33 / 34
番外編
104.副団長side ~成長していく娘
しおりを挟む
「えい!やあ!」
かけ声と共に素振りをする娘のエンビー。
今年二十五歳になる。
俺は今、オルグレン辺境伯領にやっかいになっている。
ペイシェンス様からスカウトされ、オルグレン辺境伯家の騎士団長をしている。
あれから数年が経つ。
妻との離婚が決まり、王家の騎士団を辞めた。
「えい!」
娘の素振り姿を見るにつけ、こっちに来たのは正解だったとつくづく思う。
ブレーメン診療所の先生達の勧めで、俺は娘を育てることを選択した。
今の娘には、プライド伯爵家で過ごした記憶は無い。母親の記憶もだ。
何もかも真っ白の状態の娘は幼い頃のように素直だった。
暫くは、ブレーメン診療所の先生達の助けを借りての子育て。とはいえ、俺がやれることはあまりなかった。育て直す、といってもエンビーは赤ん坊ではない。一応、一般的なことは知ってる。精神が幼子のようになってしまっただけのことで、俺が出来ることは、はっきりいってあまりなかった。
『娘さんの好きなことを思いっきりさせてやれば良いんですよ』
そう、先生に言われた。
最初は、女の子らしくママゴトが良いのか?とも思ったがエンビーが真っ先に興味を示したのは意外なことに野球やサッカーだった。
サッカーボールを蹴り、シュートを決めるとエンビーは満面の笑みを見せた。
他の子供達と一緒に走り回ることも好んだ。
服も顔も泥だらけになるほど、エンビーは遊んだ。
目をキラキラと輝かせて。
ああ、今まで娘には無理をさせていたんだと実感した。
女の子の遊びは嫌いではないが、本当にしたかったのはこういった「男の子が好む遊び」だったんだろう。
俺は本当にダメな父親だと改めて思った。
娘のことを何も知らなかったのだと。
『これから知っていけば良いんですよ、お父さん』
『今から、父親になっていけば良いじゃないですか、お父さん』
『大変でしょうが、頑張っていきましょう。お父さん』
先生達の言葉は励まされているのか、発破をかけられているのか分からなかった。
たぶんだが、俺が父親の自覚を持つように「お父さん」呼びをしてくれているんだろう。
先生達からすると俺は「父親一年生」らしい。
父親一年生、か。
ふ、と笑いが漏れる。
「よし!今日はここまで!」
「「「「はい!」」」」
教官の言葉でエンビー達は素振りをやめる。
仲間達と談笑しながら、エンビーは俺の元へとやってくる。
「お父さん、今日の素振りはどうでしたか?」
「ん?ああ、良かったぞ」
「やった!お父さんに褒められた!」
エンビーが嬉しそうに笑う。
その笑顔を見て、俺は思うのだ。
ああ、本当にここに来てよかった、と。
オルグレン辺境伯家は実力主義だ。
男尊女卑的傾向はあまりない。
ここが王都ならば、女性が騎士になることなど許されなかっただろう。
絶対に無理というわけではないが、それでも立場的に良いとは言えない。
「そういえば、来年、領主様がペイシェンス様に爵位を譲られるかも知れないって噂になってるの。本当?」
「あ?ああ、本当だ」
エンビーがそんなことを言ってきた。
噂は前々からあったからエンビーが知っていてもおかしくない。騎士仲間の間でも噂話として出回っているだろうからな。
「そっか、そうなんだ」
「なんだ?嬉しくないのか?」
俺はてっきり喜ぶと思っていたのだが、エンビーの反応はイマイチだった。
「う~~ん。ペイシェンス様は良い人だし、新しい領主様でも別にいいんだけど」
「けど、なんだ?」
「私としては、ヴァルヴァラ様が領主になって欲しかったな」
エンビーの口から意外な名前が飛び出した。
いや、まあ、意外でもないが。
「ヴァルヴァラお嬢様か?」
「うん。だって、元々オルグレン家はヴァルヴァラ様のものでしょう?今の領主様のご息女だし、ヴァルヴァラ様が継いだって良くない?」
「はは」
俺は思わず笑ってしまった。
エンビーがヴァルヴァラ様に憧れていたのは知っていたが、まさか領主になって欲しいと思っていたとはな。
「あ!お父さん、笑った!ひどいよ!」
「悪い悪い。そんなにヴァルヴァラ様が良いのか?」
「うん!だってヴァルヴァラ様メチャクチャ格好いいもん!」
目をキラキラさせてエンビーが言う。
エンビーの「格好いい」発言は容姿とかのことじゃない。
見た目だけいうなら、ヴァルヴァラ様は「可愛い系」だ。
だが、その見た目に反して物凄く強い。怪力でもある。戦うスタイルは剣ではなく斧だ。大きな斧を振り回し、敵を瞬殺する姿は、恐怖以外の何物でもない。
「この前なんて大きなイノシシを退治してたし、熊も一人でなぎ倒してたよ!」
興奮気味のエンビーには悪いが、その退治した害獣の数を思い出してほしい。
見たのなら知っているだろう。ヴァルヴァラ様一人に対して獣達は数十匹はいたはずだ。それをたった一人で倒した。
「イノシシも熊も美味しかったね」
「そうだな」
ヴァルヴァラ様は害獣駆除を狩りと勘違いしている節がある。確かに食べられるが。
「それに、領地に無断で入って来る盗賊だって一人で退治したんだよ!凄いよね!」
「そうだな」
それも、まあ、事実だ。
ただ、その盗賊の中に他国のスパイが紛れ込んでいやがったが。
『オルグレン辺境伯家伝統の拷問を試させてあげるわ』
などと、ニコニコしながらスパイの一人を縛り上げているのを見た時は流石の俺も引いた。
拷問の腕も確かだ。
どうやったらあんなに綺麗に爪が剥げるんだ?
歯だってそうだ。
どうやって抜いたんだ?
力任せに抜いたようには見えなかった。
極めつけが――
『首を斬られてお国に戻るか、それとも、体を出荷させるか、どちらが良いかしら?』
二択の選択肢は実質一択だ。
用途は違うがどちらを選んでも「死」が待っている。
「出荷」と聞けば通常、闇市で奴隷として売られるか、娼館に売られるかを想像する。
普通の感覚を持つ人間なら誰だってそう思う。
現実に、多くのスパイはそう考えていたはずだ。
だからこそ、情報を吐いたんだろう。
死ぬよりマシ。
売られるにしても「そこでの情報を手土産に持って帰ればいい」とでも考えていたのだろうな。
まあ、結果はご覧の通り。
ヴァルヴァラ様は思考回路も他者と違っていた。
相手が悪かったとしか言いようがない。
『素直に吐いてくれて助かったわ。彼らも自分達の一部が家族に使われるかもしれない未来を喜んでいるかもね』
出荷は、出荷でも体を切り刻んでの出荷だ。
臓器、皮膚、髪の毛。
『人も所詮は動物。同じように加工できるし。場合によっては人助けもできるわ』
笑顔で言い切るヴァルヴァラ様。
出荷のあれこれは流石に聞かなかったし、見てもいない。
通常では考えられない方法なのは確かだ。
人間、知らない方が幸せなことってある。
同時に人は見た目通りじゃない、ってこともな。
「ああ~~、女領主を国が認めればいいのに~~」
エンビーは心底残念そうに言う。
俺は娘の言葉にただ頷くしかなかった。
肯定はできねぇ。
どこかの国では「言葉には力がある」と言うしな。
かけ声と共に素振りをする娘のエンビー。
今年二十五歳になる。
俺は今、オルグレン辺境伯領にやっかいになっている。
ペイシェンス様からスカウトされ、オルグレン辺境伯家の騎士団長をしている。
あれから数年が経つ。
妻との離婚が決まり、王家の騎士団を辞めた。
「えい!」
娘の素振り姿を見るにつけ、こっちに来たのは正解だったとつくづく思う。
ブレーメン診療所の先生達の勧めで、俺は娘を育てることを選択した。
今の娘には、プライド伯爵家で過ごした記憶は無い。母親の記憶もだ。
何もかも真っ白の状態の娘は幼い頃のように素直だった。
暫くは、ブレーメン診療所の先生達の助けを借りての子育て。とはいえ、俺がやれることはあまりなかった。育て直す、といってもエンビーは赤ん坊ではない。一応、一般的なことは知ってる。精神が幼子のようになってしまっただけのことで、俺が出来ることは、はっきりいってあまりなかった。
『娘さんの好きなことを思いっきりさせてやれば良いんですよ』
そう、先生に言われた。
最初は、女の子らしくママゴトが良いのか?とも思ったがエンビーが真っ先に興味を示したのは意外なことに野球やサッカーだった。
サッカーボールを蹴り、シュートを決めるとエンビーは満面の笑みを見せた。
他の子供達と一緒に走り回ることも好んだ。
服も顔も泥だらけになるほど、エンビーは遊んだ。
目をキラキラと輝かせて。
ああ、今まで娘には無理をさせていたんだと実感した。
女の子の遊びは嫌いではないが、本当にしたかったのはこういった「男の子が好む遊び」だったんだろう。
俺は本当にダメな父親だと改めて思った。
娘のことを何も知らなかったのだと。
『これから知っていけば良いんですよ、お父さん』
『今から、父親になっていけば良いじゃないですか、お父さん』
『大変でしょうが、頑張っていきましょう。お父さん』
先生達の言葉は励まされているのか、発破をかけられているのか分からなかった。
たぶんだが、俺が父親の自覚を持つように「お父さん」呼びをしてくれているんだろう。
先生達からすると俺は「父親一年生」らしい。
父親一年生、か。
ふ、と笑いが漏れる。
「よし!今日はここまで!」
「「「「はい!」」」」
教官の言葉でエンビー達は素振りをやめる。
仲間達と談笑しながら、エンビーは俺の元へとやってくる。
「お父さん、今日の素振りはどうでしたか?」
「ん?ああ、良かったぞ」
「やった!お父さんに褒められた!」
エンビーが嬉しそうに笑う。
その笑顔を見て、俺は思うのだ。
ああ、本当にここに来てよかった、と。
オルグレン辺境伯家は実力主義だ。
男尊女卑的傾向はあまりない。
ここが王都ならば、女性が騎士になることなど許されなかっただろう。
絶対に無理というわけではないが、それでも立場的に良いとは言えない。
「そういえば、来年、領主様がペイシェンス様に爵位を譲られるかも知れないって噂になってるの。本当?」
「あ?ああ、本当だ」
エンビーがそんなことを言ってきた。
噂は前々からあったからエンビーが知っていてもおかしくない。騎士仲間の間でも噂話として出回っているだろうからな。
「そっか、そうなんだ」
「なんだ?嬉しくないのか?」
俺はてっきり喜ぶと思っていたのだが、エンビーの反応はイマイチだった。
「う~~ん。ペイシェンス様は良い人だし、新しい領主様でも別にいいんだけど」
「けど、なんだ?」
「私としては、ヴァルヴァラ様が領主になって欲しかったな」
エンビーの口から意外な名前が飛び出した。
いや、まあ、意外でもないが。
「ヴァルヴァラお嬢様か?」
「うん。だって、元々オルグレン家はヴァルヴァラ様のものでしょう?今の領主様のご息女だし、ヴァルヴァラ様が継いだって良くない?」
「はは」
俺は思わず笑ってしまった。
エンビーがヴァルヴァラ様に憧れていたのは知っていたが、まさか領主になって欲しいと思っていたとはな。
「あ!お父さん、笑った!ひどいよ!」
「悪い悪い。そんなにヴァルヴァラ様が良いのか?」
「うん!だってヴァルヴァラ様メチャクチャ格好いいもん!」
目をキラキラさせてエンビーが言う。
エンビーの「格好いい」発言は容姿とかのことじゃない。
見た目だけいうなら、ヴァルヴァラ様は「可愛い系」だ。
だが、その見た目に反して物凄く強い。怪力でもある。戦うスタイルは剣ではなく斧だ。大きな斧を振り回し、敵を瞬殺する姿は、恐怖以外の何物でもない。
「この前なんて大きなイノシシを退治してたし、熊も一人でなぎ倒してたよ!」
興奮気味のエンビーには悪いが、その退治した害獣の数を思い出してほしい。
見たのなら知っているだろう。ヴァルヴァラ様一人に対して獣達は数十匹はいたはずだ。それをたった一人で倒した。
「イノシシも熊も美味しかったね」
「そうだな」
ヴァルヴァラ様は害獣駆除を狩りと勘違いしている節がある。確かに食べられるが。
「それに、領地に無断で入って来る盗賊だって一人で退治したんだよ!凄いよね!」
「そうだな」
それも、まあ、事実だ。
ただ、その盗賊の中に他国のスパイが紛れ込んでいやがったが。
『オルグレン辺境伯家伝統の拷問を試させてあげるわ』
などと、ニコニコしながらスパイの一人を縛り上げているのを見た時は流石の俺も引いた。
拷問の腕も確かだ。
どうやったらあんなに綺麗に爪が剥げるんだ?
歯だってそうだ。
どうやって抜いたんだ?
力任せに抜いたようには見えなかった。
極めつけが――
『首を斬られてお国に戻るか、それとも、体を出荷させるか、どちらが良いかしら?』
二択の選択肢は実質一択だ。
用途は違うがどちらを選んでも「死」が待っている。
「出荷」と聞けば通常、闇市で奴隷として売られるか、娼館に売られるかを想像する。
普通の感覚を持つ人間なら誰だってそう思う。
現実に、多くのスパイはそう考えていたはずだ。
だからこそ、情報を吐いたんだろう。
死ぬよりマシ。
売られるにしても「そこでの情報を手土産に持って帰ればいい」とでも考えていたのだろうな。
まあ、結果はご覧の通り。
ヴァルヴァラ様は思考回路も他者と違っていた。
相手が悪かったとしか言いようがない。
『素直に吐いてくれて助かったわ。彼らも自分達の一部が家族に使われるかもしれない未来を喜んでいるかもね』
出荷は、出荷でも体を切り刻んでの出荷だ。
臓器、皮膚、髪の毛。
『人も所詮は動物。同じように加工できるし。場合によっては人助けもできるわ』
笑顔で言い切るヴァルヴァラ様。
出荷のあれこれは流石に聞かなかったし、見てもいない。
通常では考えられない方法なのは確かだ。
人間、知らない方が幸せなことってある。
同時に人は見た目通りじゃない、ってこともな。
「ああ~~、女領主を国が認めればいいのに~~」
エンビーは心底残念そうに言う。
俺は娘の言葉にただ頷くしかなかった。
肯定はできねぇ。
どこかの国では「言葉には力がある」と言うしな。
909
あなたにおすすめの小説
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
彼女にも愛する人がいた
まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。
「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」
そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。
餓死だと? この王宮で?
彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。
俺の背中を嫌な汗が流れた。
では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…?
そんな馬鹿な…。信じられなかった。
だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。
「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。
彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。
俺はその報告に愕然とした。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
「君は有能すぎて可愛げがない」と婚約破棄されたので、一晩で全ての魔法結界を撤去して隣国へ行きます。あ、維持マニュアルは燃やしました。
しょくぱん
恋愛
「君の完璧主義には反吐が出る」――婚約者の第一王子にそう告げられ、国外追放を命じられた聖女エルゼ。彼女は微笑み、一晩で国中の魔法結界を撤去。さらに「素人でも直せる」と嘘を吐かれた維持マニュアルを全て焼却処分した。守護を失いパニックに陥る母国を背に、彼女は隣国の軍事帝国へ。そこでは、彼女の「可愛くない」技術を渇望する皇帝が待っていた。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました
ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。
ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。
王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。
そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。
「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
婚約破棄された公爵令嬢ですが、戻らなかっただけです
鷹 綾
恋愛
王太子カイル殿下から、社交界の場で婚約破棄を言い渡された公爵令嬢リュシエンヌ。
理由は――
「王太子妃には華が必要だから」。
新たに選ばれたのは、愛らしく無邪気な義妹セシリア。
誰もが思った。
傷ついた令嬢は泣き、縋り、やがて戻るのだと。
けれどリュシエンヌは、ただ一言だけ告げる。
「戻りません」
彼女は怒らない。
争わない。
復讐もしない。
ただ――王家を支えるのをやめただけ。
流通は滞り、商会は様子を見始め、焦った王太子は失点を重ねる。
さらに義妹の軽率な一言が決定打となり、王太子妃候補の座は静かに消えた。
強いざまあとは、叫ぶことではない。
自らの選択で、自らの立場を削らせること。
そして彼女は最後まで戻らない。
支えない。
奪わない。
――選ばれなかったのではない。
彼女が、選ばなかったのだ。
これは、沈黙で勝つ公爵令嬢の物語。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。