何年も相手にしてくれなかったのに…今更迫られても困ります

Karamimi

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デイビッドとのIFストーリー

デイビッドとのIFストーリー1

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~まえがき~
いつもお読みいただき、ありがとうございます。もしデイビッドとくっついていたら…のIFストーリーです。
ダルクとアンジュのお話しの方がいいという方は、どうかそのままスルーでお願いします。
また話しの構成上、本編と同じ内容の個所が多数出て来ます。どうかご了承ください。
お話しは第62話から始まります。
全6話、各3話ずつ2日に分けて投稿予定です。
よろしくお願いしますm(__)m



【本編】
どうして私がこんな目に合わないといけないのだろう。でも…もうこれも運命かもしれない。そう思って諦めかけた時だった。

バン!と、扉が開く音がしたと思ったら

「アンジュ!」

「デイビッド様!」

扉の前に立っていたのは、デイビッド様だ。どうやら助けに来てくれた様だ!嬉しくて涙が込みあげる。

「お前たち…よくも俺のアンジュに…ただで済むと思っていないよな?」

鋭い目つきで男たちを睨みつけると、腰に備え付けられていた短刀をスッと抜いたデイビッド様。その瞳からは怒りが感じ取れる。

「なんだ貴様!たった1人で俺たちに勝てると思っているのか?さっさとやってしまおうぜ」

一気にデイビッド様に襲い掛かる男たち。

「デイビッド様」

危ない!そう思ったのだが、あっと言う間に男たちを倒してしまった。

「ギャー、痛い!」

デイビッド様に倒された男たちが、床に転がりもがいている。さすが次期騎士団長、恐ろしいほどの強さだ。男たちが動けない事を確認したデイビッド様が、急いで私の元にやって来て抱きしめてくれた。

「アンジュ!助けに来るのが遅くなってしまってすまなかった。もう二度とアンジュに怖い思いをさせないと誓ったのに。また怖い思いをさせてしまって…本当にごめん」


「何をおっしゃっているのですか?デイビッド様が助けてくれたお陰で、制服が破れるくらいで済んだのです。助けて下さり、ありがとうございました。ただ…怖かったです」

デイビッド様の温もりを感じた瞬間、今まで張りつめていた糸が一気に切れ、子供の様に声を上げて泣いた。そんな私の頭を何度も何度も優しく撫でてくれる。その大きな手が、そしてデイビッド様の温もりが心地よい。

そういえば私たちが誘拐されたときも、泣きじゃなく私をこうやって抱きしめて下さったのよね。あの時と変わらない温もり…

デイビッド様の温もりに触れているうちに、涙も落ち着いた。

「アンジュ、少し落ち着いた様だね。さあ、この上着を着て少しだけ待っていてくれるかい?俺はあいつらの後始末をして来るから」

自分の上着を私に着せ、優しい眼差しで呟くと、デイビッド様が男たちの元へと近づいた。

「ひぃぃぃ、助けてくれ!」

完全に腰を抜かしている男たちが、ガタガタと震えている。

その時だった。

「デイビッド、大丈夫か?アンジュ嬢を見つけ出したのだな」

騎士団員たちが遅れて入って来たのだ。

「ああ、ただ、彼女は随分と怖い思いをした様だ。とにかくそこにいる男たちを捕まえよう。それから、主犯格でもあるその女も」

デイビッド様が指さす方向には、ラミネス様の姿が。

「どうしてよ…どうしてどいつもこいつも私の邪魔をするの?あと少しでこの女を地獄に落とすことが出来たのに。どうしてよ!!デイビッド様、どうかお助け下さい。私はただ、あなた様を愛していただけなのです」

この後に及んで、必死にデイビッド様に訴えるラミネス様。

「ふざけるな!君はどこまでアンジュを傷つければ気が済むんだ。俺は絶対に許さないからな!俺はアンジュを傷つける君が大嫌いなんだ。二度と俺の名前を呼ばないでくれ」

「そんな…」

デイビッド様に拒絶され、ラミネス様がショックでその場に座り込む。

「どうして…どうしてそんな酷い事を言うの?そんなにあの女がいいの?どうしてよ!」

ギロリと私を睨みつけると、近くに落ちていた男たちが使っていた短刀を手に取り、まっすぐ私の方に走って来たのだ。あまりの迫力に、動く事が出来ない。

「アンジュ!!」

デイビッド様の声が聞こえたと思ったら、そのまま温かいものに包まれた。

「どうして…どうしてそこまでして、この女を庇うの?」

ラミネス様が呆然と立ちすくんでいる。手にはさっきまで握られていたナイフがない。もしかして…

「デイビッド様!何てことなの。すぐに短刀を!私のせいでデイビッド様が」

私を庇ったばかりに、デイビッド様がラミネス様が持っていたナイフで、背中を刺されてしまったのだ。その瞬間、私を庇い、命を落としかかけたダルク様の姿が脳裏をよぎる。

「イヤ…デイビッド様…」

また私のせいで、誰かが傷つくの?そう思ったら、涙が溢れ出す。

「アンジュ、泣かないでくれ。俺は傷一つないから」

そう言うと、スッと背中に刺さった短刀を抜いた。そして、シャツを脱ぐ。その下には、何と頑丈そうな下着の様な物を着ているではないか。それに、血も出ていない様だ。

「俺はもう二度とアンジュを悲しませないと心に誓ったんだ。ダルク殿が怪我をしたとき、アンジュは本当に辛そうだっただろう。きっと心の優しいアンジュの事だから、万が一俺が怪我をしたら、悲しむんじゃないかって思って。それで、ずっと怪我をしない様に、この特殊な服を下着代わりに着ていたんだよ。着心地は良くないが、自分の身は守れるからね。でも、結局泣かせちゃったかな…」

そう言って苦笑いをしているデイビッド様。

「もう、デイビッド様ったら。でも、お怪我がなくて本当によかったですわ」

ギュッとデイビッド様に抱き着いた。本当にこの人は、どこまで私の事を考えてくれているのかしら?そう思ったら、再び涙が込みあげてきた。でも、泣いてはダメよ。私が泣いたら、デイビッド様が悲しむわ。
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