ゴミスキルでもたくさん集めればチートになるのかもしれない

兎屋亀吉

文字の大きさ
79 / 159

79.僕と拓君と不動産屋さん

しおりを挟む
「グギャグギャ!(火遁の術!)」

「グギャ?グギャ……(氷遁?の術……)」

「グギャ、グギャギャギャ!(忍法、風遁の術!)」

「グギャグギャグギャグギャギャギャ……(我はゴ〇ゴロの実を食べたゴッド……)」

「グギャ、グギャギャグ……(水遁、水流……)」

「グギャグギャグギャギャガ(土遁は室内ではちょっと)」

「グギャグギャグギャグギャ?(俺って医療忍術担当でいいの?)」

「グギャグギャグギャグギャギャギャ?(植物使いって幽遊〇書の方がしっくり来ない?)」

 せまい室内で各々魔法の練習をするゴブリン達。
 まあやり方はそれぞれだよ。
 拓君との意思疎通用に日本語を学ばせたのだけど、その教材だった漫画本にかなり影響を受けてしまったようだ。
 ゴブ次郎はナ〇トが好きだから全員忍者で統一したいみたいだけど、みんな好みがあるからな。
 
「ちょっとアニキ!もう限界っすよ。昼夜問わずグギャグギャグギャグギャ。この宇宙生物達どうにかしてくださいよ。俺もう死んじゃいそうっすよ。あと、花音ちゃんも呼べないし……」

「まあ落ち着こう。これはお前の防衛のためにも必要なことなんだよ。またこの前みたいなことがあったら困るでしょ?あと花音ちゃんは別に呼ばなくてもいいんじゃないかな」

「でもこう狭い室内にギュウギュウ詰めにされたら気が狂いそうっすよ。この宇宙生物たちのためにも広い部屋に引っ越すべきっす。あと花音ちゃんは呼ぶ必要がありますよ、俺のやる気のために」

「わかってるよ。それは前から考えていたことだから。お金にも余裕があるからゴブリン達の待機部屋も別に作れるような広い部屋に引っ越そう。でもその前にまだ確定申告の書類が出来てないからさ。もう少し頑張ろう?あと花音ちゃん以外でやる気を出す方法を考えよう」

「うぅ、わかりました。でもこれできたら不動産屋行きましょうね。花音ちゃんも呼んで」

「そうだね。あと別に花音ちゃんはいなくても部屋は借りられるからね」

 僕たちは時々花音ちゃんを呼ぶ呼ばないの談義を交わしながら、青色申告のための書類を作っていった。
 今はパソコンで簡単に確定申告できるらしいけれど、僕たちは初めてなので税務署の申告相談室に何度も足を運んで慎重に進めている。
 書類に不備があったり申告漏れがあったりすると何度もやり直しをさせられたり、場合によっては追加徴税があったりするらしいからね。
 まったく恐ろしい話だよ。
 結局この日は終わらなかった。
 あ、僕は異世界行って寝ます。
 ゴブリンは置いていきますのでよろしく。





「ああ、なるほど。最近流行りのユー〇ューバーってやつなんですね。わかりました。保証会社を挟んでいただけるのであれば、ご契約いただけるお部屋もあるよ思います」

「マジっすか。お願いしまっす」

「3LDKくらいで家賃15万円前後の部屋とかあれば見せていただけますか?都心から多少離れていてもいいので。あとペットOKだと嬉しいです」

「かしこまりました」

 おお、結構いっぱいある。
 僕は別に近所の鳩と使役契約すればそこから出てこられるので場所にはこだわりは無い。
 拓君は無職だから別にいいでしょ交通の便なんて。
 なんだったら車くらい買えるくらいはお金渡しているしね。
 ドライブデートでも楽しめばいいよ。
 僕の目に入らない場所でね。
 僕は何件かの物件を見せてもらうことにした。
 不動産屋さんの車に乗り込み、物件を見に行く。
 なんか楽しいな。
 引越しといっても僕が荷物とかまとめるわけじゃないし。
 僕は気楽に部屋を選ぶだけ。
 
「いやぁ、楽しみっすね。花音ちゃんも呼んでこの楽しみを分かち合いたかったっす」

「そうだね。別に花音ちゃんとは後で分かち合えばいいでしょ楽しみでもなんでも」

 花音ちゃんは可愛いしおっぱいも大きいから一緒にいて僕も目の保養になるのだけれど、隣でいちゃつかれるのは勘弁。
 僕も可愛い女の子に先輩とか呼ばれたいわ。
 叶うことは無さそうな願いだ。
 
「そろそろ到着となります。こちらの右手側に見える建物ですね」

「おお、でっけ」

「確かに。40階建てくらいかな」

「42階建てになります。お部屋のほうは36階になりますので眺めはいいと思いますよ」

「「おお~~~」」

 僕と拓君はそろって歓声をあげる。
 マンションの36階なんて地方都市在住だった僕からしてみたら雲の上の存在だよ。
 そもそも地方には東京のように高層マンションがそうたくさんあるわけじゃないからね。
 少なくとも僕の住んでいた街にはそこまで階数の多いマンションはなかった。
 だから高層マンションに住んでるイコール金持ちのイメージだ。
 でもここは僕の要望である家賃15万円という条件をクリアしている物件なんだ。
 15万円といったら前世の僕からしたら格上の家賃ではあるものの、別に大富豪でなくても払える額だ。
 給料の3分の1が家賃の適額だとしたら、月給45万円くらい。
 年収にしたら600万円もいかない。
 公務員の平均年収よりも低いくらいだ。
 つまり平均よりも少し上くらいの暮らしむきをしている人であれば十分に住めるくらいの家賃だ。
 この階層のマンションにしては格安の家賃。
 訳アリかな。
 
「さらにこちら駅から大変近くなっておりまして、交通の便が良いです。しかしただ1点、実は半年前に……」

 パパパッ、パパパッ、という爆竹を爆ざしたような音が突然鳴り響き、不動産屋さんの話を遮る。
 なんなの、今いいとこでしょうが。
 僕も拓君も不動産屋さんも、窓の外を見る。
 そこには阿鼻叫喚の地獄が広がっていた。
 人々は逃げ惑い、血を流して倒れている人も居る。
 なにが起きた?
 


 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ

翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL 十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。 高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。 そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。 要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。 曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。 その額なんと、50億円。 あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。 だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。 だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

処理中です...