あなたの事は好きですが私が邪魔者なので諦めようと思ったのですが…様子がおかしいです

Karamimi

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第29話:私の家族とアルト様は相変わらずです

「カナリア、君は何を言っているのだい?今回このピアスのお陰で、ルミン嬢の悪事を映像として残すことが出来たんだ。それに万が一、また君を狙う悪い奴が現れたら…やっぱりこのピアスは、付けておいて欲しい!」

「アルト様、今回狙われたのは、シャーラ様ですわ。私はたまたま目撃してしまい、ついでに連れ去られただけです」

 そう、あくまでも私はついでだったのだ。

「そうだったね、シャーラ嬢、あの女のせいで、カナリアまで危険な目に合わされて。そもそもあの女のせいで、僕はカナリアを失うところだったんだ。あの女、やっぱり許せない!」

 今度はシャーラ様に対して、怒りをあらわにし始めたのだ。

「シャーラ様は悪くありませんわ。私が全て悪いのです。私が変な勘違いをしてしまったので…」

「もし今回公爵家の様子を僕が確認できていたら、カナリアの勘違いにも気が付けたかもしれない。やっぱりピアスは付けていてくれ。それから、電波妨害を阻止する機械も…」

 その時だった。

「殿下、ディステニー公爵とカルア様、アクア様がお見えです」

 お父様とお兄様たちがやって来た様だ。

「ディステニー公爵とカルア、アクアだって。きっとカナリアを僕から奪いに来たんだ。すぐに追いかえしてくれ!」

 私を抱きしめると、すぐに執事に指示を出している。ただ…

「殿下、失礼いたします」

 何食わぬ顔で、お父様とお兄様たちが部屋に入って来たのだ。

「ディステニー公爵、カルア、アクア、誰が勝手に部屋に入ってもいいと言いましたか?すぐに出て行ってください」

 アルト様が3人に向かって叫んでいるが、3人とも動く気配はない。後ろには陛下と王妃様もいらっしゃる。

「アルト殿下、陛下らから許可を頂き、入室させていただいておりますので。アルト殿下、まずはお礼を言わせてください。娘を助けていただき、ありがとうございました」

「アルト殿下があの時、カナリアが連れ去られた事にいち早く気が付いて下さった上、カナリアに付けさせていた居場所を特定できる機械のお陰で、すぐにアジトを特定。カナリアは怪我を負わされることなく、助け出すことが出来ました」

「その上、カナリアに付けさせていた小型録画機のお陰で、ルミン嬢の悪事をしっかり録画する事が出来ました。これも全て、アルト様のお陰です」

 どうやらお父様やお兄様たちも、私に色々と付けられていたことを、知っていた様だ。

「「「本当にありがとうございました」」」

 3人が一斉にアルト様に頭を下げたのだ。

「私からもお礼を言わせてください。助けていただき、本当にありがとうございました」

 私も一緒に、頭を下げた。

「ただ…やはりあなた様は、娘にあのような機械を付けていたのですね…娘は確かにあなた様の婚約者です。ですが、特に小型の録音機については、さすがにやりすぎです。これでは公爵家の中の様子が丸見えで、プライバシーもあったものではない」

 すかさずお父様が、文句を言っている。

「お言葉ですが公爵、屋敷を覆う様に電波妨害を行っていますね。ですから僕はずっと、カナリアが公爵家でどう過ごしているのかはわかりませんでした。そのせいで僕たちは、すれ違ってしまったのです!今回この撮影機のお陰で、カナリアが助かったのですから、電波妨害を解除してください」

「殿下、何をおっしゃっているのですか?いくら婚約者だからって、24時間カナリアを監視する事は、さすがにやりすぎです。百歩譲って居場所を特定できる機械はいいですが、撮影機はすぐに取り外してください!」

「そうです、殿下!カナリアにこの様な機械を付けるという事は、さすがにやりすぎです。公爵家を何だと思っているのですか?」

「公爵家の機密を暴き出そうとしていると思われても、おかしくはないです。この様な事は、決してやってはいけない事です。確かピアスにその様な機能が付いているのですよね。今すぐ外させていただきますから」

 そう言うと、カルアお兄様が、私の耳についているピアスを外したのだ。

「カルア、なんてことをするのだい?ただ、確かに公爵家の様子まで覗けてしまうこのピアスは良くなかったね。分かりました、それでしたら、カナリアを王宮に住まわせます。そうすれば、僕もずっとカナリアと一緒にいられるし、公爵家のプライバシーも守れます!」

 これは名案だ!と言わんばかりに、アルト様が手をポンと叩いて訴えている。

「何をふざけたことをおっしゃっているのですか!結婚するまでは実家で暮らすというのが、この国のルールです。そんなルールを、王太子殿下自ら破る様な事はいけません!陛下からも、何か言ってください!」

「アルト、さすがにそれは…それに24時間映像でカナリア嬢を監視するだなんて、さすがに気持ち悪いぞ…」

「父上、何が気持ち悪いのですか?カナリアはちょっとした勘違いで、国まで出て行こうとしたのですよ。もし僕が、24時間カナリアをしっかり監視していれば、そんな勘違いもしなくて済んだかもしれないのです。そもそも、僕の婚約者でありながら、国から出そうとした公爵も公爵だ!」

「その件に関しては、殿下の意見を汲んで、カナリアを海外には出さないという話でまとまったではありませんか。悲しむカナリアを説得するのは、大変だったのですよ」

 何ですって!そうか、お父様はあの日、殿下に何か言われたから、私が国を出る事や婚約を解消する事をごねたのね。私はてっきり強制力が働いたと思ったけれど、そうではなかった様だ。

 それにしても、相変わらずお父様たちとアルト様は、あまり仲がよろしくは無いようね…

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