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第25話:サミュエル様が迎えに来ました
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最後の晩餐を楽しんだ後は、1人でテントに戻った。明日には王都に帰るのか。そう思ったら寝られない。テントを抜け出し、川の近くまでやって来た。ふと空を見上げると、変わらず美しい星空が広がっている。
この星空を見るのも、今日で最後ね。そう言えば、ここでジークに過去の話をしたのよね。最後に見たジークは、大怪我をして意識を無くしている姿だった。王都で少しは元気になっているといいな。
そうだ、王都に帰ったら騎士団長と一緒にジークに会いに行こう。ジークには伝えたいことが沢山あるし。
「随分と嬉しそうな顔をしているな。何を考えているのだ」
後ろから話しかけてきたのは、騎士団長だ。私の隣に座る騎士団長。
「ジークの事を考えていました。ジークには本当に色々お世話になったので、王都に戻ったら、騎士団長様と一緒に会いに行けたらなっと考えていたのです」
「クレア、出来ればその…騎士団長ではなく、名前で呼んで欲しいのだが…」
なぜか真っ赤な顔でそう呟いた騎士団長…じゃなかったウィリアム様。そんなに真っ赤な顔で言われたら、こっちまで恥ずかしくなる。
「ウィリアム様…」
つい私まで真っ赤な顔で名前を呼んでしまった。
「ありがとう、クレア。そうだな、王都に戻って全てが片付いたら、ジークに会いに行こう。俺たちの事も報告したいしな」
全てが片付いたら?一体何のことかしら?もしかして、やっぱり私たちが結婚するとなると、障害が多いという事かしら?
「ウィリアム様、やはり私たちが結婚するとなると、障害が多いのでしょうか?ウィリアム様のご両親から反対されるとかでしょうか?」
やっぱりウィリアム様との結婚は厳しいのかもしれない…
「クレア、俺たちの結婚に関しての障害は、はっきり言って無いに等しい。特に俺の両親は俺が結婚しない宣言をしている為、お前と結婚すると言えば泣いて喜ぶだろう」
「それは本当ですか?」
「本当だ!そもそも、お前は自己評価が低すぎる!まあ、元婚約者の事で色々あり、疑心暗鬼になるのは分かるが、もっと俺を信用して欲しい!」
私の方をまっすぐ見つめ、そう訴えるウィリアム様。どうやら私の過去を知っている様だ。もう男性なんて信じないと思っていたけれど、まさか1ヶ月半足らずで大切な人が出来るなんてね。
「ウィリアム様、ごめんなさい。ウィリアム様を信用していない訳ではないのですよ」
「ああ、分かっている!こっちこそすまん」
なぜかそう言って俯いてしまった。強くて仲間思いで鬼の様に恐ろしい一面もあるけれど、本当は誰よりも優しい人。
「ウィリアム様、どうやらあなた様も既に知っている様ですが、私は元婚約者に裏切られ、ここに来ました。もう裏切られるのはごめんです。だから、どうか私を裏切らないで下さい!これだけは約束してくれますか?」
「もちろんだ!クレアを絶対に裏切らないし、幸せにする!」
「ありがとうございます。その言葉、信じますね」
私の言葉を聞き、嬉しそうに微笑んだウィリアム様。ゆっくりと顔が近づいてきて、唇に温かくて柔らかい感触が!
美しい星空と共に、遠くから騎士団員たちがニヤニヤしながら2人を見ていた事は、ここだけの秘密である。
翌日
朝早く起きて、最後の朝食を作る。もちろん、昼食用のお弁当も準備した。私が料理を作っている間に、他の皆はテントの片づけをしている。ちょうど料理が完成した頃、皆も片づけを終えてやって来た。
「皆、長い間よく頑張ってくれた。朝食を食べたら、このまま王都に戻ろう。陛下たちには、ジャイアントスネークを倒したことも手紙で伝えてある。今回討伐に参加したメンバーには、陛下直々に褒美があるそうだ」
ウィリアム様の言葉を聞き、喜ぶ団員たち。
「さあ、ここでの最後の食事にしよう」
ウィリアム様の掛け声で、一斉に食べ始める。
「クレアの美味い飯がこれから食べられなくなると思うと、なんだか寂しいな」
「確かにな!そうだ、騎士団長。クレアを騎士団専属の料理人にしたらどうですか?」
「それいいですね。ぜひそうして下さい!」
「ふざけるな!クレアは俺と結婚して、俺の嫁さんになるんだ!なんでお前たちの為に、料理を作らせないといけないんだ!」
そう一喝したウィリアム様。お嫁さんか。皆の前で言われると、さすがに恥ずかしいわ。
「なんだクレア、赤くなっているのか。お前やっぱり可愛いな」
そう言ってからかって来るのはハルだ!
「ハル、クレアに近づくな」
すかさず私を自分の方へと引き寄せるウィリアム様。
「騎士団長、嫉妬は見苦しいですよ」
「そうだ、そうだ」
「お前たち、討伐が終わったからと言って調子に乗るな!」
そう言って怒るウィリアム様。それを見て笑い始めたのは、副騎士団長だ。
「クレア、気を付けなよ!今まで女に興味が無かった分、こいつの独占欲と嫉妬深さは相当なものだ。逃げるなら今だよ」
そう言って笑い転げている。そんな副騎士団長に向かって、真っ赤な顔をして文句を言うウィリアム様。そんな2人を見ていたら、私もおかしくなってきて笑ってしまった。この和気あいあいとした雰囲気、とても落ち着く。
その後も皆で笑いながらご飯を食べた。
そしていよいよ王都に向けて出発する時が来た。
「クレア、馬車の手配をしなかったがいいだろうか?」
「ウィリアム様が乗せてくれるのですよね。はい、大丈夫です!」
確かに馬車の方が楽だけれど、せっかくならウィリアム様とずっと一緒にいたいし、特に問題ない。
その時だった。
馬車がこちらに向かって走って来るのが見えた。
「おかしいな、馬車は手配していないはずだけれど…」
副騎士団長も首を傾げている。皆が不審に思い固まっていると、馬車が停まった。そして中から降りて来たのは…
「あぁ、僕の可愛いクレア!会いたかったよ!」
そう、サミュエル様だ。私を見つけるなり、思いっきり抱き着いて来た。
「何て事だ!美しかった金色の髪がこんなにも短くなって!本当に僕のせいですまない。でも、もう大丈夫だ!これからはずっと僕が守ってあげるからね。だから一緒に侯爵家に帰ろう。結婚式も延期になってしまったが、また手配すればいい!もう二度と君を傷つけたりしないからね」
物凄い早口で、意味不明な事を言っているサミュエル様。一体何を言っているのかしら?
この星空を見るのも、今日で最後ね。そう言えば、ここでジークに過去の話をしたのよね。最後に見たジークは、大怪我をして意識を無くしている姿だった。王都で少しは元気になっているといいな。
そうだ、王都に帰ったら騎士団長と一緒にジークに会いに行こう。ジークには伝えたいことが沢山あるし。
「随分と嬉しそうな顔をしているな。何を考えているのだ」
後ろから話しかけてきたのは、騎士団長だ。私の隣に座る騎士団長。
「ジークの事を考えていました。ジークには本当に色々お世話になったので、王都に戻ったら、騎士団長様と一緒に会いに行けたらなっと考えていたのです」
「クレア、出来ればその…騎士団長ではなく、名前で呼んで欲しいのだが…」
なぜか真っ赤な顔でそう呟いた騎士団長…じゃなかったウィリアム様。そんなに真っ赤な顔で言われたら、こっちまで恥ずかしくなる。
「ウィリアム様…」
つい私まで真っ赤な顔で名前を呼んでしまった。
「ありがとう、クレア。そうだな、王都に戻って全てが片付いたら、ジークに会いに行こう。俺たちの事も報告したいしな」
全てが片付いたら?一体何のことかしら?もしかして、やっぱり私たちが結婚するとなると、障害が多いという事かしら?
「ウィリアム様、やはり私たちが結婚するとなると、障害が多いのでしょうか?ウィリアム様のご両親から反対されるとかでしょうか?」
やっぱりウィリアム様との結婚は厳しいのかもしれない…
「クレア、俺たちの結婚に関しての障害は、はっきり言って無いに等しい。特に俺の両親は俺が結婚しない宣言をしている為、お前と結婚すると言えば泣いて喜ぶだろう」
「それは本当ですか?」
「本当だ!そもそも、お前は自己評価が低すぎる!まあ、元婚約者の事で色々あり、疑心暗鬼になるのは分かるが、もっと俺を信用して欲しい!」
私の方をまっすぐ見つめ、そう訴えるウィリアム様。どうやら私の過去を知っている様だ。もう男性なんて信じないと思っていたけれど、まさか1ヶ月半足らずで大切な人が出来るなんてね。
「ウィリアム様、ごめんなさい。ウィリアム様を信用していない訳ではないのですよ」
「ああ、分かっている!こっちこそすまん」
なぜかそう言って俯いてしまった。強くて仲間思いで鬼の様に恐ろしい一面もあるけれど、本当は誰よりも優しい人。
「ウィリアム様、どうやらあなた様も既に知っている様ですが、私は元婚約者に裏切られ、ここに来ました。もう裏切られるのはごめんです。だから、どうか私を裏切らないで下さい!これだけは約束してくれますか?」
「もちろんだ!クレアを絶対に裏切らないし、幸せにする!」
「ありがとうございます。その言葉、信じますね」
私の言葉を聞き、嬉しそうに微笑んだウィリアム様。ゆっくりと顔が近づいてきて、唇に温かくて柔らかい感触が!
美しい星空と共に、遠くから騎士団員たちがニヤニヤしながら2人を見ていた事は、ここだけの秘密である。
翌日
朝早く起きて、最後の朝食を作る。もちろん、昼食用のお弁当も準備した。私が料理を作っている間に、他の皆はテントの片づけをしている。ちょうど料理が完成した頃、皆も片づけを終えてやって来た。
「皆、長い間よく頑張ってくれた。朝食を食べたら、このまま王都に戻ろう。陛下たちには、ジャイアントスネークを倒したことも手紙で伝えてある。今回討伐に参加したメンバーには、陛下直々に褒美があるそうだ」
ウィリアム様の言葉を聞き、喜ぶ団員たち。
「さあ、ここでの最後の食事にしよう」
ウィリアム様の掛け声で、一斉に食べ始める。
「クレアの美味い飯がこれから食べられなくなると思うと、なんだか寂しいな」
「確かにな!そうだ、騎士団長。クレアを騎士団専属の料理人にしたらどうですか?」
「それいいですね。ぜひそうして下さい!」
「ふざけるな!クレアは俺と結婚して、俺の嫁さんになるんだ!なんでお前たちの為に、料理を作らせないといけないんだ!」
そう一喝したウィリアム様。お嫁さんか。皆の前で言われると、さすがに恥ずかしいわ。
「なんだクレア、赤くなっているのか。お前やっぱり可愛いな」
そう言ってからかって来るのはハルだ!
「ハル、クレアに近づくな」
すかさず私を自分の方へと引き寄せるウィリアム様。
「騎士団長、嫉妬は見苦しいですよ」
「そうだ、そうだ」
「お前たち、討伐が終わったからと言って調子に乗るな!」
そう言って怒るウィリアム様。それを見て笑い始めたのは、副騎士団長だ。
「クレア、気を付けなよ!今まで女に興味が無かった分、こいつの独占欲と嫉妬深さは相当なものだ。逃げるなら今だよ」
そう言って笑い転げている。そんな副騎士団長に向かって、真っ赤な顔をして文句を言うウィリアム様。そんな2人を見ていたら、私もおかしくなってきて笑ってしまった。この和気あいあいとした雰囲気、とても落ち着く。
その後も皆で笑いながらご飯を食べた。
そしていよいよ王都に向けて出発する時が来た。
「クレア、馬車の手配をしなかったがいいだろうか?」
「ウィリアム様が乗せてくれるのですよね。はい、大丈夫です!」
確かに馬車の方が楽だけれど、せっかくならウィリアム様とずっと一緒にいたいし、特に問題ない。
その時だった。
馬車がこちらに向かって走って来るのが見えた。
「おかしいな、馬車は手配していないはずだけれど…」
副騎士団長も首を傾げている。皆が不審に思い固まっていると、馬車が停まった。そして中から降りて来たのは…
「あぁ、僕の可愛いクレア!会いたかったよ!」
そう、サミュエル様だ。私を見つけるなり、思いっきり抱き着いて来た。
「何て事だ!美しかった金色の髪がこんなにも短くなって!本当に僕のせいですまない。でも、もう大丈夫だ!これからはずっと僕が守ってあげるからね。だから一緒に侯爵家に帰ろう。結婚式も延期になってしまったが、また手配すればいい!もう二度と君を傷つけたりしないからね」
物凄い早口で、意味不明な事を言っているサミュエル様。一体何を言っているのかしら?
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