25歳のオタク女子は、異世界でスローライフを送りたい

こばやん2号

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23話「奴隷契約をしたあと、新作料理を作るみたい」

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 翌日、外が明るくなってから姫たちは奴隷商に向かうことになった。奴隷商に赴く前に朝食を済ませることにしたのだが、ミルダと姫だけ朝食を食べるという訳にもいかず、ミャームにも朝食を出したところ、遠慮することなく完食した。


「そ、そんなにお腹が空いていたの?」

「まったく、少しは遠慮というものをしたらどうだ?」

「おかわりニャ!」

「「……」」


 などという一幕があったものの、ひとまずミャームの奴隷登録をするためミルダを買った奴隷商に足を運んだ。


 奴隷商に到着すると、すぐに店主のデュクスが現れる。前回のここで奴隷を買った客だということを覚えていたらしく、恭しく頭を下げ来店の挨拶を口にする。


「これはこれは、姫様ではありませんか。本日はどのようなご用向きで参られたのでしょうか?」

「実はかくかくしかじかこれこれチョメチョメでな。そういう訳だからよろしく頼む」

「……なるほど、家に侵入した賊を捕らえたので奴隷にするべく登録をしたいということですか。かしこまりました。すぐにご用意いたします」


 そのやり取りを聞いていたミルダとミャームは驚愕のあまり呆然としていた。彼女たちは二つの意味で驚愕していたのだが、その内の一つが姫の説明の言葉だった。


 なぜ、あのような出鱈目な説明で、相手が事情を理解するという結論に至ったのかという意味で、ミルダとミャームは驚いていた。そして、二つ目の驚愕の意味は、その説明になっていない説明でデュクスが姫の伝えたい内容を完全に理解してしまったことだ。


 いそいそと奴隷登録のために準備に取り掛かるデュクスと、それをすまし顔で待つ姫のさらに後ろに控える驚愕の顔を張り付けたミルダとミャームという何とも複雑な構図が完成してしまっていた。


(ま、まさかあれで通じるなんて……この店主、なかなかやるわね)


 どうやら、姫自身もあの説明で通じるとは思っていなかったようで、内心で驚いているようだ。


 その後、ミャームを奴隷にするための準備が迅速に進められ、ものの十分で手続きが完了した。奴隷契約の内容は、ミルダに施した命令に加えて主人である姫が不利益になるような言動を取らないなどのミャーム本人の行動を制限する内容も追加した。


 ちなみに、奴隷は主人からある一定の距離を取ると、奴隷の動きを封じる魔法が掛かった首輪の効果で動けなくなってしまうため、基本的に奴隷は契約した主人から逃げることはできない仕様になっている。


「これでこのミャームという者は、姫様の奴隷となりました。それでは、奴隷契約の手数料として5万ゼノを頂きます」

「ん」


 店主の言葉に従い、姫は懐から5万ゼノ取り出し、それを革袋に入れて手渡す。


(奴隷契約の手数料が5万ということは、ミルダの奴隷としての値段ってたったの5万ゼノってことになるんだけど……)


 ミルダを購入した時の金額が10万ゼノだったため、奴隷契約の手数料が5万ゼノであるなら、残りの内訳は必然的にミルダの奴隷としての価値ということになる。


 いくら奴隷としての価値がほとんど無いに等しいものだったとはいえ、そのあまりの金額の低さに姫は改めていい買い物をしたと内心でほくそ笑んだ。


 そして、さらに内心穏やかでない人物がもう一人いた。それは言わずもがな、奴隷商の店主デュクスである。ミルダを奴隷として買っていく人間は少なからずいたが、その気性の荒さ故に数日と経たずに返品されることがほとんどであった。


 ところが、今のミルダはまるで姫を主人として認め、彼女を守護する騎士の如く後ろで控えている様子が見て取れた。しかも、数日前まで衰弱していた状態とは思えないほどにかつての気力を取り戻し、右腕の欠損は相変わらずではあるものの、足の怪我も完治しているようでなんの障害もなく歩行できていたのだ。


(一体、この数日の間になにがあったのでしょうか? 気になりますが、藪をつついて蛇を出すようなことになっては奴隷商人としての信用に関わります。それに今の彼女であれば、奴隷として問題なくやっていけるでしょうし、ここは黙して彼女の幸せを喜ぶべきですね)


 どうしてミルダがここまで回復したのか、その疑問を当事者であろう姫にぶつけたかったが、商人としての礼節で“取引相手がいかなる者であっても、その素性を本人から聞き出すことは礼を失する行為である”というものがあったため、デュクスはその疑問を心の内に押し留めることにしたのであった。


「では店主、世話になった」

「ご利用ありがとうございました。また何かあれば遠慮なくお申し付けくださいませ」


 姫はデュクスにそう言葉を残し、奴隷商をあとにした。デュクスのこれまでの経験から、もう二度と姫が奴隷商を訪れることはないだろうと感じていたが、彼自身再び彼女に関わっていきたいと感じていた。それほどまでに姫という存在が、ただならぬものであると肌で感じさせるほどデュクスの中で強く印象に残ったのだ。


 そして、幾ばくかの時が流れた頃、デュクスが風の噂で国王陛下相手に一歩も引くことなく対等に渡り合った魔女のことを耳にするようになるのだが、それはまだ先の話である。






        ( ̄д ̄)( ̄д ̄)( ̄д ̄)( ̄д ̄)( ̄д ̄)






 ミャームを奴隷にしてから数日が経過したある日のこと、姫は突然このようなことを口にした。


「よし、今日はあの料理を作ってみるか」


 その言葉は誰に向けたものでもなかったのだが、それを耳聡く聞きつけた二人の奴隷が主人に問い掛ける。


「あの料理とは、何ですか?」

「ご主人の料理は最高ニャから、どんな料理か興味があるニャ」

「ふふふ、それはできてからのお楽しみということで」


 二人の問い掛けに、はっきりした答えをせずにはぐらかすと、さっそく新作料理のための準備に取り掛かる。


 この数日間で特にこれといった生活の変化はなく、精々ミャームの生活用品や新しい調理道具一式と調味料を追加で買い込む程度の出来事しかなかった。一度だけミャームの実力を見るため、ミルダと共に出掛けたあの森に行き、モンスターと戦闘をしてみたのだが、姫が彼女に買い与えた短剣を問題なく使いこなし、獣人としての能力を遺憾なく発揮していた。


 誤算としてはミャームのやる気に当てられたミルダが、ミャームと競う様にモンスターを蹂躙していき、それに応えるようにミャームも対抗心を剥き出しにしていたため、姫たちが通りすぎた周辺一帯はモンスターの断末摩の叫び声が響き渡ることとなった。


 この数日でミャームとも打ち解けることができ、最初の第一印象は悪かったが、今ではお互い問題なく接することができている。


 兎にも角にも、そういったことがあったものの、概ね平穏な日々が続いたということで、姫は頭を切り替え料理を作ることにした。


「まずは、卵を割って黄身と卵白に分けます」


 用意するものは小麦粉と卵に砂糖、そして油を少々だ。さらに重要なものとして、今までお世話になっている酵母菌で作ったパンの元種も準備しておく。


 まずボウルに小麦粉・卵・砂糖・水・元種を混ぜ合わせる。混ぜるコツとしては、小麦粉を最初にボウルに入れたあとその中央に窪みを作り、別のボウルで混ぜ合わせた他の材料をその小麦粉の窪みに流し込む。そして小麦粉を崩しながら少しずつ混ぜ合わせる。


 混ぜ合わせたものを、温かい場所で数時間程度放置しておき、発酵させる。発酵させたあと、生地の表面にぷくぷくと泡のようなものが出てきたら、焼く直前にへらなどでガス抜きをする。


 油を敷いたフライパンで、弱火で片面二分半ほど加熱をし、両面にこげ色が付けば完成である。


「いい匂いがするニャ~」

「たしかに、これはいい匂いだ」

「はい、本日の新作料理。ホットケーキの完成!」


 そう、姫が作った料理はホットケーキだった。異世界にやってきた人間の作る料理ランキングの中でもポピュラーな部類に入る料理だが、文明の発展した何でも手に入る地球とは違い、中世程度の文明力しかない異世界では作れる料理に限界があるのだ。


 本来であれば、バターやベーキングパウダーなどを使用すれば、さらに美味しくなるのだが、さすがにそれは露店では売っていないため、酵母菌を使ったホットケーキというものを作ることにしたのであった。


 そのあとミルダとミャームの分のホットケーキを盛り付け、一つのテーブルに三人が席に着く。


「どれどれ、はむっ……もぐもぐ」


 さっそく毒見……もとい味見のため一枚を食べやすい大きさに切り分け、口の中に入れる。口に入れた瞬間、柔らかな生地が口の中に広がり、甘みと旨味が舌の上でハーモニーを繰り広げる。足りない材料があるため、まろやかさやコクなどはないが、それでもシンプルな美味しさを感じることができた。


「……美味しい。今回は一発で成功したな」


 姫が美味しさの余韻に浸っていたその時、どこからか視線を感じたので目を開けてみると、そこには物欲しそうな顔したミルダとミャームがいた。なぜそのような顔をしているのか姫が頭の中で思考をを巡らせた結果、彼女たちに食事の許可を出していなかったことに気付いた。


 基本的に奴隷は、主人と食事を共にする時、主人の許可なしに食事をすることはできない。それ以前に奴隷と一緒に食事を取る主人自体が稀有な存在なのだが、それは姫がそうしろと命令した結果によるものだ。


 三人で暮らしているのに、別々で食事を取るなど効率が悪いという姫の個人的な思いから出た命令だったのだが、二人ともこれにはいたく感激したらしい。


「じゃあ味見も済んだことだし、食べていいよ」


 そう言うが早いか、もはや我慢できないとばかりに二人ともホットケーキに齧り付く。これまでの食事の傾向から二人ともかなりの大食漢であることは理解していたため、姫が食べる量の五倍の量を用意していた。


 しかしながら、そんな量ですら苦にならないとばかりに、まるで掃除機で吸い込んでいるかの如く一枚、また一枚とホットケーキが無くなっていく。


 ちなみに、二人とも終始無言で食べているのだが、これは決してホットケーキが美味しくないから無言で食べているのではない。むしろその逆で、喋っている暇があったら一秒でも早く目の前の美味なる料理を食べたいという本能に従った結果から来る無言での食事であった。


 そして、とうとう彼女たちの皿からホットケーキが消えてしまい、これで食事が終わりかと思えたが、どうやら二人とも物足りないらしく、木製のフォークを皿に当てながらもっとないのかという仕草をしていた。


 だが、姫は追加でホットケーキを焼こうとはしなかった。理由は単純で、今回のホットケーキの量はいつもの食事よりかなり大量に食材を消費してしまっているため、これ以上は家計に響くと考えたからだ。


 もちろん、追加で焼こうと思えば焼くことはできるし、家計に響くといっても商業ギルドに納品しているポーションの量を増やせば余裕で賄える量ではあるのだが、食べ過ぎは体に毒だし何より作るのが面倒くさいという理由も含まれていた。


「よ、よかったらこれ食べる? 最後の一枚だけど」

「「っ!?」」


 姫が差し出した皿には、彼女が食べなかった残ったホットケーキが鎮座していた。もともと彼女は四枚のホットケーキを自分の皿に盛りつけていたが、ミルダとミャームの食べっぷりに気圧され、見ているだけで腹が膨れてしまい、三枚食べ終わった時点でお腹が膨れてしまったのである。


 その言葉を聞いた瞬間、ミルダとミャームの間に殺気が立ち込める。姫の提案によってもたらされた朗報に、歓喜すると同時にお互いにそれを欲する宿敵の存在に気付いたからだ。


「ミルダはたくさん食べたから、今回は遠慮しておくニャ。食べ過ぎるとぶくぶくに太ってしまうニャよ?」

「いやいや、ここは先輩であるアタイが貰うのが当然だろう。それに、食べた量で言えばお前も大概ではないか」

「……」

「……」


 まさに一触即発の雰囲気といった具合で、たちまちに殺し合いに発展してしまいかねない様相であった。仮にこの場に他の第三者がいれば、その殺気に当てられ平静を保っていられなかっただろう。そんな雰囲気になってしまった原因が、最後のホットケーキを巡ってというなんとも言えない理由なのが彼女たちらしいといえばらしいところではある。


 結局のところ主人である姫が間に入り、一枚のホットケーキを半分に割って二人に出すことで問題は解決した。二人ともホットケーキをいたく気に入ったが、使用する材料が材料だけに毎日作ることはできない。だが、これだけ喜んでくれるなら今度また作ってやろうと姫はそう考えながら、使った食器を片付けるのであった。


 余談だが、姫が食器を片付けているのに気付いて、最後のホットケーキを即座に食べ、二人が手伝ったのは言うまでもない。
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