を吐き、目を瞑った。
「一緒に本を読んだり感想を言い合ったり、一緒にいる時間が多くなっていってるんだから立派な友達だよ」
「......うん...」
2人の会話は静かに終わった。
ん......誰だ、誰かが呼んでる。
「あのー、大丈夫?」
「......あっ...はい、大丈夫です」
気持ちよくて寝ちゃってたのか。
あ、るなちゃんは......寝てるのか。
「すみません、今って何時ぐらいか分かりますか?」
「今実技試験が終わったとこだから12時過ぎってとこかな?」
「12時過ぎですか」
とりあえず部屋に戻った方いいかも、静華さん達が部屋にも休憩室にもいないって心配してるかもしれないし。
「ん......」
「あ、起きた?」
「うん......」
目を擦りながらるなちゃんは応じる。
「大丈夫そう? 車椅子だけど...」
「すいません、立ち上がれないかもしれないです」
「じゃあ手を前に出してくれる?」
「こう...ですか」
多分央光大学の生徒さんのお姉さんに手伝ってもらい無事立ち上がる事が出来、奏汰は車椅子に座ることが出来た。
「む......」
「どうしたの?」
「なん......も...ない...!」
「そう? じゃあとりあえず帰ろっか」
「...うん」
2人が帰ろうとするとお姉さんが話しかけてきた。
「あのー大丈夫? 車椅子押していこうか?」
「大丈夫......です...!」
食い気味にるなちゃんが言う。
「そう? じゃあ心配だからついて行ってもいいい?」
「僕はありがたいですけど...るなちゃんは?」
「...それ......ぐら......い......なら...」
「すみません、よろしくお願いします」
「はーい!」
るなちゃんは様子が変だったけど、前とはちょっと違う? 怯えてるんじゃなくて......対抗?
なんでだろ?
こうして名を知らないお姉さんと3人で館内へ戻ることになった。
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