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揺れる感情
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堅苦しいばかりの式典はようやく終わりだ。外国からの招待客を交えて、そのまま宴会へとなだれこむ。
私は一度裏に戻って、衣装替えを行う。準備を終えた私は、一旦使用人全員に下がってもらう。短い時間でもいいから、一人になりたかった。
実を言うと、パーティーは苦手だ。実家……というか、養父母の元にいたときにもほぼ参加したことがない。
自分の作法にも、容姿にも、身分にも、何一つ自信が持てなかった私には針のむしろだったのだ。
あのきらびやかな世界に飛び込まねばならないと思うと、どうしても気が重い。どうしても参加しなくてはいけないだろうか。
長椅子に腰掛ける。ほんの数か月前には、こんな立派な椅子には座れなかった。そもそも部屋になかったし、あったとしても気後れして使わなかっただろう。
今はもうあの頃とは違う。
たくさん勉強もしたし、礼儀作法がなっていないというのは勘違いだとわかった。身分だって、誰より申し分ない。だって、この国の皇女なのだから。
それでも憂鬱になるのは、今までの数少ない経験が頭をよぎるからだろうか。
「下賤な血の持ち主だ」
「爵と血の繋がりもないのに、伯爵令嬢を名乗る恥知らず」
違う。思い出す必要なんてない。相手にする必要もない。大丈夫、大丈夫、大丈夫。何度も深呼吸を繰り返す。
夜会くらい、フィンリーの横にふさわしくあるためには、今後何度だって乗り越えなければならないことだ。きっとやれる。
立ち上がって、美しく着飾られた自分の姿を鏡に映す。文句のつけようがないほど美しい。鏡の中の女性が私でさえなければ、自信をもって、と伝えたことだろうに。
私がこんな不出来な人間だから、周りを巻き込んで不幸にしてしまう。
どうしたって好きになれない女は、これ以上ないほど陰気な顔をしていた。
グレース様なら、マリアベル様なら、このくらいパーティーでは平然としていられるだろうに。
本音を言えば、フィンリーには私以外の妻なんて迎えないでほしい。でも、唯一の妻として胸を張れるほどの自信もない。
……どちらにしても、私の気持ちひとつで側室を迎えることを止められるはずもないのだけれど。
静まり返った部屋に、控えめなノックの音が響いた。時間切れらしい。パーティーに遅れて出るわけにはいかない。
鏡に背を向けて、元の椅子に戻って座る。
「どうぞ」
答えると、扉が開く。ポピーが顔をのぞかせたのを見て、安心する。他の侍女たちも本当に良くしてくれているが、今はポピーにいてほしかった。
「あのう、皇女殿下……実はですね、今……」
彼女には珍しく言いよどむ様子を見せたポピーに違和感を覚える。
「どうしたの?」
「その……お止めしたんですが……」
「ポピー、自分で言わせてくれ。お前に任せると夜が明ける」
聞こえて来た声に、勢いよく扉の方を見る。聞き間違えるはずもないこの声は。
「フィンリー?」
名前が口からこぼれ落ちる。ポピーが室内に入って道を譲ると、きまりが悪そうな顔をしたフィンリーが姿を見せた。
「すみません、その……夜会が終わるまで、待てなくて」
近づいて来たフィンリーは私のすぐ隣に腰を下ろす。突然現れた婚約者に、心拍数はすでに上がりっぱなしだ。
加えて一気に距離が縮まったものだから、座っているのに脈を打っているのがわかる。
「ふぃ、フィンリー?」
何を言われているのか全く頭に入ってこない。何か言わなければいけないと思うけれど、頭が馬鹿になって、名前しか出てこない。
「あなたに会いたくてたまらなかった。同じように、思ってはくれませんでしたか……?」
「あ……ええと……」
「そう、ですよね。先走ってすみません」
フィンリーは目を伏せた。ちゃんと聞いていなかったせいで、彼を傷つけてしまったのかもしれない。
何か言わなければと思うのに、何を言っていいのかわからない。焦れば焦るほど、言葉が出てこない。
「あなたにどうしても言わなくてはならないことがあります」
直感で、側室の話だと悟った。嫌だ、聞きたくない。フィンリーの口から聞きたいと願っておいて、いざその時がくると耳をふさぎたくなる。
ちゃんと聞かなくては。せっかくフィンリーが話をしようとしてくれているのだから。
聞きたくないと駄々をこねる自分を叱りつけて、フィンリーに向かい合う。怖くて仕方がない。
でも、私はフィンリーを信じている。たとえ側室迎えたところで、私をないがしろにするような人じゃない。
強く握りしめた私の手は、氷のように冷たかった。
「あなたの耳にも入っていると思いますが、側室候補についてです」
やっぱりそうだったのか、と妙に冷静に思った。わかってはいても、フィンリーの口から、側室、という言葉を聞くのは思った以上にショックだった。
「はっきり言っておきますが、側室を迎えるつもりはありません」
「わかりました、……って、え?」
思わぬ言葉にフィンリーの顔をじっと見つめてしまう。視線に気づいた彼は、あわてて目をそらした。
どうしたのだろう、と不安になったが、フィンリーの耳が赤く染まっていることに気づく。知らないうちにこわばっていた頬がゆるんだ。
素直に喜んでしまったが、国としては大丈夫なのだろうか。私に気を遣わせて、その結果フィンリーを困らせるようなことがあっては困る。
ゆるんだ顔をひきしめて、フィンリーに作り笑顔を向ける。彼はまだ
明後日の方向を向いているけれども。
「気を遣われなくてもいいのですよ? 私は気にしませんから」
「……アイリスは気にしないんですか。他に夫をもつ、なんてあなたが言った日には気にしまくる自信がありますが」
顔はこちらに向いていないのに、フィンリーが口を尖らせているのがわかった。こうやって嫉妬してくれたのは初めてだ。何だか照れくさい。でも嬉しい。
私も、あなたが他の人を見たら嫌だって、思ってもいいの?
「……私だって、本当は気にしてます。側室なんて嫌です。でも」
「大丈夫ですよ。既に準備は進めています。まぁ、そのせいで忙しくなって、あなたに会いに行けなかったんですが」
フィンリーの弁明によると、情の説明をしようと努力はしてくれていたらしい。しかし、あまりの忙しさに、代わりに話ができそうな人材は全員席を外せなかったのだとか。
それにこの話はまだ機密情報だ。公の場で話をするわけにもいかず、もどかしい思いをしていたのだ、とフィンリーは眉を下げた。
「言い訳は色々ありますが、伝えるのが遅くなって申し訳ありませんでした」
文句なんて言えるはずもない。だって、私だけを妻にする方が、ずっと大変に違いないのに。申し訳ない気持ちはある。でも、嬉しい気持ちを抑えられない。
精一杯素直になろう。それがきっと、フィンリーの頑張りへの返礼になる。
「嬉しいです、すごく。フィンリー、ありがとう……」
「アイリス……!」
そっぽを向いていたフィンリーは、勢いよくこちらを振り返った。私を強く抱き寄せる。整った彼の顔が近くにありすぎて、くらくらする。
私の婚約者様はどうしてこんなにかっこいいんだろう。本当に素敵な人だ。私にはもったいないくらいに。
私は一度裏に戻って、衣装替えを行う。準備を終えた私は、一旦使用人全員に下がってもらう。短い時間でもいいから、一人になりたかった。
実を言うと、パーティーは苦手だ。実家……というか、養父母の元にいたときにもほぼ参加したことがない。
自分の作法にも、容姿にも、身分にも、何一つ自信が持てなかった私には針のむしろだったのだ。
あのきらびやかな世界に飛び込まねばならないと思うと、どうしても気が重い。どうしても参加しなくてはいけないだろうか。
長椅子に腰掛ける。ほんの数か月前には、こんな立派な椅子には座れなかった。そもそも部屋になかったし、あったとしても気後れして使わなかっただろう。
今はもうあの頃とは違う。
たくさん勉強もしたし、礼儀作法がなっていないというのは勘違いだとわかった。身分だって、誰より申し分ない。だって、この国の皇女なのだから。
それでも憂鬱になるのは、今までの数少ない経験が頭をよぎるからだろうか。
「下賤な血の持ち主だ」
「爵と血の繋がりもないのに、伯爵令嬢を名乗る恥知らず」
違う。思い出す必要なんてない。相手にする必要もない。大丈夫、大丈夫、大丈夫。何度も深呼吸を繰り返す。
夜会くらい、フィンリーの横にふさわしくあるためには、今後何度だって乗り越えなければならないことだ。きっとやれる。
立ち上がって、美しく着飾られた自分の姿を鏡に映す。文句のつけようがないほど美しい。鏡の中の女性が私でさえなければ、自信をもって、と伝えたことだろうに。
私がこんな不出来な人間だから、周りを巻き込んで不幸にしてしまう。
どうしたって好きになれない女は、これ以上ないほど陰気な顔をしていた。
グレース様なら、マリアベル様なら、このくらいパーティーでは平然としていられるだろうに。
本音を言えば、フィンリーには私以外の妻なんて迎えないでほしい。でも、唯一の妻として胸を張れるほどの自信もない。
……どちらにしても、私の気持ちひとつで側室を迎えることを止められるはずもないのだけれど。
静まり返った部屋に、控えめなノックの音が響いた。時間切れらしい。パーティーに遅れて出るわけにはいかない。
鏡に背を向けて、元の椅子に戻って座る。
「どうぞ」
答えると、扉が開く。ポピーが顔をのぞかせたのを見て、安心する。他の侍女たちも本当に良くしてくれているが、今はポピーにいてほしかった。
「あのう、皇女殿下……実はですね、今……」
彼女には珍しく言いよどむ様子を見せたポピーに違和感を覚える。
「どうしたの?」
「その……お止めしたんですが……」
「ポピー、自分で言わせてくれ。お前に任せると夜が明ける」
聞こえて来た声に、勢いよく扉の方を見る。聞き間違えるはずもないこの声は。
「フィンリー?」
名前が口からこぼれ落ちる。ポピーが室内に入って道を譲ると、きまりが悪そうな顔をしたフィンリーが姿を見せた。
「すみません、その……夜会が終わるまで、待てなくて」
近づいて来たフィンリーは私のすぐ隣に腰を下ろす。突然現れた婚約者に、心拍数はすでに上がりっぱなしだ。
加えて一気に距離が縮まったものだから、座っているのに脈を打っているのがわかる。
「ふぃ、フィンリー?」
何を言われているのか全く頭に入ってこない。何か言わなければいけないと思うけれど、頭が馬鹿になって、名前しか出てこない。
「あなたに会いたくてたまらなかった。同じように、思ってはくれませんでしたか……?」
「あ……ええと……」
「そう、ですよね。先走ってすみません」
フィンリーは目を伏せた。ちゃんと聞いていなかったせいで、彼を傷つけてしまったのかもしれない。
何か言わなければと思うのに、何を言っていいのかわからない。焦れば焦るほど、言葉が出てこない。
「あなたにどうしても言わなくてはならないことがあります」
直感で、側室の話だと悟った。嫌だ、聞きたくない。フィンリーの口から聞きたいと願っておいて、いざその時がくると耳をふさぎたくなる。
ちゃんと聞かなくては。せっかくフィンリーが話をしようとしてくれているのだから。
聞きたくないと駄々をこねる自分を叱りつけて、フィンリーに向かい合う。怖くて仕方がない。
でも、私はフィンリーを信じている。たとえ側室迎えたところで、私をないがしろにするような人じゃない。
強く握りしめた私の手は、氷のように冷たかった。
「あなたの耳にも入っていると思いますが、側室候補についてです」
やっぱりそうだったのか、と妙に冷静に思った。わかってはいても、フィンリーの口から、側室、という言葉を聞くのは思った以上にショックだった。
「はっきり言っておきますが、側室を迎えるつもりはありません」
「わかりました、……って、え?」
思わぬ言葉にフィンリーの顔をじっと見つめてしまう。視線に気づいた彼は、あわてて目をそらした。
どうしたのだろう、と不安になったが、フィンリーの耳が赤く染まっていることに気づく。知らないうちにこわばっていた頬がゆるんだ。
素直に喜んでしまったが、国としては大丈夫なのだろうか。私に気を遣わせて、その結果フィンリーを困らせるようなことがあっては困る。
ゆるんだ顔をひきしめて、フィンリーに作り笑顔を向ける。彼はまだ
明後日の方向を向いているけれども。
「気を遣われなくてもいいのですよ? 私は気にしませんから」
「……アイリスは気にしないんですか。他に夫をもつ、なんてあなたが言った日には気にしまくる自信がありますが」
顔はこちらに向いていないのに、フィンリーが口を尖らせているのがわかった。こうやって嫉妬してくれたのは初めてだ。何だか照れくさい。でも嬉しい。
私も、あなたが他の人を見たら嫌だって、思ってもいいの?
「……私だって、本当は気にしてます。側室なんて嫌です。でも」
「大丈夫ですよ。既に準備は進めています。まぁ、そのせいで忙しくなって、あなたに会いに行けなかったんですが」
フィンリーの弁明によると、情の説明をしようと努力はしてくれていたらしい。しかし、あまりの忙しさに、代わりに話ができそうな人材は全員席を外せなかったのだとか。
それにこの話はまだ機密情報だ。公の場で話をするわけにもいかず、もどかしい思いをしていたのだ、とフィンリーは眉を下げた。
「言い訳は色々ありますが、伝えるのが遅くなって申し訳ありませんでした」
文句なんて言えるはずもない。だって、私だけを妻にする方が、ずっと大変に違いないのに。申し訳ない気持ちはある。でも、嬉しい気持ちを抑えられない。
精一杯素直になろう。それがきっと、フィンリーの頑張りへの返礼になる。
「嬉しいです、すごく。フィンリー、ありがとう……」
「アイリス……!」
そっぽを向いていたフィンリーは、勢いよくこちらを振り返った。私を強く抱き寄せる。整った彼の顔が近くにありすぎて、くらくらする。
私の婚約者様はどうしてこんなにかっこいいんだろう。本当に素敵な人だ。私にはもったいないくらいに。
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