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2.バリア
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「バリアスラッシュ!!」
馬鹿なことを叫びながら大きな石を分かつようにバリアを張る。
石はバリアによって真っ二つに切断された。
「すごい切れ味だ」
バリアによって切断された石の断面は真っ平でつるつるだ。
これは使える。
バリアが動かせないためバリアで押しつぶすという攻撃方法は使えないことが分かったが、王道のバリアで切断攻撃はどうやら使えるらしい。
これで硬い甲殻に身を包んだモンスターが表れても安心だ。
冒険者ギルドでこんな硬いモンスターどうやって倒したんですかとか聞かれたい。
「まあバリアの検証はこのへんでいいだろう」
バリアを使っての戦闘方法も大体確認できたし、なにより寝ている間もバリアが消えないことが分かったのがありがたい。
あまりの眠気に寝落ちしてしまったのだが、バリアはちゃんと俺を囲むように張られたままだった。
バリアを張ったまま眠ることができるというのはこの状況ではかなりうれしい。
チート能力を持っていても眠っている間はどうしようもない。
セーブ&ロードが俺の死によって自動で発動してくれればいいのだが、試す気にはなれない。
バリアの強度はある程度信用できると思うから、俺はこんな鬱蒼とした森の中でも安心して眠ることができた。
「まずは水を探すか」
人里を目指すとしても、ここが人里からどれだけ離れた場所なのかはわからない。
ならばある程度はこの森で生活することも考えなければならないだろう。
最悪一か月くらいは森の中かもしれないから水が見つかったら食料なども確保しなければならないな。
幸いにも俺にはコンビニで買ったカップラーメンと少しのお菓子、ペットボトルのお茶がある。
これだけの食料があれば何も食料が手に入らなくても一か月くらいは生き延びることができるだろう。
ペットボトルも水を入れるのに使うことができる。
コンビニ行った帰りでよかったな。
家で転移していたら食料どころかスマホすら持っていなくて、夜が明けるまで震えながらしゃがみこんでいることになったかもしれない。
バリアに包まれても暗い夜の森は恐ろしかった。
足元の石に気が付かず夜の森を明かりもバリアもなしに過ごしていたらと思うとぞっとする。
スマホとバリアがあって本当によかった。
できるならちゃんとした靴も欲しかったがな。
森をサンダルで歩くのは非常に危険だ。
毒虫や蛇などに足首をガブリとやられる可能性があるし、なにより歩きづらい。
下草や背の低い木などをかき分けながら歩いているのだが、トゲのある植物が混ざっていたようで短パンでむき出しの足にはひっかき傷のような小さな傷がたくさんできて血が滲んでいる。
長ズボンも欲しかったな。
少しだけ肌寒い初夏の夜だったので長袖の上着だけはひっかけてきたおかげで腕は無事だ。
「かゆいな。かぶれたかも」
植物のトゲで傷ついた足の傷がかゆい。
こういうとき回復系のチートスキルがあったらと思う。
セーブ&ロードがしょぼいって言っているわけではないんだけどね。
足をポリポリとかきながら歩くこと30分ほど。
直感のみで歩いたにしては早く水場を見つけることができた。
結構大きな川だ。
水は透き通っていて非常に綺麗だ。
魚も泳いでいるのでおそらく飲めない水ではないだろう。
「冷たくて気持ちいいな」
サンダルを脱いで足を浸せば、かなり冷たい水が熱を持つひっかき傷を冷やしてくれる。
川が見つかったのは幸先がいい。
この川を下っていけばきっと人里があるに違いない。
古来から人間は川の近くに文明を築くからね。
魚が獲れれば食料の問題もいくらか解決するし、水はいつでも汲めるし、一石何鳥になることか。
もはや俺の異世界生活は勝ったも同然だ。
「魚が全然捕まえられない」
魚もいるし水もあるし川最高って思っていた俺だったが、何の道具も使わずに魚を捕まえるというのは案外難しいものだったようだ。
限られたスペースの中でうようよと魚が放流されているマス掴みじゃあるまいし、川を自由に泳ぐ魚を手でつかまえるのは俺には不可能だった。
「やはり何か道具が必要か」
俺は川原の石を加工して魚を捕まえるための罠を作ることにした。
バリアを使えば石の加工をするのは簡単だ。
バリアは平面の、それも四角形のものしか張ることができない。
しかしおそらく枚数には制限はない。
大きさも自由に変えられるし、四角形であれば平行四辺形でも台形でも好きな形に変えることができた。
工夫すれば石を好きな形にカットするなんて簡単だ。
俺はまず適当な大きさの石を墓石のように長方形にカットする。
そして角を落として八角柱にすると、中をくり抜いていく。
小さなバリアや大きなバリアをうまく使って石を掘削し、やがて八角柱の形をした花瓶のような入れ物が完成する。
総石製のため重たいがかなり石を削ったおかげで片手でもなんとか持てる重さだ。
俺が作っているのはペットボトルの頭の部分を切って逆さにして差しただけのあの罠だ。
あれは本物は竹で作るものらしいが、石でもできないことはないだろう。
入れ物に入口は広く出口は狭い別製作パーツを組み合わせて完成だ。
入口パーツが外れないように蔓植物で縛り付け、川に沈めた。
この罠で魚が獲れるのならば食料の問題はとりあえず解決したことになる。
それにしても、異世界だというのに一度もモンスターに遭遇しないな。
馬鹿なことを叫びながら大きな石を分かつようにバリアを張る。
石はバリアによって真っ二つに切断された。
「すごい切れ味だ」
バリアによって切断された石の断面は真っ平でつるつるだ。
これは使える。
バリアが動かせないためバリアで押しつぶすという攻撃方法は使えないことが分かったが、王道のバリアで切断攻撃はどうやら使えるらしい。
これで硬い甲殻に身を包んだモンスターが表れても安心だ。
冒険者ギルドでこんな硬いモンスターどうやって倒したんですかとか聞かれたい。
「まあバリアの検証はこのへんでいいだろう」
バリアを使っての戦闘方法も大体確認できたし、なにより寝ている間もバリアが消えないことが分かったのがありがたい。
あまりの眠気に寝落ちしてしまったのだが、バリアはちゃんと俺を囲むように張られたままだった。
バリアを張ったまま眠ることができるというのはこの状況ではかなりうれしい。
チート能力を持っていても眠っている間はどうしようもない。
セーブ&ロードが俺の死によって自動で発動してくれればいいのだが、試す気にはなれない。
バリアの強度はある程度信用できると思うから、俺はこんな鬱蒼とした森の中でも安心して眠ることができた。
「まずは水を探すか」
人里を目指すとしても、ここが人里からどれだけ離れた場所なのかはわからない。
ならばある程度はこの森で生活することも考えなければならないだろう。
最悪一か月くらいは森の中かもしれないから水が見つかったら食料なども確保しなければならないな。
幸いにも俺にはコンビニで買ったカップラーメンと少しのお菓子、ペットボトルのお茶がある。
これだけの食料があれば何も食料が手に入らなくても一か月くらいは生き延びることができるだろう。
ペットボトルも水を入れるのに使うことができる。
コンビニ行った帰りでよかったな。
家で転移していたら食料どころかスマホすら持っていなくて、夜が明けるまで震えながらしゃがみこんでいることになったかもしれない。
バリアに包まれても暗い夜の森は恐ろしかった。
足元の石に気が付かず夜の森を明かりもバリアもなしに過ごしていたらと思うとぞっとする。
スマホとバリアがあって本当によかった。
できるならちゃんとした靴も欲しかったがな。
森をサンダルで歩くのは非常に危険だ。
毒虫や蛇などに足首をガブリとやられる可能性があるし、なにより歩きづらい。
下草や背の低い木などをかき分けながら歩いているのだが、トゲのある植物が混ざっていたようで短パンでむき出しの足にはひっかき傷のような小さな傷がたくさんできて血が滲んでいる。
長ズボンも欲しかったな。
少しだけ肌寒い初夏の夜だったので長袖の上着だけはひっかけてきたおかげで腕は無事だ。
「かゆいな。かぶれたかも」
植物のトゲで傷ついた足の傷がかゆい。
こういうとき回復系のチートスキルがあったらと思う。
セーブ&ロードがしょぼいって言っているわけではないんだけどね。
足をポリポリとかきながら歩くこと30分ほど。
直感のみで歩いたにしては早く水場を見つけることができた。
結構大きな川だ。
水は透き通っていて非常に綺麗だ。
魚も泳いでいるのでおそらく飲めない水ではないだろう。
「冷たくて気持ちいいな」
サンダルを脱いで足を浸せば、かなり冷たい水が熱を持つひっかき傷を冷やしてくれる。
川が見つかったのは幸先がいい。
この川を下っていけばきっと人里があるに違いない。
古来から人間は川の近くに文明を築くからね。
魚が獲れれば食料の問題もいくらか解決するし、水はいつでも汲めるし、一石何鳥になることか。
もはや俺の異世界生活は勝ったも同然だ。
「魚が全然捕まえられない」
魚もいるし水もあるし川最高って思っていた俺だったが、何の道具も使わずに魚を捕まえるというのは案外難しいものだったようだ。
限られたスペースの中でうようよと魚が放流されているマス掴みじゃあるまいし、川を自由に泳ぐ魚を手でつかまえるのは俺には不可能だった。
「やはり何か道具が必要か」
俺は川原の石を加工して魚を捕まえるための罠を作ることにした。
バリアを使えば石の加工をするのは簡単だ。
バリアは平面の、それも四角形のものしか張ることができない。
しかしおそらく枚数には制限はない。
大きさも自由に変えられるし、四角形であれば平行四辺形でも台形でも好きな形に変えることができた。
工夫すれば石を好きな形にカットするなんて簡単だ。
俺はまず適当な大きさの石を墓石のように長方形にカットする。
そして角を落として八角柱にすると、中をくり抜いていく。
小さなバリアや大きなバリアをうまく使って石を掘削し、やがて八角柱の形をした花瓶のような入れ物が完成する。
総石製のため重たいがかなり石を削ったおかげで片手でもなんとか持てる重さだ。
俺が作っているのはペットボトルの頭の部分を切って逆さにして差しただけのあの罠だ。
あれは本物は竹で作るものらしいが、石でもできないことはないだろう。
入れ物に入口は広く出口は狭い別製作パーツを組み合わせて完成だ。
入口パーツが外れないように蔓植物で縛り付け、川に沈めた。
この罠で魚が獲れるのならば食料の問題はとりあえず解決したことになる。
それにしても、異世界だというのに一度もモンスターに遭遇しないな。
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