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男やもめの将軍は宦官を後妻に迎える ※
しおりを挟む戦はあっけなく自軍の勝利に終わった。最初から結果が見えていたとはいえ、将軍は安堵していた。自軍にも敗戦国である隣国の民にも、犠牲は最小限で済んだ。後始末に追われていた将軍は、ふらりと王宮の奥に足を運んだ。
少し一人になりたかったのだ。
返り血に汚れた鎧を着たままで、足の向くまま後宮に入っていった。
無人のはずの後宮の中庭に、一人で佇んでいる男がいた。宦官の衣装を身に着けた青年は、今にも消えてしまいそうなほど、儚く見えた。
「王族は全て捕らえた。貴族も妃達も逃げた。なぜお前は此処にいる? 」
気付けば、そう問いかけていた。好奇心が抑えきれない。そして、何故か、その青年を己のものにしたいという欲を感じた。戦の後で昂る性欲を発散したいという、そんな獣欲なのだろうか?
「わたくしは宦官、後宮の他に居場所などございません」
真っすぐにこちらを見る、その目には怯えが見当たらない。凛として美しい声をしていた。好ましいと、そう思った。
「では、お前は何処へも行くな。お前は俺が貰い受ける」
衝動的に口にした言葉に、宦官の青年は静かに頷いたのだ。
自軍の総大将であり、王の叔父でもある将軍に、否と言える者はいなかった。突然、敗戦国の宦官を妻にすると言い出しても、王ですら、反対はしなかった。
将軍は、十年も前に前妻に先立たれていた。前妻と過ごした時間は短い。僅か一年余り。幼馴染で病弱だった彼女を妻にしたのは、同情心もあった。結局、一度も交わることなく、彼女は逝ってしまった。不幸だったわけではないが、幸せな結婚生活だったとも言い切れない。
子供のいない将軍に、見合い話を持ち掛けてくるものは多かったが、将軍は会おうとすらしなかった。結婚なんてものは、自分には向いていない。そう思っていたのだ。
まさかこの歳になって恋をするとは……。一目惚れなんてものを自分がするとは思わなかった。将軍は照れたように笑った。
宦官の青年は、凌という。凌は賢くて優しい青年だった。宦官ゆえに、中性的な雰囲気と、嫋やかな体つきをしていた。
色気のない宦官の衣装を捨てさせて、明るい色の衣装を着せたら、見違えるほどに若々しく美しい青年だった。
自分は何度でも凌に惚れ直すのだろうと、将軍は思った。
「凌、いいか? 」
将軍は凌を抱くとき、必ず断りを入れた。
凌が怖がらないように、壊れ物に接するかのように慎重に、優しく触れた。
「わたくしは貴方の妻なのです。あなたが望む時に、愛してくださればよいのです」
凌は、将軍を優しく諭す。
「そんなにこわごわとなさらないで、わたくしは簡単に壊れたりはいたしません。もっと激しくても大丈夫なのです。わたくしは、もっと貴方に欲していただきたいのです」
凌の肌は、白く、吸い付くように触り心地が良かった。将軍の武骨な手が、薄く色づく胸の尖りを優しく弄る。
「あぁ、気持ちがいいです。もっと、強くしても大丈夫」
凌は快感を素直に口にした。将軍を安心させるように、いつも微笑んでいた。
将軍の熱い口付けが、凌の理性を溶かす。
「凌、今夜は優しく出来そうにない」
将軍の言葉に、凌は嬉しそうに微笑んだ。
香油を凌の秘所に塗り込める。その間も、将軍の舌は凌の下腹部を舐め、吸い、痕をつけていく。まだ解しきれてない秘所に、将軍は己の屹立を宛がった。
「息をしろ。凌、力を抜いていてくれ」
はぁはぁと浅い呼吸を繰り返す凌に、将軍はぐっと力を込めて押し込んだ。
硬く熱い肉杭を、凌の秘所はぎゅうぎゅうと締め付ける。
「はぁ、凌、分かるか? 挿ったぞ。もう少し、頑張ってくれ」
将軍は優しく気遣う声を掛けながらも、押送をやめなかった。最初は浅いところを、前立腺を狙って、捏ねるように、そして、凌の体が快感に緩んでくると、容赦なく奥に突き入れた。
その夜、将軍は今まで挿ったことのない場所にまで己の欲望を押し込んで、凌の腹の奥深くで吐精した。
将軍は、その命が尽きるまで、凌を愛し、守り続けた。
凌もまた、将軍を愛し、ずっとその心を、守り続けたのである。
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