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第45話 夫人からのお礼
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何年か前に、他のサイトさまで書いたものを、書き直しています。ペンネームも作品名も変えていますけど。
ただ、どこまで書き直したのか分からなくなると、すごく困ると思うので、『第◯話』という順番だけは、踏襲しています。
今日は、あんまり短かったので、二話連続で投稿しました。
こちらが、ふたつ目になっています。ご注意ください。
______________________________________
シフォン侯爵夫妻は、昼には、あわただしく帰って行った。
都合のよいことに、『第一皇子派』の貴族が定期的に集まる日が、近いうちにあるという。
「いろいろとうるさい方たちが集まるから、準備もたいへんなのよ。お茶の味ひとつ、ロクにわからないくせにね」
「たいしたのことない方ほど、知ったかぶりするから、ほんと面倒よね」
帰り際、夫人同士で、愚痴りあっていた。
しばらく、聞くに耐えないトークをしていたが、そのうち、オレが呼ばれた。
公爵夫人は、いきなり、深々と頭を下げて言った。
「クレアの古傷を治してくださって、ほんとうにありがとう」
オレが、首をかしげていると、ライムが教えてくれた。
「黒狼に、治癒魔法をかけた時のことですニャ。
半径3キロメートル圏内は、被爆しましたから、近くにいたクレア嬢も、とうぜん、治癒魔法を浴びしてしまいましたニャ」
__なるほど
あの時のことか。
__でも
悪いことしたわけじゃないよね?
「あの子、小さい頃から、けっこうなお転婆でね。
ケントの狩りについて行って、大怪我をしたことがあるのよ。
怪我は、すぐに治せたのだけれど、いつくか、傷跡が残ってしまって…。
いろいろと手をつくしたのだけれど、治癒魔法でも上級ポーションでも、結局ダメだったわ…」
__そうだったんだ
それで、昨夜、オレの顔をじっとみていたのか。
「…それ以来、パーティにもお茶会にも、出なくなってしまってね。
脚の傷は、ドレスで隠せるけど、腕や襟元は、そうはいかないから…。
本人は、『面倒くさくなくていい』って、明るく振る舞っていたわ。
ほんとうは、パーティもお茶会も大好きなくせに…」
たしかに、美人で、明るくて、快活だから、社交には向いている気がする。
オレとは、真逆だが。
「そのクレアが、先日、とてもすてきなワンピースを着て、帰ってきたわ。
腕も、脚も、襟元も、けっこう露出してたけど、どこにも傷が見当たらなかった。
あなたが、魔法で、治してくださったんですってね。あの子、とても、喜んでいたわ」
じっさいは、直接、治したのではなく、近くで被爆しただけなのだが、話に水を刺すわけにもいかない。
だから、黙ってうなずいた。
「ほんとうにありがとう。これからも、仲良くしてやってちょうだい。…おねがいね」
最後まで、一方的に感謝されては、日本人として、居心地がわるい。
「いや。むしろ、感謝してるのは、こちらのほうだ。
なにしろ、この世界のことを、ほとんど知らないから。
クレアさんもケントさんも、いろいろと教えてくれるので、助かっている」
ケンイチさんと同郷ってことは、知られてるから、率直に礼を言っておいた。
ただ、どこまで書き直したのか分からなくなると、すごく困ると思うので、『第◯話』という順番だけは、踏襲しています。
今日は、あんまり短かったので、二話連続で投稿しました。
こちらが、ふたつ目になっています。ご注意ください。
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シフォン侯爵夫妻は、昼には、あわただしく帰って行った。
都合のよいことに、『第一皇子派』の貴族が定期的に集まる日が、近いうちにあるという。
「いろいろとうるさい方たちが集まるから、準備もたいへんなのよ。お茶の味ひとつ、ロクにわからないくせにね」
「たいしたのことない方ほど、知ったかぶりするから、ほんと面倒よね」
帰り際、夫人同士で、愚痴りあっていた。
しばらく、聞くに耐えないトークをしていたが、そのうち、オレが呼ばれた。
公爵夫人は、いきなり、深々と頭を下げて言った。
「クレアの古傷を治してくださって、ほんとうにありがとう」
オレが、首をかしげていると、ライムが教えてくれた。
「黒狼に、治癒魔法をかけた時のことですニャ。
半径3キロメートル圏内は、被爆しましたから、近くにいたクレア嬢も、とうぜん、治癒魔法を浴びしてしまいましたニャ」
__なるほど
あの時のことか。
__でも
悪いことしたわけじゃないよね?
「あの子、小さい頃から、けっこうなお転婆でね。
ケントの狩りについて行って、大怪我をしたことがあるのよ。
怪我は、すぐに治せたのだけれど、いつくか、傷跡が残ってしまって…。
いろいろと手をつくしたのだけれど、治癒魔法でも上級ポーションでも、結局ダメだったわ…」
__そうだったんだ
それで、昨夜、オレの顔をじっとみていたのか。
「…それ以来、パーティにもお茶会にも、出なくなってしまってね。
脚の傷は、ドレスで隠せるけど、腕や襟元は、そうはいかないから…。
本人は、『面倒くさくなくていい』って、明るく振る舞っていたわ。
ほんとうは、パーティもお茶会も大好きなくせに…」
たしかに、美人で、明るくて、快活だから、社交には向いている気がする。
オレとは、真逆だが。
「そのクレアが、先日、とてもすてきなワンピースを着て、帰ってきたわ。
腕も、脚も、襟元も、けっこう露出してたけど、どこにも傷が見当たらなかった。
あなたが、魔法で、治してくださったんですってね。あの子、とても、喜んでいたわ」
じっさいは、直接、治したのではなく、近くで被爆しただけなのだが、話に水を刺すわけにもいかない。
だから、黙ってうなずいた。
「ほんとうにありがとう。これからも、仲良くしてやってちょうだい。…おねがいね」
最後まで、一方的に感謝されては、日本人として、居心地がわるい。
「いや。むしろ、感謝してるのは、こちらのほうだ。
なにしろ、この世界のことを、ほとんど知らないから。
クレアさんもケントさんも、いろいろと教えてくれるので、助かっている」
ケンイチさんと同郷ってことは、知られてるから、率直に礼を言っておいた。
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