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66.vsガルーダ
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さて、休日にやりたかったこと2つ目。
それは以前エルフの行商人シルキーさんがもたらした危険なスキルの一つ、【召喚術(ガルーダ)】で召喚することのできる魔物ガルーダの調伏だ。
使役することができれば戦力が大幅にアップすることは間違いないし、背中に乗って空を飛ぶことだってできるかもしれない。
せっかく異世界に転生して、スキルなんていう超常の力があるのだから空を自由に飛んでみたい。
しかしガルーダは強力な魔物だ。
翼を広げればその大きさは大型トラックにも匹敵する大きな鷹のような姿をした魔物、ガルーダ。
高レベルの風魔法スキルを持ち風を自由自在に操って大空を高速で飛び回るその魔物は、低位のドラゴンよりも厄介な魔物としてSランク認定されている。
Sランクの魔物、つまりはSランク冒険者が寄って集って戦うような魔物ということだ。
犯罪奴隷になったときに凍結されてしまった僕の冒険者としての身分だけど、解放と同時に戻ってきている。
しかしそのランクはD。
Cランクに上がるための盗賊討伐依頼であんなことになってしまったのだから当然だ。
冒険者ランクでいったらかなり格上の相手ということになる。
それも殺すのではなく、生きたまま屈服させなければならない。
できるか分からないけれど、やるだけやってみようか。
ガルーダの身体に触れることができるのなら、送還することはできる。
触れることすらできないなんてことは多分無いはずだ。
僕はわずかな期待と、多大な不安を抱えて【召喚術(ガルーダ)】のスキルオーブを取り出す。
キラキラと光るスキルオーブをぎゅっと握り締め、僕はいつものワードを唱える。
スキルの力が僕の中に吸い込まれる。
これで僕はガルーダを召喚できるようになったはずだ。
準備は万端。
ここは鉱山からかなり離れた場所にある草原だ。
仮にガルーダがかなり暴れたとしても、被害が出るようなものは近くに無い。
呼び出した瞬間に捕獲できるように毛魔法で作った網も準備してある。
石魔法で投げ槍もかなりの数を用意してある。
よし、いくか。
僕はガルーダを召喚した。
辺りが光に包まれ、巨大な鳥が姿を現す。
「クェェェェェェッ!!」
耳をつんざくガルーダの鳴き声。
高く澄んだその声は、まるでホイッスルを吹き鳴らしたかのようだった。
僕はすかさずスタンバイしていた網を操ってその巨体を絡め取る。
バランスを崩し、地に落ちるガルーダ。
翼をバサバサと羽ばたいて暴れまわる。
まるで台風の暴風域の中に居るかのような風が吹き荒れる。
しかしそんなこともあろうかと僕は石魔法で風除けの防壁を作っておいた。
僕はさっと防壁に隠れて風をやり過ごす。
ギリギリと網に繋がった髪の縄を引き締め上げていくのだが、ガルーダはその肉体の力も相当なものらしく暴れる力が緩む様子は無い。
僕は防壁に空けられた物見用の穴からガルーダの姿を確認する。
髪の網は確かにガルーダを拘束しているようだ。
今のうちに石の槍や、液体窒素の杭を投擲すれば仕留める事はできるだろう。
しかしこれは討伐ではなく、調伏なのだ。
殺してしまっては意味が無い。
僕はもう一度ガルーダの姿を目に映す。
今日のために街に行って買ってきたスキルがある。
僕はそのスキルを発動する。
固有名:なし
種族:ガルーダ
スキル:【風魔法lv8】【高速飛行lv9】【視力強化lv8】【爪硬化lv7】【フェザーブレイドlv8】【フェザースティングlv8】
僕が今日のために用意していたのは鑑定スキルだ。
鑑定スキルは見たものの情報が頭の中に浮かびあがるというエクストラスキルなのだけれど、浮かび上がる情報がすべて古代語で表示されるという問題があった。
しかし僕は先日日本の骨董屋さんで何故か売られていた翻訳スキルを手に入れた。
それによって、すべての情報を既知の言語に翻訳することができるのだ。
さすがにガルーダともなると、所持しているスキルは高レベルのものばかりだ。
高速飛行にいたってはレベル9だ。
これは確かにSランクの冒険者が寄って集って倒す魔物だ。
こうして魔物のスキルを見てみると、鑑定スキルの便利さというものを実感する。
さすが主人公御用達スキル。
スキルを事前に知ることによって、大体の攻撃手段やその強さなどを予想することだってできてしまう。
フェザーブレイドというのは名前からして翼を刃のように変化させるスキルだろうから、高速飛行からの爪や翼攻撃を警戒しなければいけない。
フェザースティングというのはおそらく羽を飛ばす攻撃だろうから風魔法とあわせて遠距離攻撃も油断できない。
遠近バランスが取れたスキル構成だ。
強い。
「クェェェェェェッ!!」
網が絡んで暴れていたガルーダであったが、一声鳴くと全周囲に風魔法の刃を飛ばしたようで僕の髪で作られた網は切断されてしまった。
髪に魔力を流せばそれなりの強度を保つことのできる毛魔法だけれど、ガルーダを覆うような巨大な網を形作るすべての髪に魔力を流せるほど僕の魔力量は多くない。
ガルーダが無差別に放った風の刃によって、何箇所か弱い部分が切断されてそこから網が解れてガルーダが自由になってしまった。
「クェェェェェェェッ!!!」
むちゃくちゃ怒っている。
まあ逃げられるよりはいいか。
ガルーダはその鋭い眼光で僕の居場所を見つけると、翼を広げて攻撃態勢を取る。
おそらくあれがフェザースティングだろう。
光を纏った羽が凄い速さで飛んでくる。
鳥の羽といえばそれほど大きくないように思えるが、ガルーダは本体が巨大である。
当然一枚一枚の羽も僕の顔より大きい。
それが数百枚単位で飛んでくるのだ。
並みの防御力では防げない。
それでも言ってしまえばたかがレベル8のスキルだ。
僕の反転魔法を貫けるほどではないね。
すべての羽を反転させてしまうとガルーダを殺してしまうので力をゼロにして羽を足元に落とす。
傷一つ負っていない僕に激昂したガルーダは、空高く舞い上がり高速飛行を開始する。
逃げるという選択はすでに頭の中から抜け落ちているようで、僕の周りをビュンビュン飛び回る。
すごい速さだ。
目で追うことができない。
あの巨体でこのスピードは反則だろう。
こちらから仕掛けるのは不可能だな。
僕は攻撃を諦め、待ちに徹する。
仕掛けてきたところを、カウンターで絡めとろう。
やがてガルーダは僕から距離を取る。
まさか逃げたわけではあるまい。
たぶん爪か翼で攻撃するための助走だろう。
僕は反転魔法をスタンバイして待つ。
静かな草原に一陣の風が吹き抜ける。
ふと瞬きをした。
次の瞬間、目の前にはガルーダの翼が迫っていた。
捕まえた。
僕の反転魔法は向かってくる力をゼロにすることができる。
しかしゼロにするのは僕に攻撃を加えようとしている翼だけだ。
胴体が高速で移動しているのに翼だけ静止したらどうなるのか。
答えは目の前にある。
翼が圧し折れたガルーダがそこに転がっていた。
それは以前エルフの行商人シルキーさんがもたらした危険なスキルの一つ、【召喚術(ガルーダ)】で召喚することのできる魔物ガルーダの調伏だ。
使役することができれば戦力が大幅にアップすることは間違いないし、背中に乗って空を飛ぶことだってできるかもしれない。
せっかく異世界に転生して、スキルなんていう超常の力があるのだから空を自由に飛んでみたい。
しかしガルーダは強力な魔物だ。
翼を広げればその大きさは大型トラックにも匹敵する大きな鷹のような姿をした魔物、ガルーダ。
高レベルの風魔法スキルを持ち風を自由自在に操って大空を高速で飛び回るその魔物は、低位のドラゴンよりも厄介な魔物としてSランク認定されている。
Sランクの魔物、つまりはSランク冒険者が寄って集って戦うような魔物ということだ。
犯罪奴隷になったときに凍結されてしまった僕の冒険者としての身分だけど、解放と同時に戻ってきている。
しかしそのランクはD。
Cランクに上がるための盗賊討伐依頼であんなことになってしまったのだから当然だ。
冒険者ランクでいったらかなり格上の相手ということになる。
それも殺すのではなく、生きたまま屈服させなければならない。
できるか分からないけれど、やるだけやってみようか。
ガルーダの身体に触れることができるのなら、送還することはできる。
触れることすらできないなんてことは多分無いはずだ。
僕はわずかな期待と、多大な不安を抱えて【召喚術(ガルーダ)】のスキルオーブを取り出す。
キラキラと光るスキルオーブをぎゅっと握り締め、僕はいつものワードを唱える。
スキルの力が僕の中に吸い込まれる。
これで僕はガルーダを召喚できるようになったはずだ。
準備は万端。
ここは鉱山からかなり離れた場所にある草原だ。
仮にガルーダがかなり暴れたとしても、被害が出るようなものは近くに無い。
呼び出した瞬間に捕獲できるように毛魔法で作った網も準備してある。
石魔法で投げ槍もかなりの数を用意してある。
よし、いくか。
僕はガルーダを召喚した。
辺りが光に包まれ、巨大な鳥が姿を現す。
「クェェェェェェッ!!」
耳をつんざくガルーダの鳴き声。
高く澄んだその声は、まるでホイッスルを吹き鳴らしたかのようだった。
僕はすかさずスタンバイしていた網を操ってその巨体を絡め取る。
バランスを崩し、地に落ちるガルーダ。
翼をバサバサと羽ばたいて暴れまわる。
まるで台風の暴風域の中に居るかのような風が吹き荒れる。
しかしそんなこともあろうかと僕は石魔法で風除けの防壁を作っておいた。
僕はさっと防壁に隠れて風をやり過ごす。
ギリギリと網に繋がった髪の縄を引き締め上げていくのだが、ガルーダはその肉体の力も相当なものらしく暴れる力が緩む様子は無い。
僕は防壁に空けられた物見用の穴からガルーダの姿を確認する。
髪の網は確かにガルーダを拘束しているようだ。
今のうちに石の槍や、液体窒素の杭を投擲すれば仕留める事はできるだろう。
しかしこれは討伐ではなく、調伏なのだ。
殺してしまっては意味が無い。
僕はもう一度ガルーダの姿を目に映す。
今日のために街に行って買ってきたスキルがある。
僕はそのスキルを発動する。
固有名:なし
種族:ガルーダ
スキル:【風魔法lv8】【高速飛行lv9】【視力強化lv8】【爪硬化lv7】【フェザーブレイドlv8】【フェザースティングlv8】
僕が今日のために用意していたのは鑑定スキルだ。
鑑定スキルは見たものの情報が頭の中に浮かびあがるというエクストラスキルなのだけれど、浮かび上がる情報がすべて古代語で表示されるという問題があった。
しかし僕は先日日本の骨董屋さんで何故か売られていた翻訳スキルを手に入れた。
それによって、すべての情報を既知の言語に翻訳することができるのだ。
さすがにガルーダともなると、所持しているスキルは高レベルのものばかりだ。
高速飛行にいたってはレベル9だ。
これは確かにSランクの冒険者が寄って集って倒す魔物だ。
こうして魔物のスキルを見てみると、鑑定スキルの便利さというものを実感する。
さすが主人公御用達スキル。
スキルを事前に知ることによって、大体の攻撃手段やその強さなどを予想することだってできてしまう。
フェザーブレイドというのは名前からして翼を刃のように変化させるスキルだろうから、高速飛行からの爪や翼攻撃を警戒しなければいけない。
フェザースティングというのはおそらく羽を飛ばす攻撃だろうから風魔法とあわせて遠距離攻撃も油断できない。
遠近バランスが取れたスキル構成だ。
強い。
「クェェェェェェッ!!」
網が絡んで暴れていたガルーダであったが、一声鳴くと全周囲に風魔法の刃を飛ばしたようで僕の髪で作られた網は切断されてしまった。
髪に魔力を流せばそれなりの強度を保つことのできる毛魔法だけれど、ガルーダを覆うような巨大な網を形作るすべての髪に魔力を流せるほど僕の魔力量は多くない。
ガルーダが無差別に放った風の刃によって、何箇所か弱い部分が切断されてそこから網が解れてガルーダが自由になってしまった。
「クェェェェェェェッ!!!」
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ガルーダはその鋭い眼光で僕の居場所を見つけると、翼を広げて攻撃態勢を取る。
おそらくあれがフェザースティングだろう。
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鳥の羽といえばそれほど大きくないように思えるが、ガルーダは本体が巨大である。
当然一枚一枚の羽も僕の顔より大きい。
それが数百枚単位で飛んでくるのだ。
並みの防御力では防げない。
それでも言ってしまえばたかがレベル8のスキルだ。
僕の反転魔法を貫けるほどではないね。
すべての羽を反転させてしまうとガルーダを殺してしまうので力をゼロにして羽を足元に落とす。
傷一つ負っていない僕に激昂したガルーダは、空高く舞い上がり高速飛行を開始する。
逃げるという選択はすでに頭の中から抜け落ちているようで、僕の周りをビュンビュン飛び回る。
すごい速さだ。
目で追うことができない。
あの巨体でこのスピードは反則だろう。
こちらから仕掛けるのは不可能だな。
僕は攻撃を諦め、待ちに徹する。
仕掛けてきたところを、カウンターで絡めとろう。
やがてガルーダは僕から距離を取る。
まさか逃げたわけではあるまい。
たぶん爪か翼で攻撃するための助走だろう。
僕は反転魔法をスタンバイして待つ。
静かな草原に一陣の風が吹き抜ける。
ふと瞬きをした。
次の瞬間、目の前にはガルーダの翼が迫っていた。
捕まえた。
僕の反転魔法は向かってくる力をゼロにすることができる。
しかしゼロにするのは僕に攻撃を加えようとしている翼だけだ。
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