【完結】元婚約者であって家族ではありません。もう赤の他人なんですよ?

つくも茄子

文字の大きさ
34 / 70

婚約解消


 真面目に過ごしているとばかり思っていたヴィランが再びやらかしました。

 浮気です。

 何でしょうか?
 どうして浮気をするんです?
 何のために“男友達悪友”との縁を切るためにクラスを離したと思っているんですか!

 ええ、ええ。
 ヴィランは元来小心者。
 博打を行ったり娼館通いをする度胸などありません。
 ただし、「一人では」という注釈がつきますけど。

 ヴィランにそういう事を教えたのが“男友達悪友”であった事は前回で知りました。別に咎めは致しません。貴族の男性なら大なり小なりやっている事ですから。
 勿論、そんなものに手を出さない方が好ましいのですが……。男性同士の「つきあい」というのもありますからね。それとヴィランからの聞く“男友達悪友”の話しは大変興味深いもの相手側の醜聞が多くありました。情報収集に長けている訳ではないのですが、ヴィランには話してしまうのでしょう。そこにヴィランへの侮りがあると感じますが公爵家としては自分達で勝手に弱みを暴露してくれているのだから有難かったのが本音です。

 前回の事もあり、ヴィランには公爵家の影を密かにつけていました。

 だから発覚も早かったのですが……。

 
『卒業したら事になるって言ってたわ』

が私を是非とも傍におきたいって言うのよね、仕方ないから今は愛人で我慢してあげるの』

『奥さん? 何だか妹みたいな存在だって言ってたわね。私が気にする存在じゃあ無いんですって。が跡取りになるから子育て要因には丁度いいんじゃないの?』
 

 事情聴取の結果は酷いものでした。
 ヴィランには女を見る目がないのでしょうか?

 当然、婚約は解消。

 スタンリー公爵家はヤルコポル伯爵家のヴィラン・ヤルコポルが婚約期間中に不貞行為を働き、あまつさえ愛人として公爵家に住まわせようとした事が全ての原因であるとして慰謝料と賠償金を請求しました。その金額は桁が違っていて裁判所も驚いていましたが「御家乗っ取り計画(未遂)」を知ると、「妥当な金額です」と態度を改めたのです。
 
 多額の慰謝料と賠償金、その他の負債を抱える事態になったヤルコポル伯爵家は資産の売却だけでは足りずに領地を売る羽目になりました。

 
 前回と同じような結果になってしまいました。
 人生とはままならないものですね。
 それでも浮気発覚が早期であった事、相手が身持ちの悪い女性として有名であった事、何より前回と違ってヴィランがまだ十五歳という年齢を考慮した結果、ヤルコポル伯爵家は爵位を失う事態は避けられました。

 ヴィランも「若さゆえの過ち」と情状酌量の余地ありとされたのです。

 ある意味、これはこれで良かったのかもしれません。
 ヤルコポル伯爵家が健在ならヴィランがに行く事はありませんから。
 資産も領地も失ったとはいえ、家族の職はそのままです。

 スタンリー公爵家の後ろ盾をなくしても王家の後ろ盾はあるのでなんとかなるでしょう。

 
 
 

感想 158

あなたにおすすめの小説

「通訳など辞書で足りる」と追放された令嬢——三国会談で、婚約者は一言も話せなくなった

歩人
ファンタジー
宮廷通訳官エレノーラは五つの言語を操り、婚約者クラウスの外交を陰で支えてきた。 だがクラウスは言った。「通訳など辞書で足りる。お前は要らない」 追放されたエレノーラは隣国で新たな道を歩み始める。 一方、クラウスは三国会談の場で辞書片手に立ち往生。 誤訳が外交問題に発展し、窮地に陥ったその場に、隣国の通訳官として現れたのは——。 「その言葉は、もう翻訳できません」

何もしなかっただけです

希臘楽園
ファンタジー
公爵令嬢であり王太子の婚約者であった私は、「地味だ」という理由で婚約を破棄され、王宮を去った。 それまで私が担っていた役目を、誰も知らないまま。 ――ただ何もしなくなっただけで、すべては静かに崩れていく。 AIに書かせてみた第14弾は、「追放ざまぁ」系の短編。

【完結】病弱な妹に魔力を分け続け死ぬ寸前の私を、宮廷魔術師になった旧友が攫ってくれました。家族を捨てて幸せになっていいんですか?

未知香
恋愛
「あなたはもう十分楽しんだでしょう? 今度はミアーラの番よ」 膨大な魔力と知識を持ち、聖女候補とまで言われた、天才魔術師エリアーナ。 彼女は、病弱な妹ミアーラの為、家族に言われるまま自らの膨大な魔力を差し出すことにした。 「そうだ。私は健康で、今まで十分に楽しんできた。だから、あげるのは当然だ」 魔力を与え続けた結果、彼女は魔力を失い、容姿も衰え、社交界から姿を消してしまう事となった。 一方、妹ミアーラは姉から与えられた魔力を使い、聖女候補として称賛されるように。 家族の呪縛に縛られ、「今まで多くを貰いすぎていたのだ」と信じ、利用され続けるエリアーナ。 そんな彼女の前に現れたのは、かつての旧友であり宮廷魔術師となった青年だった。 ハッピーエンドです!

【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜

福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。 彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。 だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。 「お義姉さま!」           . . 「姉などと呼ばないでください、メリルさん」 しかし、今はまだ辛抱のとき。 セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。 ──これは、20年前の断罪劇の続き。 喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。 ※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。 旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』 ※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。 ※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。

もう私、好きなようにさせていただきますね? 〜とりあえず、元婚約者はコテンパン〜

野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「婚約破棄ですね、はいどうぞ」 婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。 もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全ては大団円ですね。 ……え? いまさら何ですか? 殿下。 そんな虫のいいお話に、まさか私が「はい分かりました」と頷くとは思っていませんよね? もう私の、使い潰されるだけの生活からは解放されたのです。 だって私はもう貴方の婚約者ではありませんから。 これはそうやって、自らが得た自由の為に戦う令嬢の物語。 ※本作はそれぞれ違うタイプのざまぁをお届けする、『野菜の夏休みざまぁ』作品、4作の内の1作です。    他作品は検索画面で『野菜の夏休みざまぁ』と打つとヒット致します。

私はいけにえ

七辻ゆゆ
ファンタジー
「ねえ姉さん、どうせ生贄になって死ぬのに、どうしてご飯なんて食べるの? そんな良いものを食べたってどうせ無駄じゃない。ねえ、どうして食べてるの?」  ねっとりと息苦しくなるような声で妹が言う。  私はそうして、一緒に泣いてくれた妹がもう存在しないことを知ったのだ。 ****リハビリに書いたのですがダークすぎる感じになってしまって、暗いのが好きな方いらっしゃったらどうぞ。

追放したんでしょ?楽しく暮らしてるのでほっといて

だましだまし
ファンタジー
私たちの未来の王子妃を影なり日向なりと支える為に存在している。 敬愛する侯爵令嬢ディボラ様の為に切磋琢磨し、鼓舞し合い、己を磨いてきた。 決して追放に備えていた訳では無いのよ?

押し付けられた仕事は致しません。

章槻雅希
ファンタジー
婚約者に自分の仕事を押し付けて遊びまくる王太子。王太子の婚約破棄茶番によって新たな婚約者となった大公令嬢はそれをきっぱり拒否する。『わたくしの仕事ではありませんので、お断りいたします』と。 書きたいことを書いたら、まとまりのない文章になってしまいました。勿体ない精神で投稿します。 『小説家になろう』『Pixiv』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。