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2.gift
30.apple
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「――」
呆然とその場に座り込んで、どれほどの時間が経ったのだろうか。
きっと、さしたる時間は経っていなかったのだろう。私があまりのことに時間を忘れていただけで。
こんこん、と扉をたたく音がして、私はその場に座り込んだまま、首だけそちらへ向けた。
「姫? 何か、悲鳴のような声が――」
怪訝そうな声と共に現れたのはシルヴィスだった。どうも扉の開く音がしなかったところを見ると、あの漆黒の男が開けたまま、扉は空きっぱなしのままだったようだ。
私が何を言うでもなくぼんやりと彼を見つめると、シルヴィスはふと私の手元に視線をやって、目を見開いた。
「血――?」
その言葉に、緩慢に自分の指先へと視線を移す。鏡の欠片に無遠慮に触れた指先は、傷ついて血で真っ赤に濡れていた。
「……大した傷じゃ、ないの」
私はそう呟くと、シルヴィスの方を向いて微笑んだ。
「こんなの、全然――」
しかし私の言葉を聞くつもりがないのか、シルヴィスは私に駆け寄ると私の傍らに跪き、懐からハンカチを取り出して私の指先をそれでぎゅっと締めた。手をとられたせいで、指先から鏡の欠片が零れおちていった。キラキラと光りながら、私の血でべっとりと汚れた鏡が床に散らばる。
「馬鹿ですか!? 何をしているんです、こんな」
「全然、大した傷じゃないよ。痛くないから」
そう、痛みなどない。それより、目の前に散らばった鏡の欠片の方がよほど痛々しくて。
漆黒の男の言葉の意味が、全てわかったわけではない。いやむしろ、わからないことだらけだ。
けれど、ひとつだけわかったことがある。
それは、リオリムはただ私に尽くしてくれているのだということ。
なぜなのか、とか、そういうことは一切わからない。けれど彼は、確かに私に良くしてくれたのだ。
鏡越しに微笑む彼に、私はどれだけ救われたことか。何の躊躇いもなく弱音を吐ける相手が居るということが、どれだけ大きなことだったか。
けれど、それはただ、目の前であっけなく失われた。
彼がいつ私のそばで再び笑ってくれるかなど、私に分かるわけもない。いつ現れるかわからないあの気まぐれな道化師を何の頼りもなく待つには、今の私は孤独すぎた。
「……ごめんね、うるさくしちゃった」
あはは、とかすれた笑い声を上げると、シルヴィスは顔をしかめて私の指を握った。
「やめてください」
彼の言葉の意味をはかりかねて私が首をかしげると、シルヴィスは私を真っ直ぐに見つめて言った。
「笑いたくもない時に、無理に笑わないでください」
「……」
彼の真剣な声色に、私は一、二度瞬きをした。
「……でも、本当に平気――」
「いいから、黙っていなさい」
そう言うと、シルヴィスは私の指先をハンカチで覆って結ぶと、ふと目を細め、何かの様子を伺うような表情になった。
「シルヴィス……?」
「……他の者は気づいていませんか。なら、良いのです」
そう言い、シルヴィスはふと立ち上がった。
「すぐ戻ります」
シルヴィスはそう残し、私の部屋を足早に去る。
「……?」
私はぼんやりとその後ろ姿を見ていたが、しかし再び床に目を落とし、私自身の血で汚れてしまった鏡を見た。
そこに何かが映る気配は微塵もない。
「……リオ、リム」
唇から無意識にこぼれたのは彼の名前だった。
いつもなら、「はい」と彼が現れてくれるのに。けれどもう、何も返ってこなくて。
それがただ痛々しくて、拾おうと緩慢に手を伸ばした。
「やめなさい!」
ぱし、と手首を掴まれる。見上げると、息を切らしたシルヴィスがそこにいた。どうも走って戻ってきていたらしい。
「シルヴィス……」
「それは後ほどわたくしが集めて差し上げます。ですから、今は大人しくしていてください」
その言葉に私は口をつぐんだ。
シルヴィスがそれをどう思ったのかはわからないが、様子のおかしいであろう私にそれを問うことはなかった。ただ、どうやら濡らしてきたらしい布で私の指先の傷口を丁寧に拭ってくれる。
「……」
「痛みますか」
「いえ……」
首を振ると、シルヴィスはやや目を細めて私を見たが、再び問い返すようなことはせずにふわりと私の手を自分の口元へと持っていった。
「……!?」
彼の吐息が私の指先に直接感じられるほどまで近づけられた頃、ようやく状況を理解した私はその手を引き抜こうとした。しかしそれをシルヴィスに睨まれる。
「大人しくしていてください」
「で、でも」
「このままで良いはずがないでしょう」
そう言うと、シルヴィスは離れかけた私の指先を再び自分の口元へと近づける。
その唇に触れようかという時――彼が止まった。そして、小さく何かを呟き始める。
「――らい、ここに其が力を示せ」
……?
よくわからない言葉の片鱗を聞き取り眉をひそめたその時、私の指先から金色の光が零れだした。
「え……?」
それを確認すると、シルヴィスは私の手を解放する。
「あの、何を……?」
「見てわかりませんか。相も変わらず愚鈍な人ですね」
シルヴィスはつまらなそうに言う。それを聞いた私は自分の指先を見て目を見開いた。
傷口が、消え失せていた。何の痕跡もなく。
「どうして」
「わたくしが消したからに決まっているでしょう。――まぁいいです、今はそのようなことを言いたいのではありません」
シルヴィスはそう言うと、私を正面から真っ直ぐに見つめた。
「この家で、血を極力流さないでください」
「……え?」
告げられた言葉に、私はほうけたように声をこぼす。
意味がわからなかった。
いや、言葉の意味自体は理解できる。ただ、それが改めて釘を刺されることには思えなくて。
「あの、どういうことですか?」
「それはわたくしから言えることではありません。ですが、この家は貴女が思うより面倒な場所です。命が惜しいのなら、忠告は守りなさい。そうでなければ――運が悪ければ、殺されますよ」
それは脅しではなかった。ただ事実を述べている、といった風情だった。
「だ、誰に――?」
「わたくしからは言えないと申したでしょう。これは本来私の関するところではございませんから。ですが、そうなっては面倒なのです。いいですね。もし怪我をしたならば、わたくしかルーヴァス、あとは……いえ、それだけにしておいてください。いいですか? 我々のどちらかに傷の処置を頼んでください。くれぐれも自分で処理をしませんよう。それに、他の五人は信用できない。傷を負っても頼らぬことです」
彼の言葉が信じられなかった。
ここの七人は家族同様に暮らしているのだと思っていた。けれど彼の言葉から考えるのなら、そうではない。少なくともシルヴィスにとってはそうではないのだ。ルーヴァスは抜いたとしても、他の五人は信用に値しない、ただの同居人でしかないらしい。
「別にわたくしが信用できないのならそれでも構いません。ルーヴァスを頼りなさい。とにかく他の五人はやめてください」
「……他のひとたちを信じていないんですか?」
私がそう聞くと、シルヴィスは冷たい表情になった。
「貴女には信用するに値するものがいるのですか?」
そう言うと、彼は私の足元に散らばる鏡を慎重に拾って布で血を拭き取り始めた。鏡に血が残っていないか、丹念に調べてから次の欠片を手に取り血を拭う。
「……なら、どうして、私にそれを? なぜ忠告してくれるんですか? シルヴィスにとって私は……死んだほうがいいんですよね?」
「ええ、そうですね」
シルヴィスはあっさりと頷いた。
「なら、どうして」
「やかましい人ですね。そのようなことを貴女に教えて差し上げる義理はございません」
シルヴィスは鬱陶しげにそう言うと、血を拭った鏡の欠片を見つめた。
「……これは、貴女のものですね?」
「え……はい、そうですが」
「城から持ち出してきたものですか?」
「? はい」
頷くと、シルヴィスは再び鏡をしばらく見つめていたが、やがてため息をつくと、
「……大切なもののようですね」
「え? あの」
「このままというのも後味が悪いので。……今日、風呂に入った後にユンファスの元へ持って行きなさい」
「は……?」
「修理できるはずです」
そう言うとシルヴィスは立ち上がり、拾い集めた鏡の欠片を机の上に置いた。
「それでは、用が済みましたのでこれで失礼します」
シルヴィスはそう言うと、立ち去ろうとする。
そこで、私はまだ傷の手当てをしてもらった礼を言っていなかったことに気づいた。
「あ、あのっ」
「――なんです?」
感情のこもらない声で問い返され、私は若干ひるんだが……しかし言わなければと気を引き締め、
「あの、傷の手当て……あと、鏡のお話。ありがとうございました」
私がそう言うと、シルヴィスは目を見開いた。まるで予想外の言葉を聞いたとでも言うように。
しかしふと目を伏せると、
「――礼を言われるようなことは、何一つしておりません」
そっけなくそう言い、足早にこの部屋から去ったのだった。
呆然とその場に座り込んで、どれほどの時間が経ったのだろうか。
きっと、さしたる時間は経っていなかったのだろう。私があまりのことに時間を忘れていただけで。
こんこん、と扉をたたく音がして、私はその場に座り込んだまま、首だけそちらへ向けた。
「姫? 何か、悲鳴のような声が――」
怪訝そうな声と共に現れたのはシルヴィスだった。どうも扉の開く音がしなかったところを見ると、あの漆黒の男が開けたまま、扉は空きっぱなしのままだったようだ。
私が何を言うでもなくぼんやりと彼を見つめると、シルヴィスはふと私の手元に視線をやって、目を見開いた。
「血――?」
その言葉に、緩慢に自分の指先へと視線を移す。鏡の欠片に無遠慮に触れた指先は、傷ついて血で真っ赤に濡れていた。
「……大した傷じゃ、ないの」
私はそう呟くと、シルヴィスの方を向いて微笑んだ。
「こんなの、全然――」
しかし私の言葉を聞くつもりがないのか、シルヴィスは私に駆け寄ると私の傍らに跪き、懐からハンカチを取り出して私の指先をそれでぎゅっと締めた。手をとられたせいで、指先から鏡の欠片が零れおちていった。キラキラと光りながら、私の血でべっとりと汚れた鏡が床に散らばる。
「馬鹿ですか!? 何をしているんです、こんな」
「全然、大した傷じゃないよ。痛くないから」
そう、痛みなどない。それより、目の前に散らばった鏡の欠片の方がよほど痛々しくて。
漆黒の男の言葉の意味が、全てわかったわけではない。いやむしろ、わからないことだらけだ。
けれど、ひとつだけわかったことがある。
それは、リオリムはただ私に尽くしてくれているのだということ。
なぜなのか、とか、そういうことは一切わからない。けれど彼は、確かに私に良くしてくれたのだ。
鏡越しに微笑む彼に、私はどれだけ救われたことか。何の躊躇いもなく弱音を吐ける相手が居るということが、どれだけ大きなことだったか。
けれど、それはただ、目の前であっけなく失われた。
彼がいつ私のそばで再び笑ってくれるかなど、私に分かるわけもない。いつ現れるかわからないあの気まぐれな道化師を何の頼りもなく待つには、今の私は孤独すぎた。
「……ごめんね、うるさくしちゃった」
あはは、とかすれた笑い声を上げると、シルヴィスは顔をしかめて私の指を握った。
「やめてください」
彼の言葉の意味をはかりかねて私が首をかしげると、シルヴィスは私を真っ直ぐに見つめて言った。
「笑いたくもない時に、無理に笑わないでください」
「……」
彼の真剣な声色に、私は一、二度瞬きをした。
「……でも、本当に平気――」
「いいから、黙っていなさい」
そう言うと、シルヴィスは私の指先をハンカチで覆って結ぶと、ふと目を細め、何かの様子を伺うような表情になった。
「シルヴィス……?」
「……他の者は気づいていませんか。なら、良いのです」
そう言い、シルヴィスはふと立ち上がった。
「すぐ戻ります」
シルヴィスはそう残し、私の部屋を足早に去る。
「……?」
私はぼんやりとその後ろ姿を見ていたが、しかし再び床に目を落とし、私自身の血で汚れてしまった鏡を見た。
そこに何かが映る気配は微塵もない。
「……リオ、リム」
唇から無意識にこぼれたのは彼の名前だった。
いつもなら、「はい」と彼が現れてくれるのに。けれどもう、何も返ってこなくて。
それがただ痛々しくて、拾おうと緩慢に手を伸ばした。
「やめなさい!」
ぱし、と手首を掴まれる。見上げると、息を切らしたシルヴィスがそこにいた。どうも走って戻ってきていたらしい。
「シルヴィス……」
「それは後ほどわたくしが集めて差し上げます。ですから、今は大人しくしていてください」
その言葉に私は口をつぐんだ。
シルヴィスがそれをどう思ったのかはわからないが、様子のおかしいであろう私にそれを問うことはなかった。ただ、どうやら濡らしてきたらしい布で私の指先の傷口を丁寧に拭ってくれる。
「……」
「痛みますか」
「いえ……」
首を振ると、シルヴィスはやや目を細めて私を見たが、再び問い返すようなことはせずにふわりと私の手を自分の口元へと持っていった。
「……!?」
彼の吐息が私の指先に直接感じられるほどまで近づけられた頃、ようやく状況を理解した私はその手を引き抜こうとした。しかしそれをシルヴィスに睨まれる。
「大人しくしていてください」
「で、でも」
「このままで良いはずがないでしょう」
そう言うと、シルヴィスは離れかけた私の指先を再び自分の口元へと近づける。
その唇に触れようかという時――彼が止まった。そして、小さく何かを呟き始める。
「――らい、ここに其が力を示せ」
……?
よくわからない言葉の片鱗を聞き取り眉をひそめたその時、私の指先から金色の光が零れだした。
「え……?」
それを確認すると、シルヴィスは私の手を解放する。
「あの、何を……?」
「見てわかりませんか。相も変わらず愚鈍な人ですね」
シルヴィスはつまらなそうに言う。それを聞いた私は自分の指先を見て目を見開いた。
傷口が、消え失せていた。何の痕跡もなく。
「どうして」
「わたくしが消したからに決まっているでしょう。――まぁいいです、今はそのようなことを言いたいのではありません」
シルヴィスはそう言うと、私を正面から真っ直ぐに見つめた。
「この家で、血を極力流さないでください」
「……え?」
告げられた言葉に、私はほうけたように声をこぼす。
意味がわからなかった。
いや、言葉の意味自体は理解できる。ただ、それが改めて釘を刺されることには思えなくて。
「あの、どういうことですか?」
「それはわたくしから言えることではありません。ですが、この家は貴女が思うより面倒な場所です。命が惜しいのなら、忠告は守りなさい。そうでなければ――運が悪ければ、殺されますよ」
それは脅しではなかった。ただ事実を述べている、といった風情だった。
「だ、誰に――?」
「わたくしからは言えないと申したでしょう。これは本来私の関するところではございませんから。ですが、そうなっては面倒なのです。いいですね。もし怪我をしたならば、わたくしかルーヴァス、あとは……いえ、それだけにしておいてください。いいですか? 我々のどちらかに傷の処置を頼んでください。くれぐれも自分で処理をしませんよう。それに、他の五人は信用できない。傷を負っても頼らぬことです」
彼の言葉が信じられなかった。
ここの七人は家族同様に暮らしているのだと思っていた。けれど彼の言葉から考えるのなら、そうではない。少なくともシルヴィスにとってはそうではないのだ。ルーヴァスは抜いたとしても、他の五人は信用に値しない、ただの同居人でしかないらしい。
「別にわたくしが信用できないのならそれでも構いません。ルーヴァスを頼りなさい。とにかく他の五人はやめてください」
「……他のひとたちを信じていないんですか?」
私がそう聞くと、シルヴィスは冷たい表情になった。
「貴女には信用するに値するものがいるのですか?」
そう言うと、彼は私の足元に散らばる鏡を慎重に拾って布で血を拭き取り始めた。鏡に血が残っていないか、丹念に調べてから次の欠片を手に取り血を拭う。
「……なら、どうして、私にそれを? なぜ忠告してくれるんですか? シルヴィスにとって私は……死んだほうがいいんですよね?」
「ええ、そうですね」
シルヴィスはあっさりと頷いた。
「なら、どうして」
「やかましい人ですね。そのようなことを貴女に教えて差し上げる義理はございません」
シルヴィスは鬱陶しげにそう言うと、血を拭った鏡の欠片を見つめた。
「……これは、貴女のものですね?」
「え……はい、そうですが」
「城から持ち出してきたものですか?」
「? はい」
頷くと、シルヴィスは再び鏡をしばらく見つめていたが、やがてため息をつくと、
「……大切なもののようですね」
「え? あの」
「このままというのも後味が悪いので。……今日、風呂に入った後にユンファスの元へ持って行きなさい」
「は……?」
「修理できるはずです」
そう言うとシルヴィスは立ち上がり、拾い集めた鏡の欠片を机の上に置いた。
「それでは、用が済みましたのでこれで失礼します」
シルヴィスはそう言うと、立ち去ろうとする。
そこで、私はまだ傷の手当てをしてもらった礼を言っていなかったことに気づいた。
「あ、あのっ」
「――なんです?」
感情のこもらない声で問い返され、私は若干ひるんだが……しかし言わなければと気を引き締め、
「あの、傷の手当て……あと、鏡のお話。ありがとうございました」
私がそう言うと、シルヴィスは目を見開いた。まるで予想外の言葉を聞いたとでも言うように。
しかしふと目を伏せると、
「――礼を言われるようなことは、何一つしておりません」
そっけなくそう言い、足早にこの部屋から去ったのだった。
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