冒険者の兄にあこがれて冒険者になりました!まずはおつかいからなんですね!

高橋 遊

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王都への道中

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「ララとルルは相変わらずだなあ。」
馬車に揺られながら、ルドおじさんが言った。
「ルドおじさんは久しぶりに会ったんだよね。」
「まあな、お前の村には3ヵ月に一度行けばいい方だよな。でもよ、アルト。お前、村のものを売りに行くときで良かったのか?しばらく手伝わされるぞ?だろ?」
ルドおじさんが、村から乗ってきたおじさん2人に声をかける。
「「おう!こきつかってやるよ!」」
…だそうだ。
「あー、まあ、一人で歩いて行くよりマシですよ。だって、王都までは馬車で10日でしょう?歩いて行ったら、途中で水も食料もなくなっちゃうよ。途中で食べ物が採れればいいけど、狩りはきっと難しいよ。一人では何をやるのも大変だもん。」
猟のために罠をしかけたとしても、行ったことがなければ道が分からないし、どんな魔物や動物がいるかも分からない。獲物がとれたとしても、さばいたり焼いたりしなきゃいけない。その間に魔物が襲ってくるかもしれないもん。
「いや、それをやってるのが冒険者だっての!」
「まだなってないもん!」
思わず敬語がなくなった。
「あーん?それじゃあ、ならない方がいいぞ?ひどいときだってあるんだからな。飯は食えねえ、体も洗えねえ、魔物には追い回されて傷だらけで追いつかれれば死ぬってときも…」
「まだ行かない!まずは王都でできることやるんだから!」
ルドおじさんが冒険者の話をしてくるけど、僕は王都とか王都の近場でしばらくはやっていくつもりなんだ。
「…甘いなあ。」
「すっげえあめえわ。」
「兄ちゃんに会ったらもう帰れ。」
「「それがいいな!」」
「帰らないよ!」
ルドおじさんと村のおじさんたちに言われてるけど、そういうわけにはいかないんだ。
「だって、ララとルルに成人のお祝いあげるんだもん。うちに仕送りだってしたいんだもん。」
「あー、それか。うーん。冒険者じゃない仕事もあるからな。なんかあるだろ。」
「そっかー、兄ちゃんだもんなあ。あー、王都なら、なんか仕事あるだろ。」
「そうだな。王都なんだから。」
ルドおじさんと村のおじさんたちの態度が、ちょっと優しくなった。なんか、複雑。僕はゴールを撫でて気を紛らわしていた。

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