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【第3部】祐策編
16.出来心か悪戯心か
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ようやく夏が過ぎ、日ごとに秋めいてきた。
毎年のことではあるが、夏の間の仕事は体力的に辛い。なので休みの日は涼を求めて二人で出かけたりもした。海に行きたいと思ったが、真穂子が泳ぐのが苦手らしく、それは諦めた。花火を見に行く計画もしたが、
夏の間は、真穂子の弁当は食べられないし、昼の楽しみはなかったが、その分二人で御飯を作って食べる楽しみはあった。
真穂子の部屋でのんびり過ごす時間を楽しんだ。
(相変わらず進展はないけどな……)
少しずつ距離は近づいている気はしている。
(けど一線は越えられないんだよな……)
拒まれてぎくしゃくしたくない。拒まれることはないとは思いたいが、無理矢理するのも憚られる。何か合図やきっかけがあれば悩むことはないのだが。
(いやいや、焦ったらだめだ。雪野さんは俺を好きだって言ってくれてるし)
隣で昼寝をする真穂子を見て、息をのんだ。
(無防備だよな……)
俺に心開いてくれてんだろうけどさ、と祐策は笑う。
眠くなったなあ、と二人で横になっているところだ。
そっと頬に触れ、優しく撫でる。
一年前は、こんな至近距離まで近づける日が来るなんて思いもしなかった。ずっと片思いの実らない恋だと思っていたのに。
(これって幸せってことだよな)
髪を撫で、キスを落とした。
真穂子が目を覚ます様子はない。
つんつんと頬をつついても動かない。
面白くなって、まだ頬をつつく。
「ん……」
むぐむぐと口が動くだけで、やはり起きることはない。
(可愛いな)
真穂子は祐策のほうを向いて眠っている。
秋めいてきたとはいえ、まだ薄着だ。
膨らんだ場所に目をやると、そっと手を伸ばした。
(ちょっとだけ……)
腕が邪魔でうまく手を伸ばせない。
真穂子の腕を取り、仰向けにさせてみる。
「ん……んん……」
また口がむぐむぐと動いただけだった。
彼女の腕を横に置くと、手を胸の上に置いた。
そっと押してみる──膨らみを確認し、やわやわと指先を動かした。
(服越しじゃあな……)
静かにカットソーの裾から手を侵入させる。
なめらかな肌に手を滑らせ、上へ上と這わせた。すぐに彼女の胸を押さえる場所に辿り着き、ゆっくり指を忍ばせていく。
「んん……」
まずい、と祐策はカットソーから手を出した。
起きるかと思ったが彼女は起きなかった。
あともう少しだったな、と膨らみを見つめる。
身体はそのままに顔を横に向け、真穂子は眠りをやめなかった。
祐策は、真穂子の上に跨がると、カットソーの裾を抓んでゆっくりまくり上げた。下着に包まれた彼女の胸を目の当たりにし、身体が疼き出した。
(見たい……)
片方のそれに指をかけて、つつ……とずらした。
胸の先端が現れ、祐策はごくりと息をのむ。
人差し指で触れ、柔らかさを感じた。親指と人差し指で何度か抓むのを繰り返していると、次第に固くなっていくのがわかった。
もう片方の胸の先端も覗かせ、触れてみると、同じように反応があった。
いますぐ下着を取り払って、両手で掴んで揉んで、そして口で、舌で含みたい。
(やば……)
自分の疼きが反応を示した。
(これじゃダメじゃん……)
下着もカットソーも戻し、祐策は真穂子の横に転がった。
「俺サイテーじゃねえか……」
寝ている彼女を襲いかけた自分を罵った。
(ああっくそーっ……)
真穂子とは反対側を向き、自分の身体の火照りが収まるのを待った。
毎年のことではあるが、夏の間の仕事は体力的に辛い。なので休みの日は涼を求めて二人で出かけたりもした。海に行きたいと思ったが、真穂子が泳ぐのが苦手らしく、それは諦めた。花火を見に行く計画もしたが、
夏の間は、真穂子の弁当は食べられないし、昼の楽しみはなかったが、その分二人で御飯を作って食べる楽しみはあった。
真穂子の部屋でのんびり過ごす時間を楽しんだ。
(相変わらず進展はないけどな……)
少しずつ距離は近づいている気はしている。
(けど一線は越えられないんだよな……)
拒まれてぎくしゃくしたくない。拒まれることはないとは思いたいが、無理矢理するのも憚られる。何か合図やきっかけがあれば悩むことはないのだが。
(いやいや、焦ったらだめだ。雪野さんは俺を好きだって言ってくれてるし)
隣で昼寝をする真穂子を見て、息をのんだ。
(無防備だよな……)
俺に心開いてくれてんだろうけどさ、と祐策は笑う。
眠くなったなあ、と二人で横になっているところだ。
そっと頬に触れ、優しく撫でる。
一年前は、こんな至近距離まで近づける日が来るなんて思いもしなかった。ずっと片思いの実らない恋だと思っていたのに。
(これって幸せってことだよな)
髪を撫で、キスを落とした。
真穂子が目を覚ます様子はない。
つんつんと頬をつついても動かない。
面白くなって、まだ頬をつつく。
「ん……」
むぐむぐと口が動くだけで、やはり起きることはない。
(可愛いな)
真穂子は祐策のほうを向いて眠っている。
秋めいてきたとはいえ、まだ薄着だ。
膨らんだ場所に目をやると、そっと手を伸ばした。
(ちょっとだけ……)
腕が邪魔でうまく手を伸ばせない。
真穂子の腕を取り、仰向けにさせてみる。
「ん……んん……」
また口がむぐむぐと動いただけだった。
彼女の腕を横に置くと、手を胸の上に置いた。
そっと押してみる──膨らみを確認し、やわやわと指先を動かした。
(服越しじゃあな……)
静かにカットソーの裾から手を侵入させる。
なめらかな肌に手を滑らせ、上へ上と這わせた。すぐに彼女の胸を押さえる場所に辿り着き、ゆっくり指を忍ばせていく。
「んん……」
まずい、と祐策はカットソーから手を出した。
起きるかと思ったが彼女は起きなかった。
あともう少しだったな、と膨らみを見つめる。
身体はそのままに顔を横に向け、真穂子は眠りをやめなかった。
祐策は、真穂子の上に跨がると、カットソーの裾を抓んでゆっくりまくり上げた。下着に包まれた彼女の胸を目の当たりにし、身体が疼き出した。
(見たい……)
片方のそれに指をかけて、つつ……とずらした。
胸の先端が現れ、祐策はごくりと息をのむ。
人差し指で触れ、柔らかさを感じた。親指と人差し指で何度か抓むのを繰り返していると、次第に固くなっていくのがわかった。
もう片方の胸の先端も覗かせ、触れてみると、同じように反応があった。
いますぐ下着を取り払って、両手で掴んで揉んで、そして口で、舌で含みたい。
(やば……)
自分の疼きが反応を示した。
(これじゃダメじゃん……)
下着もカットソーも戻し、祐策は真穂子の横に転がった。
「俺サイテーじゃねえか……」
寝ている彼女を襲いかけた自分を罵った。
(ああっくそーっ……)
真穂子とは反対側を向き、自分の身体の火照りが収まるのを待った。
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