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第17話:彼女との出会い~アデル視点~
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僕は子供の頃からずっと、自分の心に蓋をして生きて来た。そうする事で、全てがうまく行くと思っていたからだ。
物心ついた時から、僕の傍にはずっとティーナがいた。いつもニコニコ笑っているティーナが僕は大好きだ。でも、ティーナの傍には、ずっと兄上がいた。ティーナも兄上を慕っている。
だから僕は、自分の気持ちに蓋をした。それでも僕のティーナに対する思いは、日に日に増していくばかり。どんなに僕がティーナを思っても、その気持ちが報われることはない。
もし僕が自分の気持ちを伝えれば、ティーナや兄上を困らせてしまう。いいや…それどころか、嫉妬深い兄上の事だ。もう二度と、ティーナに会わせてはくれないだろう。
だから僕は、決して自分の気持ちを言葉に出すことはない。ただ…ティーナがずっと笑顔でいてくれたら、それだけを願って生きていた。
そして兄上とティーナは、セントラル学院に入学すると同時に、婚約した。これでティーナは、もう二度と僕のものになる事はない。その現実を突き付けられた僕は、本当に辛かった。それでも僕は、ティーナが笑顔でいてくれたらそれでいい。そう思う様にしていた。
でも、ティーナは学院で浮いている様で、中々友達が出来ない様子。どうやら兄上がティーナに構いすぎている事も原因にある様だ。
会うたびに寂しそうな顔をしているティーナを見ていると、胸が張り裂けそうになる。ただ兄上は、そんなティーナの様子に気付きつつも、それはそれでいいと考えている様だ。
“ティーナは無理して友達を作る必要は無い”そう言っていた。でも僕は、ティーナの悲しそうな顔を見るのは辛い。何とかしてあげたい。でも、どうやって…
悩んでいるうちに、気が付けば1年が過ぎ、僕もセントラル学院に入学する事になった。
「これからはアデルも一緒に学院に通えるのね。嬉しいわ」
そう言って僕にほほ笑んでくれたティーナ。やっぱりティーナには、笑顔でいて欲しい。僕が令嬢と仲良くなって、ティーナを紹介しようかな。でも…
正直令嬢は苦手だ。僕を囲い込み、猫なで声で話しかけてくる令嬢が…
それに、令嬢は非常に嫉妬深い。兄上と仲睦まじいティーナに嫉妬した令嬢が、ティーナを呼び出し、暴言を吐いていたところを、何度か兄上が止めたという話も聞いたし。
そのたびにティーナが、酷く落ち込んでいたらしい。それに、ティーナに関する悪い噂を流す令嬢もいる様だ。
「はぁ~」
ついため息が出てしまう。
重い足取りで、セントラル学院の入学式へと向かった。学院に着くなり、たくさんの令嬢に囲まれた。お茶会などで何度か令嬢に囲まれた事はあるが、あの時よりさらにパワーアップした令嬢たち。
やっぱり僕には令嬢と仲良くなるなんて、絶対に無理だ。それにこんな奴らが、ティーナと仲良く何てしてくれるわけがない。僕にはティーナの笑顔を守る事なんて、出来ないのかもしれない…
増々暗い気持ちになったまま、入学式を終えた。とにかく、ティーナと兄上の元に向かおう。そう思に、2年生教室に向かったのだが…
「アデル、悪い。ちょっと目を離した隙に、ティーナが令嬢たちに連れていかれた様なんだ」
血相を変えた兄上が、急いで校舎裏へと走って行った。僕も後を追う。校舎裏に着くと、令嬢4人がティーナを囲って何やら文句を言っている様だった。
「クソ、だから令嬢は嫌いなんだ!」
珍しく怒りを露わにする兄上が、ティーナの元に向かおうとした時だった。
「先生、こっちです。令嬢たちが喧嘩をしておりますわ」
どこからともなく令嬢の声が。そしてどこからともなく現れた令嬢が、ティーナを庇う様にして立ったのだ。すると暴言を吐いていた令嬢たちが、相変わらず暴言を吐きながら去っていくではないか。
「あの令嬢は…とにかく、ティーナの元へ」
ティーナの元へ向かおうとする兄上の腕を掴んで、阻止した。
「兄上、お待ちください。少し様子を見ましょう」
不服そうな兄上だったが、僕の言葉を聞き入れてくれた様で、その場に座り込んで何やら機械を取り出した。どうやら彼女たちの話を盗み聞きする様だ。そういえば兄上は、ティーナに居場所を特定できる機械と盗聴器を付けさせていたな…
おっといけない、それよりティーナだ。
ティーナの方を見ると、令嬢がティーナにハンカチを渡していた。どうやら彼女は、スターレス家の令嬢の様だ。燃える様な真っ赤な髪とは対照的に、優しそうなエメラルドグリーンの瞳をしている。
ん?あの令嬢、どこかで会った事がある様な…
そんなローズ嬢は、ティーナに優しく話しかけ、あっという間にティーナの心を掴んでしまった。ティーナのあんな嬉しそうな顔、久しぶりに見た。
時間を忘れ、楽しそうに話しをする2人。さらにローズ嬢がティーナに、一緒に街に食事に行こうと誘っている。
ティーナも嬉しそうに頷いている。そんな2人を見て
「アデル、僕たちも行こうか。それにしてもあの女、何者だ?ああも簡単にティーナの心を掴むだなんて…もしかして、ティーナを狙う悪党か?」
兄上…何をどうしたらそう言う発想になるのですか…でも、確かにティーナの心をこうも簡単に掴むだなんて。とにかくローズ嬢がティーナにとって、有害にならないかしっかり見極めないと。
物心ついた時から、僕の傍にはずっとティーナがいた。いつもニコニコ笑っているティーナが僕は大好きだ。でも、ティーナの傍には、ずっと兄上がいた。ティーナも兄上を慕っている。
だから僕は、自分の気持ちに蓋をした。それでも僕のティーナに対する思いは、日に日に増していくばかり。どんなに僕がティーナを思っても、その気持ちが報われることはない。
もし僕が自分の気持ちを伝えれば、ティーナや兄上を困らせてしまう。いいや…それどころか、嫉妬深い兄上の事だ。もう二度と、ティーナに会わせてはくれないだろう。
だから僕は、決して自分の気持ちを言葉に出すことはない。ただ…ティーナがずっと笑顔でいてくれたら、それだけを願って生きていた。
そして兄上とティーナは、セントラル学院に入学すると同時に、婚約した。これでティーナは、もう二度と僕のものになる事はない。その現実を突き付けられた僕は、本当に辛かった。それでも僕は、ティーナが笑顔でいてくれたらそれでいい。そう思う様にしていた。
でも、ティーナは学院で浮いている様で、中々友達が出来ない様子。どうやら兄上がティーナに構いすぎている事も原因にある様だ。
会うたびに寂しそうな顔をしているティーナを見ていると、胸が張り裂けそうになる。ただ兄上は、そんなティーナの様子に気付きつつも、それはそれでいいと考えている様だ。
“ティーナは無理して友達を作る必要は無い”そう言っていた。でも僕は、ティーナの悲しそうな顔を見るのは辛い。何とかしてあげたい。でも、どうやって…
悩んでいるうちに、気が付けば1年が過ぎ、僕もセントラル学院に入学する事になった。
「これからはアデルも一緒に学院に通えるのね。嬉しいわ」
そう言って僕にほほ笑んでくれたティーナ。やっぱりティーナには、笑顔でいて欲しい。僕が令嬢と仲良くなって、ティーナを紹介しようかな。でも…
正直令嬢は苦手だ。僕を囲い込み、猫なで声で話しかけてくる令嬢が…
それに、令嬢は非常に嫉妬深い。兄上と仲睦まじいティーナに嫉妬した令嬢が、ティーナを呼び出し、暴言を吐いていたところを、何度か兄上が止めたという話も聞いたし。
そのたびにティーナが、酷く落ち込んでいたらしい。それに、ティーナに関する悪い噂を流す令嬢もいる様だ。
「はぁ~」
ついため息が出てしまう。
重い足取りで、セントラル学院の入学式へと向かった。学院に着くなり、たくさんの令嬢に囲まれた。お茶会などで何度か令嬢に囲まれた事はあるが、あの時よりさらにパワーアップした令嬢たち。
やっぱり僕には令嬢と仲良くなるなんて、絶対に無理だ。それにこんな奴らが、ティーナと仲良く何てしてくれるわけがない。僕にはティーナの笑顔を守る事なんて、出来ないのかもしれない…
増々暗い気持ちになったまま、入学式を終えた。とにかく、ティーナと兄上の元に向かおう。そう思に、2年生教室に向かったのだが…
「アデル、悪い。ちょっと目を離した隙に、ティーナが令嬢たちに連れていかれた様なんだ」
血相を変えた兄上が、急いで校舎裏へと走って行った。僕も後を追う。校舎裏に着くと、令嬢4人がティーナを囲って何やら文句を言っている様だった。
「クソ、だから令嬢は嫌いなんだ!」
珍しく怒りを露わにする兄上が、ティーナの元に向かおうとした時だった。
「先生、こっちです。令嬢たちが喧嘩をしておりますわ」
どこからともなく令嬢の声が。そしてどこからともなく現れた令嬢が、ティーナを庇う様にして立ったのだ。すると暴言を吐いていた令嬢たちが、相変わらず暴言を吐きながら去っていくではないか。
「あの令嬢は…とにかく、ティーナの元へ」
ティーナの元へ向かおうとする兄上の腕を掴んで、阻止した。
「兄上、お待ちください。少し様子を見ましょう」
不服そうな兄上だったが、僕の言葉を聞き入れてくれた様で、その場に座り込んで何やら機械を取り出した。どうやら彼女たちの話を盗み聞きする様だ。そういえば兄上は、ティーナに居場所を特定できる機械と盗聴器を付けさせていたな…
おっといけない、それよりティーナだ。
ティーナの方を見ると、令嬢がティーナにハンカチを渡していた。どうやら彼女は、スターレス家の令嬢の様だ。燃える様な真っ赤な髪とは対照的に、優しそうなエメラルドグリーンの瞳をしている。
ん?あの令嬢、どこかで会った事がある様な…
そんなローズ嬢は、ティーナに優しく話しかけ、あっという間にティーナの心を掴んでしまった。ティーナのあんな嬉しそうな顔、久しぶりに見た。
時間を忘れ、楽しそうに話しをする2人。さらにローズ嬢がティーナに、一緒に街に食事に行こうと誘っている。
ティーナも嬉しそうに頷いている。そんな2人を見て
「アデル、僕たちも行こうか。それにしてもあの女、何者だ?ああも簡単にティーナの心を掴むだなんて…もしかして、ティーナを狙う悪党か?」
兄上…何をどうしたらそう言う発想になるのですか…でも、確かにティーナの心をこうも簡単に掴むだなんて。とにかくローズ嬢がティーナにとって、有害にならないかしっかり見極めないと。
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