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第2章
第16話:アーサー様が再び魔物討伐に行くそうです
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「それじゃあローラ、行って来る」
「ローラ、行ってくるね」
「アーサー様、メイソン様、気を付けて行ってらっしゃい」
いつもの様に騎士団に向かう二人を見送った。そう、先日から私は旦那様の事をアーサー様と名前で呼ぶようになったのだ。最初は恥ずかしかったが、慣れればどうって事も無い。今日もいつもの様に二人を見送り、自室でぬいぐるみ作りをする。
最近メイソン様を更生させたり、クロエ様が来たりと色々とバタバタしていたので、こうやってゆっくりとぬいぐるみを作る事が出来なかった。やっぱりぬいぐるみ作りは、楽しいわ。
一針一針丁寧に縫いあげていく。今日も依頼主が喜んでくれるかな?そう思いながら縫い上げた。ちなみに今はまだ外出禁止令が出されている為、依頼主に届けに行く事が出来ない。仕方がないので、取りに来てもらう事にしている。
もう二週間以上も外出を禁止されている。そろそろ解禁されてもいいだろうと思って、先日アーサー様に訪ねたのだが…
「まだ駄目だ!もう外に出たいという事は、全然反省していないという事か?」
と、怒られてしまった。最低でも一ヶ月は外出禁止だそうだ。不便だが仕方がない。
今日も依頼主が取りに来てくれた。嬉しそうに受け取った依頼主を見て、私もほっこりする。やはりこの瞬間がたまらなく幸せだ。
再び自室に戻り、ぬいぐるみを作る。ふと窓の外を見ると、薄暗くなってきていた。そろそろ二人が帰ってくる頃だ。
「ローラ様、アーサー様とメイソン様がお帰りになりました」
モカラが呼びに来てくれた。
「分かったわ、すぐに行くわね!」
急いで玄関へと向かう。
「ただいま、ローラ」
「お帰りなさいませ、アーサー様」
私を見るなり、そのまま抱きかかえると、ギューッと抱きしめたアーサー様。いつも以上にスキンシップが激しい。一体どうしたのかしら?その後着替えを済ませた二人と夕食だ。
「ローラ、実はまた魔物討伐に行く事になった。今回は少し厄介な魔物で、討伐に時間が掛かりそうなんだ。多分三ヶ月くらいで帰って来られると思うのだが…」
「まあ、また魔物討伐ですか!それも三ヶ月も…」
前回は一ヶ月で死にそうなくらい心配した記憶がある。それなのに、今回は三ヶ月だなんて…きっと前回よりも厳しい条件なのだろう…一気に不安に包まれる。
「そんなに心配そうな顔をしなくても大丈夫だよ。今回も無事に帰って来るから、あまり心配せずに待っていて欲しい」
心配するなと言われても、そんな事は無理よ。
「ローラ、俺も行くから心配するな」
「えっ?メイソン様も行くのですか?メイソン様が行っても大丈夫なのでしょうか?」
メイソン様はまだ駆け出しの騎士だと聞いた。それなのに、こんなにも危険な魔物討伐に行くなんて…
「メイソンには、主に村人の誘導などを行ってもらう予定だから心配いらない。そもそも、ローラとメイソンを二人きりになんてさせられないだろう」
なるほど、そういう事ね。
「分かりましたわ。お二人共、十分気を付けて下さいね。それで、今回も明日出発なのですか?」
「ああ、魔物どもが暴れているから、一刻も早く向かわないといけないからな。ローラ、寂しい思いをさせて申し訳ないが、留守を頼む」
「大丈夫ですわ。魔物に襲われて困っている人が居るのですから、ぜひ助けてあげてください!」
「ありがとう、ローラ。俺が留守にする間、しばらくキーキにも会えなくなるだろうから、後で出してやろう」
そうか、キーキにもしばらく会えなくなるのね…
本当は魔物討伐になんて行って欲しくない。でも、騎士団長でもあるアーサー様が行かない訳にはいかないだろう。とにかく、今回も無事に帰って来てくれる事を祈ろう!こうしちゃいられないわ。またお守りを作らないと。
急いで食事を済ませると
「私はお守り作りがありますので、これで」
二人に断りを入れて、急いで自室に戻った。今回はアーサー様とメイソン様、二人分を作らないといけない。早速針と糸を取り出し、前回と同じように、狼をモチーフにしたお守りを作り始めた。
ちょうど一つ出来たところで、アーサー様がやって来た。
「ローラ、今日は討伐前の最後の夜だ。そろそろ寝室に行こう」
「でもまだお守りが一つしか出来ていませんわ。もう一つ作らないと!」
そう、まだ一つしか出来ていないのだ。そもそも、湯あみも済んでいない。
「俺は前回ローラから貰ったお守りがあるから大丈夫だよ。それよりも、ローラを抱きたい。早く湯あみを済ませておいで。ここで待っているから。モカラ、ローラの湯あみを頼む」
近くに控えていたモカラに指示を出すアーサー様。モカラに手伝ってもらい湯あみを済ませると、そのままアーサー様に抱きかかえられ、寝室のベッドへと寝かされた。
「三ヶ月もローラに触れられないんだ。今日はしっかり充電させてくれ」
そう言って一気に唇を塞がれた。もちろん、私も答える。温かいアーサー様の温もり…しばらく感じられないと思うと、つい激しく求めてしまう。結局夜中まで、アーサー様を求め続けたのだった。
「ローラ、行ってくるね」
「アーサー様、メイソン様、気を付けて行ってらっしゃい」
いつもの様に騎士団に向かう二人を見送った。そう、先日から私は旦那様の事をアーサー様と名前で呼ぶようになったのだ。最初は恥ずかしかったが、慣れればどうって事も無い。今日もいつもの様に二人を見送り、自室でぬいぐるみ作りをする。
最近メイソン様を更生させたり、クロエ様が来たりと色々とバタバタしていたので、こうやってゆっくりとぬいぐるみを作る事が出来なかった。やっぱりぬいぐるみ作りは、楽しいわ。
一針一針丁寧に縫いあげていく。今日も依頼主が喜んでくれるかな?そう思いながら縫い上げた。ちなみに今はまだ外出禁止令が出されている為、依頼主に届けに行く事が出来ない。仕方がないので、取りに来てもらう事にしている。
もう二週間以上も外出を禁止されている。そろそろ解禁されてもいいだろうと思って、先日アーサー様に訪ねたのだが…
「まだ駄目だ!もう外に出たいという事は、全然反省していないという事か?」
と、怒られてしまった。最低でも一ヶ月は外出禁止だそうだ。不便だが仕方がない。
今日も依頼主が取りに来てくれた。嬉しそうに受け取った依頼主を見て、私もほっこりする。やはりこの瞬間がたまらなく幸せだ。
再び自室に戻り、ぬいぐるみを作る。ふと窓の外を見ると、薄暗くなってきていた。そろそろ二人が帰ってくる頃だ。
「ローラ様、アーサー様とメイソン様がお帰りになりました」
モカラが呼びに来てくれた。
「分かったわ、すぐに行くわね!」
急いで玄関へと向かう。
「ただいま、ローラ」
「お帰りなさいませ、アーサー様」
私を見るなり、そのまま抱きかかえると、ギューッと抱きしめたアーサー様。いつも以上にスキンシップが激しい。一体どうしたのかしら?その後着替えを済ませた二人と夕食だ。
「ローラ、実はまた魔物討伐に行く事になった。今回は少し厄介な魔物で、討伐に時間が掛かりそうなんだ。多分三ヶ月くらいで帰って来られると思うのだが…」
「まあ、また魔物討伐ですか!それも三ヶ月も…」
前回は一ヶ月で死にそうなくらい心配した記憶がある。それなのに、今回は三ヶ月だなんて…きっと前回よりも厳しい条件なのだろう…一気に不安に包まれる。
「そんなに心配そうな顔をしなくても大丈夫だよ。今回も無事に帰って来るから、あまり心配せずに待っていて欲しい」
心配するなと言われても、そんな事は無理よ。
「ローラ、俺も行くから心配するな」
「えっ?メイソン様も行くのですか?メイソン様が行っても大丈夫なのでしょうか?」
メイソン様はまだ駆け出しの騎士だと聞いた。それなのに、こんなにも危険な魔物討伐に行くなんて…
「メイソンには、主に村人の誘導などを行ってもらう予定だから心配いらない。そもそも、ローラとメイソンを二人きりになんてさせられないだろう」
なるほど、そういう事ね。
「分かりましたわ。お二人共、十分気を付けて下さいね。それで、今回も明日出発なのですか?」
「ああ、魔物どもが暴れているから、一刻も早く向かわないといけないからな。ローラ、寂しい思いをさせて申し訳ないが、留守を頼む」
「大丈夫ですわ。魔物に襲われて困っている人が居るのですから、ぜひ助けてあげてください!」
「ありがとう、ローラ。俺が留守にする間、しばらくキーキにも会えなくなるだろうから、後で出してやろう」
そうか、キーキにもしばらく会えなくなるのね…
本当は魔物討伐になんて行って欲しくない。でも、騎士団長でもあるアーサー様が行かない訳にはいかないだろう。とにかく、今回も無事に帰って来てくれる事を祈ろう!こうしちゃいられないわ。またお守りを作らないと。
急いで食事を済ませると
「私はお守り作りがありますので、これで」
二人に断りを入れて、急いで自室に戻った。今回はアーサー様とメイソン様、二人分を作らないといけない。早速針と糸を取り出し、前回と同じように、狼をモチーフにしたお守りを作り始めた。
ちょうど一つ出来たところで、アーサー様がやって来た。
「ローラ、今日は討伐前の最後の夜だ。そろそろ寝室に行こう」
「でもまだお守りが一つしか出来ていませんわ。もう一つ作らないと!」
そう、まだ一つしか出来ていないのだ。そもそも、湯あみも済んでいない。
「俺は前回ローラから貰ったお守りがあるから大丈夫だよ。それよりも、ローラを抱きたい。早く湯あみを済ませておいで。ここで待っているから。モカラ、ローラの湯あみを頼む」
近くに控えていたモカラに指示を出すアーサー様。モカラに手伝ってもらい湯あみを済ませると、そのままアーサー様に抱きかかえられ、寝室のベッドへと寝かされた。
「三ヶ月もローラに触れられないんだ。今日はしっかり充電させてくれ」
そう言って一気に唇を塞がれた。もちろん、私も答える。温かいアーサー様の温もり…しばらく感じられないと思うと、つい激しく求めてしまう。結局夜中まで、アーサー様を求め続けたのだった。
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