144 / 302
第四章 最強編
第143話 ゾロ目②
しおりを挟む
「ダイスはファーストネームですよ。ロコイサーさんと呼びなさい。とにかく話を聞いてください。聞いた上で断られたなら、私も潔く引き下がりますから」
この世界ではファーストネームとファミリーネームの順番が決まっていないため、親告しなければどちらがファーストネームか分からない場合がある。だからキーラがダイスと呼んだことに対しては仕方がないといえる。
しかし、ダイス・ロコイサーは別の部分でキーラに苛立ちを覚えている。
「分かった分かった。さっさと話しなさい」
年端もいかない少女が自分に対して偉そうに命令してくるのが釈然としない。
ロコイサーが営業をかける側である以上、それくらいのことには耐えなければならない。それは自覚している。
「ではまず、賭けるものについてご説明しましょう」
そう言って、ロコイサーは上着のポケットから箱を取り出した。キーラの拳くらいの大きさで、蓋を閉じた状態では綺麗な立方体だった。素材は木のようだが、色は白い。表面に黄色や緑色の渦巻き模様が絡み合っている。
「それを賭けるの?」
「いいえ。この箱に入るものをあなたに賭けていただきます。ただし、選ぶのは私です。この部屋の中にあるものから一つだけ、この箱に入るものを私が選びます」
キーラの怪訝な顔が和らぎ、平常状態になった。もうひと押しすれば、今度はニヤけさせられるとロコイサーは確信した。
「ふーん、それでいいの? そんな小さい箱、ろくなものが入らないじゃない。で、あんたは何を賭けるわけ?」
「お金です。五百万モネイでどうでしょう? 一学生にとっては莫大な賞金だと思いますが」
五百万モネイはかなりの大金だ。リオン帝国のギルドでいちばん高い賞金の依頼を探しても、せいぜい二百万モネイがいいところだ。かつてドクター・シータがゲス・エストにかけた賞金でさえ三百万モネイだった。
「……悪くないわ」
キーラ・ヌアはポーカーフェイスを貫いているが、不自然なほど彼女の口調から抑揚が消えている。
「じゃあ、お受けいただけますね?」
「いいえ、それを判断するのは説明を全部聞いてからよ。ルールを知らずに受けるほど馬鹿ではないわ。それに、あんたが欲しいものは何なの? 五百万モネイもの大金を賭けるなんて不気味だわ」
「私が何を選ぶかは、私が勝ったときに明かします。私の賭け金が大きいのは、ゲームが私に有利な部分があるからですよ。ほら、レースだって速い馬は倍率が低くて、遅い馬は倍率が高いでしょう?」
キーラは沈黙して少し考えた。箱に入る大きさのもので価値のあるものに何があったか、この部屋の中にあるものを思い出しているのだ。箱は小さい。財布すら入らない。
そして彼女は回答した。
「分かった。この髪飾りを選ばないって約束するなら、賭け金については承諾するわ」
キーラはベッドサイドにあるチェストの上に置いてある髪飾りを手にとって、それをダイス・ロコイサーに見せた。
それはゲス・エストが彼女に贈ったものだ。この部屋の中で最も高価なものであり、キーラにとっては客観的な価値以上に主観的な価値があるものだった。
「構いませんよ。約束だと私が破ろうと思えばそれも可能なので、きっちりルールとして盛り込みましょう。私は勝っても報酬にその髪飾りを選びません」
キーラの頬の赤みが増した。取らぬ狸の皮算用ですでに興奮しているようだ。
「ふーん、そう。でも、承諾したのは、あくまで賭け金についてよ。そのギャンブルを受けるかどうかはルールを聞いてから決めるわ」
そうは言っているが、おそらく彼女の中では受けると決めている。
ロコイサーのポーカーフェイスは、表情はもちろん、血色も操れる。彼は営業スマイルでプレゼンを再開した。
「ではお待ちかねのルール説明といきましょう。このゲームには親と子があり、私が親を務めます。まずは親である私のターンですが、私は三つのサイコロを振ります。出た目の組み合わせによって、子が使う魔法に効果を及ぼします。どんな効果かは魔法を使ってみるまで分かりません。次に子であるあなたのターンです。まずは魔法を使用するかどうかを選択します。もしも親のターンで明らかに自分に不利な目が出ていたら、魔法を使用しないという選択をするのが賢明でしょう。その選択をするためには、過去に出た目の組み合わせと効果を覚えておかなければなりません。ただ、最初は効果が分からないので、とりあえず魔法を使ってみるしかありません。あなたが魔法を使うことを選択したなら、その魔法で私を攻撃してください。サイコロの目の効果によって、魔法が強化されたり、弱体化されたり、あなたに跳ね返ったりします。あなたが一回魔法を使えば、それであなたのターンは終了です。あとは親のターンに戻って、一連の流れを繰り返すだけです。そうしてあなたが魔法を発動し、それが私かあなたに効果を及ぼした結果、敗北を認めたほう、あるいは意識を失ったほうが負けです」
キーラはその長い説明を黙って聞いていた。湯飲みに手を運んでも、それを口まで運ぶことはなかった。それくらい集中して聞いていた。ダイス・ロコイサーがルール説明を終えてから、キーラは口を湿らせた。
「攻撃できるとか、なんか自由度高いわね。でも、魔法の威力によっては、どちらかが死ぬ可能性だってあるんじゃないの?」
「ええ。意識喪失には死亡も含まれます。それもゲームの決着の一つの形です。ですが、ギャンブルだからといって殺人行為が黙認されることはありません。各国の法に則って裁かれます。といっても、ここは公地なので法はありませんがね。そういうことですので、魔法の威力には十分に注意しなければなりませんね」
「魔法が強化される場合もあるって言ったわよね? じゃあ魔法が強化される場合に最大でどれくらい強化されるか教えてよ」
「最大で二倍程度です。致死威力の半分以下に抑えれば、死人が出ることはないでしょう。まあギャンブルですから、お望みでしたら命や人生をかけて強力な魔法を放っても構いませんよ」
そんな馬鹿なことをするわけがない。
しかし、このギャンブルを突っぱねることも馬鹿のように思えて、キーラは慎重にルールの詳細を確認しにかかった。
「賭け金はおいしいけれど、痛い思いをする可能性は十分にあるわけよね。永遠に『魔法を使用しない』を選択しつづけたらどうなるの?」
「それはお勧めしません。三つのサイコロでゾロ目が出た場合には、あなたの魔法が強制的に発動し、死なない程度に必ず意識を奪う威力があなたを襲うと考えてください」
「そんな! 最初の一回でゾロ目が出たらどうするの? 私が何もしないうちに勝手に負けにされちゃうじゃない」
それがダイス・ロコイサーにとって有利な部分ということなのだろう。
キーラは思わず怒鳴ったが、負けたときに差し出すもののことを考えても、キーラがこれを受けない理由はない。ローリスク、ハイリターン。一攫千金のチャンスだ。
「そうなりますね。ですが、一投目だけはゾロ目が出る確率は非常に低くなるようになっています。私の魔法によってね。そもそもゾロ目が出ること自体がかなり低い確率の事象です。実際、過去に一度も一投目でゾロ目が出たことはありません」
「魔法って、あなた、魔導師なの? 魔術師じゃないの?」
「私は魔導師ですよ。ギャンブルの世界にはハッタリというものが存在しますが、私が魔導師であるというのは真実です」
いまの言葉にどこかひっかかるものがあったが、キーラはダイス・ロコイサーのギャンブルを受けることにした。受けることは決めていて、そのタイミングをうかがっていた。
キーラはその自分に気づいていたが、それがロコイサーの策略だとは考えなかった。
この世界ではファーストネームとファミリーネームの順番が決まっていないため、親告しなければどちらがファーストネームか分からない場合がある。だからキーラがダイスと呼んだことに対しては仕方がないといえる。
しかし、ダイス・ロコイサーは別の部分でキーラに苛立ちを覚えている。
「分かった分かった。さっさと話しなさい」
年端もいかない少女が自分に対して偉そうに命令してくるのが釈然としない。
ロコイサーが営業をかける側である以上、それくらいのことには耐えなければならない。それは自覚している。
「ではまず、賭けるものについてご説明しましょう」
そう言って、ロコイサーは上着のポケットから箱を取り出した。キーラの拳くらいの大きさで、蓋を閉じた状態では綺麗な立方体だった。素材は木のようだが、色は白い。表面に黄色や緑色の渦巻き模様が絡み合っている。
「それを賭けるの?」
「いいえ。この箱に入るものをあなたに賭けていただきます。ただし、選ぶのは私です。この部屋の中にあるものから一つだけ、この箱に入るものを私が選びます」
キーラの怪訝な顔が和らぎ、平常状態になった。もうひと押しすれば、今度はニヤけさせられるとロコイサーは確信した。
「ふーん、それでいいの? そんな小さい箱、ろくなものが入らないじゃない。で、あんたは何を賭けるわけ?」
「お金です。五百万モネイでどうでしょう? 一学生にとっては莫大な賞金だと思いますが」
五百万モネイはかなりの大金だ。リオン帝国のギルドでいちばん高い賞金の依頼を探しても、せいぜい二百万モネイがいいところだ。かつてドクター・シータがゲス・エストにかけた賞金でさえ三百万モネイだった。
「……悪くないわ」
キーラ・ヌアはポーカーフェイスを貫いているが、不自然なほど彼女の口調から抑揚が消えている。
「じゃあ、お受けいただけますね?」
「いいえ、それを判断するのは説明を全部聞いてからよ。ルールを知らずに受けるほど馬鹿ではないわ。それに、あんたが欲しいものは何なの? 五百万モネイもの大金を賭けるなんて不気味だわ」
「私が何を選ぶかは、私が勝ったときに明かします。私の賭け金が大きいのは、ゲームが私に有利な部分があるからですよ。ほら、レースだって速い馬は倍率が低くて、遅い馬は倍率が高いでしょう?」
キーラは沈黙して少し考えた。箱に入る大きさのもので価値のあるものに何があったか、この部屋の中にあるものを思い出しているのだ。箱は小さい。財布すら入らない。
そして彼女は回答した。
「分かった。この髪飾りを選ばないって約束するなら、賭け金については承諾するわ」
キーラはベッドサイドにあるチェストの上に置いてある髪飾りを手にとって、それをダイス・ロコイサーに見せた。
それはゲス・エストが彼女に贈ったものだ。この部屋の中で最も高価なものであり、キーラにとっては客観的な価値以上に主観的な価値があるものだった。
「構いませんよ。約束だと私が破ろうと思えばそれも可能なので、きっちりルールとして盛り込みましょう。私は勝っても報酬にその髪飾りを選びません」
キーラの頬の赤みが増した。取らぬ狸の皮算用ですでに興奮しているようだ。
「ふーん、そう。でも、承諾したのは、あくまで賭け金についてよ。そのギャンブルを受けるかどうかはルールを聞いてから決めるわ」
そうは言っているが、おそらく彼女の中では受けると決めている。
ロコイサーのポーカーフェイスは、表情はもちろん、血色も操れる。彼は営業スマイルでプレゼンを再開した。
「ではお待ちかねのルール説明といきましょう。このゲームには親と子があり、私が親を務めます。まずは親である私のターンですが、私は三つのサイコロを振ります。出た目の組み合わせによって、子が使う魔法に効果を及ぼします。どんな効果かは魔法を使ってみるまで分かりません。次に子であるあなたのターンです。まずは魔法を使用するかどうかを選択します。もしも親のターンで明らかに自分に不利な目が出ていたら、魔法を使用しないという選択をするのが賢明でしょう。その選択をするためには、過去に出た目の組み合わせと効果を覚えておかなければなりません。ただ、最初は効果が分からないので、とりあえず魔法を使ってみるしかありません。あなたが魔法を使うことを選択したなら、その魔法で私を攻撃してください。サイコロの目の効果によって、魔法が強化されたり、弱体化されたり、あなたに跳ね返ったりします。あなたが一回魔法を使えば、それであなたのターンは終了です。あとは親のターンに戻って、一連の流れを繰り返すだけです。そうしてあなたが魔法を発動し、それが私かあなたに効果を及ぼした結果、敗北を認めたほう、あるいは意識を失ったほうが負けです」
キーラはその長い説明を黙って聞いていた。湯飲みに手を運んでも、それを口まで運ぶことはなかった。それくらい集中して聞いていた。ダイス・ロコイサーがルール説明を終えてから、キーラは口を湿らせた。
「攻撃できるとか、なんか自由度高いわね。でも、魔法の威力によっては、どちらかが死ぬ可能性だってあるんじゃないの?」
「ええ。意識喪失には死亡も含まれます。それもゲームの決着の一つの形です。ですが、ギャンブルだからといって殺人行為が黙認されることはありません。各国の法に則って裁かれます。といっても、ここは公地なので法はありませんがね。そういうことですので、魔法の威力には十分に注意しなければなりませんね」
「魔法が強化される場合もあるって言ったわよね? じゃあ魔法が強化される場合に最大でどれくらい強化されるか教えてよ」
「最大で二倍程度です。致死威力の半分以下に抑えれば、死人が出ることはないでしょう。まあギャンブルですから、お望みでしたら命や人生をかけて強力な魔法を放っても構いませんよ」
そんな馬鹿なことをするわけがない。
しかし、このギャンブルを突っぱねることも馬鹿のように思えて、キーラは慎重にルールの詳細を確認しにかかった。
「賭け金はおいしいけれど、痛い思いをする可能性は十分にあるわけよね。永遠に『魔法を使用しない』を選択しつづけたらどうなるの?」
「それはお勧めしません。三つのサイコロでゾロ目が出た場合には、あなたの魔法が強制的に発動し、死なない程度に必ず意識を奪う威力があなたを襲うと考えてください」
「そんな! 最初の一回でゾロ目が出たらどうするの? 私が何もしないうちに勝手に負けにされちゃうじゃない」
それがダイス・ロコイサーにとって有利な部分ということなのだろう。
キーラは思わず怒鳴ったが、負けたときに差し出すもののことを考えても、キーラがこれを受けない理由はない。ローリスク、ハイリターン。一攫千金のチャンスだ。
「そうなりますね。ですが、一投目だけはゾロ目が出る確率は非常に低くなるようになっています。私の魔法によってね。そもそもゾロ目が出ること自体がかなり低い確率の事象です。実際、過去に一度も一投目でゾロ目が出たことはありません」
「魔法って、あなた、魔導師なの? 魔術師じゃないの?」
「私は魔導師ですよ。ギャンブルの世界にはハッタリというものが存在しますが、私が魔導師であるというのは真実です」
いまの言葉にどこかひっかかるものがあったが、キーラはダイス・ロコイサーのギャンブルを受けることにした。受けることは決めていて、そのタイミングをうかがっていた。
キーラはその自分に気づいていたが、それがロコイサーの策略だとは考えなかった。
0
あなたにおすすめの小説
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる