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第44話:アレックスと話をしました~ディアン視点~
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翌日、いつも通り早く起きた僕は、朝から鍛錬に励む。領地に住んでいた時から続けていた鍛錬、王都に戻って来てもこの日課は変わらない。汗を流した後は、湯あみをして準備を整えると、貴族学院に向かう。
今日はユーリが放課後、僕の家に遊びに来てくれる予定になっている。領地から取り寄せたお菓子も準備した。ユーリのお気に入り、リンゴ飴も準備してある。きっと喜んでくれるだろう。
学院に着くと、ユーリが来るのを待つ。せっかくなら教室まで一緒に行こうと考えたのだ。ただ、なぜか門にはアレックスもいた。
「おはよう、アレックス。門の前で何をしているのだい?」
「おはよう、ディアン。僕はユーリを待っているのだよ。ユーリと一緒に教室に行こうと思ってね」
「それは奇遇だな。僕もユーリと一緒に教室に行こうと思ってね。ねえ、アレックス、まだ少し早いし、話しをしないかい?」
僕の言葉に、大きく目を見開いたアレックス。少し沈黙が続いた後
「ああ…いいよ。僕もディアンとは、一度きちんと話をしないといけないと思っていたからね…」
少し悲しそうに呟いたアレックス。もしかしたら僕との約束を破った事に対し、後ろめたい気持ちを持っているのかもしれない。
2人で校舎裏へとやって来た。人気の少ないここなら、ゆっくり話が出来るとアレックスが連れてきてくれたのだ。
「ディアン、まず君との約束を破ってユーリを傷つけてしまった事、本当に申し訳なく思っている。謝罪させてくれ」
そう言ってアレックスが深々と頭を下げたのだ。
「アレックス、頭を上げて欲しい。確かに僕との約束を破った君には、怒りを覚えたよ。でも…僕はあの日、君にユーリを押し付け、領地に逃げた。もし僕があのまま王都にいたら、ユーリは傷つかずに済んだのかもしれない、そう思うと、君だけが悪い訳ではない気がしてね」
「ディアンは療養も兼ねて、領地に向かったのだろう?それなのに僕は…」
「確かに療養が主な目的だけれど、僕は君とユーリが結ばれる姿を、見たくなかったんだよ。だからあの日、僕は身を引くという形で逃げたんだ。でも…」
真っすぐアレックスを見つめた。
「僕はもう逃げたりはしない。はっきり言って、アレックスにもうユーリを任せられない。ユーリ自身も、君との未来は望んでいない。もちろん、僕との未来も考えていないのかもしれない。それでも僕は、今度こそユーリを幸せにするために、全力で動こうと思っているよ。今度こそ真正面から、ユーリとぶつかりたい。だからアレックスにも、僕の気持ちを知ってもらいたくてね」
「…ディアンが昔からユーリの事を好きだったことは知っていた…僕は君との約束を裏切り、ユーリを傷つけた。それでも僕は、やっぱりユーリが好きだ。だから僕は、ユーリを譲るつもりはない」
アレックスも僕を真っすぐ見つめ、そう宣言した。
「アレックスの気持ちは分かったよ。僕もユーリを譲るつもりはないから。今日アレックスと話が出来てよかったよ」
そう笑顔で告げた。本当は腸が煮えくり返るほどの怒りを覚えていた。よくもユーリを泣かせたな!と、アレックスを殴り飛ばしたい気持ちも沸き上がった。僕が傍にいたら…そんな後悔もある。
でも、過ぎた事をどんなに悔やみ、恨みつらみを言っても過去に戻れるわけではない。だからこそ、未来を見ないといけないのだ。
そんな思いから今日、アレックスに僕の気持ちをはっきりと伝えた。そして、アレックスの気持ちも理解した。7年前と同じように、これからユーリをめぐって、激しい戦いが始まるのだろう。
いいや…
僕たちはもう15歳だ、あの時以上に激しい戦いが始まる。
でも僕は、もう逃げるつもりはない。全力でユーリに気持ちをぶつけ、それでも受け入れてもらえなかった時は、その時は潔く諦めよう。
そして、ユーリが幸せになるのをこの目で見届けよう。
でも、正直そんな未来は受け入れたくはない。だから僕は、やれることは何でもやる。ユーリに振り向いてもらえる様に!
きっとアレックスは、僕とユーリの仲を邪魔してくるだろう。昨日だって、ユーリが放課後お茶に誘ってくれたのに、邪魔してきたし。
ただ、アレックスは僕にとって大切な幼馴染だ。あまり無下にはしたくないが…やっぱり邪魔されたくはない。
何よりアレックスは、ユーリの初恋の相手だ。アレックスにだけは、やっぱりユーリを渡したくない。それにアレックスがユーリを幸せにしてくれるとは、どうしても思えないのだ。
あれほどまでにユーリを苦しめたアレックスが…
考えただけで、再び怒りがこみ上げて来た。もう二度とユーリに悲しい思いをして欲しくない。だからこそ今、僕にできる事をやるまでだ。
※次回、ユーリ視点に戻ります。
よろしくお願いします。
今日はユーリが放課後、僕の家に遊びに来てくれる予定になっている。領地から取り寄せたお菓子も準備した。ユーリのお気に入り、リンゴ飴も準備してある。きっと喜んでくれるだろう。
学院に着くと、ユーリが来るのを待つ。せっかくなら教室まで一緒に行こうと考えたのだ。ただ、なぜか門にはアレックスもいた。
「おはよう、アレックス。門の前で何をしているのだい?」
「おはよう、ディアン。僕はユーリを待っているのだよ。ユーリと一緒に教室に行こうと思ってね」
「それは奇遇だな。僕もユーリと一緒に教室に行こうと思ってね。ねえ、アレックス、まだ少し早いし、話しをしないかい?」
僕の言葉に、大きく目を見開いたアレックス。少し沈黙が続いた後
「ああ…いいよ。僕もディアンとは、一度きちんと話をしないといけないと思っていたからね…」
少し悲しそうに呟いたアレックス。もしかしたら僕との約束を破った事に対し、後ろめたい気持ちを持っているのかもしれない。
2人で校舎裏へとやって来た。人気の少ないここなら、ゆっくり話が出来るとアレックスが連れてきてくれたのだ。
「ディアン、まず君との約束を破ってユーリを傷つけてしまった事、本当に申し訳なく思っている。謝罪させてくれ」
そう言ってアレックスが深々と頭を下げたのだ。
「アレックス、頭を上げて欲しい。確かに僕との約束を破った君には、怒りを覚えたよ。でも…僕はあの日、君にユーリを押し付け、領地に逃げた。もし僕があのまま王都にいたら、ユーリは傷つかずに済んだのかもしれない、そう思うと、君だけが悪い訳ではない気がしてね」
「ディアンは療養も兼ねて、領地に向かったのだろう?それなのに僕は…」
「確かに療養が主な目的だけれど、僕は君とユーリが結ばれる姿を、見たくなかったんだよ。だからあの日、僕は身を引くという形で逃げたんだ。でも…」
真っすぐアレックスを見つめた。
「僕はもう逃げたりはしない。はっきり言って、アレックスにもうユーリを任せられない。ユーリ自身も、君との未来は望んでいない。もちろん、僕との未来も考えていないのかもしれない。それでも僕は、今度こそユーリを幸せにするために、全力で動こうと思っているよ。今度こそ真正面から、ユーリとぶつかりたい。だからアレックスにも、僕の気持ちを知ってもらいたくてね」
「…ディアンが昔からユーリの事を好きだったことは知っていた…僕は君との約束を裏切り、ユーリを傷つけた。それでも僕は、やっぱりユーリが好きだ。だから僕は、ユーリを譲るつもりはない」
アレックスも僕を真っすぐ見つめ、そう宣言した。
「アレックスの気持ちは分かったよ。僕もユーリを譲るつもりはないから。今日アレックスと話が出来てよかったよ」
そう笑顔で告げた。本当は腸が煮えくり返るほどの怒りを覚えていた。よくもユーリを泣かせたな!と、アレックスを殴り飛ばしたい気持ちも沸き上がった。僕が傍にいたら…そんな後悔もある。
でも、過ぎた事をどんなに悔やみ、恨みつらみを言っても過去に戻れるわけではない。だからこそ、未来を見ないといけないのだ。
そんな思いから今日、アレックスに僕の気持ちをはっきりと伝えた。そして、アレックスの気持ちも理解した。7年前と同じように、これからユーリをめぐって、激しい戦いが始まるのだろう。
いいや…
僕たちはもう15歳だ、あの時以上に激しい戦いが始まる。
でも僕は、もう逃げるつもりはない。全力でユーリに気持ちをぶつけ、それでも受け入れてもらえなかった時は、その時は潔く諦めよう。
そして、ユーリが幸せになるのをこの目で見届けよう。
でも、正直そんな未来は受け入れたくはない。だから僕は、やれることは何でもやる。ユーリに振り向いてもらえる様に!
きっとアレックスは、僕とユーリの仲を邪魔してくるだろう。昨日だって、ユーリが放課後お茶に誘ってくれたのに、邪魔してきたし。
ただ、アレックスは僕にとって大切な幼馴染だ。あまり無下にはしたくないが…やっぱり邪魔されたくはない。
何よりアレックスは、ユーリの初恋の相手だ。アレックスにだけは、やっぱりユーリを渡したくない。それにアレックスがユーリを幸せにしてくれるとは、どうしても思えないのだ。
あれほどまでにユーリを苦しめたアレックスが…
考えただけで、再び怒りがこみ上げて来た。もう二度とユーリに悲しい思いをして欲しくない。だからこそ今、僕にできる事をやるまでだ。
※次回、ユーリ視点に戻ります。
よろしくお願いします。
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