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第10話公式愛妾1
夜会から暫くして、私は国王陛下の『公式愛妾』になりました。
意味が分かりませんよね。
私も分かりません。
夜会での私の対応が「面白かった」そうで、『公式愛妾』になる事を宣言された夜から陛下と共寝をさせていただいています。
私にとっては本当の意味での『初夜』。陛下は大層お喜びになって私を片時も離さない程でした。
国王陛下には十五年前に大恋愛の末に結ばれた王妃様がいらっしゃいます。
陛下がまだ王太子殿下であった頃の話。学園で男爵家の庶子であった王妃様と出会い、恋に落ちられたのです。王太子と男爵家の庶子との恋など、当然、王家や貴族が賛成する筈もなく、大反対を受けたそうです。まぁ、普通に考えてそうでしょうね。周囲から反対されればされる程、恋の炎は一層燃え上がり、結果として自分の恋人を『妻』となさいました。
この世紀のシンデレラストーリーに民衆は熱狂し、今ではお二人をモデルにした劇まである位です。物語の最後は「そして幸せになりました。めでたしめでたし」で締めくくられています。
もっとも、現実がそうであるかは別として――
伯父様も最初は微妙な表情をなさっていましたが、私が陛下に大事にされていると知ると「フアナが愛されているなら構わん。ジョアンがあの調子だからな」と仰っていました。もっとも、私が国王陛下の『公式愛妾』になったと知ればお父様は悲しむであろうことは皆が理解していましたので、侯爵家と話合って何も話さないという結論に達したのは言うまでもありません。
私としては何れ「男妾」を選別しなければと思っていましたから渡りに船です。
この国で最も高貴な「種」を頂けるのですから。
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