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58.買い物
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「マサラップ(おいしい)」
「マサヤ(楽しい)」
「グストコサフィリピナス(私はフィリピンが好きです)」
俺は今、タガログ語を猛勉強中だ。
南国フルーツの栽培を行うために作った常夏草原フィールドをいつまでも夏野菜の栽培に使っておくわけにはいかない。
一刻も早く南国フルーツの種や苗を手に入れたいところ。
未来の日本で食べたフルーツはこの時代どこにあるのかなとスマホで調べていたのだが、どうやらフィリピンにパイナップルがあるようなのだ。
フィリピンは今現在スペインの植民地なのだけど、他にも色々な国が色々な形でフィリピンに入り込んでいる。
そして人と一緒に様々な物も入ってきているのだ。
その一つがブラジル原産のパイナップルというわけだ。
今のスペインは太陽の没することなき帝国と呼ばれるほどに世界中にその版図を広げている。
地球の裏側とかまで領土が広がっているから、スペインの支配する土地ではどこかで必ず太陽が出ているということだ。
スペインは特にブラジルやメキシコあたりに広く植民地を持っているので、パイナップルもスペイン経由でヨーロッパに渡ったのだろう。
そこからインド航路経由でフィリピンに伝わったんじゃないかな。
フィリピンに行けば他にもスペインが持ち込んだものや明から入ってきたものなど色々なものがあるだろう。
タガログ語を覚えてそれらを買いに行くのだ。
俺はスマホでタガログ語の日常会話を検索し、1語ずつ丁寧に暗記していく。
「マガンダンウマーダ(おはよう)」
「クムスタカ?(元気ですか?」
「マイノビヨカナバ?(恋人はいるの?)」
「グストキタ(あなたが好きです)」
「マハルキタ(あなたを愛している)」
「マサヤアコンマキララカ(あなたに会えてうれしいです)」
これはどう考えてもナンパだな。
既婚者が初対面の人に対して使う言葉じゃない。
今度雪さんに教えてあげよう。
日本語だと気恥ずかしくて伝えられないことも、タガログ語なら伝えられるかもしれないから。
でも今覚えたいのはこれじゃないかな。
もっと買い物とかで使えるフレーズだ。
「ナーサアンバアンユ〇クロ?(ユ〇クロはどこですか?)」
「プウェーデバンイスーカットイト?(試着はできますか?)」
「プウェーデバアンクレディットカード?(クレジットカード使えますか?)」
確かに買い物だけど、なんか時代が違う。
ユ〇クロもクレジットカードもまだ存在してないし、たぶん試着もできない。
こういうのじゃなくて、もっとシンプルなやつが欲しいな。
「マグカーノイト?(いくらですか?)」
「マハル(高い)」
「ワランバワス?(値引きはないの?)」
「ククーニンコイト(これください)」
「サラマッポ(ありがとう)」
こういうのでいいんだよ。
でも値段とか言われてもそもそも俺は向こうの貨幣価値が分からないから意味がないけど。
これくださいの一点押しになりそうだ。
代金は物々交換か、この前宝箱から出た金銀財宝か。
外国の金貨や銀貨もあったから出してみるか。
よし、いざ行ってみよう。
テレポートでマニラの上空に転移し、すぐにリアリティクラウドの雲に着地する。
ここに来るのは二度目だ。
いつでも転移できるようにしておくため、俺は一度フィリピンを訪れたことがある。
そのときはゆきまるに乗って空を猛スピードで7、8時間は飛んだからすごく疲れた覚えがある。
フィリピン諸島をじっくりと散策する気力もなかったからすぐに帰ってしまったが、今改めて見ると綺麗な島だな。
青い海と白い砂浜、なんだかわからない南国の草花。
緯度的には沖ノ鳥島と大差ないはずなのでもう少ししたら沖ノ鳥島もこんな感じになっていくのだろうか。
いや、砂浜は無理か。
地形的に。
ダンジョンの力ならなんとかなりそうな気もするけどな。
沖ノ鳥島は岩礁地帯の外がいきなり深くなっているから、まず地形から変えないと危なくて遊ぶどころじゃないかな。
俺は島の今後を考えながら雲を操作してマニラの郊外に降り立つ。
マニラはスペインが植民地支配の一環として1570年、つまり俺がこの時代に来た年あたりに占領した町だ。
未来じゃフィリピンの首都となる町。
スペインが占領したのは3年前だがその前から町自体は存在していて、スペインが占領するまではブルネイ王国っていう国が支配していたようだ。
そのころから貿易の要所となっていたために、マニラの町はなかなかの賑わいを見せている。
上半身裸の現地人に洋服姿のスペイン人、三国志みたいな服装の明人などの雑多な服装の人がいるので俺の作務衣もそれほど目立たないだろう。
もっと目立たない恰好をしてきたかったけど、ガチャが作務衣以外なかなか吐き出さないんだよね。
下着や肌着は出るんだけど、アウターやボトムスが出ない。
靴も出ないし。
履物はビーチサンダルかゴム草履、下駄ぐらいしか出ないから冬は足が冷えてしょうがない。
フィリピンは熱帯気候で、今も結構熱いからTシャツ1枚でもいいのだけれどそれは作務衣よりも目立ちそうだ。
しょうがなく俺は作務衣にビーチサンダルというこの時代的にも未来的にも微妙な格好でマニラ市街に入っていく。
果物が売っているのはやはり市場だろうか。
人の多そうな場所に向かって歩いていく。
やがてワイワイと異国の言葉が飛び交う賑やかな場所に出る。
おそらくここが市場だろう。
予想していた通り、様々な物が売っている。
しかし思っていたよりもタガログ語っぽくない言葉が飛び交っているな。
よく考えたらスペインが統治しているのだから、使われているのもスペイン語が多いのではないだろうか。
植民地にするときって現地語を禁止したりするらしいし、スペイン語を覚えてこればよかったかな。
現地人っぽい人を探して買い物をするしかないな。
しばらく市場をうろついて品物を見て回る。
現地人のおばちゃんが売っている果物の露店があったので、そこで買い物をすることにした。
「マガンダンウマーダ(おはよう)」
「マガンダンウマーダ(おはよう)」
「ククーニンコイト(これください)」
俺は山積みになっているパイナップルとドラゴンフルーツ、それからマンゴーを指さした。
まさかマンゴーまであるとは思わなかった。
これは絶対に買って帰りたい。
宝箱から出てきた金色のコインを数枚取り出してジェスチャーでこれで払いたい旨を伝える。
「#$%&!?」
おばちゃんはなぜか驚いた様子でそわすわする。
日常会話しか暗記してきてないからそんな色々言われても何言ってるのか分からない。
あともう少しゆっくりしゃべってくれ。
俺はもう一度果物3種を指さし、コインを差し出す。
おばちゃんは慌てて布袋を持ってくると、そこにパイナップルやマンゴー、ドラゴンフルーツを詰め始める。
ああ、お金が多すぎたのかな。
おばちゃんは3つの袋にそれぞれの果物をギリギリまで詰めて困った顔をする。
たぶんもう入らないってことなんだろう。
これだけあれば十分だ。
「サラマッポ(ありがとう)」
「$%$%&!?」
俺はコイン数枚をおばちゃんに差し出すが、おばちゃんは首を振りコインのうち1枚だけを受け取って残りを返した。
なるほど、この金色のコインは結構な価値があるっていうことなんだな。
果物を買うには銀色のコインにしておけばよかったかもしれない。
俺はもう一度お礼を言って果物の満杯に入った袋を担ぎ上げた。
最近はけっこう筋肉がついてきたと思っていたのだけれど、腰が抜けそうな重さだ。
パイナップルのトゲトゲが俺の背中を容赦なく突き刺してくる。
さっさと人目のないところに行って収納の指輪に入れたい。
俺は小走りでマニラの町を走り抜けた。
「マサヤ(楽しい)」
「グストコサフィリピナス(私はフィリピンが好きです)」
俺は今、タガログ語を猛勉強中だ。
南国フルーツの栽培を行うために作った常夏草原フィールドをいつまでも夏野菜の栽培に使っておくわけにはいかない。
一刻も早く南国フルーツの種や苗を手に入れたいところ。
未来の日本で食べたフルーツはこの時代どこにあるのかなとスマホで調べていたのだが、どうやらフィリピンにパイナップルがあるようなのだ。
フィリピンは今現在スペインの植民地なのだけど、他にも色々な国が色々な形でフィリピンに入り込んでいる。
そして人と一緒に様々な物も入ってきているのだ。
その一つがブラジル原産のパイナップルというわけだ。
今のスペインは太陽の没することなき帝国と呼ばれるほどに世界中にその版図を広げている。
地球の裏側とかまで領土が広がっているから、スペインの支配する土地ではどこかで必ず太陽が出ているということだ。
スペインは特にブラジルやメキシコあたりに広く植民地を持っているので、パイナップルもスペイン経由でヨーロッパに渡ったのだろう。
そこからインド航路経由でフィリピンに伝わったんじゃないかな。
フィリピンに行けば他にもスペインが持ち込んだものや明から入ってきたものなど色々なものがあるだろう。
タガログ語を覚えてそれらを買いに行くのだ。
俺はスマホでタガログ語の日常会話を検索し、1語ずつ丁寧に暗記していく。
「マガンダンウマーダ(おはよう)」
「クムスタカ?(元気ですか?」
「マイノビヨカナバ?(恋人はいるの?)」
「グストキタ(あなたが好きです)」
「マハルキタ(あなたを愛している)」
「マサヤアコンマキララカ(あなたに会えてうれしいです)」
これはどう考えてもナンパだな。
既婚者が初対面の人に対して使う言葉じゃない。
今度雪さんに教えてあげよう。
日本語だと気恥ずかしくて伝えられないことも、タガログ語なら伝えられるかもしれないから。
でも今覚えたいのはこれじゃないかな。
もっと買い物とかで使えるフレーズだ。
「ナーサアンバアンユ〇クロ?(ユ〇クロはどこですか?)」
「プウェーデバンイスーカットイト?(試着はできますか?)」
「プウェーデバアンクレディットカード?(クレジットカード使えますか?)」
確かに買い物だけど、なんか時代が違う。
ユ〇クロもクレジットカードもまだ存在してないし、たぶん試着もできない。
こういうのじゃなくて、もっとシンプルなやつが欲しいな。
「マグカーノイト?(いくらですか?)」
「マハル(高い)」
「ワランバワス?(値引きはないの?)」
「ククーニンコイト(これください)」
「サラマッポ(ありがとう)」
こういうのでいいんだよ。
でも値段とか言われてもそもそも俺は向こうの貨幣価値が分からないから意味がないけど。
これくださいの一点押しになりそうだ。
代金は物々交換か、この前宝箱から出た金銀財宝か。
外国の金貨や銀貨もあったから出してみるか。
よし、いざ行ってみよう。
テレポートでマニラの上空に転移し、すぐにリアリティクラウドの雲に着地する。
ここに来るのは二度目だ。
いつでも転移できるようにしておくため、俺は一度フィリピンを訪れたことがある。
そのときはゆきまるに乗って空を猛スピードで7、8時間は飛んだからすごく疲れた覚えがある。
フィリピン諸島をじっくりと散策する気力もなかったからすぐに帰ってしまったが、今改めて見ると綺麗な島だな。
青い海と白い砂浜、なんだかわからない南国の草花。
緯度的には沖ノ鳥島と大差ないはずなのでもう少ししたら沖ノ鳥島もこんな感じになっていくのだろうか。
いや、砂浜は無理か。
地形的に。
ダンジョンの力ならなんとかなりそうな気もするけどな。
沖ノ鳥島は岩礁地帯の外がいきなり深くなっているから、まず地形から変えないと危なくて遊ぶどころじゃないかな。
俺は島の今後を考えながら雲を操作してマニラの郊外に降り立つ。
マニラはスペインが植民地支配の一環として1570年、つまり俺がこの時代に来た年あたりに占領した町だ。
未来じゃフィリピンの首都となる町。
スペインが占領したのは3年前だがその前から町自体は存在していて、スペインが占領するまではブルネイ王国っていう国が支配していたようだ。
そのころから貿易の要所となっていたために、マニラの町はなかなかの賑わいを見せている。
上半身裸の現地人に洋服姿のスペイン人、三国志みたいな服装の明人などの雑多な服装の人がいるので俺の作務衣もそれほど目立たないだろう。
もっと目立たない恰好をしてきたかったけど、ガチャが作務衣以外なかなか吐き出さないんだよね。
下着や肌着は出るんだけど、アウターやボトムスが出ない。
靴も出ないし。
履物はビーチサンダルかゴム草履、下駄ぐらいしか出ないから冬は足が冷えてしょうがない。
フィリピンは熱帯気候で、今も結構熱いからTシャツ1枚でもいいのだけれどそれは作務衣よりも目立ちそうだ。
しょうがなく俺は作務衣にビーチサンダルというこの時代的にも未来的にも微妙な格好でマニラ市街に入っていく。
果物が売っているのはやはり市場だろうか。
人の多そうな場所に向かって歩いていく。
やがてワイワイと異国の言葉が飛び交う賑やかな場所に出る。
おそらくここが市場だろう。
予想していた通り、様々な物が売っている。
しかし思っていたよりもタガログ語っぽくない言葉が飛び交っているな。
よく考えたらスペインが統治しているのだから、使われているのもスペイン語が多いのではないだろうか。
植民地にするときって現地語を禁止したりするらしいし、スペイン語を覚えてこればよかったかな。
現地人っぽい人を探して買い物をするしかないな。
しばらく市場をうろついて品物を見て回る。
現地人のおばちゃんが売っている果物の露店があったので、そこで買い物をすることにした。
「マガンダンウマーダ(おはよう)」
「マガンダンウマーダ(おはよう)」
「ククーニンコイト(これください)」
俺は山積みになっているパイナップルとドラゴンフルーツ、それからマンゴーを指さした。
まさかマンゴーまであるとは思わなかった。
これは絶対に買って帰りたい。
宝箱から出てきた金色のコインを数枚取り出してジェスチャーでこれで払いたい旨を伝える。
「#$%&!?」
おばちゃんはなぜか驚いた様子でそわすわする。
日常会話しか暗記してきてないからそんな色々言われても何言ってるのか分からない。
あともう少しゆっくりしゃべってくれ。
俺はもう一度果物3種を指さし、コインを差し出す。
おばちゃんは慌てて布袋を持ってくると、そこにパイナップルやマンゴー、ドラゴンフルーツを詰め始める。
ああ、お金が多すぎたのかな。
おばちゃんは3つの袋にそれぞれの果物をギリギリまで詰めて困った顔をする。
たぶんもう入らないってことなんだろう。
これだけあれば十分だ。
「サラマッポ(ありがとう)」
「$%$%&!?」
俺はコイン数枚をおばちゃんに差し出すが、おばちゃんは首を振りコインのうち1枚だけを受け取って残りを返した。
なるほど、この金色のコインは結構な価値があるっていうことなんだな。
果物を買うには銀色のコインにしておけばよかったかもしれない。
俺はもう一度お礼を言って果物の満杯に入った袋を担ぎ上げた。
最近はけっこう筋肉がついてきたと思っていたのだけれど、腰が抜けそうな重さだ。
パイナップルのトゲトゲが俺の背中を容赦なく突き刺してくる。
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