18 / 162
1部【旅立ち編】 第1章:勇者ができあがるまで
外伝:「小橋麗奈のいつもの日常」
しおりを挟む大和が異世界で勇者認定されてしまった頃
元の世界では何が起きていたのか?
季節は桜が散り始め青々とした葉が付き出す頃
とある学校の窓際に一人の少女の姿があった・・・
彼女の名は【小橋 麗奈】
言わずもがな小橋大和の妹である
「はあ・・・」
赤いリボンが特徴的な昔ながらのセーラー服
丈は少し長めの紺のスカートを履き
白のニーソックスが彼女の足の綺麗さを際立たせていた
髪は今どきの高校生には珍しく黒髪
肩まで伸びた艶やかな髪はとても美しく
まるで光輝く糸を思わせるようだった
「お兄ちゃん・・・」
愁いに満ちたどこか遠くを見る眼差しで
窓の外を眺める麗奈
そんな彼女に一人の女生徒が声をかけてきた
「なーにやってんの?麗奈」
そういうと机に肘を掛け
手の上に顎を乗せている麗奈の肩をポンと叩いた
「別に・・・なんでもないわ・・・さゆり」
麗奈に声をかけてきた女生徒は【本庄さゆり】
人懐っこい性格で友達も多く麗奈の親友でもある
「まぁた兄貴のこと考えてたんですかあ~
麗奈ちゃんはいつまで経っても
お兄ちゃん離れできまちぇんでちゅねー」
麗奈が教室の窓際で外を眺めている時は
大概兄である大和のことを考えている
それを理解しているためいつもさゆりは麗奈をからかっていた
「なによーー、別にいいじゃない
お兄ちゃんはいつまでも私のお兄ちゃんなんだから」
「はいはい、ていうか麗奈もさ高校2年生になったんだから
彼氏の一人でも作って兄貴を安心させてあげなよ」
そう言うと彼女はぷいっと顔を背け
さゆりにだけ聞こえる声でボソッと呟く
「私にはお兄ちゃんがいるからいいもん・・・」
「全くこの子は・・・」
そう小橋大和の妹小橋麗奈は重度の【ブラコン】である
小学校の将来の夢にはお兄ちゃんのお嫁さんと書き
中学2年まで兄と一緒に風呂に入り
(もともと小学5年の時からずっと
「一人で入れ!」と大和が言っているが麗奈が拒否し続け
さすがに中3からは大和が拒否をした)
家にいるときは常に兄の隣でベタベタとしているといった
絵にかいたようなブラコン妹なのだ
今通っている学校は女子高なのだが
共学だとお兄ちゃんが麗奈のことを心配するので
(彼氏ができたりして等と言った理由から)
そんな心配のない女子高に通っているのだ
だが兄はそんな妹を違う意味で心配していた
元は大和が甘やかしてしまったことにも責任の一端はあるのだが
総じて彼女が兄に対し、
兄以上の感情を抱いていることにも原因がある
今は大和がサラリーマンとして働いているため
たまにしか実家に戻らないが夏休みや連休になると
ことあるごとに大和の家に押しかけていた
「そういえば麗奈さ隣の男子校の生徒に告られたんでしょ?
どうだったの?」
そうなのだ麗奈は大和と違い容姿端麗でスタイルも抜群
成績も優秀、スポーツ万能とまさに絵にかいたような
スーパー女子高生なのだ
そのため近くにある男子校の生徒に告白されたり
休日に買い物をしているとほぼ100%ナンパされる
その話題には触れてほしくなかったのか
大きくため息をつくと興味がないと言わんばかりに
左手を左右に振りながら答えた
「そんなもの断ったに決まってるでしょ
私の彼氏はお兄ちゃんだもん!!他の男なんていらないもん」
「兄貴は彼氏になれないとおもっ・・・」
「ナニカイッタ・・・」
さゆりが言葉を言い終わる前に鬼の形相で彼女を睨む麗奈
その殺気に押されながらもなんとか答える
「なんでもないです・・・はあ」
将来この子がどうなってしまうのか
親友として本気で心配するさゆり
「早くゴールデンウィーク来ないかしら・・・
お兄ちゃんに会いたいな・・・」
「もう好きにしなさい・・・」
いつまでも兄離れできないブラコンの親友に呆れながらも
親友として彼女の恋(?)を応援したいと思うさゆり
そんな彼女を尻目に麗奈は再び窓の外を眺める
兄に会いたいという切望の思いに身を馳せながら・・・
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
追放されたS級清掃員、配信切り忘れで伝説になる「ただのゴミ掃除」と言って神話級ドラゴンを消し飛ばしていたら世界中がパニックになってますが?
あとりえむ
ファンタジー
【5話ごとのサクッと読める構成です!】全60話 完結しました。読者の皆様ありがとうございます!
世界を救ったのは、聖剣ではなく「洗剤」でした。
「君のやり方は古いんだよ」 不当な理由でS級クランを追放された、ベテラン清掃員・灰坂ソウジ(38歳)。 職を失った彼だったが、実は彼にはとんでもない秘密があった。 呪いのゴーグルのせいで、あらゆる怪物が「汚れ」にしか見えないのだ。
・神話級ドラゴン
⇒ 換気扇の頑固な油汚れ(洗剤で瞬殺)
・深淵の邪神
⇒ トイレの配管詰まり(スッポンで解決)
・次元の裂け目
⇒ 天井の雨漏りシミ(洗濯機で丸洗い)
「あー、ここ汚れてるな。チャチャッと落としておくか」
本人はただ業務として掃除をしているだけなのに、その姿は世界中で配信され、人類最強の英雄として崇められていく! 可愛い元ダンジョン・コアや、潔癖症の聖女も入社し、会社は今日も大忙し。 一方、彼を追放した元クランは、汚れ(モンスター)に埋もれて破滅寸前で……?
「地球が汚れてる? じゃあ、一回丸洗いしますか」 最強の清掃員が、モップ片手に世界をピカピカにする、痛快・勘違い無双ファンタジー!
【免責事項】
この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
《作者からのお知らせ!》
※2025/11月中旬、 辺境領主の3巻が刊行となります。
今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。
【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん!
※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる