32 / 115
第一章 街を作る前準備編
11 王都のみんなに会いに行こう その② 裏話を聞こう
しおりを挟む
「ヒイロさまヒイロさま!」
ぱたぱた小走りに、今年で8才になる女の子、リトが俺にぶつかってくる勢いで寄ってくる。
「なんで? なんで今日来たの? 遊びに来たのーっ?」
青空の色をした目をキラキラと輝かせながら、俺を見上げる。
遊んで貰えると思っているのか、期待感いっぱいに落ち着かなそうに体を揺らし、やわらかな亜麻色の髪も揺れていた。
俺はリトの、かわいらしさに苦笑しながら、落ち着かせるように髪を梳く。
「違うよ。有希に会いに来たんだ。いま、居る?」
「え~、そうなの~」
しゅん、と気落ちするリトに、
「ごめんな。今日は、一緒に遊べないんだ。その代り、お土産持って来たから。
べリムの実、好きだっただろう?」
お土産を差し出す。するとリトは、ぱぁっと表情を明るくさせると、
「ありがとう! うわっ、うわうわっ! てんちょーっ! てんちょーっ!
おみやげ! おみやげ貰ったのーっ!」
俺からお土産を受け取って、なぜだか真上に掲げるように持ちながら、お店のカウンターの奥にある扉に走り寄る。
すると、リトが辿り着くより早く開き、
「おー、好かったっすねー。なに貰ったんすかー?」
見た目がちゃらい青年が姿を見せる。茶髪に耳にはピアス、服装もカジュアルな20代半ばに見える彼が、この店の主でもある有希だ。
「ベリムーっ! あまくておいしいのーっ!」
すでに頭の中はべリムの実でいっぱいなのか、有希にお土産を差し出しながら期待感いっぱいの眼差しを向けている。
有希は苦笑しながら受け取ると、包まれていた葉っぱを開き、
「おっ、美味そうっすねー」
一つまみ手にすると、リトの口元に持って行く。
当然リトは嬉しそうに口を開け、有希は食べさせてやる。
「んーっ! ほいひい~!」
美味しさに表情をほころばせるリト。
見てるだけで、こっちも表情が緩んでしまう。
それは有希も同じだったのか、心地好さげに目を細めると頭を撫る。
ぎゅっと抱き着くリト。仲が好さげで微笑ましい。
有希は苦笑しながら、残っているべリムの実の入った包みをカウンターに置き、
「リト。オレっちは、これからヒイロっちと一緒に外に行って来るっす。
ララとロッカが戻って来るまで、1人でお留守番出来るっすね?」
リトに言い聞かせるように言う。するとリトは、ぎゅっと手を握りしめながら、
「うん! できる! できるよ! 1人でもおるすばん、できるもん!」
有希の期待に応えようと、元気好く返した。
「おおっ、頼もしいっすね。じゃ、任せたっすよ、リト。お土産は、食べても良いけど、ララとロッカにも残しておいてあげないとダメっすよ?」
「うん!」
力一杯頷くリト。じっと、カウンターに置かれたべリムの実に釘付けになっているが、姉であるララと兄であるロッカが返って来るまで待つつもりなのか、苦笑するほど真剣に我慢していた。
「じゃま、外に行くっすか、ヒイロっち」
「ああ。じゃ、行って来るよ、リト」
「いってらっしゃい!」
元気一杯なリトのお見送りを背に受けて、俺は有希と店の外に出て、ふらりと歩き始める。
少しばかり歩いた後で、
「それで、今日は何の用事で来たんっすか? ヒイロっち」
有希が問い掛けてくる。
「ちょっと近くまで来たからね。ついでに顔を見に来たんだ。他のみんなにも、会いに行くつもり」
「おっ、そりゃちょうど良かったっすね。今日ちょうど、ごっちゃんが新作発表するっていうんで、みんなで集まる予定だったんすよ。一緒に居こうっす」
「好いね、助かるよ。と、それは良いけど、リトに一人で留守番させといて良かったの?」
「良いんすよ。過保護すぎるのもリトのためにならないっすから」
キリっ、とした口調で言う有希だけど、実際はかなり過保護だ。
お店の作業服という名目でリトに着せているエプロンドレスだけれど、何重にも加護の魔術が掛けられている。
あれでは、仮に誰かが襲ったとしても、襲った方が酷い目に遭う。
などと、有希の過保護っぷりに苦笑しちゃいそうになる自分を抑えていると、
「あ、ここ曲がるっすよ」
人気のない路地裏の入り口を視線で示される。
先に進む有希の後についていくと、路地の壁の一つに、唐突に扉があるのに気付く。
有希の店で見た、カウンターの奥にあった扉と同じ物だ。
「おーぷんざせさみ~」
のんびりとした掛け声に従って、ひとりでに開く扉。その先は、広い倉庫になっていた。
「近道するっすよ」
先に入る有希に遅れて、俺も倉庫に入る。
入った途端、扉は閉まり、すっと消え失せた。
元の扉があった場所からも消えている筈だ。
有希の神与能力「どこでも倉庫」の効果が発動したのだ。
有希の能力は異空間に、消費する魔力に応じた広さの倉庫と、そこに通じる扉を、個数制限なしで創る能力だ。
一度創りさえすれば維持するコストは追加で必要とせず、出入り口となる扉は、肉眼で見えている場所であれば、いつどこにでも創れるし消すことが出来る。
一見すると、元居た世界のゲームで出てくるアイテムボックスのような能力に思えるが、まったく違う。
いま使っているように、事前に設置した扉同士をつなげ倉庫を渡ることで、移動する距離を短縮することだって出来るからだ。
それ以外にも使い方によっては、王城さえ一人で落とせる。
なぜなら、消費する魔力がその分必要になるとはいえ、創り出せる部屋と扉の大きさには際限がないからだ。
実際、数年前に大きな山崩れが起きた時には、それを丸ごと呑み込むほどの大きな扉と倉庫を創り出し、その先にあった小さな村落を守った事もあるほどである。
しかも空中だろうと扉は創り出せるので、王城の上空に巨大な扉を下向きで創り、そこから山一つ分の質量体を落とす、とかも出来る。
魔王との戦いでは、上空1000mに創り出して貰った扉から爆弾を落として爆撃して貰ったものだ。
(あの時は、助かったよなぁ)
昔のことをしみじみと思い出していると、有希に問い掛けられた。
「今日、王都に来た理由って、やっぱ新しく作る街の件っすか?」
「うん。資材が足りてないから、魔術協会に都合つけて貰えないか頼みに行ってきた」
「……こっちの話、聞いてくれたっすか?」
「なんとか。向こうも、こっちと関わりたかったみたいだし。ただ――」
「どうかしたんっすか?」
魔術協会からの帰り際、密会を求めてきた若い魔術師のことを思い出し、頭の中で少し整理してから有希に訊いてみた。
「カルナ・ストラドフォードっていう若い魔術師、知ってる?」
「お坊ちゃん山師のことっすか?」
「……え、ちょっと待って。なに、その呼び名」
すぐに心当たりが返って来たのも驚くけれど、異名で呼ばれるほど有名っぽいのも予想外だ。
「そんなに有名なの? カルナって」
「有名っすよ。うちらみたいな、雑貨商いや問屋とかだと。
魔術師の名門、ストラドフォード家の一人息子だってのに、山師まがいの資材の買い占めやら、人の手配だの、幅広く手を出してるって。
噂だと、博打まがいの投資とかもしてるくせに、破産もせずに倍々ゲームで資産を増やしてるそうっすよ」
「そんなに過激な子だったんだ……かなり若い子に見えたけど……」
魔術協会で会った彼から受けたイメージからは、結構違う。
(どちらかと言うと、お金とか権力とかにはガツガツしないタイプに見えたんだけど……カンが外れたかな?)
ちょっと考え込んで、俺が黙っている間にも、有希は情報を提供してくれる。
「若いのは若いっすよ。なにしろ18っすから。その若さで、うちらの間で噂になるほど派手に動けてるのは、大したもんっすけど。
でも、順風満帆って訳でもないみたいっすけどね」
「そうなの? なんで?」
「実家と仲が悪いらしいっすよ。どうも、本人が家を飛び出したらしくって。
魔術師は、上の人間に実力が認められさえすれば、その辺は喧しくないそうっすけど。
噂じゃ、飛び出した時にかっぱらった金めの物を売って、それを元手に今の山師めいた活動してるらしいっすね」
(ふむ……なるほど……)
有希から貰った情報を取り込んで、カルナのイメージを修正する。
(家を飛び出したってことは、余程嫌な事があったんだろうけど……そこでヘタレずに活発に動いてるのは、何か目的があるのかな?
単純に上昇傾向があるって感じじゃなかったし……どっちかというと、朴訥としたタイプだよな、研究とかに勤しむタイプの。
ただ頑固というか、一途な感じはしたんだよな、あの子。それに――)
俺は、カルナの傍に居た、ミリィのことを思い出す。
だから、有希に一つ訊いてみた。
「ねぇ、精力的に動いてるのは分かったけど、女の子の噂はどうかな? 手が速いとか、女癖が悪いとか、そんな話は聞いてる?」
「いや、まったくないっすね」
「まったく? 若くてお金ありそうなのに?」
「ないっすね。ホモなんじゃないかって言われるぐらい、浮いた話の一つもないっすよ。
色より金が大事なんだろって、みんな噂してるっすね」
「なるほどね……」
有希の話のお蔭で、かなりカルナのイメージが出来上がる。
これは、たぶん、ひょっとして……。
「どうしたんっすか? なんかにやにやしてるっすけど」
「甘酸っぱい色恋沙汰に関われるかもしれないと思って」
「相変わらず、恋愛脳っすね」
「ハッピーエンドが好きなだけだよ。甘いの大好きだし」
「それは、オレっちも嫌いじゃないっすけどね。
そうそう、今日ごっちゃんが食べさせてくれる新作も、甘い物らしいっすよ」
「うわ、それは楽しみ。早く行こう」
わくわくしながら、俺は有希と一緒に、みんなが集まっている場所に通じる扉の前に。
扉を空けて、外へ出ると、
「あら、陽色も一緒だったのね。お久しぶりじゃない」
おネェ系勇者に声を掛けられた。
ぱたぱた小走りに、今年で8才になる女の子、リトが俺にぶつかってくる勢いで寄ってくる。
「なんで? なんで今日来たの? 遊びに来たのーっ?」
青空の色をした目をキラキラと輝かせながら、俺を見上げる。
遊んで貰えると思っているのか、期待感いっぱいに落ち着かなそうに体を揺らし、やわらかな亜麻色の髪も揺れていた。
俺はリトの、かわいらしさに苦笑しながら、落ち着かせるように髪を梳く。
「違うよ。有希に会いに来たんだ。いま、居る?」
「え~、そうなの~」
しゅん、と気落ちするリトに、
「ごめんな。今日は、一緒に遊べないんだ。その代り、お土産持って来たから。
べリムの実、好きだっただろう?」
お土産を差し出す。するとリトは、ぱぁっと表情を明るくさせると、
「ありがとう! うわっ、うわうわっ! てんちょーっ! てんちょーっ!
おみやげ! おみやげ貰ったのーっ!」
俺からお土産を受け取って、なぜだか真上に掲げるように持ちながら、お店のカウンターの奥にある扉に走り寄る。
すると、リトが辿り着くより早く開き、
「おー、好かったっすねー。なに貰ったんすかー?」
見た目がちゃらい青年が姿を見せる。茶髪に耳にはピアス、服装もカジュアルな20代半ばに見える彼が、この店の主でもある有希だ。
「ベリムーっ! あまくておいしいのーっ!」
すでに頭の中はべリムの実でいっぱいなのか、有希にお土産を差し出しながら期待感いっぱいの眼差しを向けている。
有希は苦笑しながら受け取ると、包まれていた葉っぱを開き、
「おっ、美味そうっすねー」
一つまみ手にすると、リトの口元に持って行く。
当然リトは嬉しそうに口を開け、有希は食べさせてやる。
「んーっ! ほいひい~!」
美味しさに表情をほころばせるリト。
見てるだけで、こっちも表情が緩んでしまう。
それは有希も同じだったのか、心地好さげに目を細めると頭を撫る。
ぎゅっと抱き着くリト。仲が好さげで微笑ましい。
有希は苦笑しながら、残っているべリムの実の入った包みをカウンターに置き、
「リト。オレっちは、これからヒイロっちと一緒に外に行って来るっす。
ララとロッカが戻って来るまで、1人でお留守番出来るっすね?」
リトに言い聞かせるように言う。するとリトは、ぎゅっと手を握りしめながら、
「うん! できる! できるよ! 1人でもおるすばん、できるもん!」
有希の期待に応えようと、元気好く返した。
「おおっ、頼もしいっすね。じゃ、任せたっすよ、リト。お土産は、食べても良いけど、ララとロッカにも残しておいてあげないとダメっすよ?」
「うん!」
力一杯頷くリト。じっと、カウンターに置かれたべリムの実に釘付けになっているが、姉であるララと兄であるロッカが返って来るまで待つつもりなのか、苦笑するほど真剣に我慢していた。
「じゃま、外に行くっすか、ヒイロっち」
「ああ。じゃ、行って来るよ、リト」
「いってらっしゃい!」
元気一杯なリトのお見送りを背に受けて、俺は有希と店の外に出て、ふらりと歩き始める。
少しばかり歩いた後で、
「それで、今日は何の用事で来たんっすか? ヒイロっち」
有希が問い掛けてくる。
「ちょっと近くまで来たからね。ついでに顔を見に来たんだ。他のみんなにも、会いに行くつもり」
「おっ、そりゃちょうど良かったっすね。今日ちょうど、ごっちゃんが新作発表するっていうんで、みんなで集まる予定だったんすよ。一緒に居こうっす」
「好いね、助かるよ。と、それは良いけど、リトに一人で留守番させといて良かったの?」
「良いんすよ。過保護すぎるのもリトのためにならないっすから」
キリっ、とした口調で言う有希だけど、実際はかなり過保護だ。
お店の作業服という名目でリトに着せているエプロンドレスだけれど、何重にも加護の魔術が掛けられている。
あれでは、仮に誰かが襲ったとしても、襲った方が酷い目に遭う。
などと、有希の過保護っぷりに苦笑しちゃいそうになる自分を抑えていると、
「あ、ここ曲がるっすよ」
人気のない路地裏の入り口を視線で示される。
先に進む有希の後についていくと、路地の壁の一つに、唐突に扉があるのに気付く。
有希の店で見た、カウンターの奥にあった扉と同じ物だ。
「おーぷんざせさみ~」
のんびりとした掛け声に従って、ひとりでに開く扉。その先は、広い倉庫になっていた。
「近道するっすよ」
先に入る有希に遅れて、俺も倉庫に入る。
入った途端、扉は閉まり、すっと消え失せた。
元の扉があった場所からも消えている筈だ。
有希の神与能力「どこでも倉庫」の効果が発動したのだ。
有希の能力は異空間に、消費する魔力に応じた広さの倉庫と、そこに通じる扉を、個数制限なしで創る能力だ。
一度創りさえすれば維持するコストは追加で必要とせず、出入り口となる扉は、肉眼で見えている場所であれば、いつどこにでも創れるし消すことが出来る。
一見すると、元居た世界のゲームで出てくるアイテムボックスのような能力に思えるが、まったく違う。
いま使っているように、事前に設置した扉同士をつなげ倉庫を渡ることで、移動する距離を短縮することだって出来るからだ。
それ以外にも使い方によっては、王城さえ一人で落とせる。
なぜなら、消費する魔力がその分必要になるとはいえ、創り出せる部屋と扉の大きさには際限がないからだ。
実際、数年前に大きな山崩れが起きた時には、それを丸ごと呑み込むほどの大きな扉と倉庫を創り出し、その先にあった小さな村落を守った事もあるほどである。
しかも空中だろうと扉は創り出せるので、王城の上空に巨大な扉を下向きで創り、そこから山一つ分の質量体を落とす、とかも出来る。
魔王との戦いでは、上空1000mに創り出して貰った扉から爆弾を落として爆撃して貰ったものだ。
(あの時は、助かったよなぁ)
昔のことをしみじみと思い出していると、有希に問い掛けられた。
「今日、王都に来た理由って、やっぱ新しく作る街の件っすか?」
「うん。資材が足りてないから、魔術協会に都合つけて貰えないか頼みに行ってきた」
「……こっちの話、聞いてくれたっすか?」
「なんとか。向こうも、こっちと関わりたかったみたいだし。ただ――」
「どうかしたんっすか?」
魔術協会からの帰り際、密会を求めてきた若い魔術師のことを思い出し、頭の中で少し整理してから有希に訊いてみた。
「カルナ・ストラドフォードっていう若い魔術師、知ってる?」
「お坊ちゃん山師のことっすか?」
「……え、ちょっと待って。なに、その呼び名」
すぐに心当たりが返って来たのも驚くけれど、異名で呼ばれるほど有名っぽいのも予想外だ。
「そんなに有名なの? カルナって」
「有名っすよ。うちらみたいな、雑貨商いや問屋とかだと。
魔術師の名門、ストラドフォード家の一人息子だってのに、山師まがいの資材の買い占めやら、人の手配だの、幅広く手を出してるって。
噂だと、博打まがいの投資とかもしてるくせに、破産もせずに倍々ゲームで資産を増やしてるそうっすよ」
「そんなに過激な子だったんだ……かなり若い子に見えたけど……」
魔術協会で会った彼から受けたイメージからは、結構違う。
(どちらかと言うと、お金とか権力とかにはガツガツしないタイプに見えたんだけど……カンが外れたかな?)
ちょっと考え込んで、俺が黙っている間にも、有希は情報を提供してくれる。
「若いのは若いっすよ。なにしろ18っすから。その若さで、うちらの間で噂になるほど派手に動けてるのは、大したもんっすけど。
でも、順風満帆って訳でもないみたいっすけどね」
「そうなの? なんで?」
「実家と仲が悪いらしいっすよ。どうも、本人が家を飛び出したらしくって。
魔術師は、上の人間に実力が認められさえすれば、その辺は喧しくないそうっすけど。
噂じゃ、飛び出した時にかっぱらった金めの物を売って、それを元手に今の山師めいた活動してるらしいっすね」
(ふむ……なるほど……)
有希から貰った情報を取り込んで、カルナのイメージを修正する。
(家を飛び出したってことは、余程嫌な事があったんだろうけど……そこでヘタレずに活発に動いてるのは、何か目的があるのかな?
単純に上昇傾向があるって感じじゃなかったし……どっちかというと、朴訥としたタイプだよな、研究とかに勤しむタイプの。
ただ頑固というか、一途な感じはしたんだよな、あの子。それに――)
俺は、カルナの傍に居た、ミリィのことを思い出す。
だから、有希に一つ訊いてみた。
「ねぇ、精力的に動いてるのは分かったけど、女の子の噂はどうかな? 手が速いとか、女癖が悪いとか、そんな話は聞いてる?」
「いや、まったくないっすね」
「まったく? 若くてお金ありそうなのに?」
「ないっすね。ホモなんじゃないかって言われるぐらい、浮いた話の一つもないっすよ。
色より金が大事なんだろって、みんな噂してるっすね」
「なるほどね……」
有希の話のお蔭で、かなりカルナのイメージが出来上がる。
これは、たぶん、ひょっとして……。
「どうしたんっすか? なんかにやにやしてるっすけど」
「甘酸っぱい色恋沙汰に関われるかもしれないと思って」
「相変わらず、恋愛脳っすね」
「ハッピーエンドが好きなだけだよ。甘いの大好きだし」
「それは、オレっちも嫌いじゃないっすけどね。
そうそう、今日ごっちゃんが食べさせてくれる新作も、甘い物らしいっすよ」
「うわ、それは楽しみ。早く行こう」
わくわくしながら、俺は有希と一緒に、みんなが集まっている場所に通じる扉の前に。
扉を空けて、外へ出ると、
「あら、陽色も一緒だったのね。お久しぶりじゃない」
おネェ系勇者に声を掛けられた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています
空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。
『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。
「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」
「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」
そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。
◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
【毎週火木土更新】
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる