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第37話:アデル様が少しでも元気になれる様に
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ふとアデル様の方を見ると、悲しそうに俯いていた。お弁当も手付かずな状態だ。その姿を見た瞬間、胸が締め付けられる。
「アデル様、食欲がないのですか?それでしたら、こちらをどうぞ。レモンがアクセントのサラダです。このサラダ、さっぱりしていて食べやすいのですよ。ティーナ様も大好きなサラダです」
さりげなくアデル様のお弁当の上に、サラダを乗せた。
「ありがとう、ローズ。せっかくだから頂くよ」
悲しそうに笑ったアデル様が、サラダを食べてくれた。
「これ、とても美味しいね。さっぱりしていて、食べやすいよ」
「それは良かったです。アデル様、顔色があまり良くないですし、なんだかおやつれになってしまわれた様ですね。どうかしっかりご飯は食べて下さいね。そうだ、このサラダ、全部差し上げます」
「ローズ、僕の為に全部は…」
「私はこの2週間、ろくに運動もせず美味しいものをたくさん食べていたせいで、少し太ってしまいましたの。ですから、気にしないで下さいませ。そうだ、このお肉も美味しいですわよ」
少しでもアデル様に食べて欲しくて、色々と勧めた。私が勧めると、なぜか食べてくれる
のだ。
「ローズ、君のお弁当が無くなってしまう。どうか僕のお弁当も食べて欲しい」
「それでしたら、アデル様のお勧めのお料理を頂けますか?」
「お勧めか…う~ん、この野菜を肉で巻いてある奴なんて美味しいよ。あっ、こっちのフライも」
「そうですか。それを少し頂けますか?残りはアデル様がしっかり食べて下さいね」
「わかったよ。ローズ、僕は君にあんな酷い事をしたのに、僕の事を気に掛けてくれるんだね…」
「酷い事?一体何のことでしょうか?」
コテンと首を傾げた。きっと怪我の事をまだ気にしているのだろう。
「アデル様、いい加減怪我の事は気にしないで下さいませ。いつまでもアデル様が気にしてくださっていると、私まで落ち着きませんわ。ね、お願いします」
ペコリと頭を下げた。
「ローズ嬢の言う通りだ。いつまでも君が落ち込んでいるから、ローズ嬢が君を心配しているじゃないか。俺はローズ嬢を傷つけた張本人だが、ローズ嬢が“もう気にしないで下さい”と言ってくれたから、気にしないようにしているぞ。それに、過ぎた事を悔いても仕方がない。過去を振り返るより、未来を見つめた方がいいと思うんだ」
「マイケル様の言う通りですわ。過ぎた事を悔いても仕方がありません。どうかアデル様も、前を向いて下さいませ。それに私の傷も、もうすっかり塞がりましたし。私はアデル様が笑っていて下さった方が、嬉しいです」
アデル様が悲しそうな顔をしていると、私も悲しいのだ。どうかもう私の怪我の事は気にせず、前に向かって進んで欲しい。
「ありがとう…ローズ。そうだね、いつまでも落ち込んでいても仕方がないね」
そう言って、お弁当を食べ始めた。少しだけ吹っ切れた様だ。よかった、これで少しでもアデル様が元気になってくれたら、私も嬉しいわ。
食後は皆で、私が持ってきたケーキを食べた。もちろん、アデル様も。アデル様とグラス様は、あまり甘い物が得意ではないので、甘さ控えめにした。
「ローズ嬢、このケーキ、本当に美味しいね。これならいくらでも食べられそうだ」
嬉しそうにケーキを頬張るマイケル様。その姿を見ていると、なんだか私まで頬が緩む。
「マイケル様、そんなにこのケーキを気に入って下さったのなら、私のもどうぞ。私はいつでも食べられますので」
「いいのかい?ありがとう、ローズ嬢」
私からケーキを受け取ると、嬉しそうに頬張っている。本当にこの人、見ていて飽きないわね。
「ローズ嬢、もしかしてケーキが欲しかったのかい?すまない、あと1口しか残っていないけれど」
そう言うと、私の口にケーキを放り込んだのだ。それもマイケル様の使ったスプーンで…
これは…
急に恥ずかしくなり、顔を赤くする。
「マイケル、君は何を考えているのだ。自分が使ったスプーンでローズ嬢に食べさせるだなんて!これじゃあ、間接キスではないか」
すかさず文句を言うグラス様。間接キス…お願い、そんなにはっきりと言わないで…恥ずかしいわ…
「別にこれくらい構わないだろう。それにしても、ローズ嬢は可愛いね。この程度で赤くなるなんて。もしかして、アデルとはこういった事はしなかったのかい?」
ちょっと、なんでそこでアデル様の名前が出てくるのよ!
「わ…私とアデル様は…そんな関係ではございませんでしたので…」
私ったら何を口走っているのかしら?完全にパニックになった私は、訳の分からない事を口走っている。
「そうなんだね。それにしても、ローズ嬢は可愛いね。そういえば、アデルもローズ嬢の事を呼び捨てで呼んでいたよね。俺も今からローズって呼ぶね」
なぜかここに来て、呼び捨て宣言、もう好きにして…
「なんでローズ嬢の名前を君が呼び捨てにするんだ。おい、ローズ嬢、顔を赤らめていないで、反論したらどうだ」
「グラスは本当にうるさいな。別に本人が嫌がっている訳ではないのだから、いだろう?ね、ローズ」
その後、マイケル様とグラス様の喧嘩が始まったが、完全に動揺してしまった私は、2人の喧嘩をただただ見守る事しかできなかった。
「アデル様、食欲がないのですか?それでしたら、こちらをどうぞ。レモンがアクセントのサラダです。このサラダ、さっぱりしていて食べやすいのですよ。ティーナ様も大好きなサラダです」
さりげなくアデル様のお弁当の上に、サラダを乗せた。
「ありがとう、ローズ。せっかくだから頂くよ」
悲しそうに笑ったアデル様が、サラダを食べてくれた。
「これ、とても美味しいね。さっぱりしていて、食べやすいよ」
「それは良かったです。アデル様、顔色があまり良くないですし、なんだかおやつれになってしまわれた様ですね。どうかしっかりご飯は食べて下さいね。そうだ、このサラダ、全部差し上げます」
「ローズ、僕の為に全部は…」
「私はこの2週間、ろくに運動もせず美味しいものをたくさん食べていたせいで、少し太ってしまいましたの。ですから、気にしないで下さいませ。そうだ、このお肉も美味しいですわよ」
少しでもアデル様に食べて欲しくて、色々と勧めた。私が勧めると、なぜか食べてくれる
のだ。
「ローズ、君のお弁当が無くなってしまう。どうか僕のお弁当も食べて欲しい」
「それでしたら、アデル様のお勧めのお料理を頂けますか?」
「お勧めか…う~ん、この野菜を肉で巻いてある奴なんて美味しいよ。あっ、こっちのフライも」
「そうですか。それを少し頂けますか?残りはアデル様がしっかり食べて下さいね」
「わかったよ。ローズ、僕は君にあんな酷い事をしたのに、僕の事を気に掛けてくれるんだね…」
「酷い事?一体何のことでしょうか?」
コテンと首を傾げた。きっと怪我の事をまだ気にしているのだろう。
「アデル様、いい加減怪我の事は気にしないで下さいませ。いつまでもアデル様が気にしてくださっていると、私まで落ち着きませんわ。ね、お願いします」
ペコリと頭を下げた。
「ローズ嬢の言う通りだ。いつまでも君が落ち込んでいるから、ローズ嬢が君を心配しているじゃないか。俺はローズ嬢を傷つけた張本人だが、ローズ嬢が“もう気にしないで下さい”と言ってくれたから、気にしないようにしているぞ。それに、過ぎた事を悔いても仕方がない。過去を振り返るより、未来を見つめた方がいいと思うんだ」
「マイケル様の言う通りですわ。過ぎた事を悔いても仕方がありません。どうかアデル様も、前を向いて下さいませ。それに私の傷も、もうすっかり塞がりましたし。私はアデル様が笑っていて下さった方が、嬉しいです」
アデル様が悲しそうな顔をしていると、私も悲しいのだ。どうかもう私の怪我の事は気にせず、前に向かって進んで欲しい。
「ありがとう…ローズ。そうだね、いつまでも落ち込んでいても仕方がないね」
そう言って、お弁当を食べ始めた。少しだけ吹っ切れた様だ。よかった、これで少しでもアデル様が元気になってくれたら、私も嬉しいわ。
食後は皆で、私が持ってきたケーキを食べた。もちろん、アデル様も。アデル様とグラス様は、あまり甘い物が得意ではないので、甘さ控えめにした。
「ローズ嬢、このケーキ、本当に美味しいね。これならいくらでも食べられそうだ」
嬉しそうにケーキを頬張るマイケル様。その姿を見ていると、なんだか私まで頬が緩む。
「マイケル様、そんなにこのケーキを気に入って下さったのなら、私のもどうぞ。私はいつでも食べられますので」
「いいのかい?ありがとう、ローズ嬢」
私からケーキを受け取ると、嬉しそうに頬張っている。本当にこの人、見ていて飽きないわね。
「ローズ嬢、もしかしてケーキが欲しかったのかい?すまない、あと1口しか残っていないけれど」
そう言うと、私の口にケーキを放り込んだのだ。それもマイケル様の使ったスプーンで…
これは…
急に恥ずかしくなり、顔を赤くする。
「マイケル、君は何を考えているのだ。自分が使ったスプーンでローズ嬢に食べさせるだなんて!これじゃあ、間接キスではないか」
すかさず文句を言うグラス様。間接キス…お願い、そんなにはっきりと言わないで…恥ずかしいわ…
「別にこれくらい構わないだろう。それにしても、ローズ嬢は可愛いね。この程度で赤くなるなんて。もしかして、アデルとはこういった事はしなかったのかい?」
ちょっと、なんでそこでアデル様の名前が出てくるのよ!
「わ…私とアデル様は…そんな関係ではございませんでしたので…」
私ったら何を口走っているのかしら?完全にパニックになった私は、訳の分からない事を口走っている。
「そうなんだね。それにしても、ローズ嬢は可愛いね。そういえば、アデルもローズ嬢の事を呼び捨てで呼んでいたよね。俺も今からローズって呼ぶね」
なぜかここに来て、呼び捨て宣言、もう好きにして…
「なんでローズ嬢の名前を君が呼び捨てにするんだ。おい、ローズ嬢、顔を赤らめていないで、反論したらどうだ」
「グラスは本当にうるさいな。別に本人が嫌がっている訳ではないのだから、いだろう?ね、ローズ」
その後、マイケル様とグラス様の喧嘩が始まったが、完全に動揺してしまった私は、2人の喧嘩をただただ見守る事しかできなかった。
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